anone（あのね）のネタバレ解説・考察まとめ

弁当屋で働く男である。かつて年商400億円のIT会社の社長だったが、解任されてすべてを失う。元社長としての歪んだ承認欲求により、妻に内緒でアパートを借りて密かに偽札作りに没頭し、林田印刷工場には偽札作りの知識や設備を利用するため近づいた。そして林田印刷工場の社長である林田京介（はやしだきょうすけ）や亜乃音に、孫が火事の原因であるとちらつかせながら、脅すように偽札作りに協力させる。一見穏やかで礼儀正しい好青年だが、実際は自己中心的で冷酷で他人を利用する計算高さを持っている。最終的に偽札が発覚して指名手配犯となり、妻にも見捨てられて逃亡していたが、ハリカの説得により自首して懲役8年を求刑された。

花房万平（はなぶさまんぺい／演：火野正平）

亜乃音が事務員として勤務する花房法律事務所の所長で、弁護士である。穏やかで落ち着いた性格で亜乃音に好意を持っており、度々彼女に趣味の釣りで釣った魚をおすそ分けしている。ある日、亜乃音の行動に違和感を持ち、彼女を尾行して偽札を作っていること知ってしまう。警察に通報しようとしたが、まだ偽札が世に出回っていないことから見逃すことにした。その直後、偽札が発覚して亜乃音が逮捕され、彼女の弁護を引き受けることとなった。

林田亜乃音（はやしだあのね／演：田中裕子）

花房法律事務所の事務員である。夫の京介とは1年前に死別した。娘の青島玲（あおしまれい）は京介と愛人の間でできた子供だが、19歳まで彼女を育てた。京介と死別して玲が行方不明になってからほとんど誰とも関わらず、暗い日々を送っていたが、ハリカと出会い彼女と暮らすうちに愛情をもって彼女の面倒を見るようになり笑顔を取り戻していく。その後、理市に偽札作りに協力させられ、それが発覚して警察に逮捕される。そして懲役3年の刑に服して出所し、ハリカたちとの生活に戻った。

その他

林田京介（はやしだきょうすけ／演：木場勝己）

林田印刷工場の元社長で、1年前に亡くなった亜乃音の夫である。愛人との間に授かった娘の玲がいる。玲が19歳で姿を消した後も彼女と会い、彼女の孫とも頻繁に会っていたが、そのことは亜乃音に隠していた。また孫が火事を起こしたことをネタに従業員だった理市に脅され、偽札作りに協力させられていた。

青島玲（あおしまれい／演：江口のりこ）

京介と愛人の間にできた娘で、亜乃音と血のつながりはないが、彼女に19歳まで育てられた。しかし突然現れた愛人に真実を聞かされて混乱し、亜乃音に不信感を抱き、家出して行方不明となる。その間に息子の青島陽人（あおしまはると）を授かってシングルマザーとなり、京介とは頻繁に会って良好な関係を築き、陽人の入学式などに出席させていた。その後、亜乃音が会いに来た際は冷たく突き放していたが、陽人を通じて徐々にわだかまりが解けていく。亜乃音が捕まった際は刑務所に会いに行き、彼女と笑顔で会話していた。

紙野彦星（かみのひこぼし／演：清水尋也（幼少期：笠松基生））

難病を患い入院している青年である。更生施設でハリカと同じ時期を過ごし、2人で施設を抜け出したこともある。学校にはいっていたが、同級生とは壁を作り、高校も誰にも何も言わずに退学した。それから入院生活を送る中、アプリのチャットでハリカと会話をするようになる。初めはハリカだと気づいていなかったが、彼女の過去の話を聞いて本人だと気づき、後にそのことを打ち明けた。病気を治すためには莫大な費用が掛かるため、治らないと諦めていたが、ハリカは彼の治療費を稼ごうと偽札作りを行っていた。ハリカと互いに好意を持っていたものの、彼に思いを寄せていた同級生の女子が現れ、治療費を父親が出すと持ち掛ける。彼女の思いには応えられないからと治療費を断るつもりでいたが、ハリカが少年鑑別所に入った後、偽札作りをしていたことやハリカが自分に嘘をついてでも治療を受けてほしいと願っていたことを知り治療を受けることを決意した。その後、鑑別所にいるハリカと再会し、治療が終わって退院したことや治療費を援助してくれた同級生の家に住むことを伝えた。

花房三太郎（はなぶささんたろう／演：和田聰宏）

万平の息子である。同じ事務所で働く弁護士で、亜乃音のことを辛気臭いおばさんと思っている。

中世古結季（なかせこゆき／演：鈴木杏）

理市の妻で、幼い娘を育てている。理市が偽札作りをしていることは知らず、お金に執着心はない。そのため理市がIT会社の社長の職を失い、給料が激減しても彼を見捨てず、献身的に支えている。その一方でお金に執着する理市に疑問を持っていた。しかし理市が偽札作りが発覚して指名手配犯となった際は、すぐに子供を母親に預けて彼から遠ざけ、警察に通報して家を出て行った。

青島陽人（あおしまはると／演：守永伊吹（5歳時：荒井悠））