アンフェア(ドラマ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アンフェア』とは、2006年にフジテレビ系列で放送が開始された、女性が主人公のハードボイルド系の刑事ドラマ。硬派なストーリー展開が特徴である。主人公の女性刑事・雪平夏見(ゆきひらなつみ)が、刑事だった父が殺害された事件の真相を追いつつ、数々の難事件を解決していく姿を描いた。テレビドラマ放送終了後も幅広い層から高い人気を集め、スピンオフも含めてスペシャルドラマ4作品と映画3作品が公開された。原作は奏建日子の『推理小説』。主人公の雪平夏見役を篠原涼子が演じた。

『アンフェア』の概要

『アンフェア』とは、2006年1月10日から3月21日にフジテレビ系列で毎週火曜日22時の枠で放送された、連続ドラマ。その後、続編としてスペシャルドラマと映画が制作された。原作は奏建日子の『推理小説』。ただし原作をベースにしたストーリーは、初回の事件『推理小説型予告殺人』のみ。以降はオリジナルの脚本による展開となった。連続ドラマ最高視聴率は第9話目(2006年3月7日放送)の16.5%。
署内No.1の検挙率を誇る女性刑事・雪平夏見は、5年前に未成年の被疑者を射殺した事から、世論の総バッシングを受けた。事件当時は夫と一人娘との3人暮らしだったが、この事件をきっかけに離婚。事件の影響で一人娘がイジメにあい、失語症をわずらった為だった。親権は元夫の新聞記者・和夫(かずお)が持つ。主人公の雪平夏見は、周囲との軋轢をモノともせず、信念を貫く強さが持ち味。そんな雪平の目付役のような存在が、相棒で新米刑事の安藤一之(あんどうかずゆき)だ。雪平は安藤とともに、次々に起こる事件の捜査に挑んでいく。
連続ドラマ放送後も反響が大きかった。続編としてスペシャルドラマ『アンフェア the special コード・ブレーキング〜暗号解読』(2006年10月3日)が放送されたが、翌年公開された映画第1弾『アンフェア the movie』(2007年3月17日)の序章として、ラストシーンには次の事件の伏線と思わせるシーンが盛り込まれている。映画第2作『アンフェア the answer』は2011年9月17日に公開。同時期、スピンオフドラマ第1弾『アンフェア the special~ダブル・ミーニング 二重定義』(2011年9月23日)が放送された。スピンオフドラマ第2弾は『ダブル・ミーニング Yes or No?』(2013年3月13日放送)。完結編は映画第3作『アンフェア the end』(2015年9月5日公開)。同時期、スピンオフドラマ第3弾『ダブル・ミーニング〜連鎖』(2015年9月15日)が放送された。

『アンフェア』のあらすじ・ストーリー

連続ドラマ『アンフェア』

推理小説型予告殺人事件

重要参考人の瀬島(右)を取り調べる雪平(左)。

未成年の被疑者を射殺した過去を持つ刑事・雪平夏見(ゆきひらなつみ)は、自分のせいでイジメを受けて失語症になった一人娘・美央(みお)が原因で夫・和夫(かずお)と離婚し、一人暮らしを続けていた。そんなある日、新宿の公園で他殺死体が発見される。雪平は、相棒の新米刑事・安藤一之(あんどうかずゆき)とともに現場に急行。そして、殺人現場で、「アンフェアなのは誰か」と書かれたメッセージを見つけることになる。

その後、新聞社や警察に、次の殺人事件をほのめかす内容の小説が送られて来る。警察とマスコミが騒ぎ始める中、小説の内容通りの殺人事件が発生した。捜査を続ける雪平は、現場にたたずむ瀬崎一郎(せざきいちろう)を不審に思い問いかける。そして、彼の所持品から、前の殺しの現場と同じメッセージが書かれたしおりを見つけ、瀬崎を取り調べるのだった。

一方、瀬崎の部下であり、雪平の幼なじみでもある松本理恵子(まつもとりえこ)は、殺人事件が起こるたびに送られてくる不気味なメールに悩んでいた。友人にも相談していたのだが、結局彼女は事件に巻き込まれ、「推理小説・上巻」で予告されていた通りに殺害されてしまう。

その後、新たな殺人予告が届く。元夫と娘を心配した雪平は2人の様子を見に行くが、娘は彼女を避けるような態度を取るのだった。その後、警察は次の殺人を防ぐため、おとり捜査を行うが失敗してしまう。そんな中、犯人からの電話を解析していた検視官・三上薫(みかみかおる)が、電波の発信されたエリアを特定することに成功。雪平はビルに向かい、犯人が瀬崎であることを突き止めるのだった。

募金型誘拐事件

雪平は、「推理小説型予告殺人事件」の犯人である瀬崎を射殺したことで、再びマスコミから批判を受ける。そんな中、娘の美央と家政婦・牧村紀世子(まきむらきよこ)が誘拐され、身代金12億円が要求される事件が発生した。

雪平は、誘拐犯人から募金の形で12億円の身代金を集めるよう脅迫を受ける。そして、犯人の指示に従って募金を集めようとするがうまくいかない。そのため犯人は、雪平に別の指示を強要する。それは、広真建設の経営者・広田祐次(ひろたゆうじ)が、以前にもみ消した事件を公にするようにとの指示であった。広田は、家政婦である牧村の夫と娘が亡くなったバイク事故の加害者だったのである。

雪平は、安藤とともに広田の調書を調べ始める。なぜか調書は閲覧禁止になっていたのだ。そんな時、元夫の和夫が倒れたとの連絡を受け、雪平は病院に急行する。そのスキを突くように、安藤は地下室で何者かに撃たれて重体となるのである。警察内部の犯行を疑い、捜査を進める雪平。そんな時、美央と牧村が解放され、警察に保護されたのである。

この事件を雪平と和夫の狂言誘拐として騒ぎ立てるマスコミをしり目に、雪平は牧村の調査を進めていた。しかし牧村は、広田につめより事故の事実を認めさせたあと、ビルから出たところを何者かに射殺されてしまう。警察は、真犯人が共犯の牧村の口を封じたと断定する。そして、さらに警察内部の犯行が濃厚となるのだった。

×マーク連続殺人事件

後日、手の甲に「✕」のマークの傷が付けられた広田の死体が発見される。その後、和夫の上司である編集長の武田寿男(たけだとしお)も他殺体で発見され、手の甲には同様に「✕」マークの傷があった。そして、からくも一命をとりとめた蓮見(はすみ)の手の甲にも、「✕」マークの傷が付けられていたのである。

遺留品から、雪平の元夫・和夫が容疑者になり指名手配されるが、その間にも「✕」マークの殺人事件は発生していた。雪平は、一連の事件が自分をターゲットにした罠だと気付く。そして、和夫と協力し、犯人をおびき出す罠をしかけたのだった。

現れた犯人は、なんと雪平の相棒の安藤であった。安藤は、5年前に雪平が射殺した齋藤ユタカの友人であり、一緒に施設で育った兄弟のような関係だったのである。そして、これまでに起こった一連の事件の黒幕でもあったのだ。安藤はユタカの復讐のために雪平に近づいたのである。

しかし、そんな安藤は、いつしか雪平に好意を寄せていた。そして、すべての決着がついた後、「復讐する相手があなたで良かった」というメッセージを雪平に残し、死んでいくのである。

スペシャルドラマ『コード・ブレーキング〜暗号解読』

雪平は、安藤を死なせてしまったことを悔み続けていた。そんな雪平を慰めてくれたのは、小さな頃からの雪平を知る刑事・安本正広(やすもとまさひろ)である。しかし、いっこうに雪平の気持ちが晴れることはなかった。

そんな、安藤の衝撃的な死から9カ月後、元警察幹部が自殺かのように見える死を遂げる事案が連続する。捜査一課の管理官・小久保祐二(こくぼゆうじ)は自殺と考えるが、雪平と三上は連続殺人事件を疑う。雪平は、安藤の遺体の現場で「After X comes Y」と書かれた紙切れを見つけており、今回の事件が連続殺人であることを確信していたのだ。

また、雪平が安藤から受け取っていたDVDには、雪平の父・雪平宗一朗(ゆきひらそういちろう)の殺害に関する情報が記録されていた。そして雪平は、父の殺害には公安が関与しているとの疑いを持つ。その頃、三上はリハビリ中の蓮見(はすみ)から「Y'S File」という暗号ファイルを受け取っていた。そして、雪平と共に『きらきら星』の歌に隠された暗号を解くことに成功する。すると、元警察幹部たちが資金を横領していたことが判明し、安本も関与していたことが明らかになるのである。

拉致された疑いのある安本を救出するため、雪平はアジトに乗り込んだ。しかし、そこには安本がおり、彼が元警察幹部たち4人の殺害を指示していたことが判明する。殺害目的は、警察内部のクーデターだった。しかも、クーデターの首謀者は雪平の父であり、暗号化された資料も父が作成したものだったのである。安本は、裏切った4人に対し、殺された雪平の父の復讐のために殺害を実行していたのだ。そして安本は、警察に包囲される中、炎上する車の中で死亡するのだった。

物語の終わりに、蓮見が謎の人物にディスクを渡し、「計画は予定通りに進んでいます」と告げるシーンが描かれている。

映画『アンフェア the movie』

安藤や安本の死と雪平の父の真相により、雪平は苦悩の日々を送っていた。しかし、それでも警察内部の不正を暴く文書を追うのはやめていない。ある日、娘・美央が爆発事件に巻き込まれて、豊洲の警察病院に運び込まれる。しかし、テロリストグループによりその病院は占拠され、美央は病院内に取り残されてしまうのである。雪平は三上の助けで病院に潜入し、美央を救出しようとするが、彼女はバイオテロ計画のウイルスに感染してしまう。

雪平は美央を救うため、ウイルス拡散の阻止と抗血清の入手に奔走し、公安部の斉木陣(さいきじん)と共闘する。そして、事件の黒幕・後藤国明(ごとうくにあき)は、テロリストグループとつながっていた斉木の裏切りにより銃撃され死亡。ウイルスの拡散は阻止されて、美央も救われるのである。しかし、機密データは斉木によって奪われてしまうのだった。

後日、雪平は斉木と対峙し、彼の復讐心を知ることになる。斉木はかつて警察上層部の不正を暴く調査に携わっていた。しかし、斉木を狙ったテロが発生し、婚約者・葉子が巻き込まれて死亡してしまったのである。雪平は、斉木と対峙しながら「復讐は連鎖を産むだけだ」と、説得を試みようとする。その時、斉木は何者かによって狙撃されてしまうのである。

斉木の死の間際、彼から機密データを受け取った雪平は、警察上層部が自分を狙っていることを確信する。事件の収束後、再び斉木の死の現場にたたずむ雪平。そして、斉木が最後に見た景色を、自分の目に焼き付けるのだった。

映画『アンフェア the answer』

ネイルガン殺人事件の重要参考人となった元夫の身を案じる雪平(左)。上司の一条(右)とは恋人関係にあった。

豊洲警察病院のテロ事件のあと、北海道の刑事課に赴任した雪平は、東京でネイルガンによる連続殺人事件が発生し、元夫・和夫が容疑者となっていることを知る。その和夫も、北海道で雪平にUSBメモリを渡した後、何者かに殺害されてしまう。そして雪平は、和夫殺しの容疑をかけられて逮捕されてしまうのである。しかし、東京地検の村上や元同僚、そして上司の一条たちの助けを得て脱走。そして、和夫から渡されたUSBメモリが、真犯人の狙いであることを知るのである。

その後、東京に移動した雪平は謎の男に襲撃される。しかし、雪平の爪に残された皮膚片のDNA鑑定で、結城(ゆうき)という男が浮上するのである。雪平は結城の家に潜入し、彼がネイルガン事件の実行犯であることを突き止めた。同時に、夫殺しの犯人は結城ではないと確信した雪平は、帰宅した彼と取引をする。その結果、雪平の上司である一条が、ネイルガン事件の指示役であることを知るのである。

雪平は、結城に協力させて死亡したように装い、一条をおびき出す。そして、結城と一条のやり取りから、和夫を殺したのが一条だと知る。一条は、結城からUSBメモリを受け取った後逮捕される。しかし、一条は拘置所で不審な自殺をし、USBメモリは村上によって奪われてしまうのである。

その後、実は一条は生きており、USBメモリを奪った村上は事件に関与していたことが判明する。雪平は、和夫の仕掛けを起動させるために村上に電話をかけた。そして、携帯電話の着信音に反応したUSBメモリが爆発し、データは焼失するのである。

その後、亡き夫・和夫の施していた仕掛けにより、USBメモリ内のデータは、北海道にある雪平の自宅のノートパソコンにすべて転送されていた。雪平は和夫に感謝し、哀悼の涙を流すのであった。

スピンオフドラマ 『アンフェア the special~ダブル・ミーニング 二重定義』

雪平の後任として、警視庁捜査一課特殊犯係に望月陽(もちづきあきら)が配属され、行方不明の水野義之(みずのよしゆき)の捜索を依頼される。直後、特殊犯係に「4人の人質解放の条件」として東京タワーを夏にするよう要求が入る。警察は、イタズラと判断して対応しないこと決定。しかし、翌朝、人質の男が死体で見つかってしまう。その後も、犯人からの電話要求が続くが、警察は無視を貫く。だが、犯人は次々と人質を殺害し、今度は謎かけを出題してくるのであった。

ようやく特殊班係が動き出し、プロファイラーの元園部恭輔(もとべきょうすけ)の分析で、松田昇(まつだのぼる)という男が犯人と判明。彼の自宅を突き止めるも、すでに姿がなかった。実は、松田と元園部は共謀していた。15年前の女性殺害事件の加害者5人の内の1人が元園部で、今回の事件は元園部が、他の加害者たちの口封じのために計画したものだったのである。

そして、本来の計画ならすでに松田は自害しているはずであった。元園部は、松田に自害しなかった理由を問う。そして、ついに真相が明かされるのである。実は、15年前の事件の被害者は松田の婚約者であった。そして、松田は元園部が主犯格であることを知っていたのだ。松田は、元園部の罪を暴くために彼を罠にかけていたのだった。

真相が判明し、山路たちが元園部を取り押さえようとするが、彼は自殺してしまう。そして、無事救出された水野義之と共に、事件は解決したのである。しかし、元園部の自殺の責任を負った山路は、所轄に転属になってしまう。そして、幼い頃の誘拐事件の記憶を辿った望月は、彼女を助け出してくれた刑事が山路であったことを思い出すのであった。

一方、雪平は、アメリカへ旅立つ娘の美央を見送った後、東京を後にして北海道へ向かう。そして、北海道の空港で、携帯を使いながら歩く男とすれ違った。道をあけてくれたその男は、一条である。雪平はハッとして後ろを振り返るが、一条はすでに歩き去ったあとであった。

スピンオフスペシャルドラマ『ダブル・ミーニング Yes or No?』

大物2世議員である宅間修(たくまおさむ)が補欠選挙に立候補したため、対立候補の和泉進一(いずみしんいち)は危機感を募らせていた。そんな中、望月と山路は、残酷なクイズ動画の犯人を追っていた。実は、動画のクイズと酷似した手紙が、差出人不明で警視庁に届いていたのだ。その手紙が山路宛であることを知った望月が、彼を呼び寄せていたのである。

捜査が進む中、山路は被害者の町田渉(まちだわたる)と10年前のアイドル如月久美(きさらぎくみ)の自殺事件を思い出す。山路は当時、如月の自殺に疑問を抱いていたが、捜査は打ち切りになっていた。

その頃、娘を人質に取られたテレビリポーターの富市耕平(とみいちこうへい)は、犯人の指示に従って、宅間が如月に暴行を加えたことを告白する様子を全国に放送する。その後、宅間と富市は犯人グループに拉致されてしまうのである。一方、山路は、事件の背後に如月のファンクラブが関与していることを突き止め、彼らの復讐が事件の目的だと悟っていた。

山路と望月は犯人グループを逮捕し、宅間と富市の命を救うことに成功する。そして、主犯格の町田は説得されて投降したのである。その後、過去の罪を暴かれた宅間は失脚し、和泉が選挙で圧勝した。これで事件は終わったかに見えた。しかし、実は和泉の秘書が、町田の復讐心を利用して、宅間を排除していたのだ。誰もその真相を知らないまま、山路と望月は別れの挨拶を交わす。このようにして事件は幕を閉じるが、背後で暗躍した秘書の存在が暴かれることはなかったのである。

映画『アンフェア the end』

雪平は元夫・和夫の命と引き替えに手に入れた機密データを、もっとも効果のある形で使用するための協力者を探していた。同じ頃、東京地検特捜部の村上親子が殺害され、「アンフェアなのは誰か」というメッセージとともに、かつての連続殺人事件につながる「×サイト」が復活したのである。雪平は、最高検察庁監察指導部の武部将臣(たけべまさおみ)から、村上親子がある組織に所属していたことを聞かされる。そして、身を隠していた一条と再会するのだった。

捜査の結果、システムエンジニアの津島直紀(つしまなおき)が村上親子殺害の容疑者として逮捕された。しかし、雪平は津島の告白を信じ、彼を逃がす決意をする。そして、脱走した雪平と津島はデータを入手し、津島の父が無実の罪で収監された過去を知るのである。だが、組織の暗殺者によって、2人と落ち合うはずだったジャーナリストが殺害されてしまう。実は、武部は組織側の人間だったのである。雪平は、津島と別れた後、三上とともに動いていた。しかし、雪平とともに捕らえられた三上は、一条に射殺されてしまう。そのうえ、雪平の娘・美央の命までも狙われたため、雪平は津島の居場所を白状することを決意するのである。

美央の命と引き換えに、津島の殺害を命じられる雪平。しかし雪平と津島は、武部を裏切った一条の助けを得て、からくも脱出に成功する。そして、津島は国外への亡命を決意し、雪平にデータを託すのだった。そのデータから、雪平は一条が父親を殺した真犯人であることを知るが、どうしても彼を殺すことはできなかった。

翌日、雪平は津島を亡命させるためにエルドニア共和国の大使館に向かうが、先回りしていた武部たちに見つかってしまい、津島が重傷を負う。一条らの助けでなんとか大使館に到着した雪平は、津島にデータの入ったペンダントを託そうとする。しかし、実は津島は武部と繋がっており、雪平の殺害とデータの奪還を命じられていたのだ。事実を知った雪平は、津島に向けて銃を構える。互いに銃を構えて対峙する2人であったが、雪平は津島を信じて銃を降ろした。それにも関わらず津島は銃を撃ち、雪平は肩を負傷してしまう。その時、雪平を救おうと一条が現れ、津島と銃撃戦となる。いつしか一条は、雪平を愛し始めていたのである。そして、なんとか津島を倒すものの、一条自身も命を落としてしまうのだった。

山路と小久保が大使館に到着したとき、すでに雪平はデータとともに姿をくらましていた。その後、海外に亡命した雪平は、データを公開して日本警察の暗部を告発する。そのニュースの喧騒がテレビから流れる中、雪平はシャワーを浴びていた。そして、まだ痛みが疼く傷をかばいながら、天井を見続けるのだった。

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アヒルと鴨のコインロッカー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

アヒルと鴨のコインロッカー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アヒルと鴨のコインロッカー』とは、吉川英治文学新人賞に輝いた伊坂幸太郎の同名小説を基にした2007年公開の日本のミステリー映画。主人公の椎名は引っ越し先で隣人の河崎という男から、隣の隣に住むブータン人のために「本屋を襲撃して広辞苑を奪いたい」と誘われる。奇妙な誘いに戸惑う椎名だったが、本屋襲撃の手伝いをすることになる。やがて明らかになる2年前の出来事。過去の物語と現在の物語が交錯する中で椎名が見た真実とは。映像化が困難とされている作品を原作の複雑な伏線やトリックを巧みな描写でまとめた。

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舞妓Haaaan!!!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

舞妓Haaaan!!!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『舞妓Haaaan!!!』とは、宮藤官九郎が脚本を手がけたコメディ映画である。主人公の鬼塚(おにつか)は舞妓の美しさに魅了され、お茶屋遊びにあこがれていた。しかし京都の茶屋はどこも「一見さんお断り」のため、鬼塚はツテを頼ってなんとか茶屋に入ろうとする。そして贔屓の舞妓・駒子(こまこ)やライバルの内藤(ないとう)、元カノの富士子(ふじこ)等、周りの人物を巻き込みドタバタ劇が繰り広げていく。この作品は鬼塚という舞妓へ異常な執着を持った強烈キャラが、日常を忘れて大笑いさせてくれる映画になっている。

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蛇のひと(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

蛇のひと(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

2010年3月7日に「ドラマW」でテレビ放送され、同年9月25日より角川シネマ新宿ほかで1週間限定で劇場公開されたサスペンスドラマ。会社の金を横領した疑いをかけられ行方不明になっている今西。同僚の三辺が居所を探るうちに彼の意外な姿が露わになっていく。ギャラクシー賞テレビ部門2010年3月度月間賞受賞。2009年3月に受賞した『第2回WOWOWシナリオ大賞』受賞作品を三好晶子脚本で映像化した。

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キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ

キングダム 運命の炎(キングダム3)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングダム 運命の炎』とは、原泰久の漫画『キングダム』を原作とする2023年公開の実写映画作品。同シリーズでは3作目にあたるため『キングダム3』とも呼ばれる。キャッチコピーは「大いなる夢を、新しい時代を、その手で掴め―」。監督は佐藤信介が務め、主役の山﨑賢人や吉沢亮など主要人物の役者は全員が前々作から続投している。 趙の大軍に攻められた秦は、六大将軍の王騎を総大将にしてこれを迎撃する。将軍を志す剣士にして秦の若き王嬴政の友でもある信も従軍し、師である王騎から重要な作戦を託される。

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オレンジデイズ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

オレンジデイズ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『オレンジデイズ』とは、2004年にTBS系列で放送されていた日本のテレビドラマ。妻夫木聡演じる大学4年生の結城櫂(ゆうきかい)と、柴咲コウ演じる病気で聴覚を失った萩尾沙絵(はぎおさえ)のラブストーリーを軸にした若者たちの青春ドラマである。病気で心を閉ざしてしまった沙絵が、櫂の優しさに心を開いていくストーリーが感動を呼んだ。数々のヒット作を生み出してきた北川悦吏子が脚本を手掛けている。

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ラスト・シンデレラ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

ラスト・シンデレラ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ラスト・シンデレラ』とは2013年4月に22時からフジテレビで放送されたドラマ。脚本を中谷まゆみ、主演を篠原涼子が務めている。彼氏いない歴10年の39歳独身・遠山桜は自分のことに無頓着なおやじ女子だった。そんな彼女の人生は、佐伯広斗との出会いをきっかけに変化し、恋に落ちていく。不器用な桜と肉食系男子の広斗の恋愛や、彼女を取り巻く人々の人間関係を明るく描いており、気軽にみられる大人なラブコメディーである。

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silent(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

silent(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『silent』とは、2022年10月から12月まで放送された、聴力を失ったかつての恋人との関係が主題のテレビドラマ。恋人同士だった青羽紬(あおばつむぎ)と佐倉想(さくらそう)だが、想が病気で耳が聞こえなくなってしまい、理由も言わずに別れを告げて姿を消してしまう。久々に想に再会した紬は、想への思いに戸惑いながらも現実に向き合っていくというストーリー。スピッツの楽曲がテーマになっているのが特徴。TVerのお気に入り登録が全番組で最多の246万人を突破し、若い女性を中心に大きな話題となった。

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カムカムエヴリバディ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

カムカムエヴリバディ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『カムカムエヴリバディ』とは、NHK連続テレビ小説の第105作目となるテレビドラマ。2021年11月1日から2022年4月8日まで放送された。 連続テレビ小説史上初となる3人のヒロイン、安子(やすこ)、娘のるい、孫のひなたの親子3世代にわたる家族の物語である。安子の生まれた1925年(大正14年)から物語はスタートし、ひなたがアメリカでキャスティングディレクターとして活躍する2025年までの100年を描いている。

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過保護のカホコ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

過保護のカホコ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『過保護のカホコ』とは、2017年夏に日本テレビ系水曜ドラマ枠で放送されていたテレビドラマ。主演は高畑充希。脚本は遊川和彦。主人公の根本加穂子は両親から超過保護に育てられた箱入り娘だったので自分で考えて行動するという概念がなかった。麦野初と奮闘しながらもカホコが毎回「こんなの初めて!」を経験する。気持ちを伝えることの大切さ、自分を愛してくれた家族の愛の大きさを学び、自分で切り開いていく力をつけて大切な人の遺言を守ろうと山積みの家族の問題を初と解決していく痛快ホームドラマである。

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キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングダム2 遥かなる大地へ』とは、古代中国で“天下の大将軍”となることを目指す少年の活躍を描いた、原泰久の同盟漫画作品の実写映画シリーズ第2弾である。公開翌年となる2023年には、同シリーズ第3弾となる『キングダム3』の公開が決定している。 500年もの間戦乱の中にある古代中国。魏国の軍勢の侵攻を受けた秦国は、これを迎撃するための軍を編成する。ひょんなことから秦国王宮内の人々と知り合った奴隷の少年信は、天下の大将軍になるという夢を叶えるためここに参戦。本物の戦場の中で剣を振るう。

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アットホーム・ダッド(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

アットホーム・ダッド(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『アットホーム・ダッド』とは、2004年にフジテレビの火曜22時枠で放送されたドラマ。脚本は旺季志ずかと尾崎将也が手掛ける。主演は阿部寛。その他、篠原涼子や宮迫博之などが出演している。大手広告会社に勤める山村和之は、念願のマイホームを手に入れ、妻と娘と幸せに暮らしていたが、突然リストラされ、失業してしまう。和之は仕事が見つかるまで、専業主夫として家事をすることになった。家事は女の仕事だと馬鹿にしていた和之だが、妻の大変さを思い知り、家族について考え直すのだった。

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VIVANT(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

VIVANT(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『VIVANT』とは、は2023年7月から同年9月までにTBS系「日曜劇場」枠で放送されたアドベンチャードラマ作品。サラリーマンの乃木憂助は、自身にかけられた誤送金の疑いを晴らすためバルカ共和国に向かう。バルカの地で乃木を巻き込んだ自爆テロ事件は、やがて暗躍する国際テロ組織、そして乃木の正体へと繋がっていく。国内外から集結した豪華俳優陣やモンゴルで撮影された大スケールの映像、そして、予想を超える展開が連続するストーリーが見どころとなっている。

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マルモのおきて(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

マルモのおきて(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『マルモのおきて』とは、2011年4月からフジテレビで放送されたファンタジック・ホームドラマ。脚本は櫻井剛と阿相クミコ。主演は阿部サダヲと芦田愛菜で、鈴木福や比嘉愛未などが出演する。文具メーカーに勤める高木護は、ひょんなことから双子の笹倉薫と笹倉友樹を預かることになる。そして、双子が拾ってきた人間の言葉を話す犬のムックも一緒に家族として暮らしながら、絆を深めていく。最終話の視聴率は23.9%を超え、主題歌の「マル・マル・モリ・モリ!」がダンスと共に話題となり大ヒットした。

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御手洗家、炎上する(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

御手洗家、炎上する(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『御手洗家、炎上する』とは、Netflixで配信されているサスペンスドラマで、原作は藤沢もやしによる漫画作品。主演は永野芽郁。その他、鈴木京香、中川大志などが出演している。 村田杏子は代々病院を経営する御手洗家の長女だったが、火事で家が全焼するという事件が起こり、両親が離婚してしまう。だが、杏子は後妻の御手洗真希子が火事を起こしたのではないかと疑っていた。そのため、杏子は御手洗家に家政婦として潜入し、火事の真相を暴く決意をする。杏子が家庭を壊した真希子に復讐する、復讐劇が繰り広げられる。

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今日も嫌がらせ弁当(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

今日も嫌がらせ弁当(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『今日も嫌がらせ弁当』とは、シングルマザーの母親と反抗期の娘がお弁当を通じて交流する実話に基づくヒューマンストーリー。原作は人気ブロガーKaori(ttkk)の2015年に出版されたエッセイ『今日も嫌がらせ弁当』である。監督・脚本を塚本連平が担当し、篠原涼子主演で2019年6月に映画化された。舞台は東京・八丈島。シングルマザーの持丸かおり(演:篠原涼子)が、反抗期の娘である持丸双葉(演:芳根京子)に対抗して始まった嫌がらせ弁当によって、気持ちが通じ合っていく心温まる物語。

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明け方の若者たち(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

明け方の若者たち(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『明け方の若者たち』は、カツセマサヒコの長編小説デビュー作となった作品。各界の著名人からの推薦で、発売前から重版が決定していたリアリティ溢れる青春物語である。2021年に映画化され、主演に北村匠海、ヒロインに黒島結菜という豪華キャストで構成された。 学生生活最後の飲み会で出会った「僕」と「彼女」の複雑な恋愛模様と、若者たちが何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤を描いている。

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アイネクライネナハトムジーク(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

アイネクライネナハトムジーク(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アイネクライネナハトムジーク』とは、2014年に発刊された伊坂幸太郎の連作短編集を原作とした、2019年に公開された日本映画である。監督は今泉力哉。会社員の佐藤(さとう)は、恋愛したいと思いつつも「出会いがないから」と理由をつけて恋愛に積極的になれずにいた。それを友人の織田一真(おだかずま)や妻の由美(ゆみ)らが見守る中、佐藤と本間紗季(ほんまさき)は劇的な出会いを果たす。この作品は、佐藤と紗季やその周りを取り巻く人々が10年にわたって織りなす物語を穏やかに描き出す作品である。

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流星ワゴン(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

流星ワゴン(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『流星ワゴン』とは西島秀俊主演のハートフルなSFドラマである。作家の重松清の小説「流星ワゴン」を映像化したドラマで、2015年1月から3月までTBSでドラマ放送された。リストラされた一雄が生霊の忠さんに出会い、過去に戻れるワゴンに乗って、家族の未来を変える旅をする話である。ドラマのキャストは主演の西島秀俊の他に、香川照之、吉岡秀隆、井川遥、倍賞美津子などが登場。ドラマの脚本は八津弘幸、音楽は千住明が担当する。同い年の息子と父親が朋輩となり、家族の問題に立ち向かうハートフルなドラマ内容である。

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十角館の殺人(小説・漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

十角館の殺人(小説・漫画・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『十角館の殺人』とは、綾辻行人による長編推理小説及びそれを基にした漫画、実写ドラマである。小説は1987年に出版、漫画は2019年11月から2022年5月まで『月刊アフタヌーン』にて連載、ドラマは2024年3月にHuluで独占配信された。 十角館で合宿をしていたミステリ研究会メンバーが殺されていく中、本土では亡くなったはずの中村青司から手紙が届く。 実写化不可能と言われていた本作品だが、犯人の正体だけでなく、死者からの手紙の謎を解き明かす2つの謎に迫る作品となっている。

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