糸(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『糸』とは、2020年に公開された日本の恋愛映画で、中島みゆきの楽曲『糸』にプロデューサーの平野隆が着想を得て制作された。監督は瀬々敬久。平成元年生まれの高橋漣(たかはしれん)と園田葵(そのだあおい)は、美瑛で出会い恋に落ちる。しかし大人たちの都合で引き裂かれ別々の人生を歩む。出会ってから18年経って平成という時代も終わりを迎えるとき、互いを忘れられなかった漣と葵は再び手を取り合うために動き出していた。この物語は、漣と葵、その周辺の人々の軌跡を「平成」という時代にのせて描く作品となっている。
サッカー部に所属していた。漣が所属するサッカー部では、一年生から試合に出ているのは漣だけだった。練習を熱心に頑張っており、美瑛町の花火大会にも練習が長引いたため遅れている。葵に対しては一目ぼれで、引き裂かれるまで順調にその仲を育んでいた。葵に観に来てもらったサッカーの試合では、見事シュートを決めている。その試合で葵からもらった紐をミサンガにし、大人になるまでつけ続けていた。葵が虐待されていることに気づき、葵を連れて本州まで逃げようとするが失敗する。
高橋 香(たかはし かおり/演:榮倉 奈々)
もともとは漣が勤めるチーズ工房の先輩で、のちに漣と同棲ののちに結婚する。中学生のころから付き合っていた彼氏と交際10年で浮気され、別れる。その話を漣に聞いてもらい、吹っ切った。漣との子どもを身ごもった際の検査で、悪性の腫瘍があることがわかる。医者と相談して腫瘍は出産後に摘出することを決めるが、周りには反対され出産を強行する。出産後数年持ちこたえていたが、結局病には勝てず帰らぬ人となる。
高橋 結(たかはし ゆい/演:稲垣 来泉)
漣と香の一人娘。漣や香、昭三や春子に愛されてまっすぐな子に育つ。いつも香から言われていた「泣いている人がいたら抱きしめてあげなさい」という言葉を実践しており、香の葬儀の際の祖父母や子ども食堂に帰ってきた葵のことも抱きしめている。漣のチーズが認められるきっかけとなる、失敗作のつまみ食いをする。漣と葵の結婚も受け入れており、2人の結婚式では漣と葵に挟まれて笑顔を見せる。
葵に関係する人物
中学生の園田 葵(演:植原 星空)
漣と竹原とは、違う中学校に通っていた。父が亡くなり母の真由美と暮らしていたが、真由美が若い男を連れ込むようになってからはその男に暴力を受けていた。母の真由美からも虐待を見て見ぬ振りをされ、ふさぎこんでいたが漣と出会い元気を取り戻す。漣と互いに惹かれ合うようになるが、突如真由美たちの都合で札幌に引越すことになる。漣によって家から連れ出してもらうが、結局連れ戻されてしまう。
高木 玲子(たかぎ れいこ/演:山本 美月)
葵のキャバクラ時代からの友人。岡山出身。年齢をごまかし未成年で入店した葵を気遣い、客からの一気飲みを葵のかわりに飲むなどしていた。葵よりも先にシンガポールに渡りネイリストとして働いており、のちに葵をシンガポールに呼び寄せる。冴島のことを葵に紹介した。シンガポールに渡った時は英語が全くできなかったが、葵と起業した会社の7周年記念パーティでは専門用語を流ちょうな英語で話していた。だまされて不動産に会社のお金を使って投資し、逃亡する。
冴島 亮太(さえじま りょうた/演:高杉 真宙)
葵と玲子が働いていたネイルサロンの、運転手兼事務員。シンガポールへは好きな人を追ってやってきていたが、すぐ振られていた。その後もシンガポールで働き続け、葵と玲子が開業した派遣ネイリストの会社でも一緒に働き始める。玲子によって会社が立ち行かなくなったあとは、シンガポールでエステの会社を自ら起業する。エステの会社に葵を誘うが、結局振られてしまう。
矢野 清(やの きよし/演:竹原ピストル)
葵の伯父で、真由美の兄。函館で漁師をしている。真由美が亡くなる直前に清を訪ねていき、亡くなるまで清の元で暮らしていた。真由美はそのまま亡くなってしまったため、遺骨は清の家で保管されていた。急に訪ねてきた葵にも嫌な顔することなく、真由美の遺骨を持っていくかどうかやさしく聞いていた。
園田 真由美(そのだ まゆみ/演:山口 紗弥加)
葵の母。葵の父である夫を亡くしたあと、家に若い男を連れ込んでいた。その男に葵が虐待されていようと意に介する様子はなく、虐待を周囲から疑われても交際相手の男をかばうような状態だった。葵が漣によって連れ出されそれを見つけた際も、葵のケガを交際相手の男にやられたのではなく転んだことにするように言っていた。晩年は肝臓がボロボロになるまで健康状態が悪化しており、兄の清のもとに転がり込んでいた。しかし回復することなくそのまま亡くなり、遺骨は清のもとで保管されることとなった。
水島 大介(みずしま だいすけ/演:斎藤 工)
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目次 - Contents
- 『糸』の概要
- 『糸』のあらすじ・ストーリー
- 漣と葵の出会い
- 7年の月日
- 葵と漣の誓い
- シンガポールでの成功と香との別れ
- 再会
- 『糸』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 高橋 漣(たかはし れん/演:菅田 将暉)
- 園田 葵(そのだ あおい/演:小松 菜奈)
- 漣に関係する人物
- 中学生の高橋 漣(演:南出 凌嘉)
- 高橋 香(たかはし かおり/演:榮倉 奈々)
- 高橋 結(たかはし ゆい/演:稲垣 来泉)
- 葵に関係する人物
- 中学生の園田 葵(演:植原 星空)
- 高木 玲子(たかぎ れいこ/演:山本 美月)
- 冴島 亮太(さえじま りょうた/演:高杉 真宙)
- 矢野 清(やの きよし/演:竹原ピストル)
- 園田 真由美(そのだ まゆみ/演:山口 紗弥加)
- 水島 大介(みずしま だいすけ/演:斎藤 工)
- 佐々木(ささき/演:片寄 涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE))
- 美瑛の人物
- 村田 節子(むらた せつこ/演:倍賞 美津子)
- 桐野 昭三(きりの しょうぞう/演:永島 敏行)
- 桐野 春子(きりの はるこ/演:田中 美佐子)
- 富田 幸太郎(とみた こうたろう/演:松重 豊)
- その他の人物
- 竹原 直樹(たけはら なおき/演:成田 凌)
- 後藤 弓(ごとう ゆみ/演:馬場 ふみか)
- 山田 利子(やまだ りこ/演:二階堂 ふみ)
- 『糸』の用語
- 美瑛町/美瑛の丘(びえいちょう/びえいのおか)
- 大通公園
- リーマン(・ショック)
- 中島みゆき『ファイト』
- 東日本大震災
- 中島みゆき『時代』
- 『糸』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 高橋漣「行こう。こんなとこいちゃダメだ」
- 真由美の死を受けて、抱きしめあう漣と葵
- 高橋香「行けよ、もうここはいいから。行けよ、漣」
- 『糸』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 地元に残った漣と世界を目指した葵の対比
- 主題歌「糸」に菅田将暉が感じた縁
- 菅田将暉が感じる、小松菜奈のすごさ
- 『糸』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:中島みゆき「糸」