渡る世間は鬼ばかり(渡鬼)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『渡る世間は鬼ばかり』とは、1990年10月から放送を開始したテレビドラマシリーズで略称は「渡鬼」。橋田寿賀子が脚本、石井ふく子がプロデュースを担当した。岡倉大吉・節子夫婦と、5人の娘たちそれぞれが持つ家族の暮らしを描いている。次女・五月の嫁ぎ先の中華料理店「幸楽」は全シリーズに登場しており、本作の代名詞となった。日本の放送界では異例の長寿番組であり、登場人物がシリーズを重ねるごとにリアルに年を取っている。その世代、時代ごとの問題に直面していく登場人物たちが共感を呼んだ。

『渡る世間は鬼ばかり』の概要

『渡る世間は鬼ばかり』とは、1990年に第1シリーズが始まって以来、30年近くにわたって放送されたテレビドラマシリーズである。略称は「渡鬼(わたおに)」。シリーズごとに4クール(1年)の大河ドラマシリーズで、TBSの木曜21時枠(21時~21時54分)に放送された。「おしん」などを手掛けたことで有名な脚本家の橋田寿賀子が脚本を担当し、TBSの敏腕女性プロデューサー、石井ふく子がプロデュースをしている作品。TBS の開局40周年記念で放送を開始した渡鬼は、2011年、最終シリーズである第10シリーズの放送を終了したが、それ以降も2012年の「ただいま!!2週連続スペシャル」、2013年、2015年、2016年の2時間スペシャル、2017年、2018年、2019年の3時間スペシャルと、特番という形で物語は続いている。渡鬼は、主人公である岡倉家の次女、五月(泉ピン子)、長女の弥生(長山藍子)、三女の文子(中田喜子)、四女の葉子(野村真美)、五女の長子(藤田朋子)や、5姉妹の身の回りの人間たちに振りかかる問題を描いた作品である。日本の放送界では異例の長寿番組という性質から、登場人物がシリーズを重ねるごとにリアルに年を取っている。そのため、その世代、時代ごとの問題に直面していく登場人物たちがドラマの醍醐味となっているのだ。

『渡る世間は鬼ばかり』のあらすじ・ストーリー

第1シリーズ(1990年10月11日~1991年9月26日)

第1回~第10回

ある日、ラーメン屋「幸楽」に1本の電話が入った。幸楽の長男、小島勇と結婚した小島五月に、実家である岡倉家からの電話だった。その日は、五月の父である岡倉大吉の姉、珠子が、住居のあるハワイから久々に帰国してくる日であった。五月は、姑のキミに小言を言われながらも、勇や姑、幸吉の後押しもあり、幸楽の仕事を切り上げて里帰りをすることができた。五月が岡倉へ帰ると、父の大吉と母の節子、そして五月の姉妹たちが揃っていた。野田良と結婚して、2人の子供を育てている長女の弥生、旦那である高橋亨と同じ会社で働く、三女の文子、ハワイの大学へ留学していたが、珠子と一緒に一時帰国してきた四女の葉子、日本の一流大学に通う五女の長子。それぞれに忙しい5姉妹が揃うのは、久しくないことだった。夕食を囲みながら近況を報告し合う5姉妹だったが、それぞれ、抱えている不満や悩みがあるようだった。弥生は、毎日代わり映えの無い専業主婦の生活に嫌気がさしており、共働きの文子は、一人息子の望に手が回らないでいた。葉子はもう少しで大学卒業だったが、ハワイに残って、大学で専攻していた照明デザインの勉強をしたいと思っていた。また、長子は、姉妹のうち3人が結婚をして岡倉家を出てしまったことで、自分が跡を継がされるのではないかと危惧していた。そんな中、夫に先立たれて子供もいない珠子が、葉子を養子に欲しいと言い出した。節子は大反対だったが、大吉を始めとして誰も耳を貸さない。遂に、葉子は珠子と共にハワイへ帰ってしまうのだった。
そして数日後、幸楽ではひと騒動が起きていた。勇の妹であり、小島家の長女の久子がお金を借りに来たのだ。久子の旦那である山下健治が、起業のためにサラ金から借金をしており、取り立てが来たという。キミは、家族の反対を押し切って350万を貸してしまう。そんな姑や小姑の行動に、五月は不安を抱いた。そして、勇に遺産相続の話を切り出す。幸楽の主人である姑、幸吉に不幸があったとき、小島家を出て幸楽には何の役にも立っていない小姑の久子、邦子に遺産を取られては幸楽が潰れてしまう、と考えたのだ。勇は納得し、その旨をキミに伝えるが、キミはそれに対して激怒する。五月に対して、まだ元気な幸吉の遺産の話をしたこと、久子や邦子を信用できないことを責め、「今日限り出て行っておくれよ!」と五月を追い出してしまう。岡倉家に帰ってきた五月を、大吉と節子は暖かく迎え入れ、五月も離婚を決めようとしていた。その頃、五月のいなくなった幸楽は、人手不足でてんてこ舞いだった。助っ人で久子と邦子を手伝わせるが、やる気もなく体力のない2人は全く戦力にならない。嫌気がさした久子と邦子は、半日で帰ってしまう。それでもキミは意地を張って店を開けようとするが、五月の分まで働かされた従業員の達夫も辞めると言い出し、遂に店を休むことになってしまう。そして、ショックでキミは寝込んでしまった。五月は、眞の様子を見に小学校へ行き、眞から幸楽での経緯を聞く。そして、幸楽へ帰って頭を下げることを決意するのだ。葉子がハワイへ行ってしまった矢先、離婚して五月が帰ってくることになって舞い上がっていた節子だったが、遂に五月が幸楽へ戻ってしまったことで落胆する。
そんな中、野田家の専業主婦である弥生は限界を迎えようとしていた。夫の良からも、息子の武志、娘のあかりからも、日ごろから感謝されることもなく、憔悴していたのだ。そして、ある日弥生は連絡もせずに家へ帰ってこなかった。良は岡倉へ連絡をして、大吉と節子は野田家で弥生の帰りを待つことになった。弥生はその日のうちの夜遅くに帰ってきたが、職探しをしていたのだという。看護の専門学校を卒業して正看護師の資格を持っていた弥生は、看護師として勤めようと思ったのだ。しかし、主婦は家を守らなければならないと考える良は、弥生の就職を大反対する。節子や大吉からも反対され、弥生は就職の話を断ることにした。翌日、断るために就職予定だった病院へ行くと、産気づいた妊婦が倒れているところに出くわす。介抱した弥生は、改めて看護師に対する自身の熱意に気づき、就職を決めてしまった。良からは最後まで賛成されなかったが、弥生の決意は固く、遂に押し通してしまうのだった。
弥生が社会へ出ることに、文子は大賛成していた。しかし、そんな文子の夫婦も影を落とし始めていた。同じ会社で夫の亨よりも出世していた文子は、忙しい日々を過ごしていた。毎日のように帰宅が遅かった文子に代わって、亨が息子の望の面倒を見ていた。そんなある日、急遽文子と亨の出張が被ってしまった。運悪く望も高熱を出してしまい、節子を呼んで泊ってもらうことになった。なんとか難を逃れたと思った文子だったが、翌日、節子と望しかいない亨の家に、亨の母親である年子が来てしまう。節子はなんとかフォローしようとするが、出張から帰ってきた文子は年子から嫌味を言われてしまう。結婚後も働きたい、年子と同居はしたくないという文子に対し、年子が出した結婚の条件は「なんでも自分たちの力でやる」ということだったのだ。自分に隠れて母親に助けを求めていた文子に、年子は憤慨していた。そして、同居を強く勧められるのだった。
その最中、幸楽では大事件が起きる。幸吉が突然倒れたのだ。たまたま食事に来ていた弥生がすぐに介抱をして、幸吉は弥生が勤務している大学病院へ搬送されることになった。病院へはキミだけで付き添い、五月と勇はお店を営業することにしたが、脳血管が切れていて緊急手術になったという幸吉の状況を知ると、お店を閉め、家族総出で病院へ向かうことになったのだ。久子や邦子にも、心配させまいと連絡をしないことにした。その日の夜中、病院の待合室で狼狽していたキミに、勇が言ったのは「手術成功」という言葉だった。キミは安心して家へ帰るが、その後五月は勇と弥生に呼び出された。実は幸吉の症状は芳しくなく、植物状態になる可能性が高いのだった。五月はショックを受けるが、キミに心配させまいと気丈に振舞うことにした。その後もキミは幸吉の回復を信じていたが、やはり幸吉は目を覚まさない。しかし、幸吉は奇跡的に意識を戻した。幸吉は、目を覚ますなり家族に「遺産相続を書く」「弁護士を呼べ」と伝える。しかし、キミや久子、邦子は全く相手にしないのだった。

夫、幸吉の死に憔悴するキミ(右)と、それを見守る五月(左)。

一旦家へ帰った五月たちだったが、そこで1本の連絡が入る。幸吉が亡くなったのだ。慌ただしく整理や葬儀の準備が始まるが、キミは憔悴して何事にも手が付かず、久子や邦子も何も手伝わないことで、五月や助っ人の節子、長子がこき使われていた。そんな中、相続問題の話が出た。久子と旦那の健治によると、キミと勇に莫大な相続税がかかるとのことだった。つまり、幸楽を売って、マンションを買った方が良いということだ。五月は、やはり幸楽の雲行きが怪しくなってきたと思った。通夜が終わり、大吉たちが家に帰ると、葉子が帰ってきていた。翌日には葉子の荷物も届き、どうやら一時帰国ではないようだった。
幸吉の葬式も済んだ数日後、幸楽へ健治と邦子の夫、浩介がやってきた。幸楽の買い手が見つかったというのだ。幸楽のある土地は今では1等地になっており、高値で売れるとのことだった。売る気はないというキミと勇だったが、あろうことか健治と浩介は、久子と邦子の相続権を主張してきたのだ。久子たちの代理で来たという健治たちだったが、キミはそんなはずがないと言い切る。しかし、その日の夜に幸楽へやってきた久子と邦子は、健治たちと同じことを言うのだった。絶対に店は売らないと、久子と邦子を追い出すキミだったが、解決策が見つからず、先の見えない不安を抱えているのだった。
そんな中、家に帰ってきた葉子が、また家を出ると言い出した。内心葉子の帰国を喜んでいた節子と大吉は反対するが、葉子は一歩も折れない。付き合っている男性がいるのではないかと疑った長子は、引っ越しの手伝いと言う名目で葉子の新居へ行く。しかし、男性の陰は無く、やはり自立したかっただけらしいということを節子や大吉に伝える長子だった。しかし、長子が帰った後、1人の男性が葉子の家へ訪れた。ハワイで知り合い、ずっと付き合っていた山口太郎だ。太郎は商社の子息であり、会社を継ぐ立場の人間だった。元々ハワイの支社を任されていたが、社長である父親の指示で日本の本社に呼び戻されており、実は葉子は太郎を追いかけて帰国してきたのだった。

第11回~第20回

弥生夫婦は、相変わらずぎくしゃくした状態が続いていた。弥生は、良や武志、あかりに、できることは自分でできるようになってもらいたいと願っていたが、良は家事を放り出した弥生が許せなかったのだ。そんなある日、良の母親で大阪に住んでいる野田ハナが、良の顔を見に上京してきた。良は、母親に弥生の暴走を嗜めてほしいと言うが、ハナは弥生に賛同した。そして翌日から、ハナは武志やあかりに家事を教え込んだのだ。そして、料理や部屋の掃除を武志やあかりに、食器洗いや風呂掃除を良にさせるのだった。
そんな中、文子はまたも亨と出張がバッティングしてしまう。望を岡倉家へ預けて出張に行く文子だったが、まだ保育園児の望があまりにも大人しいことで、節子や長子は心を痛めていた。望は、文子や亨が忙しいときは近所のおばさんの家に預けられていることが多いので、恐縮してしまっているのだ。文子の出張が決まったのは亨が出かけた後で、亨は望が岡倉家に預けられていることを知らなかった。それが原因で、遂に文子夫婦は離婚の危機に立たされるのだった。迎えに来た亨と文子はその場で喧嘩になるが、大吉は文子を叱り、勤めを辞めろと言う。亨は、文子が仕事を辞める必要は無いが、やはり年子と同居しようと持ち掛ける。しかし、文子は絶対に同居は無理だと首を横に振った。最終的には大吉、節子の仲裁もあり、様子を見るということでその場は収まった。
しかし、クリスマスイブの日、事件は起きた。岡倉ではクリスマス会を企画して孫を集めようとするが、それぞれに用事があって、望しか来れなくなってしまった。望は、休みをとった文子が連れて行き、亨は仕事が終わり次第岡倉家で合流する予定だった。しかし亨が出かけた後、文子は急な仕事の連絡が入り、望は近所のおばさんの家へ預けることになった。クリスマス会に間に合うように帰ってきた文子だったが、望が行方不明になっていた。それを知った亨は年子に連絡をするが、望は年子の所へも行っていなかった。文子たちが望を探す中、望は岡倉家に現れた。自力で、電車に乗ってやってきたのだ。安心した文子と亨だったが、年子はもう許す気はなかった。文子に仕事を辞めてもらうか、同居するか、別れるか、文子にはその3択しか残されていなかった。年が明け、遂に文子は年子との同居を決意した。それを聞きつけた五月は、いかに姑との同居が大変かを文子に語る。しかし、仕事を愛していた文子には仕事を捨てることはできず、それで望にしわ寄せがいくなら姑の年子に助けてもらうしかないと、観念していたのだ。
その頃、岡倉への挨拶で五月夫婦が空けていた幸楽には、久子夫婦と邦子がやってきていた。相続という餌をぶら下げたキミは、してもらえる内に最大限孝行してもらおうと、久子たちを大いにこき使うのだった。また、遺産相続の下りのおかげで、キミと五月の仲も睦まじくなっていた。
数日が経ち、文子夫婦が年子との同居を始める日がやってきた。年子は上機嫌で、亨や文子、望の面倒は全て自分が見ると息巻いていた。しかし、めりはりをしっかりしておきたいと、文子が自分の給料が入った通帳を年子に渡したり、望の教育方針について話したりしたことで、年子の機嫌を少し損ねたようだった。年子からしたら、お金を渡してくるなんて可愛げが無い、望の教育方針に細かく指摘してくるなら、仕事を辞めて自分で面倒を見れば良いと思っているのだ。また、年子と亨が親子団らんでお茶をしている間、文子は早々に疎外感を感じるのだった。年子は、望を名門の小学校に入れたいと思っていた。その為に、名門幼稚園の入学手続きを済ませてきていたのだ。文子は普通の小学校、中学校、高校で良いと思っていたが、同居を始めて早々、そんなことを強くは言えないのだった。
そんな中、幸楽に成田という男がやってきた。成田は不動産屋で健治の友人だと名乗るが、真っ当な業者にしてはあまりにも高圧的な態度であった。勝手に地所を調べたりとやりたい放題の成田に勇は憤慨し、売る気はないから帰れと追い出すのだった。
一方大吉は、悩みを抱えていた。定年を過ぎて、会社の中でも窓際業務に回されたことで、仕事にやりがいを感じなくなっていたのだ。娘婿の良、亨と、行きつけの小料理屋「おたふく」で酒を飲んで鬱憤晴らしをする大吉だったが、それが弥生夫婦と文子夫婦に波紋を起こすことになる。亨が泥酔して帰ってきたことで文子は年子に嫌味を言われ、良に至っては、仕事を休んでまで前々から予定していた武志の父母会を、二日酔いですっぽかしてしまったのだ。文子はもう二度と亨を誘わないでくれと、弥生はろくでもないことをしてくれたと2人とも憤慨していた。節子や長子からも責められた大吉は、更に追い込まれることになる。逆上した大吉は、「おめおめこんな家にいられるか!」と家出してしまう。しかし、怒らせてしまった弥生や文子の所へ行くわけにもいかず、幸楽に顔を出す大吉だったが、店先から忙しそうな五月を見ると、声もかけられずに離れることしかできなかった。次に葉子の住むマンションに行くが、追い出した手前、インターホンを押したところで隠れてしまった。結局、またおたふくで酒を飲みながら女将の咲枝(通称お咲さん)に愚痴をこぼすしかなかった。なにかに挑戦して、夢中になれるものと出会いたい、という大吉に、咲枝はきんぴらごぼうを作ってみては、と提案する。酔った大吉は、きんぴらごぼうの作り方を教わって、実際におたふくの厨房で作ったのだ。それでも帰りたくない大吉は、幸楽に電話をかけ、「旨いものを食わせてやるから夫婦で来い」と五月夫婦を呼び出すのだった。遺産騒動で五月に心を許していたキミは、夫婦での外出を快く許し、五月たちはおたふくへ顔を出した。咲枝から家出の顛末を聞いた五月は、「お金を貸してほしいけどお父さんじゃないとお母さんを説得できない」と嘘をつき、なんとか大吉を持ち上げて家に連れ帰るのだった。しかし帰った大吉は、節子、長子、五月夫婦の前で仕事を辞めると宣言する。節子は、葉子と長子が結婚するまでは、重役の肩書きを守るのが父親の役目だと激怒したが、大吉は全く怯まなかった。仕事を辞めるという発言は、軽はずみに言った言葉ではなかったのだ。
次の日の夜、弥生の病院に長子が搬送された。交通事故で、手術が必要だというのだ。節子、五月、文子、葉子が駆けつけた頃には手術は終わっており、右足は複雑骨折だったものの、長子は元気なようだった。不在だった大吉宛てに置手紙を置いていったのに長子の元に大吉は現れず、節子は憤慨していた。午前1時に帰ってきた大吉を責める節子だったが、どうやら大吉がシラフだったことに不信を感じるのだった。翌日、夫婦で長子の看病に行く節子と大吉だったが、長子は卒業を控えた試験に出られないことで落ち込んでいた。そんな中、歩いていた長子を轢いてしまった遠山昌之が現れた。土下座をする昌之に、大吉は怒号を飛ばすのだった。昌之を追い出した直後、今度は長子がテニスサークルで仲良くしている加納竜一と小木文太が現れる。竜一と文太は、おぶってでも長子を試験に連れて行くと言う。大吉は、初めて会う長子のボーイフレンドに、心配を募らせる。長子は岡倉を継がせる大事な娘ということで、神経がたっていたのだ。そして長子の試験当日、実際に竜一と文太は長子を試験会場へ連れて行ったのだ。
幸楽では、またも久子と邦子がやってきていた。キミの誕生日が近いことから、キミをグアムへ連れていきたいと言うのだ。キミはお店があるから行かないと言うが、キミは本当は行きたいのだろうと、五月は感じていた。そこで、五月は「私だって、久子さんや邦子さんに持っていかれるだけじゃ悔しいですよ、嫁として」とキミに告げ、グアム行きを決めされたのだ。また、水着などを買ってきて、キミと五月の仲は更に深まったのだ。
一方、文子と年子の仲は離れていく一方だった。望に対してスパルタに勉強を教え込む年子に対して、文子が口を出す度に「ばかばかしいわ」と年子の機嫌は悪くなるばかりだったのだ。亨も最終的には年子の肩を持ち、文子は肩身の狭い思いをしていた。
その頃、無事に出発したキミだったが、案の定、道中の話題は幸楽を売ることだった。更に、キミのいなくなった幸楽には、健治が成田を連れてやってきていた。成田は、久子の相続分を担保に、健治に500万渡しているから幸楽の処分は任せてもらうと言い出した。キミをグアムに連れて行ったのはこれが目的だったのかと、五月は激高した。それに対して、成田は「あまり威勢の良いことは言わない方がいいんじゃないかな、私も荒療治をするようなまねはしたくないですからね」と吐き捨て帰っていくのだった。しかし翌日、またも健治と成田がやってきた。今度は売買契約をするまで帰らないと言う。頑として譲らない五月だったが、成田は机をひっくり返し、地上げ屋のような行動を取り始める。五月は、健治に貸した500万はキミが帰る前に絶対に返すと言い切り、なんとか成田を追い返すことができたのだ。
五月は、もう親に頼るしかなかった。大吉と節子がいるであろう長子の病室に行くと、毎日のように見舞いに来る昌之の愚痴をこぼす大吉がいた。五月は、仕事に行くという大吉を喫茶店に連れ出し、500万貸してほしいということ、その経緯を伝えた。大吉は、500万ものお金を、ましてや幸楽のために使うことを節子は許さないだろうと言った。五月が諦めようとしたとき、「分かった、父さんがなんとかしよう」と大吉は500万の融資を許可した。とはいえ、大吉は節子に内緒にすると言うが、五月にはどうやって、節子に秘密にして500万円も捻出するのか理解できなかった。翌日、大吉が幸楽に現れ、500万円の小切手を置いていった。そして、なんとかキミが帰ってくる前に成田に500万円を返済することができたのだ。
時を同じくして、長子が退院した。五月は、キミが買ってきた岡倉へのお土産を持って里帰りをすることができ、長子の看病を労って、節子と外食をしようと言い出す。店をあまり知らない五月は、おたふくを提案し、2人で行くことになった。おたふくへ入ると、厨房には大吉が立っていた。大吉は、家族の誰にも相談せずに会社を辞め、おたふくで板前修業をしていたのだ。節子はショックを受け、借りた500万円が退職金だったのだと知った五月も、狼狽していた。とにかく五月は葉子以外の姉妹を岡倉に呼びつけ、家族会議が開かれることになった。節子は、退職してしまったことは仕方ないが、板前だけは辞めてくれと懇願した。台所に立つなんて情けないと思っていたのだ。しかし、大吉の意志は固かった。これ以上話しても無駄だと悟った節子は、遂に家出をしてしまう。そして、行先も告げないまま、節子は何日も帰ってこなかった。
節子が向かったのは、叔母にあたる立花ワカの家だった。ワカは、世界的に呉服店を経営している社長である。節子は、暫らくここに置いてくれと頼みこむ。ワカは訳も聞かずに快諾し、見守ることにした。そして、ワカの経営する呉服屋で働かせてほしいという頼みも許可し、節子は呉服屋で勤めながらワカの家に帰る生活を始めた。それを知った五月は、ワカを訪ね、節子に帰らせるように頼んだ。しかし、ワカは節子の自由にさせてあげなさい、節子にとって何が幸せなのか自分で考えさせてあげなさいと、五月を諭した。五月も、五月から節子の現状を聞いた弥生も、もしかしたら節子は帰ってこないかもしれない、と胸を痛めるのだった。

第21回~第30回

節子が家を出てから数日が経ち、大吉は生活の不便さにうんざりしていた。長子は、節子が出て行ったのは大吉のせいだと言い、家事を手伝う気は一切ないようだった。節子は節子で、外で勤める大変さを思い知っていた。そんな中、季節は桃の節句を迎えようとしていた。5姉妹を授かった岡倉家では、毎年の雛祭りに雛人形を出すのが慣例となっていた。一応雛人形だけは飾ろうと一旦帰宅した節子だったが、そこにいたのは、不器用な手つきで雛人形を並べる大吉だった。雛人形が飾り終わり帰ろうとする節子だったが、突然膝の痛みに襲われるのだった。以前にも膝に水が溜まったことのある節子にとって、呉服屋での立ち仕事で思いのほかダメージを受けていたのです。帰ることも家事をすることもできない節子の前で、大吉は夕飯用に魚を捌く。大吉が包丁を握っているときの楽しそうな表情を見て、節子は遂に大吉の板前修業を許すことにしたのだった。
節子の家出騒動で、思わぬところで波紋が広がっていた。岡倉やワカの所など、外出の機会が増えた五月にキミが不満を爆発させたのだ。事の発端が久子夫婦の500万だったために、五月はキミに行先や目的を告げることができなかったのだ。キミは、遊びに来た久子に「五月みたいな嫁と一緒にやっていく気はない、幸楽を処分しよう」と言い出した。その言葉に我慢が限界へと達した勇は、500万のことをキミや久子に洗いざらい話してしまう。キミには勇の話はにわかに信じがたいようだったが、成田から取り返した健治の借用書や久子や邦子の委任状を見せられると、五月の為にも幸楽を守り抜く決意を固めた。しかし久子は、幸楽の売却には賛成だったのでキミの実印の場所を健治に教えたことを話し、食い下がって相続権は手放さないと言い切る。とはいえ健治が500万を何に使ったのか、久子は知らなかった。そこで、健治を幸楽に呼びつけて問いただす。健治は、またもや成田を連れてやってきた。実は、健治は成田から1000万を融資されており、新規事業を立ち上げることに挑戦していたのだ。成田の前では気丈に振舞っていたキミだったが、幸吉の仏壇の前で1人になると、涙を流して「私はただ子供たちの幸せを願って…」「父ちゃん、早くあたしを迎えに来ておくれよ」と繰り返すのだった。しかし翌日、久子と邦子が幸楽を訪れ、相続権を放棄すると言い出した。久子が、仏壇の前で無くキミの姿を見ており、心を動かされたのだ。キミは、久子の相続分の代わりに健治の1000万を肩代わりすると約束をした。こうして、幸楽は最大の危機を乗り越えたのだった。
その頃、弥生は相変わらず看護師の仕事に精を出していた。家に帰っても家族からは優しくしてもらえない弥生だったが、看護師を続ける糧ができていた。白血病で入院している少女、坂口恵美だ。入院中に両親が離婚して母親がいなくなってしまったが、その事実を知らず、忙しい父親も滅多に顔を見せないため、寂しい毎日を過ごしていた。そんな恵美にとって、唯一の希望は、病気を治して小学校に通う事だった。感銘を受けた弥生は、他の看護師の無駄だからやめておけという反対を押し切って、時間を作っては恵美の勉強に付き合っていた。何をしても感謝をしてくれる恵美を、自身の家族と照らし合わせていたのだ。
一方、今度は葉子に災難が降りかかってきた。隠れて付き合っていた太郎との関係が、太郎の母親である山口政子にバレてしまったのだ。そして、遂に政子が岡倉家へやってきた。節子や大吉からしたら、何も知らなかったので寝耳に水だった。政子は、口頭一番葉子が太郎を誘惑したと主張をして、それに節子は激高したが、大吉は、葉子を太郎に渡す気はないということをはっきりさせ、両家で2人の付き合いを反対することに決まった。節子は太郎の言い分も聞きたいと食い下がり、両家で顔合わせをすることになったのだった。すぐに岡倉へ呼ばれた葉子だったが、結婚はする気はない、自由に恋愛がしたいから仕事をして自立しているのだということを主張し、早々に岡倉を跡にしてしまった。両家の顔合わせの日、太郎は大吉と節子、政子に、どうしても葉子と結婚したいということ、別に葉子が自分を誘惑したわけではないということを話した。しかし、葉子はその場で太郎を振ってしまうのだった。大吉と節子には、今は仕事の方が大切だったから太郎との結婚は重要なことではない、と話す葉子だった。しかし、顔合わせで初めて会った太郎に、節子は思いのほか好印象を抱いており、結婚を賛成し始める。そんな中、太郎が大荷物と共に葉子の家へやってきた。もう親には報告したのだから、今までの様にこそこそする必要はないと思ったのだ。しかし、葉子の中では、太郎が仕事の障害になっているのを感じていた。太郎が葉子の家へ住み込み始めたことは、早々に政子の耳に入り、2回目の顔合わせが行われた。太郎は頑として葉子との結婚を主張するが、葉子はやはり結婚はしないと言う。祝福されない結婚では、幸せになんかなれないと思っていたのだ。しかし、太郎の態度に節子は更なる好印象を持ち、是が非でも2人を応援しようと決めるのだった。葉子の仕事中、マンションへやってきた節子は太郎と2人で話す機会を得る。意気投合した節子と太郎は、2人で葉子の帰りを待つことにしたのだ。帰ってきた葉子は、どうやらあまり嬉しくは思っていない様子であった。
弥生の誕生日の日がやってきた。いつものように恵美の勉強を付き合おうと病室へ行くと、恵美は弥生に小包を渡した。弥生が自分でも覚えていなかった、誕生日のプレゼントだった。家に帰って包みを開けると、中にはたくさんのハンドクリームと、ビデオテープが入っていた。ビデオテープを再生すると、恵美の声が流れ始める。「私は、野田さんの手が好きです」という始まりで、弥生に対する普段からの感謝の気持ちが語られていた。「けど、時々荒れててかわいそう」と、弥生の手を心配して、ハンドクリームを選んだのだった。その時、1本の電話が入った。武志が、警察に補導されたのだ。武志は不良グループの後ろをついていて、命令されて人を殴ったのだった。良は、いつも家にいない弥生を責めた。弥生は、等々仕事を辞めることに決めたのだった。その時、節子から電話がかかってきて、誕生日を祝福された。同時に、ハナからの小包が届き、中には誕生日プレゼントが入っていた。この年の誕生日は弥生にとって、恵美と節子、姑のハナの温かさが一際胸に刺さるのだった。そして、弥生は休職願いを出し、専業主婦に戻った。家事も完璧にこなし、ほとんど看護師を始める前の弥生に戻ったのだ。しかし唯一、弥生は全く笑わなくなってしまい、野田の家から明るさが消えてしまった。ほとんど喋らない弥生には、一定の間自室に籠る時間ができた。恵美のために、テープに朗読を吹き込んでいたのだ。
時を同じくして、幸楽にはまたもや問題が降りかかっていた。久子が泣きついてきたのだ。久子が相続権を放棄した翌日、健治が会社に退職願を提出し、退職金を持って蒸発していた。社宅に住んでいた久子一家にとってこれは由々しき問題だった。そして案の定、数日と空けずに、久子と子供たちが転がり込んできた。健治にお金を貸したという人間が現れ、家じゅうの物を持って行ってしまったというのだ。しかし、勇一家が住む幸楽の貸家には久子一家が住むスペースはなく、一時的に幸楽の2階でキミと共に住むこととなった。しかし、久子の子供である加奈と登は、愛と眞とは馬が合わず、喧嘩が絶えない。一緒に生活していくのは、前途多難であった。
一方野田家では、いよいよ武志やあかりが弥生を心配し始めていた。部屋に籠っては、中でぶつぶつ言っている弥生に不信を抱き、弥生の目を盗んで部屋を探ったのだった。そして、弥生の声で朗読が吹き込まれたテープを見つける。武志たちが問いただすと、弥生は恵美について話し、恵美の誕生日プレゼントに入っていたビデオテープを聴かせた。自分が、いかに看護師としての仕事を愛していたかを話すと、武志たちは、弥生の誕生日すら覚えていなかった自分たちに罪悪感を覚え、弥生にまた看護師に戻るよう、説得をすることにした。良は相変わらず反対だったが、武志やあかりは、弥生がいい加減な気持ちで看護師をしているわけじゃないということを力説し、遂には良を説き伏せたのだった。
その頃、幸楽では案の定、大変なことになっていた。春休み明けの新学期、愛が着るのを楽しみにしていた洋服を、加奈に貸すようにキミが言い出したのだ。五月は、久子の手前愛に我慢させるしかなかったが、1人部屋で泣いている愛を見かねて、眞が加奈に服を返せと怒鳴るのだった。しかし久子やキミからは思いやりがないと言われ、五月が肩身の狭い思いをすることになったのだ。そんな中、久子は子供を連れて旅行に行くと言い出した。勇は、一緒に住んでいる者として我儘が過ぎると怒るが、キミは父親のいない加奈たちは不憫なのだから行ってくれば良いと賛成するのだった。やはり眞たちは羨ましがったが、五月がそのことを岡倉に相談すると、端午の節句を理由に孫を集めて食事をしようと提案してきた。喜んだ眞たちが岡倉へ行くと、奇跡的に大吉の孫が、年長のあかりから年少の望まで、5人全員揃っていたのだった。しかし、キミは眞たちが岡倉へ行ったことが気に入らないらしく、またも嫌味を言われる五月なのだった。

幸楽へ帰ってきて好き勝手な生活をする久子(左)と嫌気が指しつつも耐える五月(中央)、久子の体調を心配するキミ(右)。

時を同じくして、大学を卒業して大手バンクに就職した長子は、初月給でオーストラリア旅行へ行き、更には竜一や文太が同行するということを知った大吉は、始終機嫌を損ねていた。また、節子が甘やかすことで完全に太郎に居座られてしまった葉子は、当座の間岡倉に泊ると言い出した。そして文子は、毎日のように厳しく躾けられている望を不憫に思い亨に相談するが、相手にしてもらえず、遂に年子に直談判をしてしまう。それが原因で、文子と年子の間には決定的な亀裂が生まれてしまうのだった。そんな中、やっと家庭の歯車が上手く回り始めた野田家に、1本の電話が入る。大阪に住んでいる良の母親、ハナが脳血栓で倒れたというのだ。命に別状はないということで、良はさほど焦ってはいなかったが、見舞いに大阪へ向かうのだった。
孫たちが帰りやっと静かになった岡倉に、突然政子が訪ねてきた。今度は何の話かとヒヤヒヤする大吉と節子だったが、葉子を太郎の嫁に欲しいという、いわゆる縁談話だったのだ。政子は、太郎の様子を見に葉子のマンションへ行ったのだという。葉子は不在だったが、部屋はきちんと整理され、冷蔵庫に入っていたグラタンも絶品だったというのだ。これは良い嫁になる、と葉子を迎え入れる気になった政子だったが、実は部屋を掃除していたのも、グラタンを作ったのも、ちょくちょく顔を出していた節子だったのだ。しかし、太郎を気に入っていた節子は良縁と判断し、節子と政子もすっかり意気投合していた。そして、早速当日の夜に顔合わせすることになった。おたふくで集まることになり、お祝いムードが高まる大吉夫妻、政子、太郎だったが、葉子はその場で「私とのことは無かったことにしてください」と、正式に縁談を断ったのだ。やはり、今は結婚よりも仕事を取ったのだった。そして、葉子は岡倉へ帰ることになった。職場の先輩である竹原洋次と、洋次が可愛がっている劇団員たちに引っ越しを手伝ってもらい、その代わりに冷蔵庫をあげることになっていた。荷物を運びこんできた洋次を見た節子と大吉は、葉子との関係を怪しんでいたのだった。特に大吉は「あの安月給で冷蔵庫も買えない男」と、頭から洋次に対して否定的だった。そんな時、またも政子がやってきた。太郎が落ち込んで酒浸りになっており、やはりどうしても葉子を嫁に欲しいと、頼み込んできたのだ。節子は「子供たちは子供たち」と、親同士はこれからも仲良くしましょうと言い、その場はなんとか和やかに終わった。
そんな中、幸楽に1本の連絡が入った。次の水曜日に、お父さんからおたふくに誘われている、と言った五月に、「君の誕生日か」と勇はすぐに答える。そして、お店が締まり次第夫婦で行く約束をしたのだった。しかし当日、事件が起きてしまった。キミが登に自転車を買ってあげたことで、自転車を持っていない眞といがみ合いになっていた。眞は、悔しさを紛らわすために「登はお父さんがいなくて可哀そうだから仕方がない」と言い、殴り合いの喧嘩になったのだった。それをきっかけに、五月はキミからも久子からも責められ、遂に誕生日会には行けなくなってしまった。おたふくには五月以外の岡倉家全員が揃ったが、五月からの連絡で主役が来れないことを知る。節子は憤慨し、迎えに行くと言い出すが、大吉や弥生は、それは五月のためにはならないと止め、五月のいない五月の誕生日会になったのだった。
五月の為にもと、みんなで盛り上げて誕生日会をする中、店にベロベロになった太郎が入ってくる。太郎は大吉に対して、「お袋の決めた女性と結婚することになった」「葉子さんは諦めた」とだけ言い残し、涙を流しながら眠ってしまうのだった。

第31回~第40回

太郎がおたふくへやってきた翌日、政子が岡倉家へやってきた。政子は大吉夫妻に、太郎の結婚式参加を打診する。節子は出席の理由が無いと反対するが、大吉は義理を果たして葉子と太郎の縁をしっかり切っておきたいと、結婚式へ出席することに決めるのだった。親の心配を余所に、葉子は洋次との距離を近づけつつあった。同じ仕事を同じ職場でしている洋次は、葉子にとって一緒にいて心地の良い男性だったのだ。
そんな中、長子もボーイフレンドとの関係を楽しんでいた。大吉が危惧していた、竜一である。ある時、長子は職場の銀行で倒れた大木すみれと仲良くなる。ダイエットや節約のために、食事をしておらず空腹で倒れたすみれに、美味しいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいと、長子は岡倉家へ連れてくるのだった。長子のボーイフレンド、竜一も一緒にやってくるのだったが、やはり節子や大吉は、長男である竜一と長子の関係を心配する。長子に感謝していたすみれは、「岡倉さんの家来になります!」と長子に懐き、それ以来毎日のように、岡倉家へ手伝いにくるようになった。節子は、素直で優しいすみれを良く思い、仲良くするのだった。
一方、文子の息子、望が倒れる。年子は、亨が子供のときから世話になっている町医者に連れて行ったからもう大丈夫だと言うが、文子は弥生が働く大きな病院へ連れていくと譲らない。そして翌日、本当に病院へ連れて行ってしまう文子に、年子は腹を立てるのだった。診断結果はストレスによる自律神経失調症とのことで、文子は小学校の受験準備、母親が傍にいないこと、夫婦喧嘩が絶えないことが原因と考える。文子は、年子に望の受験勉強を辞めるようお願いし、年子も遂に折れた。しかし、この件で年子と文子の関係は修復不可能なところまで行ってしまうのだった。更には、タイミング悪く亨の浮気が発覚してしまい、夫である亨にも頼れなくなってしまい、文子は望を連れて岡倉家へ帰ってきてしまうのだった。すると、すぐに年子が岡倉家へやってくる。年子は、仕事の忙しい文子が亨の浮気の原因だと言い出し、そんな年子の態度に節子は憤慨し、文子と亨を離婚させようと決めるのだった。
そしてそんな中弥生は、一世一代の決心をしようとしていた。脳梗塞の症状で寝たきりになってしまったハナを引き取ろうとしていたのだ。ハナの老後の世話は良の兄夫婦がすることになっており、良は遺産も全て放棄する手続きをして大阪を出ていた。しかし、実際ハナが倒れると、兄夫婦はハナを病院に預けきりにし、良はそんな母親を不憫だと涙を流す。そんな良を見た弥生は、仕事に賛成してくれたハナの優しさに触れていたこともあり、ハナを上京させ在宅介護をすることに決めた。節子や良、あかり、武志は、ハナの面倒を見るのは良の兄夫婦であり、弥生が苦労する理由はないと大反対するが、弥生は頑として譲らず、自分の意思を貫くために、一時岡倉家へ帰ることになったのだ。
幸楽では、遂に五月の我慢が弾ける。久子やキミが加奈、登を甘やかすことで、一緒に暮らす愛や眞がいじけてしまっているのだ。孫たちを同じように扱ってくれと懇願する五月だったが、キミは、「たかが嫁の分際で」と吐き捨て、五月は子供と共に家を出てしまう。勇は、そんな五月の気持ちを汲み取り、五月たちが一時的に岡倉へ帰ることに賛成する。そのおかげで、家出をしても勇と五月の仲は壊れずに済む。奇跡的に弥生、五月、文子が里帰りをして、5姉妹全員が岡倉家で暮らすことになり、孫を含めて突然の10人家族になったことで、大吉は大喜びするのだった。
大吉がおたふくで働いていると、良、勇、亨がやってくる。婿たちは、大吉に対して弥生たちが帰ってくるよう手助けしてくれるよう、頼み込むのだった。仕方なく婿たちの気持ちを娘たちに伝える大吉だったが、それによって弥生、五月はそれぞれの婚家に帰ってしまい、大吉はがっかりする。
五月が幸楽へ帰ると、久子が荷物を運び出す最中だった。久子や手伝いに来た邦子に責められる五月だったが、キミは久子の為にも今後一切援助はしないと言い切る。また、弥生が帰った野田家ではあかりと武志が肩を並べて待っていた。良は意地を張ってふくれっ面だったが、それでもハナを引き取ることに賛成をし、弥生の優しさに感謝を述べる。そして、あかりや武志は、ハナの面倒を見る弥生の代わりに家事を手伝うと息巻くのだった。
そんな中、葉子は遂に、洋次からプロポーズされる。太郎の事から立ち直りきっていなかった葉子だったが、一緒に仕事をしながら歩んでいける洋次に、惹かれていたのだった。
そして、唯一家に帰れないでいる文子は、仕事上でも人事異動を命じられてしまう。今まで研究チームでチーフを務めてきた文子にとって、これほどに辛いことはなかった。衰弱した文子は、倒れて入院することになったが、妊娠していることが発覚する。そして文子の病室へ、亨がやって来る。人事異動があったことで文子の時間には余裕が生まれ、亨も浮気相手と縁を切ったことで、妊娠を機に良い夫婦に戻れるという亨だったが、文子は離婚を取りやめる気はないようだった。妊娠した子供も中絶するつもりだった文子だが、それが許せない大吉に平手打ちをされるのだった。
そんな時、遂に葉子が洋次との婚約を決める。報告された大吉は激怒する。夫と同じ仕事ができるのだと喜ぶ葉子だったが、夫と同じ職場で働いている文子はそんなに良いものではない、もっとよく考えろと諭すのだった。
時を同じくして、節子が幸楽に訪れる。幸吉の墓地を紹介しに来たのだ。五月の顔を立てようとする節子の労力は報われ、キミは大喜びだった。
そしてその晩、葉子が洋次を岡倉家へ連れてきた。初めて洋次と会った節子は、思いのほか洋次が好印象だったこと、そして洋次が二男だったことで、葉子と洋次の交際を許し始めるのだった。
ある日、長子とすみれがお昼休みを公園で過ごしていると、そこに昌之が現れた。大学生時代の長子を車で轢いてしまった男だ。傍らには昌之の娘、遊がいた。昌之は、妻であり遊の母親だった女性に先立たれていたのだ。長子は、遊の為にも昌之に良い女性を見つけようと意気込むのだった。しかし、長子自身の交際にも影を落とし始めていたのだ。家事が不得手な長子に代わって竜一の世話をしていたすみれに、竜一が惹かれ始めていたのだ。そんなことを露ほども知らない長子は、昌之にすみれを紹介する。
一方、文子と亨は離婚目前の状況だった。文子の気持ちを考えた亨は年子との別居を決めるが、年子と節子はこれに大反対をし、離婚を進める。唯一大吉は、文子の好きなようにすればよい、と文子の背中を押す。2人目の子供を身ごもっていた文子は、亨1人の給料で生活していくことに不安を感じていたが、良の給料だけで生活をしてきた弥生は、大丈夫だと文子の不安を和らげるのだった。

年子との別居を決め、岡倉家へ里帰り中の文子(右)と望(中央)を迎えに来た亨(左)。

そんな中、幸楽に邦子がやってきた。久子の子供、加奈と登が北海道に行きたがっているからキミが費用を出すよう言ってきたのだ。キミは猛反対し、眞や愛も羨ましがっていじけてしまうが、五月はそんな子供たちを不憫に思う。そして、子供たち4人だけで参加できる北海道ツアーを見繕ってくるのだった。勇はこれに賛同し、キミに打診する。費用を出したのは五月だったが、勇が費用を出したと信じる久子は大喜びする。自分が費用を出したことは口が裂けても言わなかった五月の作戦勝ちだった。しかし、どうやらキミにはお見通しだったようだ。
5姉妹の中で、一番充実していた長子だったが、そんな長子も初めての挫折を味わうことになる。婚約をしていた竜一が、すみれとの結婚を決めたのだ。竜一の面倒をほとんど見てこなかった自分が悪いと認めつつ、一番信頼していた竜一とすみれに裏切られたと感じる長子だった。

第41回~最終話

竜一との婚約が破談になったことで落ち込む長子だったが、そんな中、岡倉家へすみれがやって来る。竜一が結婚を決めた女性だった。長子と顔を合わせるなり頭を下げるすみれだったが、長子は気丈に振舞う。しかし、長子の異変に気が付いた大吉は、長子に竜一との関係を問いただす。洗いざらい話した長子をおたふくへと誘いだし、酒を交わしながら長子を励ますのだった。
そんな中、文子は改めて別居の意志を固めることで、亨の元に帰ってしまった。ショックを受けた節子は、結婚を控えた葉子と洋次を岡倉で同居させようとする。大吉は反対するが、子供たちから裏切られ続けたと節子は嘆き、頑として折れない。洋次は、葉子の反対を振り切って岡倉での同居を決め、節子は一転、大喜びするのだった。
そして、愛や眞、加奈、登が北海道から帰ってきた。親元から一時離れていた子供たちは、険悪だった過去が嘘の様に仲良くなっており、キミや五月は安堵するのだった。
葉子の結婚式の日がやってきた。弥生は、ハナの面倒で忙しい日々を過ごしており、良からも協力を得られないことで結婚式への出席を諦めていた。しかし、それを不憫に思った武志があかりを説得し、自分たちで祖母の面倒を見ると言い出した。そして、弥生は無事に結婚式へ出席することができたのだった。5人姉妹が揃った他、五月が嫁いだ小島一家、文子が嫁いだ高橋一家、更には太郎の母親である政子も出席し、キミと年子、政子は姑同士、仲良くなる。そして無事、円満に葉子の結婚式は幕を閉じようとしていたが、結婚式に出席した洋次の母親、竹原留子が、息子が岡倉での同居を決めたことで「養子として育てた訳ではござりえん」と言い出し、節子の顔は曇るのだった。
葉子の結婚式を終え、弥生が家に帰ると、あかりと武志がハナのリハビリをしておりk、立ち座りの運動を150回終えたところだった。弥生は、「リハビリはおばあちゃんの健康状態を見ないと!」と注意するが、ハナは紙に「いい子 あかりも たけしも」と書き、あかりや武志は今後も献身的に祖母の面倒をみようと決める。しかし、その分だけ父親への不満は募り、あかりはゴルフから帰ってきた良に対し、無責任だと怒る。流石の良もこれにはショックを受けたようで、ハナへ優しく接するようになったのだった。
長子にも、恋の季節が再来していた。昌之が熱を出して寝込んでいると聞きつけた長子は、昌之が仕事で不在の家へ初めて行くのだった。妻を早くに亡くし、男一人で娘を育て、更には会社を切り盛りしている昌之に、長子は惹かれ始めていた。
幸楽では、節子が紹介した墓へ幸吉の遺骨を納骨する日がやってきた。北海道旅行の件でキミは五月を大切にしており、愛姉弟と加奈姉弟も仲良くしていたことで、小島家は円満そのものだった。しかし、そんな幸楽へ警察からの連絡が入る。健治が入院したとのことだった。キミは健治に愛想を尽かしており、無視をするように言う。しかし、五月は久子の心中を考えると、不憫に思えて仕方ないのだった。そして、遂に五月はキミの目を盗み、健治が入院する病院へ行ってしまう。健治は、現在中華料理店のコック見習いとして働いているとのことっだった。五月は、健治に帰るよう促すが、健治は自分の不甲斐なさに嫌気が指しており、断固として帰らないと言い張る。家へ帰った五月は、健治が改心したことを信じてキミや勇に病院へ行ったことを打ち明ける。勇は五月のお人よしを責めるが、キミは五月の味方をするのだった。そして健治の消息は久子へと伝えられるが、久子が病院へ行くと健治は姿を消していた。久子は、勝手に1人で会いに行った五月が健治に消えるよう言ったと思い込み、「健治を返せ」と五月を責めるのだった。そして五月は、勇の反対を振り切って健治を探し始める。東京の中華料理屋に片っ端から電話をかけ始めたのだ。しかし一行に健治は見つからず、五月は毎日のように久子から責められ、どうしたら良いか途方に暮れていた。更に久子は寝込んでしまい、雰囲気は悪くなる一方だったのだ。しかしそんな最中、幸楽の従業員である元造が健治を見つけたと言い出した。横浜の中華料理店で働いているのを見つけたとのことだった。そして、健治は久子に連れられて幸楽へやってきた。健治は、勇と顔を合わせるなり白衣を羽織り、店を手伝い始めるのだった。その晩、勇夫婦の部屋にキミが訪ねてくる。キミは、久子のことで嫌な思いをさせたことを五月に詫びた。また、キミは五月が陰ながらに久子を資金援助していたことを見抜いており、そのことについても泣いて感謝の言葉を述べるのだった。そして、久子夫婦の部屋代を援助したいというキミの願いを五月は快く賛同し、嫁と姑の絆は更に深まるのだった。
岡倉家では、早々に同居の問題が生じていた。休日はグダグダし、仕事の日は帰りが遅く、だらしがない洋次に節子は我慢の限界だった。面と向かって説教をする節子に洋次は頭を下げるが、洋次が居候呼ばわりされたことで葉子は憤慨していたのだった。そんな中、大吉の妹、珠子が1年ぶりに来日してくる。節子は、珠子が来日するといつも良くないことが起きると、不安を感じていた。珠子が来ることは幸楽にも伝えられ、五月は行きたいとは思うものの、この忙しさでは無理だと諦めていた。しかし、久子が五月の代わりに手伝うと言い出す。勇から助けられていたと思っていたことは全て五月の計らいだったということを、キミから聞いたのだ。そして無事、4姉妹が珠子を迎えることが出来、後は葉子夫婦を待つだけだった。しかし、珠子は葉子の結婚相手を太郎だと思っており、洋次は珠子と会うのを嫌がっていたのだ。案の定、洋次はストレスからお酒を飲みすぎ、ベロベロの状態で帰宅した。節子は、酔って珠子に暴言を吐く洋次と、一緒にいてお酒を止めなかった葉子を責める。しかし、珠子はさほど気にしていない様子だった。珠子は、洋次がお酒を飲まないと帰ってこれなかった気持ちも理解していたのだ。そして翌日、節子の嫌な予感は当たってしまった。長子と昌之が結婚すれば良いと思っていた珠子は、観光する為の車の運転を昌之に頼んでいたのだ。これを機に、長子と昌之の仲は更に深まることになる。
ある日、朝一の幸楽に健治がやってきた。朝の仕込みを手伝うと言ってきたのだ。五月と勇は、幸楽で早朝から働いて夜遅くまで横浜の中華料理屋で働くのは無理だと反対するが、キミは健治の中華料理人になりたいという決意を信じ、手伝わせることに決めるのだった。
珠子が来日している岡倉家では、節子の危惧していた問題ごとが更に起きていた。珠子が、葉子夫婦をハワイに連れて行きたいと言い出したのだ。そして葉子と洋次は、ハワイで照明の仕事をすることに決めるのだった。節子が反対することは火を見るより明らかであり、葉子たちはハワイへ発つ直前まで大吉、節子へは黙っていることにした。そして、水面下で引っ越しの準備を始めるのだった。
そんな中、長子が朝帰りをした。昌之、遊と遊びに行っていた長子は、遊が熱を出したことで夜通し付き添っていたのだ。長子は、昌之との結婚を考えていると節子と大吉に伝えるが、子連れの昌之との結婚を激しく反対されてしまう。そして、後日昌之が岡倉家へ呼ばれた。節子と大吉は、昌之本人に長子との付き合いを辞めるよう言おうとしていたのだ。しかし長子は、両親と昌之の前で改めて、昌之との結婚願望があると言う。それを聞いた昌之は、自分も長子と結婚したいと、大吉や節子に土下座をして頼む。それでも、長子の幸せを一番に願う昌之は、大吉と節子の猛反対に、長子のことは諦めると帰ってしまう。しかし長子は諦めず、昌之と会って正式にプロポーズを済ませるのだった。
そして遂に、洋次夫妻のハワイ行きが目前に迫った。洋次はとうとう節子、大吉にハワイ行きを伝え、案の定猛反対される。しかし、出発の準備は既に済んでおり、大吉も諦めたことで節子は止めることが出来なかった。節子は、葉子がいなくなるということで期待を長子に集中させた。しかしそんな中、岡倉家へ川本と名乗る男が現れた。その男は川本建設の社長で、サラリーマン時代の大吉とも面識のある人間だった。川本は昌之の友人で、長子と昌之を応援したいと言ってきたのだ。大吉は、仕事上で川本を信頼していたということもあり、遂に折れることにした。しかし、親を踏みつけにされたと感じる節子はどうしても長子を許すことができず、また身勝手な葉子や他の娘たちにも裏切られたと思っていたことでとうとう寝込んでしまうのだった。
一方幸楽では転機が訪れていた。キミが、幸楽をリニューアルしたいと言い出したのだ。近所にビルの建設計画が持ち上がっており、その1階に今よりも広いお店を作りたいとのことだった。というのも、キミは改心した健治を、勇との共同経営者として幸楽に入れても良いと考え始めていたのだ。健治や久子はこれを有難がり、勇や五月もこれを賛成したことで、幸楽は生まれ変わることになったのだ。
長女の弥生は、生きがいだった看護師の仕事を辞め、脳梗塞で寝たきりになった姑、ハナの介護をすることに決めるが、常に感謝の気持ちを忘れないハナの姿勢に、家族の絆は深まっていた。次女の五月は、姑のキミや小姑の久子とのわだかまりも解け、リニューアルした幸楽を家族で団結して切り盛りしていくことを決め、前途洋々だった。三女の文子は、夫婦の危機を幾度か潜り抜け、専業主婦として幸せな生活を送っていた。四女の葉子は、節子を裏切ることになっても、洋次との幸せと仕事のためにハワイ行きを決めた。五女の長子は、両親が猛反対していたシングルファザー、昌之との結婚を決め、母親になる決意を噛みしめていた。
そんな5人の姉妹と良、亨、洋次が岡倉家へと集まった。節子がショックで寝込んだからだ。長子は、初めて見る母親の憔悴した姿に狼狽し、昌之の結婚を諦めることにするのだった。しかし直後、節子は何事も無かったかのように起き上がり、夕飯の仕方を始める。更に、長子に対して今夜の食事に昌之と遊を呼ぶように言うのだった。節子は、長子が自分の為に結婚を取りやめると言ってくれたことが嬉しく、また娘全員が家を出てしまっても、肝心な時は今夜の様に集まってくれると知ったことで踏ん切りがついたのだ。
節子はこれからの人生を、子供離れして楽しく生きていくことを決めた。政子や年子、キミと沖縄旅行へ行く約束を取り付け、節子の表情は明るかったのだった。

第2シリーズ(1993年4月15日~1994年3月31日)

第1回~第10回

岡倉家の娘たちが全員家を出てしまってから、約2年の月日が経った。幸楽がようやく新しい5階建てのビルで新装開店を果たし、そのお祝いに、ハワイにいる葉子以外の娘たちが岡倉家へ集まることになり、大吉は大量の料理をこしらえ、始終落ち着かない。それぞれが忙しい日々を過ごしており、滅多に会えなかったのだ。一番最初に訪れたのは、五月と夫の勇だった。五月は、幸楽を営業するビルの2階も買い取り、キミや久子一家と同居をすることになった。また、幸楽の隣を5坪ほど邦子に譲り、クニ化粧品というお店を出させることになった。節子は、姑や小姑たちに囲まれて生活しなければならない五月を心配するのだった。案の定、時を同じくして新居に健治夫婦が越してきており、問題は起きていた。新居は、玄関のある共同部屋の両端に勇夫婦とキミの住居、健治夫婦の住居があったが、久子は引っ越し荷物を共同部屋に散りばめ、勇夫婦が手伝いもせずに岡倉家へ行ってしまったことに文句を言っていたのだ。
そんな中、弥生は家を出れずにいた。高校生の武志は友達と遊びに行ってしまい、短大生のあかりもバイトの予定があった。良は休日出勤をするといっておりハナの面倒を代わってくれる家族がいなかったのだ。しかし、ハナは弥生を出してやりたいと良を説得し、なんとか良を家に留め、弥生は岡倉家へ行けることになったのだった。流産をしたことで望の教育に集中していた文子は、望と亨を連れて出向く予定だったが、亨はたまの休みだから高橋家へ、年子の様子を見に行きたいと言い出し、結局望と2人で行くことになってしまった。そして専業主婦をしていた長子は、仕事が忙しい昌之と岡倉家で合流する予定で、遊を連れて岡倉家へ訪れたのだった。
久々に集まった4人の姉妹は、それぞれの近況に華を咲かせる。しかし、弥生は自分勝手に遊びまわっているあかりと武志、五月は忙しくて面倒を見れない愛と眞、文子は私立小学校へ入学させた望、長子は自分を本物の母として懐いてくれている遊と、話題は子供の話ばかりで、節子は「みんな年を取った」と呆れ返っていた。そんな最中、大吉が調理師試験を受けようとしていることが発覚する。大吉は小料理屋のおたふくで2年以上務めており、本気で板前としての独立を目指していた。節子や娘たちは、難しい試験に大吉がパスするとは全く信じていなかった。
宵も深まる頃、岡倉家にインターホンが鳴る。葉子が帰ってきたのだ。大吉や節子、他の姉妹たちは驚くが、そこに洋次の姿は無かった。「洋次とは別れたの。またお世話になります」とだけ言いながらも明るく振舞う葉子に、家族は怪訝に思うのだった。終始話をはぐらかす葉子だったが、節子はちゃんとした理由を聞かずにこの家には置けない、と厳しく叱咤する。その時、珠子から連絡が入った。珠子が苦手な節子に代わり大吉が電話に出るが、電話を切った大吉が動揺していることに、家族は気づかないのだった。娘たちがそれぞれの家へ帰り、大吉は1人葉子の部屋へ行く。大吉は、珠子からの電話で葉子と洋次がなぜ別れたのかを聞いていた。洋次は、自分の仕事がアメリカで成功することを望み、アメリカの永住権を取る為に葉子と別れ、現地の人と結婚をしてしまったのだ。葉子は親を裏切ってまで男とハワイへ行ったのにも関わらず、こんな結果になってしまった不甲斐なさで涙を止められずにいた。大吉は、「お前が帰ってきてくれて嬉しい」と葉子を慰め、陰で2人の会話を聞いていた節子も、厳しい態度を保ちつつも葉子を受け入れることにしたのだった。
そんな中、長子には静かに不幸が近づいていた。岡倉から家へ帰り留守電を聞くと、昌之の会社から連絡が入っていた。昌之が病院へ緊急搬送されたというのだ。それは、4時間も前に入っていた連絡だった。病院へ行くと、昌之はすでに緊急手術の真っ最中で、長子と呼び出された大吉、節子はかたずを飲んで無事を祈るのだった。暫らくして、手術室から執刀医が出てきたが、執刀医の口から放たれたのは、無情にも「亡くなった」との一言だった。パニックに陥った長子は、勝手に手術に踏み切った執刀医を責め、泣き崩れるのだった。数日後、まだまだショックから立ち直れない長子によってしとやかに昌之の葬儀が行われた。葬式には、昌之とは疎遠で福島に住む昌之の兄、孝男がやってきていた。節子は、ずっと昌之と会っていなかった孝男が親族代表としていけしゃあしゃあと参列していることに不信感を持っていたのだった。そして葬儀後、昌之の執刀をした医者、本間英作がやってきた。長子の英作に対する怒りは冷めておらず、「絶対に訴える」と追い返してしまう。更に、長子が静かに悲しんでもいられない状況が訪れる。孝男が、遊を引き取ると言い出したのだ。完全に母親としての自覚を持っていた長子は拒否するが、孝男は昌之の家へ越してくるとまで言い出したのだ。孝男の言い分は、たった2年しか妻じゃなかった長子が遺産の半分を持って行くのはがめついだろうということだった。節子は孝男の図々しさに辟易するが、長子の若さでシングルマザーになることも危惧していたので、遠山の籍を抜いて岡倉へ帰ることを勧める。しかし長子は、遺産を放棄してでも遊を手放さないと言い張るのだった。
そんな中でも時間は流れ、新装開店した幸楽の初営業日が訪れる。しかし初日から久子は朝の仕込みに遅れ、健治やキミから注意をされてふてくされていた。また、一々五月と比べられることも不満なようであった。また、節子が気を配って葉子を手伝いに出すが、キミは離婚したばかりの葉子に「初日に離婚した人に手伝われては縁起が悪い」と追い返してしまう。五月は、初日から肩身の狭い思いをして、先が思いやられるのだった。
昌之の初七日が過ぎ、長子はなんとか遊と2人で立ち直ろうとしていたが、自宅へ孝男と嫁の茂子がやってくる。孝男たちは長子の意見も聞かず、このまま昌之の家に住み着くようだった。そして、既に自分たちの家かのようにくつろぎ始めたのだ。長子は帰ってほしいと頼み込むが、孝男たちは遺産目当てで遊を巻き込むな、と跳ね返す。長子は遺産を全て放棄して遊に譲ると言うが、孝男は遊が長子の傍にいる限り遺産は長子の自由になると相手にしない。そして、孝男の息子2人も超してきて、とうとう長子は昌之の家に居場所が無くなってしまった。そして、遺産放棄の一筆を書いて遠山の家と縁を切る決意をするのだった。しかし数日後、長子が帰ってきた岡倉家へ遊がやってくる。どうやら、小学校へ行かずに長子に会いにきてしまったようだ。節子は、長子には隠れて遊に合わない方が良いと言い、遊を説得して家に帰すのだった。
文子の家庭にも影を落とし始めていた。亨が人事異動で調査部へと回されていたのだ。営業にいた亨に取って、あからさまな左遷だった。それでも文子は、給料も変わらず帰宅が早くなることで望との時間も増えると気丈に慰めるが、亨は仕事へのやりがいを感じなくなり、一日中機嫌が悪くなっていた。文子はなんとか亨を立ち直らせようと、家族で山中湖へ旅行に行こうと誘うが、亨は文子が無神経だと腹を立て、旅行どころではなかった。
岡倉家へ、英作がやってきた。英作は、長子になんとか手術について納得してほしいと訪ねてきたのだった。しかし、英作と話す間もなく、今度は青ざめた孝男がやってきたのだ。孝男は、「あんた、昌之の貯金いくら持って行った!?」と怒鳴るが、長子にはもちろん何のことかさっぱり分からない。とにかく、英作には一度帰ってもらうことになった。孝男は、昌之の口座には全くお金が入っていないというのだ。しかし、長子は昌之の貯金通帳を見たことも無かった。お金がどうなっていたのか、知る由もなければ知りたいとも思っていなかったのだ。孝男は長子が何も知らないと分かると、慰謝料は当てにするなとだけ言い残して帰っていった。しかし長子は、とにかく遊が心配で仕方がないのだった。そして、長子は昌之の会社、遠山運輸の顧問弁護士に直接話を聞きに行った。顧問弁護士の話によると、遠山運輸は規模拡大の為にそれなりの借金をしていたが、バブル崩壊で会社は傾き、今や倒産寸前だと言うのだ。遊は限定相続という形をとることで借金を放棄することができるが、どちらにせよ残るものは何もないとの事だったのだ。節子や大吉は、こんなことに長子が巻き込まれなかったことで安堵するが、やはり長子は遊がどうなってしまうのか心配でしょうがなかったのだった。
幸楽ではまた問題が起きていた。久子が、勝手に店を休んで子供と旅行に行ってしまったのだ。五月の方はというと、愛と眞が文子から亨の代わりに山中湖へと誘われていたが、久子の手前断っていたのだ。それなのに勝手な行動を取っていた久子一家に対して、眞は悔しく思い、泣いてしまっていた。愛は、「お母さんはお嫁さんだから勝手なことはできないの」と眞を説得するが、それを聞いたキミは、やはり久子夫婦と同居するのは間違いだったと後悔するのだった。
結局、文子は望と葉子を連れて山中湖へ行った。ふてくされていた亨は年子の所へ向かい、胸の内を年子にぶちまける。そして、サラリーマンを辞めて事業をしたいから資金を援助してくれと頼むのだった。このことが、文子夫婦に決定的な亀裂を生むことになる。
岡倉家では、調理師試験が近づいた大吉が試験勉強に熱中していた。ピリピリしている大吉に節子はうんざりしていたが、ある意味岡倉の一族で一番活き活きしていたのは大吉なのだった。そんな時、孝男から長子の荷物が送られてきた。運賃着払いで送られたことに節子は呆れていて、荷物も金目の物が何も入っていなかったことに長子は憤慨するが、これで遠山との縁が切れるとのことで、全てを水に流すことにしたのだった。そして、その日に就職活動から帰ってきた葉子は、朗報を持ってきていた。就職先が決まったのだ。葉子の就職祝いと長子の離縁祝いで2人はお酒を飲みかわすが、どちらもから元気だと見抜いていた大吉は、一刻も早く立ち直ってほしいと願うのだった。
翌日、長子は英作の元を訪れた。長子の中で怒りは静まっており、なるべく早く遠山と完全に縁を切らなければならないと感じていたこともあったためだった。英作が行きつけのカレー屋で話をすることになり、長子は英作の誠実さに触れることになるのだった。長子は全く気付いていなかったが、英作は長子との居心地の良さを感じ始めていたのだった。
季節は5月、五月の誕生日が近づいていた。大吉はプレゼントにブラウスを買って届けようとするが、節子に止められる。幸楽では五月の誕生日などしたことがなく、プレゼントなど届けたら当てつけだと思われ、結局は五月の肩身が狭くなると思ったからだった。しかし大吉は、どうしても五月になにかをしてやりたく、プレゼントを郵送することにした。しかし、案の定プレゼントが届いた幸楽では五月が、キミや久子から冷たい目で見られるのだった。しかし誕生日当日の早朝、愛と眞、そして勇から誕生日プレゼントをもらい、健治や新しく幸楽で勤め始めた田島周平からプレゼントをもらうのだった。更には、キミからも内緒で何か買いなさいとお金を渡され、五月は自分が本当に幸せ者だと実感するのだった。
そんな最中、岡倉家へ英作がやって来る。もう全てが済んだと思っていた長子や節子、大吉は、何が何やら分からずにいた。英作は、自分の病院で院長秘書の空きが出てしまい、代わりを探していた。それで、長子がぴったりだと思いつい紹介してしまったとの事だったのだ。節子は、図々しいと不機嫌だったが、長子は院長秘書の仕事自体に興味を持っていた。そして、面接に行くことにしたのだった。
一方、遂に文子に悪夢が降りかかる。亨にちょっとした用事があり会社へ電話を掛けると、亨は2日欠勤しているとのことだったのだ。亨はいつも通り会社へ行くと家を出ており、文子はまた浮気をしているのだと信じ込んでいた。そして、帰ってきた亨を問い詰める。亨は、浮気の誤解を解くために本当のことを話す。新しい事業をすることを明かしたのだ。文子は、この不景気の時代に、安定した収入を得られるサラリーマンを辞めて事業をするなんて絶対にありえないと、猛反対する。年子から資本を出してもらうことを知った文子は、翌日年子の元へ訪れ、亨に資金を出さないように頼むのだった。年子が資金さえ出さなければ、亨も諦めると思ったのだ。しかし年子は、亨が一生をかけてやりたい仕事を見つけたのなら応援するのが嫁の務めだと、文子の頼みを撥ねつける。また、亨がやりたいのは自然食品の店だということ、1億かけて立ち上げたがっているということを知り、文子は尚更亨を止めなければと思うのだった。
その頃、長子は院長秘書の面接に行き、本格的に秘書として働くことを決意する。長子の中で新しい人生のステージが始まるのだった。帰り道、つい昌之の家の前を通りかかってしまった長子は遊に出くわしてしまう。遊は大きなゴミ袋をゴミ捨て場に運ぶ途中で、長子は心を痛めてしまう。また、近々孝男家族と一緒に福島へ行ってしまうことを知り、長子の心は揺さぶられていた。
そんな時、野田家ではまたひと騒動が起きていた。0時を過ぎてもあかりが帰ってこなかったのだ。弥生は酷く心配をし、岡倉家へも電話を掛けてしまうことで、節子も眠れない夜を過ごすことになってしまうのだった。良は相変わらず、弥生のことを責める。しかし、ハナはそんな良に対して「子供の責任は両親にある」といい、叱咤する。そして、宵も深まった頃にあかりは帰宅してくるが、良が手を出してしまう。このことで、弥生や良とあかりの距離は、離れて行ってしまうのだった。
幸楽では、久子が給料のことで大騒ぎしていた。新装開店した幸楽は有限会社として生まれ変わっており、五月と久子は社員、勇と健治は共同経営者という形を取っていた。しかし、勇や五月に比べて自分たち夫婦の給料が少ないと、久子が言い出したのだ。そして、遂には収益の半分を寄越せと言い出した。そんな久子にキミは落胆し、店を休むと言い出してしまう。働く気力が無くなってしまったのだ。実際に翌日、お店は休業することになってしまうが、案の定久子は「母ちゃんもお兄ちゃんも嫁の肩を持って!」と矛先を五月に向け、意地を張ってしまうのだった。五月は久々の休暇を使い、子供連れへ岡倉家へ行くが、夕飯を食べて家に帰ると、キミや勇、久子一家がご馳走を囲んでどんちゃん騒ぎをしていた。酔った久子は「他人がいないと楽しい」と言い、勇も上機嫌だった。久子はキミの言い分を全部飲んでおり、キミも久子を「孝行娘」と手放しに喜ぶ。五月はどうしようもない孤独を感じていたのだった。そして、五月は一大決心をする。愛を私立の女子大へ入れようと思ったのだ。愛は勤勉で、塾の先生からも度々私立中学の受験を打診されていた。勿論、中学に高いお金を使うことをキミや勇に説得するのは難しいことであり、そのことは五月にも分かっていた。しかし、それでも、小島家の中で唯一血の繋がった娘や息子には、無理を通しても幸せな人生を歩んでもらいたかったのだ。そして翌日、愛は通っている塾の先生に紹介してもらった進学塾に入る為、入塾試験に向かった。愛は見事試験を突破し、その晩、勇にだけはそのことを打ち明ける。勇は案の定「何も無理しなくても」と渋るが、五月の熱に遂には折れることになるのだった。
岡倉家では、常々ピリピリとした空気に包まれていた。調理師試験の日にちが近づき、大吉の気が立っていたのだ。仕事でいつも帰りの遅い長子や、出戻りでお金が無く節子に助けてもらうしかない葉子、受験を鼻から馬鹿にしている節子に当たり散らし、家族は大吉を腫れ物に触るように接していたのだった。そこで、節子や葉子、長子は大吉を盛大に持ち上げることにした。そして、テスト問題を作って褒めたたえる作戦に出たわけだが、それは結果的に家族を驚かせることになる。節子や娘たちが思っていた以上に、大吉は仕上がっていたのだ。難解な問題を次々と解いていく大吉の姿に、葉子や長子は合格の可能性を感じ始めていたのだった。
あかりのことで緊迫していた野田家では、更なる事件が起きていた。その日、酔って帰ってきた良が「なんで俺が転勤なんだ」と漏らしたのだ。翌日、良はその発言を覚えていないようだったが、やはり様子はおかしく、珍しく会社を休むと言い出した。良に転勤の話が来ていることを確信した弥生は、どう接したらいいのか分からず、動揺するのだった。そして、仕事を休んだ良に転勤の話を切り出すと、良は本当のことを切り出した。福島のいわき市にある自社工場に、工場長としての転勤を打診されたとのことだった。栄転だと知った弥生は喜ぶが、良は単身赴任を嫌がって断ることを決めているようだった。「父親として家にいるのが責任」「自分の母親を置いていわきになんか行けない」と主張する良だったが、弥生は良に、男としてチャンスを掴んでもらいたかった。この話を断れば、出世コースから外れるのは目に見えていたのだ。ハナも、自分が転勤の妨げになるなら大阪へ帰るとまで言い始めてしまうが、良はどうしても転勤だけは嫌なようであった。
長子は、院長秘書の仕事に夢中になることで有意義な時間を過ごしていた。そんな中、英作が度々長子を食事に誘う。英作が長子に気を持っているのは誰が見ても明らかだった。長子はもう二度と結婚する気はなく、英作の誘いをいつも断っていたが、ある日遂に根気負けし、食事だけと誘いに乗ることにした。「日本一旨いラーメンと餃子の店へ連れて行く」と言う英作についていくと、そこは幸楽だった。英作は医大生の頃から幸楽を贔屓にしており、五月やキミ、勇は思わぬ繋がりに、和気藹々とした夜を過ごしていた。しかし、そこで事件が起きてしまう。長子が、愛の私立中学受験の話題を出してしまったのだ。五月は、愛の中学受験を節子に伝えており、困ったときのお金の相談をしていた。そしてそれは長子に伝わるが、長子もまさかキミや久子に秘密にしていることとは知らなかったのだ。そしてその晩、案の定五月はキミや久子に厳しく叱咤される。「愛が私立の女子中に入ったら、一緒に住んでいる加奈の気持ちはどうなる、同じ年の女の子で差は付けられない」というのが、キミや久子の言い分だった。しかし、五月は「それなら加奈も私立の女子中に入れれば良い、愛は勉強を努力してきたのだから止める権利は誰にもない」と意地でも折れない。愛は、「お母さんが可哀そうだから受験を辞める」と言い出してしまうが、それでも五月は「母さんは大丈夫だから、やりたいようにやりなさい」と気丈に振舞う。そして翌日から五月は、家族から冷たく当たられることになってしまうのだ。しかし、周りに負けずに愛を塾へと送り出す五月に、キミは「愛を追い出せ」と言い出してしまう。そして、五月は愛を岡倉家へ預けることにしてしまったのだった。

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