陸王(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『陸王』とは作家の池井戸潤が書いた小説『陸王』が原作のドラマで、脚本は八津弘幸、演出は福澤克雄と田中健太が担当。ドラマのストーリーは資金難に苦しむ老舗足袋屋の社長が、会社の未来を考え新規事業のランニングシューズ開発に乗り出し、たくさんの人の助けで苦難を乗り越え、マラソン足袋「陸王」を開発するまでの企業再生物語。ドラマの主人公である宮沢紘一を俳優の役所広司が演じ、たくさんのエキストラを使った駅伝シーンなどは臨場感のあるシーンに仕上がっている。大多数の人たちから感動したと大反響を呼んだ人気ドラマ。

最終話 陸王が奇跡を起こす

御園社長は小原と再び料亭で会う。御園社長はフェリックス社は本気でこはぜ屋を買収したかったと明かし、こはぜ屋の買収が成功したとしても、最初からアトランティス社と契約するつもりはなかったと言い立ち去った。

こはぜ屋に大橋がやってきて、家長支店長から預かってきたシルクレイの業務提供をしてくれそうな会社のリストを宮沢社長に渡す。家長支店長もこはぜ屋の絶対に諦めない姿勢を見て心を動かされたようだった。

宮沢社長に御園社長から、こはぜ屋に三億円を出資し五年間で返済できなければフェリックス社の傘下に入るという契約を提案される。
こはぜ屋に戻った宮沢社長は従業員達にこの提案を話し、挑戦してみたいと伝えた。

ダイワ食品陸上部では、グラウンドに向かう茂木を村野が呼び止め、茂木に最後の一足だと伝え陸王を渡す。

その頃、大地はメトロ電業の最終面接の最中だった。大地は陸王を面接に持参する。面接官から陸王の開発で何を学んだかと聞かれ、大地は仕事の本当の面白さを学んだと答える。

宮沢社長と村野は茂木の様子を見に練習会場に行く。
陸王を履くと言い出す茂木に小原は、優秀なランナーは性能のいいシューズを選ぶべきと言ったが、こはぜ屋の人達と一緒に走りたいと茂木は言った。

こはぜ屋の従業員達は第64回豊橋国際マラソンのスタート地点にいた。茂木が陸王を履いている姿を見て、従業員達は歓喜する。マラソンが始まり、御園社長や大橋も茂木を応援していた。
そしてゴールの直前で茂木は毛塚を追い抜き優勝した。

優勝した茂木は、自分が今ここにいるのはダイワ食品陸上部の皆と陸王が支えてくれたからと言い、履いていた陸王を報道陣達に見せる。そして陸王を作ったこはぜ屋の人達に優勝を捧げたいと言った。

茂木が優勝し、こはぜ屋は陸王の注文の対応に追われていた。大地が宮沢社長を呼び出し、メトロ電業に受かったことを報告する。こはぜ屋で働かせて欲しいと頭を下げた大地に宮沢社長は、メトロ電業で働いて得た知識や経験を自分達に教えて欲しい、それまで待っていると就職を勧める。

小原は40人の選手からアトランティス社とのサポート契約を解除され、人事異動となった。小原は佐山にサポート解除した選手を取り戻す様に指示を出すが佐山は従わなかった。

第15回東日本国際マラソンは、茂木がオリンピックの出場をかけたマラソンレースだった。こはぜ屋では、宮沢社長と従業員達がテレビを見ながら茂木と陸王に声援を送っていた。

『陸王』の登場人物・キャラクター

こはぜ屋

宮沢紘一(みやざわ こういち)

演:役所広司
老舗の足袋製造会社こはぜ屋の4代目社長で、このドラマの主人公。年々、足袋の需要が減っていき会社経営の資金難に四苦八苦している状態。会社を立て直すために新規事業として足袋の製造技術を活かしたマラソン足袋「陸王」の開発を始めるが、足袋以外のシューズ作りのノウハウがなく、開発費の資金もなかなかうまく集まらずに悩む。周りからの人望が厚くいつも会社の従業員のことを第一に考えて行動。進む道を決めたら一直線な性格だが、周りの状況もきちんと見て行動している。経営難のこはぜ屋を長男の大地には継がせたくないと思っている。

宮沢大地(みやざわ だいち)

演:山崎賢人
宮沢紘一の長男で大学の工学部卒業。就職に失敗して現在は就職活動中だが、なかなか仕事が決まらない。自分のやりたい道が見つからずにいらいらした毎日を送る。経営難のこはぜ屋を継ぎたくないと思っているが、就職活動をしながら父親の会社のこはぜ屋を手伝う。

安田利充(やすだ としみつ)

演:内村遥
こはぜ屋の従業員で役職は係長。面倒見がよく好奇心旺盛で楽天家。通称「ヤス」と呼ばれていて従業員のまとめ役。新規事業のマラソン足袋「陸王」の開発に興味を持っていて、会社の経営方針でぶつかる宮沢社長と富島専務の緩衝材になっている。

富島玄三(とみしま げんぞう)

演:志賀廣太郎
先代の社長時代からこはぜ屋で働いている勤続40年以上のベテラン従業員。専務&経理担当をしている大番頭。通称「ゲンさん」と呼ばれていて宮沢社長からの信頼が厚い。守りに入るタイプで神経質で慎重派。新規事業のマラソン足袋「陸王」の開発に対して宮沢社長に苦言を言うが、こはぜ屋を守りたい気持ちは宮沢社長と同じ。

正岡あけみ(まさおか あけみ)

演:阿川佐和子
こはぜ屋で働く縫製課のリーダーでナンバー1。縫製技術は国宝級で、いないと縫製課が成り立たないくらい大きな存在。責任感が強く物怖じしない元気いっぱいのおばさんで、誰にも気さくで優しく明るい性格だが気が強く感情的なところもある。大番頭の富島専務も頭が上がらない。

仲下美咲(なかした みさき)

演:吉谷彩子
こはぜ屋で働く最年少の従業員で、配属先はベテラン従業員がそろう縫製課。同じ縫製課で最年長の従業員の冨久子に可愛がられながら仕事のノウハウを教わる。高卒でこはぜ屋に就職しドイツ製のミシンの使い方を覚え、社会人の心得を身につける。不器用だが黙々と仕事をこなす真面目な姿勢を同僚のみんなに認められているが、仕事に対して自信が持てていない。仕事が終わった夜の時間帯は実家の飲食店を手伝い、気遣いのできる優しい性格からみんなに好かれている。

西井冨久子(にしい ふくこ)

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