EMMA エマ(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『EMMA エマ』とは、田舎で暮らしている貴族たちの恋愛事情を描くイギリスの映画である。公開は2020年。オータム・デ・ワイルドが本作で初の映画監督を務め、主人公のエマをアニャ・テイラー=ジョイが演じた。エマは、容姿の整った大貴族のお嬢様。自分に絶対の自信があったが、勘違いから大切な人を傷つけてしまう。いくつかの失敗をきっかけに自分のことを見つめ直し、本当の幸せを考え、成長していく物語。美しいイギリスのロケ地、ドレスなどの色彩美やアニャ・テイラー=ジョイの演技力にも注目の作品だ。

『EMMA エマ』の概要

『EMMA エマ』とは、2020年にアメリカとイギリスで公開された、貴族たちの恋愛模様を描くドラマ映画である。日本では劇場公開されていないが、Netflixで観ることが出来る。原作はジェイン・オースティンの小説『エマ』。オータム・デ・ワイルドが自身初の映画監督を務めている。音楽は、イソベル・ウォーラー=ブリッジが手がける。主演は、Netflixのリミテッドドラマ『クイーンズ・ギャンビット』でも注目を集めたアニャ・テイラー=ジョイだ。主人公のエマは、お金持ちで容姿の優れたお嬢様。自分に絶対の自信があり、男女を付き合わせる「縁結び」を趣味としている。エマは、仲良くなったハリエットも縁結びをしようとするが、失敗。結果的に大切な親友を傷つけてしまう。そんなエマが、いくつかの失敗を通して、たくさんの人と真摯に向き合い、成長していく物語。賢く美しいお嬢様でありながら、自惚れ屋なために滑稽な愛らしさを併せ持つエマを見事に演じたアニャ・テイラー=ジョイは、第78回ゴールデングローブ賞の主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされた。

『EMMA エマ』のあらすじ・ストーリー

家庭教師ミス・テイラーの結婚式

主人公のエマ・ウッドハウスは、美人で頭が良くてお金持ち。もうすぐ21歳になるが、人生の苦しみや悲しみをほとんど知らずに生きてきた。そんなエマの家庭教師であるミス・テイラーが婚約し、ウェストン夫人になることが決まった。ミス・テイラーの結婚式の日がやってくる。エマの父ミスター・ウッドハウスは朝から、ミス・テイラーが気の毒だと言い、機嫌が優れない。ミスター・ウッドハウスは、ミス・テイラーが自分の屋敷よりも狭い屋敷に嫁ぐのは可哀想だと言うが、実際はミス・テイラーが居なくなるのが寂しいのだ。さらに、ミスター・ウッドハウスは7年前に結婚して家を出たエマの姉イザベラの式の日も最悪な日だったと言う。エマがなだめようとしても、ミスター・ウッドハウスは聞く耳を持たない。エマは式場に向かう馬車の中で、父に、ミス・テイラーと結婚相手であるミスター・ウェストンを結び付けたのは自分だと言う。ミスター・ウェストンは妻と死別しており、再婚はしないだろうと言われていたのだ。縁結びなど辞めなさいと言う父に、その人のためにやっていると主張するエマ。エマは、他人の縁結びが世界一楽しいと言う。
式場でのエマの興味は、ミスター・ウェストンの自慢の息子フランク・チャーチルにあった。エマはフランクに会ってみたいのだ。エマは、フランクが父親の式には参加すると踏んでいたが、その姿は無かった。
その夜。エマの屋敷にはナイトリーが訪れていた。ナイトリーは他者の干渉を拒み、馬車を持っていながらエマの屋敷まで歩いてくるような、貴族としては少し変わった男性だ。ナイトリーはミスター・ウッドハウスに祝いの言葉を述べる。ナイトリーからフランクについて聞かれたエマは、伯父夫妻に止められたようで欠席だったと伝える。フランクが行きたいと言えば、結婚式に来られたはずだと、フランクを悪く言うナイトリー。エマはムキになって、守るべき人がいたらそうはいかないが身勝手に生きてきた人には分からないわ、と言い返す。

ハリエットとの出会い

季節は秋になる。エマは父と朝食を食べながら、ゴダード夫人が営む学校に新しい寄宿生が入ったことを話す。不思議なことに、寄宿生本人を含め、誰もその寄宿生の両親を知らないのだ。寄宿生の名前はハリエット。笑顔が愛らしい優しい少女だ。エマはハリエットとお茶をした。2人は恋愛について話をする。エマは、付き合う人は選ばなければならないとハリエットに助言をする。ハリエットの口からはアビー・ミル農場のマーティン家の話が出た。ハリエットはロバート・マーティンという男性が気になっていた。夏の間、ハリエットが世話になり、ハリエットの好きなクルミを5キロ先から拾ってきてくれたという。しかし、エマは身分が中途半端なマーティン家は自分(エマ自身)が付き合うべきではないと言い切る。エマは既に、ハリエットを縁結びのターゲットにしており、自分が付き合いを持ちづらい身分の相手をハリエットの恋愛対象にするつもりはなかったのだ。エマはハリエットに、お茶の後、ウェストン夫人に会いに行こうと提案する。
2人はウェストン家を訪ねた。そこにはウェストン夫妻の結婚式で神父を務めたエルトンの姿がある。エマはエルトンにハリエットを紹介する。ウェストン家の屋敷には、ミスター・ウェストンの息子であるフランクが描いた絵が飾られていた。その絵に描かれているのはヨークシャー有数の屋敷で、フランクが相続する予定だ。エマは、早くに親を亡くし、世話をしなければならない家族がいるという共通点から、フランクに親しみを覚えると言う。エマ、ハリエット、ウェストン夫人、エルトンの4人は言葉を交わし、別れた。帰り道、ハリエットはエマに結婚しないのかと問う。エマは結婚願望が無いのだと答える。加えて、富も仕事も社会的地位も欲しくはないと言う。エマは、翌日も屋敷に来て、とハリエットを誘い、ハリエットは喜んで誘いを受けた。
翌日、エマとハリエットは雑貨店に居た。窓越しにお喋り好きで有名なミス・ベイツの姿が見える。間も無く彼女は雑貨店にやってきた。ミス・ベイツは、今朝姪のジェインから手紙が届いたのだと大喜びだ。ミス・ベイツは周りの様子も気にせず、ジェインのことを語り続けた。店を出ると、エマはハリエットにミス・ベイツの愚痴をこぼす。話の途中、ハリエットは歩いてくるロバート・マーティンの姿を見つけ、エマの話もそっちのけで、言葉を交わした。満面の笑顔で戻ってきたハリエットは、エマにロバートの印象を聞く。エマは、育ちなどがもっと自分寄りの人間かと思っていた、と厳しく評価する。確かに上流紳士には見えないとハリエットも同調した。

ハリエットとエルトンの縁結び

夜、ハリエットはエマの屋敷で過ごしていた。隣には、ナイトリーの姿もある。ハリエットは、マーティン夫人がエマのことを村一番の美人だと言っていたことをエマに伝える。微笑むエマだったが、ナイトリーからの視線を感じる。エマは、ナイトリーはエマのことを自惚れ屋だと思っているから、彼の前では自分のことを褒めてはいけないと、ハリエットに言った。そしてエマは動き出す。エルトンがハリエットのことを愛らしすぎると言っていた、と本人に伝えた。ハリエットはエルトンのことを意識し始める。
エマはエルトンを屋敷に呼び、ハリエットをモデルにして、絵を描き始めた。描き上がった絵をエルトンとミスター・ウッドハウスは称賛する。ナイトリーだけは厳しい意見だ。出来た絵を額縁に入れようと提案するミスター・ウッドハウスに、エルトンは自分に任せて欲しいと申し出る。その姿を見たエマは、エルトンがハリエットに好意を抱いていると確信。ハリエットにもそう告げる。
ナイトリーは、盛り上がるエマとハリエットの関係性に危機感を抱いていた。ミセス・ウェストンに対し、ハリエットがエマのことを信じすぎているのは問題だと言う。ミセス・ウェストンはナイトリーに、話し相手の大切さを知らないのでは、と答えた。

ロバート・マーティンの告白

ある日、エマのもとにハリエットが走ってくる。農場を取り仕切るロバート・マーティンからプロポーズの手紙が来たのだという。どんな返事を書くべきか、エマに相談するハリエット。エマは返事は自分で書かなくては、と冷たい返事をする。戸惑うハリエットにエマは、迷いがあるのなら結婚するべきではないと言う。エマの冷たい態度は、ハリエットがプロポーズを断る決心をするには充分だった。ハリエットがプロポーズを断ったと知ったナイトリーは、エマに詰め寄った。ロバートの友人であるナイトリーからすれば、頭脳も社会的地位もロバートが上だ。ナイトリーは、親を知らず、身分が知れないハリエットがプロポーズを断るのは間違っていると主張する。ナイトリーは、ハリエットは可愛くて優しいがそれだけだと言い放った。友人を悪く言うナイトリーにエマも苛立ち、それこそが理想の女性像だろうと言い返す。ナイトリーはエマに、エルトンとハリエットを結婚させようとしているならやめておけ、と助言する。
日が変わり、エマの屋敷で、エルトンが用意した額縁がお披露目される。その贅沢さにハリエットは手を叩いて喜んだ。
そして、冬がやってくる。エマの姉のイザベラが旦那のジョンと子どもを連れて、屋敷に帰省してきた。旦那のジョンは子育てに疲れていて、顔色が優れない。エマがイザベラの赤ちゃんを抱きながら、ミスター・ウッドハウス、ナイトリー、イザベラ、ジョンらと団欒をしていた。すると、赤ちゃんが突然嘔吐する。イザベラが赤ちゃんを抱え上げ、屋敷の専属医者であるペリーを呼び、エマとナイトリーを部屋に残してぞろぞろと移動する一同。エマとナイトリーは仲直りをしようとする。エマは、お互い善意という点では正しいことをしていると言う。ナイトリーも歩み寄ろうとするが、エマが、だから自分は間違っていないと主張したため、それを聞いたナイトリーは席を立った。エマはナイトリーに、ロバートの様子を聞いた。ロバートは、ハリエットにプロポーズを断られ、ひどく落胆しているという。

エルトンの真実

ウェストン家で夕食会が開かれた。夕食会にエルトンが参加するため、エマはハリエットを誘いに行くが、ハリエットは体調を崩していて行くことが出来なかった。エマはミスター・ウェストンに、フランクから屋敷を相続するという内容の手紙が来たと教えられ、手紙を見せてもらう。その様子を見ていたナイトリー。フランクのことをよく思っていないナイトリーは、エマにフランクのことを悪く言う。エマは、自分はウェストン夫妻のことが好きだから、フランクを贔屓してしまうし、お互い偏見があると返す。
夕食会の参加者がテーブルにつき、食事が始まった。エルトンはエマの隣に座り、エマを見てはニヤニヤしている。みんなの話題は、フランクの話になる。フランクが相続する予定の屋敷はフランクの伯母のチャーチル夫人が支配していた。チャーチル夫人は、フランクが裕福な女性と結婚しなかった場合、相続人から外すと主張しているという。チャーチル夫人の考え方についての話で、雰囲気が悪くなった場を盛り上げようと、エルトンが今夜は雪が降りそうだと話題を変える。この言葉で、馬車を移動手段としている夕食会の参加者は、一斉に帰り支度を始めることになってしまった。
エマも馬車に乗ろうとすると、エルトンの姿があり、一緒に乗ることになった。エルトンはこの機会にエマに愛の告白をする。エマは、エルトンが好意を抱いていたのはハリエットではなくエマだったのだと、自らの過ちに気付く。ハリエットの話をしてみるが、エルトンは分相応というものがある、と否定。しつこく詰め寄るエルトンにエマは、誰とも結婚するつもりはないときっぱり言う。エルトンは怒り、雪の中、1人馬車を降りた。
エマは日を改めて寄宿舎に向かい、ハリエットに真実を伝える。恨んでいないと笑うハリエットだが、部屋に飾っていた肖像画を燃やそうとするのだった。

ハイベリー村にやってきたジェイン

季節は春。エマとハリエットのもとにミス・ベイツがやってきて、姪であるジェインが里帰りしていると話をする。エマとハリエットはミス・ベイツの屋敷に招かれた。屋敷ではミス・ベイツのお喋りが止まらない。エマはジェインらを自分の屋敷に招待した。エマの屋敷では、ジェインらは豪勢なお菓子でもてなされた。話は、フランクの話題になる。フランクと面識のないエマは、会ったことのあるジェインにフランクのことを聞くが、ジェインは曖昧に答え、話を逸らされてしまった。その後は、歌とピアノを披露しあった。自分が一番上手だと思っていたエマだが、エマの後にピアノを弾いたジェインが、楽譜もなしに高難易度の演奏を披露。ナイトリーがエマのもとに皮肉を言いにやってくる。ナイトリーから、エマは周りからジェインのように賢く洗練された女性だと思われたいのではないか、と核心をつく問いを受け、エマは黙るしかない。

フランクとの出会い

数日が過ぎ、ついにハイベリー村にフランクがやってきた。フランクは、エマの屋敷に、ウェストン夫妻と共に足を運んだ。ミスター・ウェストンから村を散歩しないか、と誘われ、みんなで村を歩くことになる。エマから見て、フランクは好印象だった。散歩しながら、フランクにジェインのことを尋ねてみるが、フランクにもはぐらかされてしまう。そうして、村の舞踏会の会場を通る一行。もし舞踏会があるなら、最初に自分と踊ってほしいと、フランクはエマに言う。エマも満更ではない。フランクは商人のコール家での夕食会に招待されていたため、エマもその夕食会に参加することにした。夕食会に参加するエマの姿を見つけたナイトリーは、商人の家柄の夕食会に参加するなんて、と皮肉を言いにくる。フランクの滞在中は彼を歓迎するべきだ、とナイトリーに返すエマ。エマは夕食会の参加者から、今朝ジェインのもとに匿名でピアノが届いたという噂を聞く。フランクの方を見ると、フランクは微笑みを浮かべるばかりで真相は分からない。また、ミセス・ウェストンからは、ナイトリーとジェインがお似合いだと話をされる。夕食会に来るとき、ナイトリーは自身の馬車をジェインに譲り、自分は歩いてきたのだという。夕食会では、ジェインのピアノとナイトリーのバイオリンによるデュエットが披露された。

エルトンの結婚式

ハイベリー村では、エルトンの結婚式が行われた。相手は会って何週間も経っていないオーガスタ・エルトンだ。エルトンとオーガスタは、ハリエットも交え、エマの屋敷でお茶をするも、オーガスタには品の無い発言や行動が多い。オーガスタは、エルトンのことを「E様」と呼び、会ったばかりのナイトリーを呼び捨てにする。エマはもちろん気に入らない。外で、ハリエットに愚痴をこぼすエマ。そこに、ミスター・ウェストンがやってきて、フランクの帰省に合わせて、舞踏会をしようと誘われる。ハリエットとエマは喜び、夜は一緒にダンスの練習をした。
舞踏会の日がやってくる。会場ではダンスが始まり、エマは約束通りフランクと踊る。座っていたハリエットのもとにエルトンが来るが、ミセス・ウェストンの計らいも無視して、エルトンはハリエットとのダンスを拒む。涙を流すハリエットのもとに、一部始終を見ていたナイトリーがやってきて、ハリエットをダンスに誘う。その様子を目にしたエマは、ナイトリーにお礼を言った。ナイトリーは、友人のエルトンが無礼を働いたこと、自分もエマを傷つけるような発言をしたことを謝罪。エマは次にナイトリーと踊ることにした。いがみ合っていた2人だが、踊ってみると惹かれあっていく。舞踏会が終わり、エマに何かを言いたげなナイトリーだが、何も言い出せずにエマの乗る馬車を見送る。しかし、ナイトリーはエマを屋敷まで追いかけた。再度顔を合わせる2人のもとに、ハリエットを抱えたフランクが飛び込んできた。物騒な集団に襲われ、逃げようとして足が攣ったハリエットをフランクが屋敷まで運んでくれたのだ。ハリエットはエマに、また恋に落ちた、と言う。エマはハリエットのことを助けてくれたフランクがその相手だと思い、どんな障害とも闘うとハリエットに誓うのだった。

エマの失敗

夏になり、ハイベリー村のエマたちは、オーガスタの提案により、ナイトリーの屋敷に招待されていた。立派な屋敷だ。エマが1人で屋敷を見ていると、遅れてやってきたフランクに声を掛けられる。フランクは海外に行くことを予定しているという。エマが、裕福で気ままな生活に飽きたのかと言うと、フランクは、エマが思っているほど裕福でも気ままでもないと応える。エマは、気分転換がしたいなら、明日行く予定のボックス・ヒルへ一緒に来ないかとフランクを誘う。フランクはエマが望むなら出席すると言った。
翌日、フランクも交え、エマ達一行はボックス・ヒルで、外の風を浴びていた。ぼんやりしているみんなに、フランクは、エマがみんなの面白い話を聞きたがっていると話をふる。非常に面白い話なら1つ、少し面白い話なら2つ、退屈な話なら3つして欲しいと言った。普段からお喋りなミス・ベイツが、退屈な話を3つなら任せて、と名乗りを挙げる。エマは、またミス・ベイツのつまらない話を聞き続けなければいけないのかと思い、3つで止めるのは難しいのでは、と言う。真意を悟ったミス・ベイツは、笑って、お喋りを慎む、と言った。ミス・ベイツの悲しみは隠しきれず、場の雰囲気が重たくなって、集まりはお開きとなってしまう。エマには誰も声を掛けなかったが、ナイトリーだけが怒りに来た。ナイトリーは、エマが小さい頃は、ミス・ベイツに可愛がられて喜んでいたのに、少し知識を付けたら大勢の前で侮辱する、と容赦無く怒る。ミス・ベイツは貧しい家の出身なのに、ますます貶められてしまうことを懸念したナイトリーは、君のしたことは最悪だ、と怒鳴った。エマは、泣きながら屋敷まで戻ることになる。エマは、自分が自惚れ屋で傲慢だったと反省する。エマはミス・ベイツの屋敷を訪ね、謝罪をする。ミス・ベイツは怒っておらず、ただ悲しんでいて、エマはずっと親切にしてくれていた、と優しい言葉を掛ける。
翌朝、エマはウェストン夫妻に呼ばれていた。ウェストン夫妻からはフランクについて話をされる。なんと、フランクとジェインが村に来る前から、内緒で婚約していたというのだ。エマは、フランクに想いを寄せているだろうハリエットのために涙を流し、ハリエットにこの話をしに行く。しかし、ハリエットは、自分が恋に落ちたのは、フランクではなくナイトリーだと言う。ダンスを誘ってくれたことがハリエットの心を動かしたのだ。ナイトリーのことを話すエマとハリエット。ハリエットは、エマがナイトリーのことが好きなのだと気付く。否定しようとするエマだが、ハリエットの涙を見て、口を噤む。ハリエットは、ロバートの告白の時もあなたのことを信じていたのに、と言い残し、部屋を出て行った。

エマの恋愛

孤独を感じるエマ。エマが、外を歩いていると、ナイトリーと会う。ナイトリーはエマに告白をしようとした。ハリエットの気持ちを知ったエマは、それを聞くまいとする。ナイトリーは、エマが告白を聞くまいとしていると気付いていながら、気持ちを伝えた。エマもムキになって、ナイトリーがハリエットに親切にする度に嫉妬していたと話す。エマとナイトリーは両想いだったが、エマはハリエットがナイトリーに好意があることを伝える。エマとナイトリーの2人は、ロバートに再度ハリエットに求婚させようと考えた。エマはロバートのもとを訪ね、自分の罪を告白する。
翌朝、エマのもとに来たハリエットの口から、ロバートからプロポーズされ、それを受けた、と聞く。そして、ハリエットの父親から手紙が届き、ブリストルで、靴の上から履くガロッシュを作る職人をしていることが分かった、と言うのだ。来週、ハリエットの父がハリエットに会いに、ハイベリー村まで来るという。エマは屋敷に招待すると言った。ハリエットは微笑み、2人は抱きしめ合う。
夜。エマの屋敷で、エマ、ミスター・ウッドハウス、ナイトリーで本を読んでいた。エマとナイトリーの関係性の変化に気付いたミスター・ウッドハウスは、隙間風を感じると言い、衝立を持って来させる。父親からの視線が遮られたエマとナイトリーは、手を取り合う。エマは、父を置いてナイトリーの住むドンウェルには行けないと言う。ナイトリーは、自分がこの屋敷に住むと言った。エマは考え、ナイトリーに口付けをする。ナイトリーからもキスをされ、2人は結ばれた。物語は、エマとナイトリーの結婚式で幕を閉じる。

『EMMA エマ』の登場人物・キャラクター

revo
revo
@revo

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