風間公親−教場0−(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『風間公親−教場0−』とは長岡弘樹の小説『教場シリーズ』を原作としたサスペンスドラマであり、本作の放送以前にはスペシャルドラマとして『教場』『教場II』が放送されている。
本作の主人公である風間公親(かざまきみちか)が様々な事件を通して犯人と指導していく新人刑事たちの本質を見抜いていくものであり、風間が新人刑事たちとどう向き合うかが注目となっている。
適性のない人間を容赦なく切り捨てる最恐の教官はなぜ誕生したのか、風間公親の刑事時代と過去が描かれる。

『風間公親-教場0-』の概要

『風間公親ー教場0ー』とはフジテレビで放送されたサスペンスドラマであり、キャッチコピーは「犯人も、刑事たちも、その目に見抜かれていた。」となっている。原作は長岡弘樹の小説『教場シリーズ』であり、2013年の「週刊ミステリーベスト10」では1位、翌年の「このミステリーがすごい」で2位を獲得している。主演である木村拓哉のフジテレビの連続ドラマ出演は『HEROシリーズ』から約9年ぶりとなる。ビデオサーチで調べた最終話の平均世帯視聴率は10・6%であり、平均個人視聴率は6・6%となっている。
主人公の風間公親(かざまきみちか)が様々な事件を通してその犯人と指導する新人刑事たちの思惑や本質を見抜く姿が描かれている。本作では『教場』『教場II』に登場する最恐の教官が、いかにして誕生したのかを描く。風間の冷徹ながらも刑事たちを後押しするカリスマ性や、新人刑事たちが刑事として成長していく姿が魅力である。
主人公の風間公親は新人刑事や若手刑事を指導する人物であり、彼の指導は「風間道場」と呼ばれていた。次々にやってくる新人刑事たちと様々な事件を風間は見抜いていく。そして、風間を警察学校に導いた悲劇が起こってしまう。

『風間公親-教場0-』のあらすじ・ストーリー

冷徹な指導官

転属届を突き出した瓜原(画面左)に対して指導をし続ける風間(画面右)

県警本部捜査一課に所属する風間公親(かざまきみちか)は、刑事指導官として若手の刑事の教育に当たっていた。風間の指導は「風間道場」と呼ばれるもので、実際の事件の捜査を通して行うものだった。しかし、風間に判断によって刑事の見込みのない者は転属届を突き出され、交番勤務に戻されていた。
風間の指導を受けるためにやってきたのは、瓜原潤史(うりはらじゅんじ)だった。瓜原は早速、風間と共にホストクラブのオーナーが刺殺された事件の捜査に乗り出す。2人の捜査で被害者が殺害されたタクシーに同車していた女性、日中弓(ひなかゆみ)が容疑者として浮かび上がった。瓜原は彼女が犯人であると確信して日中を呼び出すが、彼女は証拠がないことを理由に強気な態度で言い返す。さらに、日中は瓜原が刑事としての指導を受けていることを知ると、「君、仮免みたいなもの?」と彼を煽る始末だった。日中から自供させることができずに悔しがる瓜原に対して、風間は「ここは教場ではなく、被害者という遺体がある殺人事件である」と告げる。
そんな中、リサイクルショップの店員である海藤克剛(かいとうかつたけ)が銃殺される新たな事件が発生する。現場を訪れた瓜原は自殺を装った他殺であり、海藤に恨みを持っている益野紳祐(ますのしんすけ)という人物がいることを突き止める。海藤は益野の妻をひき逃げしていたのだが、充分な証拠がなかったために逮捕に至らなかった。風間の指示で娘から話を聞くように言われた瓜原だが、事故のショックで声を発せられなくなった娘から話を聞くことをためらってしまう。そのせいで、娘からのメッセージを受け取ることができなかった。
捜査が行き詰ってしまった瓜原に事務員である伊上幸葉(いがみゆきは)が「捜査で見て聞いたもの。それら一つ一つについてとことん考えてみろ」と風間の言葉を引用して助言する。瓜原は、益野が海藤を殺害するために射撃訓練をしていたこと、工場で銃を作っていたことを突き止める。そのせいで娘の火薬アレルギーが発症したことを指摘し、娘を苦しめていたのは自分であると益野は落胆する。益野は風間に「警察学校の教官になれ。そうすりゃあ、出来の悪い警官が減る」と告げ、その姿を娘は涙ながらに見送った。
風間は瓜原に転属届を差し出し、娘から話を聞いていると嘘をついたことを指摘する。ホストクラブのオーナー殺害事件は、風間の捜査で日中が逮捕されていた。被害者はタクシーのルートが日中の名前になるように右往左往させたことで、ダイイングメッセージを残していたのだ。風間は瓜原が人に優しい警察官になることを夢見ていたことを指摘し、「人に優しくしたいなら今すぐ刑事をやめろ」と冷たく告げるのだった。

転属届を突き付けられた瓜原は逃げずに風間道場に留まることを決意する。そして、伊上から風間が出した謎を解くようにと助言を受けるのだった。
そんな中、小学校の校庭で教師、諸田伸枝(もろたのぶえ)の遺体が見つかった。瓜原は自分なりの推理を披露するが、風間は納得がいかない様子だった。風間たちは諸田の生徒である佐柄研人(さがらけんと)がいじめの末に不登校になっていたこと、研人の母親である佐柄美幸(さがらみゆき)が事件当日に諸田と会っていたことを突き止める。風間たちに疑いを向けられた美幸は「疑ってください」と強気な態度を見せるだけだった。美幸と話の後、瓜原は不登校の子どものために教師を殺害する親がいるのかと疑問を持つ。風間が瓜原を問い詰めると、彼も過去にいじめを受けた経験があることを告白する。いじめられていた瓜原を彼の母親はフリースクールに通わせたのだが、瓜原はいじめに対して何もしてくれなかった母親に不満を持っていた。
瓜原は美幸が犯人であると特定する。美幸は教師を殺害した後、遺体を自身の車に乗せたままゴルフ場でアリバイを作ったのだ。そして、美幸のトランクの中から殺人の証拠である被害者の皮膚片が見つかる。美幸は諸田に息子のいじめのことを相談するも、まともに取り合ってくれなかった上に、自分たちを馬鹿にされたことに殺意を抱いてしまう。そして、実行に至ってしまったのだった。実は、瓜原の母親も息子の担任がいじめに対して何もしてくれなかったことに不満を抱いていた。瓜原は母親がフリースクールに通わせてくれたのは、自身の逃げ道を作るためであると理解して母親と和解する。
美幸は「研人を1人にするのか」と瓜原に詰め寄るが、瓜原は「被害者の家族にも言えますか」と毅然と言い放つ。観念した美幸は研人に涙を浮かべながら手を振るのだった。
風間は犯人にためらわずに向き合った瓜原を認め、2人は握手を交わす。こうして瓜原は無事に風間道場を卒業したのだった。

見抜く眼

風間の下へ新人刑事の隼田聖子(はやたせいこ)がやってくる。聖子は小学4年生になる娘、ゆかりと暮らしているシングルマザーだった。
住宅で変死体が発見され、風間と聖子は現場へと向かう。死亡したのは法医大学の助教授である宇部祥宏(うべあきひろ)だった。宇部の死因は毒物による中毒死であることが発覚し、遺書があることから聖子は自殺を疑う。しかし、風間は聖子の答えに納得せず、彼女は捜査を続けることになった。捜査が行き詰った聖子に対し、自身に素質があると見込んだのは風間であることを調整官である眞堂丈史(しんどうたけし)は告げる。
捜査をしている聖子は宇部を解剖した椎垣仁臣(しいがきくにおみ)が事件の犯人であることを突き止める。椎垣は出世のために、事故の隠蔽の告発を行おうとした宇部を殺害したのだ。宇部は自分を殺害した椎垣本人に解剖されることを防ぐために、彼の管轄外である隣の県に移動することで自分の死体を証拠として残そうとしていた。椎垣は解剖の終了した宇部の死体はないため、証拠がないと言い張る。しかし、風間はもともと椎垣の犯行であると見抜いており、宇部の死体を火葬せずに残していた。椎垣は犯行の証拠が出たことに動揺し、彼を追い詰めたはずの聖子はその場で膝を崩してしまう。聖子が倒れたのは、風邪をひいてしまったゆかりの看病をしていたために彼女自身にも風邪が移ってしまったからであった。迷惑をかけてしまったと謝罪する聖子に対して「君の欠点は弱音を吐けないことだ」と風間は告げ、転属届を突き出す。育児と仕事の両立で悩んでいた聖子は「子どもがいるせいで仕事がおろそかになるのは嫌だ」と反論するが、風間は振り返ることなく去ってしまう。

風間が逮捕していた殺人犯が伊上に接触していたことが判明する。恐怖に震える伊上の身を守るために自宅周辺の警備をすることになったが、彼女は事務員としての職務を続けると告げる。
風間と聖子は浦真幹夫(うらまみきお)が亡くなっている自宅へ臨場する。聖子たちは小学生の証言により、被害者宅から若い女性が出ていったことを知る。その女性は萱場千寿留(かやばちずる)という大学生であり、彼女は事件近くに出産していた。千寿留の住むアパートの大家から彼女の赤ちゃんにあざがあると知った聖子たちは虐待を疑うが、千寿留は赤ちゃんのあざを見せようとはしなかった。聖子は「浦真の殺人と千寿留の虐待は関係ない」と告げるが、風間は彼女自身が虐待から逃げているのではないかと指摘する。
聖子は風間に対して「弱音を吐いてもいいですか」と告げ、元夫から虐待を受けていた娘を助けなかった過去を語った。聖子は罪の意識から児童虐待防止に努めていたが、自分に虐待した親たちを責める資格はないと感じていた。さらに、ゆかりは幼い頃に虐待されていたことを覚えており、母親に助けてもらえなかったことに不信感を抱いていた。聖子の話を黙って聞いていた風間だが、被害者である浦真にも婚約者がいることを告げる。そして、「自分の気持ちを殺せ。やるべきことは犯人逮捕だ」と聖子にアドバイスする。
聖子の捜査で、浦真を殺したのは千寿留であることが判明する。千寿留は浦真との子どもを身ごもったが、彼は子どもを望んではいなかった。しかし、浦真の婚約者が妊娠できないと判明すると、彼は千寿留から親権を奪おうとしたのだ。金銭的に余裕がある浦真に親権が奪われると思った千寿留は彼を殺害するが、陣痛が来てしまったことでその場で赤ちゃんを出産してしまう。その際に赤ちゃんは火傷をしてしまい、あざが残ってしまった。
千寿留が犯行現場にいたことが赤ちゃんの火傷によって証明された。風間は浦真自身も自分勝手な理由で千寿留から親権を奪おうとしたことは許されないと前置きし、「だからといって命を奪っていいわけではありません」と淡々と告げる。
事件が終わった後、娘に嘘をついていたとして聖子は警察をやめることを風間に告げる。風間は「娘さんと話してみたらどうだ。時間をかけて話せ。今日まで過ごしてきた時間と同じくらいの時間をかけて話せ。子育てしながら警察で働く者として意見書をまとめてくれ。少年係に戻ったら君にはやることが山積みだ。虐待に苦しんでいる子ども、悩んでいる親、みんなが君を必要としている」と聖子の背中を押す。
風間は聖子と握手をかわそうとするが、彼女は精いっぱいのお礼を告げるだけであった。

雨の中の悲劇

不審な人物に襲われた遠野に駆け寄り、声をかけ続ける風間(画面中央)

風間の下へ新人刑事である遠野章宏(とおのあきひろ)がやってくる。遠野は警察学校を優秀な成績で卒業し、警察学校校長である四方田秀雄(よもだひでお)の強い推薦で来たのだ。
風間と遠野は変死体が見つかった現場へと臨場する。遺体は大学で地理を教えている梨多真夫(なしだまさお)であり、第一発見者は梨多の教え子である戸守研策(ともりけんさく)だった。捜査一課の刑事である谷本進一(たにもとしんいち)が自殺だと告げるが、遠野は他殺であると判断する。風間は遠野に対し戸守への事情聴取を褒めるが、「君には欠けているものがある」と指摘する。
遠野は剣道場で風間と手合わせをしたが全く歯が立たなかった。高校の時に剣道を辞めたことを告げると、彼にその理由を聞かれたが、何も答えずにその場を去る。
捜査中に梨多がアカハラをしていたことがネットニュースになっていることを知るが、それは間違いであった。戸守の卒業論文と同じように、戸守自身にも矛盾があると風間は遠野にアドバイスする。風間の助言で遠野は、今回の事件の犯人が戸守であることを突き止める。
梨多は教え子たちに、いろんな情報を妄信せず自分で調べたことをまとめるように言い聞かせていた。しかし、戸守は梨多が公開した間違った論文を引用して卒業論文を作成してしまう。戸守は梨多に合格をもらえなかったことに抗議した際に、彼を突き落としてしまった。戸守は昼間に梨多を殺害した後、夜中にもう1度自身の証拠品を取りに殺害現場へと戻った。戸守が通報した時間は夜であったのにもかかわらず、梨多の趣味である手作りマップの地名を知っていたことが彼が殺害現場を2回訪れた証明になった。
追い詰められた戸守は千枚通しで遠野に襲い掛かるが、風間は戸守を取り押さえる。
遠野は風間から犯人に背を向けたとして転属届を突き出されるが、「刑事をやめるわけにはいかないんです」と反論する。

戸守は風間たちを襲う際に使用した千枚通しが自宅前にあったと告げた。自身が以前逮捕した連続殺人犯である十崎波瑠(とざきはる)が動きを見せたと推測した風間は、所轄時代の後輩である柳沢浩二(やなぎさわこうじ)に十崎の捜索を依頼する。
風間は眞堂と四方田からの頼みもあり、引き続き遠野の指導を行うことになった。そんな中、山の登山口の近くで手と首が切断された変死体が発見される。現場に臨場した風間は、「科捜研が変死体の身元を突き止める前に犯人を仕留めろ」と遠野に告げる。遠野は画家である向坂喜紀(こうさかよしのり)という人物に注目し、彼の元妻の再婚相手である苅部達郎(かるべたつろう)が行方不明になっていることを知る。さらに、向坂は自身の息子である苅部匠吾(かるべしょうご)の将来について苅部と対立していた。向坂を疑った遠野は彼を揺さぶるために、絵を描くよう依頼する。
向坂から頼んでいた絵を受け取った遠野は、登山口で見つかった変死体は苅部のものであることを告げる。匠吾の将来で対立していた向坂は苅部を殺害して、頭部と両手首を切断したのだ。「証拠はあるんですか」としらを切る向坂に、遠野は「息子さんの前でそう言えますか!」と声を荒げる。向坂を追い詰めたのだが、あと1歩のところで風間は遠野を連れてその場を去ってしまう。納得のできない遠野だったが、向坂は初めから匠吾の将来を聞いた後自首をするつもりでいた。
とある張り込みの待機場所で風間と遠野は話をする。当時高校生だった遠野には同じ剣道部の女子生徒がいたようで、彼女は病気で亡くなってしまう。遠野は彼女に刑事になる夢を伝えており、彼女の死後に「あなたの夢がかなうことを祈っています。必ず叶えて」と書かれた写真をもらっていた。刑事になるという遠野の決意を見た風間は、その写真は彼にとって大切なお守りだと告げる。
警察官の無線で現場に行こうとする風間と遠野だが、ビルの屋上に不審な人物を見かけた遠野が持ち場を離れて近づこうとする。風間の言葉を無視した遠野は不審者に千枚通しで首を刺されてしまい、助けようとして応戦した風間も右目を刺されてしまう。遠野は「刑事に…。なれませんか?」と弱弱しく告げ、風間は「お前は既に刑事だ。だから…寝るな。遠野…」と呼びかけるのだった。

悲劇の中でも

風間は右目を失うことになり、遠野は意識不明の重体となってしまう。しかし、風間は負傷していながら自身の実況見分に加わっており、その場には聖子の姿もあった。
その後、風間は舞台俳優である元木伊智朗(もときいちろう)が死亡したアパートへ向かう。風間の前に現れたのは、彼の指導を受けることになった新人刑事の鐘羅路子(かねらみちこ)であった。事件の参考人として、舞台女優の筧麻由佳(かけいまゆか)と彼女が住むアパートの隣人である佐久田肇(さくたはじめ)が挙がった。筧は舞台の打ち合わせの最中に自殺を図ろうとした元木を救うために隣人に助けを求めたが、元木は首を吊って死亡する。風間から意見を尋ねられた鐘羅は、犯罪の可能性がある上に筧が本性を現わさない女性であることを告げる。
十崎に襲われ、重体となっていた遠野が一命を取り留める。風間たちを襲ったのは十崎であり、彼は自分を逮捕した風間を逆恨みしている可能性があった。眞堂は今事件の捜査チームの指揮を風間に依頼するが、風間はそれを拒否する。
一方、鐘羅は筧が主演女優の座を狙って、事故を起こしていたことを知る。筧はその事故のアリバイ作りのために元木を協力者にし、逆に元木からは自身の面倒を見るように脅されていたのではないかと鐘羅は推測する。鐘羅の推測は当たっており、元木を自殺に見せかけて殺したのは筧であった。筧は証拠ないと強気な態度を見せるが、鐘羅は風間自身が証拠を持っていることを告げる。筧は元木殺害のために使用したロープの繊維が大量についており、風間は握手と称して彼女の手についていた繊維を採取していた。筧は風間の役者ぶりに驚き、「次は容疑者を演じてみたい」と涙を流す。
風間は鐘羅の捜査能力を褒めるが、彼女が持つ男女の心情についての鋭い勘が弱点になると告げる。そんな鐘羅は彼氏からの着信に出た後、薬物犯罪対策課に赴いて捜査状況を聞き出していた。

後日、風間は鐘羅と共に変死体が見つかった場所に臨場する。死亡したのは小田島澄香(おだじますみか)であり、死亡原因は薬物による中毒死の可能性が示唆された。鐘羅は現場の捜査中に、自分の同棲相手である西田徹(にしだとおる)とその友人の名前が書いてある手帳を見つける。鐘羅は西田に頼まれて薬物捜査の状況を伝えていたのだ。
鐘羅は自身が持つ男女の勘から容疑者は男性であると推測する。容疑者として浮上したのは、ネット通販の経営者である名越哲弥(なごしてつや)だった。名越の異常な行動から鐘羅は病気ではないかと推測するが、風間は一部の名越の行動は病気ではないことを指摘する。風間は鐘羅に名越の髪の毛を鑑識に持っていくように指示をするのだった。
鐘羅は風間の助言もあり、名越が犯人である証拠を入手することに成功する。名越は澄香と恋愛関係であると告げていたが、風間は2人のメールのやり取りから覚せい剤の売買をしているビジネスパートナーであることを突き止めていた。犯行動機は、逮捕を恐れるあまり覚せい剤売買から手を引こうとする名越を澄香が脅したためであった。結果的に澄香は殺害されてしまうも、彼女は放射線物質をスープを名越に与えて被ばく死を狙っていたことが明らかになる。名越の異常な行動の原因は強迫障害だけでなく、被ばくしていたことも原因の1つだった。被ばく死を恐れた名越は殺害を認め、病院に搬送された。
風間は鐘羅が捜査情報を流していたことを指摘する。薬物の運び屋をしていた鐘羅の彼氏である西田とその友人は逮捕され、彼女自身の不正も明らかになってしまう。鐘羅は「クビにしてください」と頭を下げるが、風間が右目の治療よりも自分に期待して指導していたことを知る。
後日、交番勤務に戻ることになった鐘羅は人々に笑顔を向けていた。

怒りの矛先

遠野は時間がかかるが、復帰できると医者に告げられていた。専従捜査チームの集まりに顔を出した風間は犯人である十崎と、当時雑居ビルにいたと思われる鳥羽暢照(とばのぶてる)の行方が分からなくなっていると柳沢から報告を受ける。聖子は自ら志願して専従捜査チームに入ったと告げるが、風間は「ほかにやるべきことがあるのでは?」と冷たく言い放つ。
風間の下に中込兼児(なかごめけんじ)がやってくる。中込は被疑者に暴力を振るうなどの素行の悪さが原因で風間道場に異動することになったのだ。
そんな中、鉄道上の歩道橋で加茂田亮(かもたりょう)が殺害される事件が発生する。風間と中込は被害者の行動から、加茂田が服役していた過去があることを突き止める。加茂田が起こした事件の関係者として篠木瑤子(しのきようこ)が容疑者として浮上する。加茂田は時計店に強盗に入ったことで逮捕されており、その被害者が篠木の恋人である牧村冬一(まきむらとういち)だったのだ。牧村は加茂田から被害額を返済されることもなく、事件の際に負った怪我のせいで仕事復帰も果たせずに自殺してしまった。加茂田は懲役6年という判決を受けたが、篠木は納得できずに独自に法律の勉強をしていた。風間たちは恋人の復讐のために篠木が加茂田を殺害したのではないかと推測する。
中込に問い詰められる篠木だが、独自に勉強した法律の話を持ち出して彼を煽る。中込はそんな篠木の様子に怒りを抱いて殴りかかりそうになるが、風間によって阻止される。
中込は認知症の母、ふきと妻の明子(あきこ)と暮らしていた。明子は認知症の症状でふきに罵られる日々が続き疲れ切っていたが、中込自身は母を施設入所を反対していた。
後日、中込は篠木を呼び出して彼女が犯人であると告げる。加茂田は病気の影響で腸の中にカメラが内蔵されていた。篠木が加茂田を刺した際に、内蔵していたカメラが落下して彼女の犯行を映していたのだ。さらに、加茂田の手首には篠木の恋人とおそろいの時計が付けられており、彼の手は証拠隠滅を図ろうとした篠木によって焼かれていた。しかし、篠木は自分の犯行を隠すためではなく、加茂田への憎しみから燃やしたと告げたのだった。
風間は中込に対し、刑事として大きな欠点があると指摘する。風間は中込が幼い頃に誘拐されたことのある被害者であり、その時の恐怖や不安という感情をどこにぶつけたらいいかわからなくなっていると告げる。風間の言葉に動揺を隠せない中込が家に帰ると明子の姿が消えていたのだった。

柳沢は千枚通しでの殺害事件が起きたことを風間に伝えるが、風間は今着手している事件を優先させると告げる。
風間と中込は変死体のある家に臨場する。死亡したのは仁谷清香(にたにきよか)であり、目立った外傷はなかった。捜査一課の刑事である谷本と尾山柔(おやまやわら)は調理中だった現場からコンロのガスで起こった中毒死ではないかと推測し、事件を風間に託して十崎の行方を追うために応援に向かった。
風間と中込は捜査を開始し、清香は1年ほど前から認知症を患っていることを知る。中込は同じく認知症を発症している母のことを思い出す。22歳年下である夫の仁谷継秀(にたにつぐひで)は、夫婦間には問題なかったと告げる。清香が亡くなった際に継秀は仕事で外出しており、電話で様子を確認したところ問題はなかったという。認知症を患っていた清香は電話のやり取りを録音する癖をつけており、風間は中込に全てのメッセージを聞くように指示を出す。
中込が帰宅すると、出ていったはずの明子の姿があった。中込は明子の勝手な行動を怒ることなく、妻の気持ちに理解を示した。
捜査を続ける中込は継秀が清香を殺害したのではないかと推理するが、証拠などがないために行き詰っていた。中込が家に帰ると母の姿が消えていた。必死に探し回る中込が目にしたのは、「息子はどこですか」と通行人に尋ねる母の姿だった。母を連れ戻した中込は自分が誘拐された際の新聞記事や刑事、犯人確保のシミュレーションなどが書かれたノートを見始める。
ある朝、遠野の容態が急激に悪化してしまう。風間に連絡を入れた伊上は遠野の元へ行くように風間に告げるが、風間は現在着手している事件の解決に向かってしまう。
継秀の犯行を突き止められなかった中込は風間から転属届を突き出されて後がなくなっていた。継秀は清香の介護疲れと、不倫をしたことで清香が邪魔になったという理由で彼女を殺害したと中込は推理する。しかし、継秀は一向に認めようとしなかった。
中込は自身が誘拐されたことのある被害者であることと、認知症になった母親は自身が誘拐された日に必ず徘徊していることを語った。清香もまた婚約指輪を失くしてしまったという忘れられない日に、その当時と同じ行動である魚を焼くことで婚約指輪を探していたのだ。継秀はそんな清香の習慣を利用して彼女を中毒死させてしまう。中込は清香が継秀の犯行を隠すために電話のメッセージを消去していたことを告げ、継秀は後悔を抱えてその場で泣き崩れるのだった。
中込は自身の過去を言葉にすることで、自分の感情をコントロールできるようになったと風間に告げる。風間は被害者の気持ちがわかり、犯人に対しての怒りを事件に向けることを指導して中込と握手を交わす。
風間が急いで病院に駆けつけると、すでに遠野は息を引き取っていた。病院から戻った風間は道場へ赴き、一心不乱に竹刀を振り続ける。風間は遠野への思いをはせながら一筋の涙を流す。
中込が家に帰ると母が自分を探していた。中込は優しく母に自分がここにいることを告げると、母は「いたのね」と笑った。

導き出した答え

警察学校にて遠野が好んでいた花を見つめる風間

逃亡中の被疑者、十崎だと思われる殺人事件が発生した。殺人事件は大学教授の清家総一郎(せいけそういちろう)の邸宅で行われ、死亡したのは甘木保則(あまぎやすのり)であった。被害者は清家の娘である甘木紗季(あまぎさき)の夫であり、千枚通しで殺害されていた。風間と共に臨場した聖子は清家や紗季から話を聞き、十崎の行方を追おうとする。そんな聖子に風間は「決めつけるな」と告げる。
風間と共に捜査を開始する聖子だが、疑わしい清家は劇薬を使った事故により失明していたため犯行は不可能であると判断する。聖子は十崎の犯行であることを伝えるが、風間は納得することはなかった。聖子はそんな風間の様子から「悔しくないんですか」と思わず声を上げてその場を去ってしまうが、伊上は聖子に対して1番辛いのは風間自身であると告げる。捜査を続けていると、保則は紗季にDVをしている上に清家からの援助で生活していることが判明した。さらに、保則はデート商法詐欺を行っており、たくさんの被害者から恨みを買っていることを聖子は風間に報告する。尾山は保則が十崎と同じ刑務所にいたことから犯人は十崎だと断定するが、聖子は決めつけるのは早いと告げる。
聖子は伊上の協力もあり、保則を殺害したのは清家であることを突き止める。千枚通しで保則を殺害した清家は罪を犯した自分自身への罰と、紗季を犯罪者の娘にしないために自ら劇薬を使って自身の目を失明させていた。紗季に支えられながら清家は警察車両に向かい、紗季はそんな父親の手のひらに「ありがとう」と文字を書いたのだった。
そんな中、とうとう十崎を見つけだし、柳沢が取り調べを行っていた。聖子は任意同行ではなく、即逮捕だったことを疑問に思う。風間たちは十崎を逮捕した交番勤務の警察官を呼びだして逮捕の瞬間の話を聞いた。すると、十崎は警官たちがでっち上げた公務執行妨害による逮捕だったことが判明する。自分たちの手柄であると誇る警官たちに風間は「警察学校は職質のやり方を教えていないのか」と怒りを見せる。

十崎は鳥羽の証言が曖昧であることや、逮捕時の様子がSNSに上がったことが問題となって釈放されてしまう。風間は剣道教室の子どもたちに勝つために強い心が必要であるというメッセージを伝え、現場から身を引くことを決意した。眞堂と柳沢は引き続き十崎を追うことを風間に伝え、谷山と尾山も風間に別れの挨拶をする。伊上は遠野が「指導官がいれば希望が見えた」と言っていたと風間に伝え、警察官になることを告げる。
神奈川県の警察学校に身を置くことになった風間の元に聖子が姿を現す。聖子は十崎の捜査を続けることを伝えるが、風間は児童虐待防止に取り組むことが彼女の使命であると告げる。聖子は風間の言葉に答えることなく、「指導を受けた刑事を代表してお礼を申し上げます。ありがとうございました」と敬礼するのだった。
四方田に案内された風間は警察学校に入学した生徒たちを前に「風間公親」だと冷たく告げる。こうして警察を根本から直そうと最恐の教官、風間公親が誕生したのだ。
とある日に風間が花壇を見つめていると、背後に十崎が現れる。振り向いた風間の前で十崎は「妹はどこだ?」と告げるが、彼の姿はなかった。

『風間公親-教場0-』の登場事物・キャラクター

主要人物

風間公親(かざまきみちか/演:木村拓哉)

県警本部捜査一課に所属し、若手の刑事を教育する指導官。感情を一切に表に出さず、厳しく冷徹な人物。鋭い洞察力と観察眼を持ち、犯人だけではなく、若手の刑事たちまでの本質を見抜く。冷徹であるが、実力を認めた相手には握手を求め背中を押している。遠野が襲われた事件から警察官の根本から直さなければならないと決意し、警察学校の教官になる。

神奈川県警察本部

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君たちはどう生きるか(ジブリ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『君たちはどう生きるか』とは、義母を救うために不可思議な世界を旅する少年の姿を描いた、宮崎駿によるアニメ映画。宮崎が「これで本当に最後」と明言して制作した作品で、宣伝も無く、公式HPも無く、一切情報を隠したまま公開されるという独特の手法で話題となった。 太平洋戦争が激化する最中、牧眞人は父と共に郊外へ引っ越し、そこで叔母で新たに自身の義母となるナツコと再会。どう接すればいいのか互いに戸惑う中、ナツコはいずこかへと姿を消し、眞人は彼女を連れ戻すために謎のアオサギに導かれて異界へと旅立っていく。

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陸王(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

陸王(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『陸王』とは作家の池井戸潤が書いた小説『陸王』が原作のドラマで、脚本は八津弘幸、演出は福澤克雄と田中健太が担当。ドラマのストーリーは資金難に苦しむ老舗足袋屋の社長が、会社の未来を考え新規事業のランニングシューズ開発に乗り出し、たくさんの人の助けで苦難を乗り越え、マラソン足袋「陸王」を開発するまでの企業再生物語。ドラマの主人公である宮沢紘一を俳優の役所広司が演じ、たくさんのエキストラを使った駅伝シーンなどは臨場感のあるシーンに仕上がっている。大多数の人たちから感動したと大反響を呼んだ人気ドラマ。

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マスカレード・ホテル(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マスカレード・ホテル(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『マスカレード・ホテル』とは、東野圭吾が書いた人気小説『マスカレード・ホテル』を原作とした大ヒット映画である。木村拓哉主演の映画で、長澤まさみや小日向文世、渡部篤郎など豪華キャストがそろっている。物語は予告連続殺人事件の捜査のために、警視庁の刑事たちがホテル・コルテシア東京に潜入捜査をする。エリート刑事の新田はフロントクラークとして同じホテルの仕事をする山岸と共に、次々とホテルに来る怪しい宿泊客の対応をしていく。誰が殺人事件を起こそうとしている犯人なのかを突き止めていくミステリー映画。

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HERO(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

HERO(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『HERO』とは、第1期が2001年に、第2期が2014年にフジテレビ系で放送された、検察をテーマにした日本のテレビドラマシリーズ。木村拓哉が主演を務め、自身の正義と価値観で捜査を行う型破りな検事・久利生公平と彼を支える検察事務官、同僚検事たちの活躍を描いている。その他、2006年にドラマ特別編が、2007年には劇場版がそれぞれ制作され、2015年には劇場版第2作が制作された。第28回ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞を受賞した。

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HERO(2015年の映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

HERO(2015年の映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「HERO」とは2015年7月18日に公開された日本の映画作品。2001年に第1期、2014年に第2期としてフジテレビ系で連続ドラマとして放送された同作の劇場版2作目。監督は鈴木雅之。脚本は福田靖。2015年の日本映画興行収入第3位 (実写映画では第1位) を記録 (46.7億円)。木村拓哉演じる主人公・久利生検事が不審な交通事故を通して大使館の疑惑に関わることになる。

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鎌倉殿の13人(大河ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

鎌倉殿の13人(大河ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『鎌倉殿の13人』とは2022年にNHKで放送された、平安時代〜鎌倉時代初期を舞台とした大河ドラマである。主演は小栗旬が務めた。 伊豆の地方豪族の次男坊であった北条義時(ほうじょうよしとき)は源頼朝(みなもとのよりとも)に仕え、源平の戦乱の中に巻き込まれていく。そして鎌倉幕府成立後は有力御家人たちとの権力闘争を勝ち抜き、次第に非情な権力者になっていく姿が描かれている。 脚本は今作が大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛けた。 同作品は2023年のエランドール賞特別賞を受賞している。

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明け方の若者たち(小説・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

明け方の若者たち(小説・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『明け方の若者たち』は、カツセマサヒコの長編小説デビュー作となった作品。各界の著名人からの推薦で、発売前から重版が決定していたリアリティ溢れる青春物語である。2021年に映画化され、主演に北村匠海、ヒロインに黒島結菜という豪華キャストで構成された。 学生生活最後の飲み会で出会った「僕」と「彼女」の複雑な恋愛模様と、若者たちが何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤を描いている。

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池袋ウエストゲートパーク(IWGP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

池袋ウエストゲートパーク(IWGP)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』とは2000年4月から6月までTBS系で放送された日本の若者の日常をワイルドに描いたテレビドラマ。主演は長瀬智也、脚本は宮藤官九郎。その他渡辺謙や妻夫木聡など、多くの豪華俳優が出演している。池袋を舞台に、主人公マコトが池袋を舞台に友人やギャングたちとケンカや友情に明け暮れるストーリー。原作は石田衣良の小説『池袋ウエストゲートパーク』で、ドラマ以外にも、コミック、ミュージカル、舞台、アニメなど幅広いメディアミックスがなされた。

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JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

JUDGE EYES:死神の遺言(ジャッジアイズ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『JUDGE EYES:死神の遺言』とは、2018年に発売されたリーガルサスペンス巨編のコンシューマーゲームである。本ゲームは、極道モノのアクションアドベンチャーゲームとして地位を築いている『龍が如く』シリーズ初の派生作品でもある。 主役は木村拓哉が務める。舞台は『龍が如く』でお馴染みの「神室町」で、関東一帯を束ねるヤクザ「東城会」の人間も登場する。猟奇殺人や、現代の日本の課題である「認知症」がテーマとなり、ストーリーを展開していく。

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嘘喰い(漫画・アニメ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

嘘喰い(漫画・アニメ・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『嘘喰い』とは、2006年から2018年までに迫稔雄が『週刊ヤングジャンプ』にて連載していた漫画及びそれを題材としたアニメ、映画作品である。相手のイカサマ(嘘)を利用し勝利する様から「噓喰い」の2つ名を冠する天才ギャンブラー・斑目貘が、智力と暴力の入り乱れる命懸けのギャンブルに挑む姿を描く。ギャンブルシーンの高度な駆け引きと読み合いの最中に行われるキャラクター同士の激しい格闘も人気を博しており、ギャンブル漫画としてもアクション漫画としても読み応えのある非常に重厚な内容の漫画である。

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花束みたいな恋をした(はな恋)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

花束みたいな恋をした(はな恋)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『花束みたいな恋をした』とは、2021年公開の日本のラブストーリー映画。主演は菅田将暉と有村架純。『東京ラブストーリー』『Mother』などで知られる坂元裕二によるオリジナル脚本で、終電に乗りそびれた二人が21歳で恋に落ちて、26歳で別れるまでの忘れられない恋愛を描く。坂元裕二はあくまで「普通の恋愛」を描くことを目指しており、等身大の恋愛に共感する視聴者が続出した。

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LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(ゲーム)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』は、2021年にセガから発売されたリーガルサスペンスアクションゲーム。『龍が如く』シリーズの派生作品で、2018年に発売された『JUDGE EYES:死神の遺言』の続編となっており、主演は引き続き木村拓哉が務める。 前作から3年。「神室町」の探偵である八神隆之は、「横浜・伊勢崎異人町」に潜む「闇」に直面する。「法とは何か」「正義とは何か」時代を問わず、どこにでもあり得る「イジメ問題」をテーマにサスペンスフルなストーリが繰り広げられていく。

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バクマン。(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

バクマン。(漫画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『バクマン。』とは、大場つぐみと小畑健による漫画を原作とするアニメ作品。 2010年よりNHK教育テレビにて第1シリーズ~第3シリーズ、全75話が放送された。 高い画力を持つ『真城最高』と文才と発想に長けた秀才の『高木秋人』を主人公とし、二人の少年がコンビを組んで漫画家を目指していく道のりを描いた作品である。 多くの漫画関係の固有名詞が実名で使用されるなど、リアル志向な作品。

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検察側の罪人(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

検察側の罪人(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『検察側の罪人』とは、雫井脩介によって書かれた日本の小説が基になっている日本のサスペンス映画である。木村拓哉と嵐のメンバーである二宮和也がダブル主演で魅せるサスペンスストーリー。老夫婦殺人事件と時効を迎えた事件がきっかけとなり自分の正義に固執する最上と事件の真相に対する正義を追い求める沖野の対立が描かれた本作。脇には吉高由里子、大倉孝二、八嶋智人などが固める。映画のキャッチコピーは「一線を超える」。

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リーガルハイ(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

リーガルハイ(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

リーガルハイとは、古沢良太の脚本によるテレビドラマ。裁判で無敗の最強弁護士・古美門研介と正義感が強い新米弁護士・黛真知子が繰り広げるコメディータッチの弁護士ドラマである。裁判に勝つためなら何でもする古美門と依頼者の気持ちに寄り添う黛との噛み合わないやり取りは見ものである。また、登場人物のキャラが濃く仕上がっていて見所満載である。

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リング2(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

リング2(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『リング2』とは1992年に公開された日本のホラー映画。前の年の劇場版『リング』の続編であり、映画版オリジナルストーリー。『リング』の正規の続編として『らせん』があるが、本作はもう一つの続編として異なる展開を見せるパラレルワールドとして描かれている。前作『リング』のホラー感を継承し、より恐怖を感じさせる映像が増した。亡くなった恋人、高山竜司の死の謎を解く、高野舞。未だ続く「呪いのビデオ」の呪縛。犠牲者が増える一方で、浅川玲子の遺児・陽一を守り奮闘する。貞子の呪いから逃れることはできるのか。

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怒り(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

怒り(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2010年に国内の映画賞を総ナメにした大ヒット作「悪人」の原作者吉田修一と監督李相日が6年振りにタッグを組み、音楽に坂本龍一を加え、実力派のオールスターキャストで挑んだ感動のヒューマンミステリー。八王子の平静な住宅街で残忍な夫婦殺人事件が起こる。一年後のある日、千葉と東京と沖縄に素性の知れない3人の男が現れ、それぞれに重厚な人間ドラマが展開する。愛した人は、殺人犯なのか?2016年9月全国公開。

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銭ゲバ(Zeni Geba)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

銭ゲバ(Zeni Geba)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「銭ゲバ」とは、ジョージ秋山の漫画を原作したテレビドラマ。幼い頃、母親の桃子と貧しい生活を送っていた風太郎。父親の健蔵は働きもしないで女と酒に溺れ、桃子に暴力を振るうようになる。優しい母だけが風太郎にとって心の支えだった。しかし貧乏生活ゆえ、桃子は身体を壊してしまい、薬を買うお金さえなかったため帰らぬ人となってしまう。お金がなかったから母は死んだと子供ながら理解した風太郎は金に取りつかれていく。

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ロングバケーション(ロンバケ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ロングバケーション(ロンバケ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ロングバケーション』とは、1996年4月から6月まで毎週月曜日21:00から、フジテレビ系の「月9」枠で放送された日本の恋愛ドラマ。主演は木村拓哉と山口智子で、その他松たか子や竹野内豊など、人気俳優が脇を固める。ピアニストを目指す瀬名秀俊と、モデル崩れの葉山南がひょんな事から一つ屋根の下に住むことになり、互いに惹かれていくストーリー。脚本は人気脚本家の北川悦吏子。略称は「ロンバケ」。最高視聴率36.7%を記録し、第34回ギャラクシー賞選奨にも選出された。

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家政婦のミタ(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

家政婦のミタ(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『家政婦のミタ』とは、2011年10月から12月まで日本テレビ系で放送された、訳ありな過去を持つ完璧な家政婦を題材としたテレビドラマ。タイトルの由来は市原悦子主演で有名な『家政婦は見た!』のパロディ。頼まれたことは何でもやるが、常に無表情でミステリアスな家政婦・三田 灯が、一家離散の危機にある阿須田家に派遣される。命令されれば犯罪行為でもやってしまう三田だが、その行動によって家族は絆を取り戻していくというストーリー。最終回は40.0%を記録した。

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JIN(仁)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

JIN(仁)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『JIN(仁)』とは、TBS系列にて2009年10月〜12月まで放送されたTVドラマ及び、『スーパージャンプ』で連載されていた村上もとかによる漫画作品。「現代の医師が、もし幕末へタイムスリップしたらどうなるか?」を描いたSF要素の強い医療時代劇漫画をドラマ化したものである。第五話で視聴率20%超えを達成し、最終話では平均視聴率25.3%、瞬間最高視聴率29.8%を記録した。この記録は、2009年に放送された民放の連続ドラマ視聴率の中で最高記録となり、大きな反響を呼んだ、国民的人気ドラマである。

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あのこは貴族(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

あのこは貴族(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『あのこは貴族』とは、山内マリコの小説『あのこは貴族』を原作としたヒューマンドラマ映画である。2021年2月に公開され、「富裕層」と「庶民」の鮮やかな対比が観客からの高い支持を得る。お嬢さん育ちの華子は婚活の末に理想の男性と結婚するが、嫁ぎ先からの重圧に悩む。大学進学を機に上京したが学費が続かず中退後、就職した美紀。「他力」を享受する特権階級と「自力」が前提の一般人を隔てる見えない壁。交わらないはずの「階層」を飛び超えた2人に見えてきた新しい自分。監督は、「グッド・ストライプス」の岨手由貴子。

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コンフィデンスマンJP -ロマンス編-(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

コンフィデンスマンJP -ロマンス編-(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『コンフィデンスマンJP -ロマンス編-』とは2019年に公開された、詐欺師をテーマにした映画作品。東京ドラマアウォードなどの賞を受賞した、総合視聴率15.1%の人気テレビドラマを映画化した1作目。大ヒットした痛快エンターテインメント映画で、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人のコンフィデンスマン(信用詐欺師)が、悪い奴から詐欺で大金を巻き上げるストーリー。今回のおさかな(ターゲット)はラン・リウ。恋愛詐欺師のジェシーと日本のゴットファザーの赤星も加わり、香港を舞台にコンゲームを繰り広げる。

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めがね(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

めがね(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『めがね』とは、都会からとある島にやって来た女性・タエコが、滞在する宿の主人・ユージや、島の高校教師・ハルナ、タエコを探しに島に来たヨモギ、そして毎年春に島に来ては、少し変わったかき氷屋をしているサクラとのふれあいの中で、固く閉ざしていた心を解きほぐしていくストーリーとなっている。「何が自由か、知っている」をキャッチコピーにして、2007年に公開。主演は小林聡美、監督は萩上直子が務めた。2008年のベルリン映画祭では、パノラマ部門に参加し、日本映画初のマンフリート・ザルツゲーバー賞を受賞した。

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逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『逃げるは恥だが役に立つ』とは、海のつなみによる同名コミックスを原作に作られ、2016年にTBS系「火曜ドラマ」枠で放送された恋愛ドラマである。星野源演じる津崎平匡と、新垣結衣演じる森山みくりが「契約結婚」という結婚生活のあり方を描いた社会派ラブコメディ。「逃げ恥」の愛称で親しまれ、最終回後も「逃げ恥ロス」など社会現象を引き起こした。また、2019年には朗読劇として舞台化されている。

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グランメゾン東京(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

グランメゾン東京(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『グランメゾン東京』とは、2019年に放送された、天才シェフが東京で三ツ星レストランを目指すテレビドラマ。尾花夏樹は経営するパリの店で事件を起こして全てを失ってしまう。そんな中、女性シェフ早見倫子に出会い、共に「グランメゾン東京」を開店させ、三つ星獲得を目指すストーリー。『グラグラメゾン♥東京 〜平古祥平の揺れる思い〜』というスピンオフドラマも放送された。

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WATER BOYS 2(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

WATER BOYS 2(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『WATER BOYS 2』とは、2004年7月にフジテレビ系で放送されていた青春ドラマで、2003年に放送されたドラマ『WATER BOYS』の続編である。脚本は橋本裕志と中谷まゆみが手掛ける。主演は市原隼人。その他、中尾明慶や斎藤慶太などが出演している。3年前に共学になったばかりの元女子高に転校してきた元水泳部員の水嶋泳吉が、山本洋介と共にシンクロ部を設立する。彼らは様々な問題に直面するも、夢に向かって奮闘していく。本作の平均視聴率は16.8%を超え、大きな反響を呼んだ。

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サンクチュアリ -聖域-(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

サンクチュアリ -聖域-(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『サンクチュアリ -聖域-』は、2023年5月にNetflixで配信が開始されたオリジナルドラマである。大相撲を題材にした作品で、主演は一ノ瀬ワタル。脇を固める役者は染谷将太、小雪、ピエール瀧と、豪華な顔ぶれが揃う。相撲のセンスはあるが品性や礼儀は欠片もない不良少年・小瀬清が、相撲に真剣に取り組み、やがては各界を揺るがし始めるというストーリー。相撲の裏側をリアルに映し、相撲にかける力士たちの厳しい稽古と、熱すぎるまでの情熱が描かれ、世界で大ヒットを記録した。

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映像研には手を出すな!(大童澄瞳)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

映像研には手を出すな!(大童澄瞳)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『映像研には手を出すな!』とは、大童澄瞳による日本の漫画及び、それを原作としたアニメ、ドラマ、映画作品。アニメ好きの女子高生3人が、部活動で様々なアニメ制作を手掛けていくというストーリー。アニメ制作を通じての3人の成長が見られ、映像制作の場面はアニメファンの心をくすぐるような話になっている。また、映像も空想と現実が入り混じり、独特の世界観を醸し出している。本編では、女子高生と戦車の戦い、ロボットと怪獣の戦い、異星人と地球人との交流がアニメ作品として描かれており、独特なタッチの映像となっている。

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すずめの戸締まり(アニメ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

すずめの戸締まり(アニメ映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『すずめの戸締まり』(すずめのとじまり)とは、災いを封じる旅を続ける少女の成長と再生を描いた、新海誠によるアニメ映画。 高校生の少女岩戸鈴芽は、ある日宗像草太という青年と出会い、彼が地震を起こすミミズという存在を封じて回っていることを知る。その封印に必要な要石を抜いてしまった鈴芽は、イスに姿を変えられた草太と共に、ネコの姿になって逃げ出した要石を追って日本中を旅していく。その旅の果てに待っていたのは、過去の巨大な災いと、鈴芽自身の再生の物語だった。

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悪の教典(小説・漫画・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

悪の教典(小説・漫画・映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『悪の教典』とは、2012年公開の日本のバイオレンス・ホラー映画である。監督は三池崇史で、貴志祐介の小説が原作。高校教師の蓮実聖司は、明朗快活で同僚や生徒にとても頼りにされていた。しかしその正体は他人への共感能力に欠けたサイコパスで、自身の邪魔になる人間は躊躇なく殺してきた男だった。そしてある出来事でこれまでの罪が暴かれそうになり、蓮実は校内の人間を全員始末することを決める。この作品は蓮実というサイコパスの生き方や、その周りで生きようともがく人間の命がけの戦いから目が離せない物語となっている。

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六番目の小夜子(小説・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

六番目の小夜子(小説・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『六番目の小夜子』とは恩田陸の小説と、それを原作としたNHKで放送されたTVドラマ、および舞台作品である。恩田陸のデビュー作であり、新潮社の第3回日本ファンタジーノベル大賞にて最終選考まで残った作品だ。とある高校(ドラマでは中学校)に伝わる「サヨコ」という言い伝えを軸に、少年少女たちの瑞々しい青春とファンタジーホラーの一面も持つ。2000年にNHK教育『ドラマ愛の詩』でドラマ化された。また2022年1月、乃木坂46の鈴木絢音の主演で舞台化もされている。

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恋空(小説・漫画・映画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

恋空(小説・漫画・映画・ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『恋空』とは、美嘉のケータイ小説を映画化した恋愛映画である。女子高生の田原美嘉(たはらみか)が同じ学校に通う男子高生弘樹と出会い付き合うところからはじまるが、ある日美嘉はヒロに突然別れを告げられる。ヒロは末期ガンを患い別れを決意したのだが、それを知り美嘉は看病を続けるのだ。しかしふたりに別れがやってくる。この映画は痛いほど切ないのに、どこか温かいラブストーリーとなっている。映画は2007年11月3日に公開され、監督は今井夏木、主演は新垣結衣と三浦春馬が務めた。

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