DESTINY 鎌倉ものがたり(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『DESTINY 鎌倉ものがたり』とは、2017年に公開された映画で、西岸良平の人気コミック『鎌倉ものがたり』を実写映画化したファンタジー作品である。監督は、日本アカデミー賞最優秀賞を受賞した山崎貴。主演に堺雅人と高畑充希を迎え、ほかにも大物俳優が勢揃いしている。ストーリーは魔物や幽霊が一緒に生活するという鎌倉が舞台。夫婦の周りでは奇妙な出来事が起こり、自分たちの謎が解き明かされていく作品だ。夫婦の絆を感じることができる温かい映画作品である。

撮影は、とにかく寒かった。とくに寒さに弱い正和役の堺雅人は、パジャマで外を走るシーンでカイロを120個貼ったことをインタビューで明かしている。
「あんなにいっぱい貼ったのは初めて」と語ったが、寒さの中、カイロを体中に貼りながらもあの演技をみせる堺雅人が素晴らしい。

原作漫画と映画には違いがある

この映画は、漫画『鎌倉ものがたり』が原作となっている。漫画の19話を使った映画だが、映画の中では漫画には登場しない天頭鬼という新しいキャラクターが登場するなど、原作とは違う部分が存在するのだ。
他にも、映画では、正和の編集者である本田が魔物に転生をするという内容だが、原作では転生はしていない。
漫画の中の19話のみを使った映画となっているため、ストーリーを完結させるための内容となっている。

『DESTINY 鎌倉ものがたり』の主題歌・挿入歌

主題歌:宇多田ヒカル「あなた」

『あなた』は、日本を代表するシンガーソングライター宇多田ヒカルが2017年12月8日に発売した楽曲である。発売後はBillboard JapanのDownload Songsで2週連続1位を記録するヒット曲となり、2018年度年間ランキングでは第6位を獲得した。『オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング』では初登場1位を獲得している。
タイトルの『あなた』は作詞中に出てきた言葉で、日本独特の奥ゆかしさや大事に思っているという気持ちが伝わる素敵な言葉だと感じ起用したということだ。全体的にはドラマティックな構成で全編生楽器で作られ、温かみを感じる心地よいサウンドとなっている。
歌詞にはいくつかの仏教用語が用いられ、サビ部分の歌詞はリズミカルな韻で構成されているというところも特徴だ。
2020年10月14日にはソニーミュージックからコンピレーションアルバム『SING for ONE ~みんなとつながる。あしたへつながる。~』がリリースされ、このアルバムの1曲目に『あなた』がリリースされた。
この映画の主題歌を決めるとき、山崎監督自らが宇多田ヒカルに手紙を出し、主題歌の依頼をしたということだ。映画の公開日が宇多田ヒカルのデビュー記念日だったことに縁を感じ、楽曲を制作したという。楽曲は自分の死後を想像して制作したということで、宇多田ヒカルが書き下ろした『あなた』が映画の主題歌として決まった。
宇多田ヒカルが映画の主題歌を提供するのは、2012年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以来のことになる。

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