罪の声（小説・漫画・映画）のネタバレ解説・考察まとめ
『罪の声（映画）』とは塩田武士の同名小説を2020年に土井裕泰監督、小栗旬主演で映画化されたサスペンス映画である。1984年に実際に起こった「グリコ森永事件」を題材にした、フィクションでありながらも限りなく事実に近い作品としてサスペンスフルに仕上がっている。実際の事件でも犯人が使用した「子供の声」を中心に、自分の声が使われていたことを知ってしまった人物と過去の大事件の犯人を追うジャーナリストの2人の視点から犯人を追い詰めていく物語である。
生島聡一郎（演：石澤柊斗）と生島望（演：原菜乃華）
事件に声を使われた子供の一人、生島家の長男。当時8歳ぐらいであったが、母たちと一緒に拉致される。姉が逃げ出そうとしたのに気づき、ついて行ってしまったため姉が殺されてしまったと姉の死に責任を感じている。中学生まで青木組で働かされるが、慕っていた津村克己が殺されそうになるのを助け、一緒に火をつけて脱走する。母親と一緒に逃げようとしたが、足手まといになるのを恐れた母親からは一人で逃げろと言われ、叫びながら脱走する。そのことで母親にも罪の意識を感じている。その後は職や地を転々としながら保険証も作れない生活を送る。
阿久津と俊也に出会った後、TVでの記者会見で母親に呼びかけ、30年ぶりの再会を果たす。
葵（阿久津英士の姉）（あおい／演：須藤理彩）
すでに結婚しており夫とはラブラブ
ご飯を食べに来た阿久津にギン萬事件についての記憶を話す。
犯人グループ
曽根達雄（そねたつお／演：宇崎竜童 若き日の達雄 演：川口覚）
曽根達雄（演：宇崎竜童）
主に計画の立案を担当、身代金を狙うのではなく株価操作をして利益を得るというのも達雄のアイデアであった。
高校時代に父親が過激と間違われて殺され、関わり合いになるのを恐れた父親の勤務先ギンガに冷たい対応をされたことから、社会や企業に対し強い憤りを感じていた。その後学生運動に身を投じ、リーダーとして武力闘争にも参加することとなる。のちに弟の妻となる真由美にもその頃出会っている。
運動に見切りをつけロンドンに住んでいたところに生島がやってきて、ギン萬事件を起こすこととなる。
犯人グループ分裂後はまたイギリスで暮らしていたが、阿久津が訪れ彼の糾弾を受けたのち姿を消す。
生島秀樹（いくしまひでき／演：阿部亮平）
生島秀樹（演：阿部亮平）
曽根達雄、光男兄弟とは柔道部の先輩後輩であった。警察官であったが、暴力団との癒着がばれ、懲戒免職になった。警察への怒りと、金銭的に困っていたためロンドンの達雄を訪ね、一緒に何かどでかいことをやろうと誘う。
性格は激情的ですぐかっとなるタイプ、犯人グループの会合でも幾度となく青木と衝突していた。グループが分裂した後は金に困っていたため青木たちの計画に参加しようとしたが、殺されてしまう。
山下満（やましたみつる）
生島の柔道部の後輩、現在の消息は不明だが、事件当時は産廃処理の会社で働いていた。おそらく工業用青酸ソーダは彼が入手したものと思われる。
消息不明。
青木龍一（あおきりゅういち／演：山口祥行）
自ら青木組を運営する経済ヤクザ。生島から計画を持ち掛けられ森本、吉高、上東、林、谷といったメンバーを集める。非常に冷酷で人の命を何とも思わない人間。生島を殺害後、その家族を探し出し、警察に駆け込まれないよう自身が経営する会社の寮に軟禁した。
すでに故人。
森本哲司（もりもとてつじ／演：奥野瑛太）
中古車販売店で働いていた男、盗難車の売買で3回逮捕歴がある。事件で使う車の手配を担当。五頭が聞いた無線ではテン丸と名乗っていた。
会合を行っていた堺にある料亭し乃の女将山本志乃と深い仲であった。
すでに故人。
吉高弘行（よしたかひろゆき／演：中村無何有）
株価操作を行う仕手筋を担当。無線では牛若丸と名乗っていた。
一橋大学出身で非常に頭の切れる男。大学時代に株をニシダに教わった。
当時は髪を刈り上げていた。
ニシダ曰く姿を消したということはしくじったということであり、生きていることを願うばかりだという。
消息不明。
上東忠彦（うえひがしただひこ／演：ヨシダ朝）
吉高の金主であり、建設関係の利権屋。
すでに故人。
谷（たに）
電話会社に務めていた経験があり、逆探知や無線について詳しかった。
消息不明。
林（はやし／演：水澤紳吾）
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目次 - Contents
- 『罪の声』の概要
- 『罪の声』のあらすじ・ストーリー
- プロローグ
- 俺の声だ
- 11月14日の出来事
- 犯人グループの素性
- 二人の邂逅
- 生島聡一郎
- 事件の真実
- エピローグ
- 『罪の声』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 阿久津英二（あくつえいじ／演：小栗旬）
- 曽根俊也（そねとしや／演：星野源）
- 曽根家の人々
- 曽根亜美（そねあみ／演：市川実日子）
- 曽根詩織（そねしおり／演：朝日湖子）
- 曽根光雄（そねみつお／演：尾上寛之）
- 曽根真由美（そねまゆみ／演：梶芽衣子／若き日の真由美：阿部純子）
- 生島家
- 生島千代子（いくしまちよこ／演：篠原ゆき子）
- 生島望（いくしまのぞみ／演：原菜乃華）
- 生島聡一郎（いくしまそういちろう／演：宇野祥平／子ども時代 演：石澤柊斗／中学生時代 演：杉田雷麟）
- 葵（阿久津英士の姉）（あおい／演：須藤理彩）
- 犯人グループ
- 曽根達雄（そねたつお／演：宇崎竜童 若き日の達雄 演：川口覚）
- 生島秀樹（いくしまひでき／演：阿部亮平）
- 山下満（やましたみつる）
- 青木龍一（あおきりゅういち／演：山口祥行）
- 森本哲司（もりもとてつじ／演：奥野瑛太）
- 吉高弘行（よしたかひろゆき／演：中村無何有）
- 上東忠彦（うえひがしただひこ／演：ヨシダ朝）
- 谷（たに）
- 林（はやし／演：水澤紳吾）
- 大日新聞社
- 鳥居雅夫（とりいまさお／演：古舘寛治）
- 水島洋介（みずしまようすけ／演：松重豊）
- 証言者たち
- 河村和信（かわむらかずのぶ／演：火野正平）
- 藤崎勝（ふじさきまさる／演：木場勝己）
- 佐伯肇（さえきはじめ／演：橋本じゅん）
- 臼井浩司（うすいこうじ／演：桜木健一）
- 大島美津子（おおしまみつこ／演：浅茅洋子）
- 天地幸子（あまちさちこ／演：高田聖子／高校時代 演：田幡妃菜）
- 藤井清一（ふじいせいいち／演：佐藤蛾治郎）
- 山根治郎（やまねじろう／演：五頭岳夫）
- 秋山宏昌（あきやまひろまさ／演：佐川満男）
- 山本志乃（やまもとしの／演：宮下順子）
- ニシダ（仮名）（演：塩見三省）
- 木村智晴（きむらともはる／演：花王おさむ）
- 須藤みち（すどうみち／演：正司照枝）
- 今西明（いまにしあきら／演：河野洋一郎）
- 三谷浩二・晴美（みたにこうじ・はるみ／演：沼田爆・岡本麗）
- 津村克己（つむらかつみ／演：若葉竜也）
- 『罪の声』の用語
- グリコ・森永事件
- 劇場型犯罪
- オランダのビール会社の事件
- 学生運動
- 株のカラ売り
- 青酸ソーダ
- イギリス ヨーク
- 『罪の声』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- おしゃべりな佐伯
- 曽根俊也 「どんな意義ですか」
- 天地幸子の告白
- 曽根俊也 「待って、ええひと」
- 生島千代子 「はよ逃げっ！」
- 生島千代子「望ちゃんの声やぁ～」
- 『罪の声』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- わらべ『もしも明日が…。』
- レオポン
- 阪神パーク
- ギンガの看板
- 新垣結衣の写真が登場
- 『罪の声』の主題歌・挿入歌
- ED（エンディング）：Uru「振り子」
- 『罪の声』の予告動画