ALWAYS 三丁目の夕日(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ALWAY S三丁目の夕日』とは漫画家・西岸良平の『三丁目の夕日』を原作とし、山崎貴を監督に迎え2005年に公開された実写映画である。キャッチコピーは「携帯もパソコンもTVもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう。」であり、娯楽が少なかった昭和の時代を描き、当時の生活や人情の深さが見事に表現されている。2006年には第29回日本アカデミー賞を受賞するなど高い評価を受けた作品である。
『ALWAYS 三丁目の夕日』の概要
『ALWAYS 三丁目の夕日』とは漫画家・西岸良平の『三丁目の夕日』を原作として、山崎貴が監督を務めて2005年に公開された実写映画である。主演に吉岡秀隆を迎え、2005年の第30回報知映画賞を受賞したのを皮切りに数々の賞を獲得、2006年には第29回日本アカデミー賞を受賞するなど高い評価を受けた作品。昭和33年の東京、夕日三丁目に暮らす人々の生活にフォーカスを当てて当時の暖かさや苦しさといった時代背景を表現した心温まるドラマに仕上がっている。
昭和33年の春、青森出身の女学生だった星野六子(ほしのむつこ)は大企業への就職を夢見て東京に上京を果たした。だが、実際に目にした就職先は期待を裏切るほどの古臭く小さな自動車修理工場だった。理想と現実を切り離せずに社長である鈴木則文(すずきのりふみ)とぶつかりながらも、六子は次第に町に馴染んでいく。
同じ頃、鈴木オートの向かいにある駄菓子屋「茶川商店」を営む茶川竜之介(ちゃがわりゅうのすけ)は売れない小説家として落ちぶれていた。応募していた賞に落選し、居酒屋で愚痴を漏らしながら酔っ払った勢いで居酒屋の店主である石崎ひろみ(いしざきひろみ)の知人の息子・古行淳之介(ふるゆきじゅんのすけ)を預かってしまう。最初は淳之介を邪険に扱っていたが、淳之介が自身が書いた小説のファンであることがわかり、竜之介は次第に淳之介と心を通わせていく。
『ALWAYS 三丁目の夕日』のあらすじ・ストーリー
鈴木オートの新入社員
昭和33年の春、青森から女学生の星野六子(ほしのむつこ)が集団就職で東京に上京を果たした。六子は大企業で秘書の仕事をすると思い込んでおり、東京駅前に来ていた高級車に目を輝かせた。自分を迎えにきた車に違いないと心躍らせるも高級車はあっけなく立ち去ってしまい、その後ろから出てきた古い車に六子の輝いていた笑顔は途端に引き攣った。社長の鈴木則文(すずきのりふみ)が運転する車に揺られ到着した場所は大企業ではなく、鈴木一家の自宅兼六子下宿先でもある小さな下町の工場だった。文則の妻・鈴木トモエ(すずきともえ)と一人息子の鈴木一平(すずきいっぺい)が明るく出迎えてくれたものの、想像とは違う展開に、六子は東京に出てきて2度目の落胆を味わうことになった。そんな六子の姿をトモエは心配しており、一平はもうすぐテレビが来ることを教えた。
突然の同居者
鈴木オートの向かいの店で、夕日三丁目にある茶川駄菓子店では茶川竜之介(ちゃがわりゅうのすけ)が郵便物を待っている。茶川は祖母が営んでいた駄菓子屋の店主をしている売れない小説家で、芥川賞の受賞を目指している作家であった。芥川賞の結果を知らせる封書を受け取った茶川は「落選」の文字に頭を抱えた。やりきれない気持ちを抱え、居酒屋「やまふじ」で酒を煽りつつタグを巻いていると、同じく飲みに来ていた則文たちになじられてしまう。そんな茶川を美人女将の石崎ヒロミ(いしざきひろみ)が慰めつつ持ち上げ、茶川がいい気分になっていると突然ヒロミは「子供を預かってほしい」と言い出した。聞けば知人の古行和子(ふるゆきかずこ)の小学生になる息子・古行淳之介(ふるゆきじゅんのすけ)を不本意ながら預かることになってしまい、困っていると言う。「実業家で小説家の先生である茶川が預かってくれると安心」と言うヒロミに、酔っていた茶川はうまく断ることができず、淳之介を自宅に迎え入れてしまうのであった。
2人の勘違い
則文は住み込みで働き始めた六子が自動車の修理どころか工具の知識もないことに憤りを感じ始め、「履歴書の得意なことを記入する欄に自動車修理と記載されていたから採用した!あれは嘘だったのか!?詐欺だ!」と怒鳴り散らす。責め立てられた六子は「社長さんだって嘘つきだ!大企業だと思っていたらこんな工場だなんて詐欺だ!」と口論になってしまう。2人の争いはヒートアップし、遂には六子が茶川駄菓子店の押し入れに立て篭もり胸の内にあったことをぶちまけた。それを聞いた則文が無理に押し入れを開けようとした時、履歴書を見ていた則文の妻・鈴木トモエ(すずきともえ)と長男の鈴木一平(すずきいっぺい)が則文の間違いに気付く。履歴書に記載されていたのは”自転車修理”であり”自動車修理”ではなかったのだ。六子が嘘をついてないことにやっと気づいた則文は落ち着きを取り戻し、素直に謝罪をした。その上で鈴木オートを設立する際の苦労、どんな思いがあったかを静かに語り、見事和解するのであった。
お母さんに会いたい
原稿用紙に万年筆を走らせ、茶川の真似事をする淳之介。帰宅してきた茶川とヒロミの話し声が聞こえ、慌てて原稿用紙を破り捨てノートと鉛筆を持って押し入れに隠れて笑う。暫く2人の様子を伺っていると淳之介のお母さんの居場所が掴めたと話しているのが耳に入り、途端に笑顔が失われてしまう。翌日、淳之介はことの顛末を一平に相談した。すると一平は「会いに行こう!」と提案しする。ふたりはなけなしのお金で路面電車にのり、道に迷いながらもやっとの思いで母が居る高円寺に辿り着いた。偶然にも母が居るとされる和菓子屋を見つけ、淳之介は母がいないかと店主に尋ねるが「ここには居ない」と言われてしまう。食い下がろうとする一平の手を引いて、淳之介は足早にその場から立ち去る。行きの電車賃しか持っていなかったため帰れなくなってしまい一平は「お前のせいだ!」と淳之介を責めてしまう。ふと、出かける前に母・トモエから「セーターの当て布の中にお守りが入っているから」と言われたことを思い出した一平。外してみると、そこには紙幣が入っていた。そこに入っていたお金を使ってなんとか夕日三丁目に帰ってきた一平と淳之介。無事に帰ってきた淳之介の頬を竜之介が叩いて「心配させるな!」と本当の親のように怒って抱きしめるのだった。
六子の里帰り
クリスマスイブの夜、淳之介は玄関を叩く音を聞き、外に出る。そこにはあこがれ続けていた万年筆が置いてあり、サンタクロースの姿があった。大喜びする淳之介を寝かしつけたあと、ヒロミの元へやって来た竜之介は、そこで彼女にプロポーズをする。お金が無くて指輪を買うことが出来なかったものの、ヒロミはそれを受け入れて左手を差し出した。しかし彼女は父親の借金を返済しなければならず、店を畳んでストリッパーとして生きていくために黙って竜之介の元を去っていった。
クリスマスの翌日の朝、枕元にあったプレゼントを抱えて大喜びで一平が階段を駆け降りる。それを微笑ましく見ていた則文とトモエ。後に続くように小包を持った六子が笑顔で降りてくる。「開けてごらんなさい」とトモエに言われ、小包を開けると入っていたのは六子の故郷へ帰るための切符。笑顔の則文とトモエとは裏腹に六子は浮かない顔になった。六子は自分は口減らしの為に送り出された。帰ったりしたら迷惑だと思われる。と故郷に帰ることを拒んでしまう。悩んだトモエは六子の母から送られてきた手紙を見せ、いかに六子が大事に思われているのかを伝えた。トモエの言葉と母からの手紙により、故郷へ帰る決心をつけた六子であった。
大晦日、傷心の竜之介に追い打ちをかけるようにして現れたのが、淳之介の実の父親とみられる人物・川渕康成(かわぶちやすなり)であった。裕福な実父のもとで暮らすことが一番の幸せだと自分に言い聞かせて、冷たく淳之介を突き放そうとする。しかし淳之介が書き残した手紙を読んで思いが止められなくなった竜之介。そこへ戻ってきた淳之介を追い払おうとするが、何度も自分に抱き着いてくる姿にこらえきれず、二人は強く抱きしめ合うのだった。
美しい夕日を眺めながら、ヒロミのことを話し合う竜之介と淳之介。ヒロミもまた、どこかの町で美しい夕日を眺めているのだった。
『ALWAYS 三丁目の夕日』の登場人物・キャラクター
茶川駄菓子店
茶川竜之介(ちゃがわりゅうのすけ/演:吉岡秀隆)
『ALWAYS 三丁目の夕日』の主人公。実家は裕福な名家であり、東大の文学部を出ているが家を継がないことを決めると勘当される。その後、祖母から受け継いだ茶川駄菓子店を渋々経営しているが、芥川賞を受賞して一流の小説家になることを夢見ている。だが、執筆する小説は落選が続き、三丁目の住人からも馬鹿にされている。ヒロミが営む居酒屋でやけ酒をしていたことをきっかけになぜか淳之介を預かることになり、最初は邪険に扱うが次第に打ち解けていく。淳之介を引き取ったことにより、ヒロミが家事を手伝いに来るようになって次第に惹かれていく。
古行淳之介(ふるゆきじゅんのすけ/演:須賀健太)
ヒロミの知人である和子の子共。母親に捨てられ一度はヒロミに引き取られたが、酔い潰れていた竜之介に押し付けるように引き取られ肩身の狭い思いをしていた。ある日、好きな小説の作者が竜之介だと判明すると2人の仲は打ち解けていく。一度は自分を捨てた母に会いにいくが会ってはもらえない上にバスの運賃がなく途方に暮れてしまう。一平のもらったお守り(お小遣い)により無事帰宅出来たが、心配をかけたことを叱られてしまう。このことで竜之介の愛を感じ、竜之介の家族でいることを強く願うようになる。宝物はクリスマスに竜之介からもらった万年筆。
石崎ヒロミ(いしざきひろみ/演:小雪)
居酒屋「やまふじ」の女店主。知人である和子の息子、淳之介を引き取ることになるが店に飲みに来ていた竜之介の隙を利用して押し付ける。淳之介の様子を見にいくという名目で、家事の手伝いをしに頻繁に茶川駄菓子店に通う中で竜之介に惹かれていく。そんな中で父親の借金を肩代わりしなければならなくなり、居酒屋を畳みストリップ劇場で働く道を選んだ。
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意外なあの人も?芸能人や著名人の結婚・熱愛・破局情報まとめ
ここでは芸能人・著名人の結婚・再婚・熱愛・離婚・破局情報について、詳細を画像とともにまとめている。 特に堀北真希(26)と山本耕史(38)やアンジャッシュ渡部健(42)と佐々木希(27)、バナナマン日村(42)と神田愛花(34)など、人気の芸能人については詳細に記載。
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目次 - Contents
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』の概要
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』のあらすじ・ストーリー
- 鈴木オートの新入社員
- 突然の同居者
- 2人の勘違い
- お母さんに会いたい
- 六子の里帰り
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』の登場人物・キャラクター
- 茶川駄菓子店
- 茶川竜之介(ちゃがわりゅうのすけ/演:吉岡秀隆)
- 古行淳之介(ふるゆきじゅんのすけ/演:須賀健太)
- 石崎ヒロミ(いしざきひろみ/演:小雪)
- 鈴木オート
- 鈴木則文(すずきのりふみ/演:堤真一)
- 鈴木トモエ(すずきともえ/演:薬師丸ひろ子)
- 鈴木一平(すずきいっぺい/演:小清水一揮)
- 星野六子(ほしのむつこ/演:堀北真希)
- その他
- 大田キン(おおたきん/演:もたいまさこ)
- 宅間史郎(たくましろう/演:三浦友和)
- 宅間の妻(演:麻木久仁子)
- 宅間の娘(演:重本愛瑠)
- 川渕康成(かわぶちやすなり/演:小日向文世)
- 佐竹幸弘(さたけゆきひろ/演:小木茂光)
- 古行和子(ふるゆきかずこ/演:奥貫薫)
- 静夫(しずお/演:石丸謙二郎)
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』の用語
- 集団就職
- 鈴木オート
- 茶川駄菓子店
- やまふじ
- 冒険少年ブック
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 茶川竜之介「お前と俺とは縁もゆかりもないんだぞ。血の繋がっていない赤の他人なんだからな」
- 「当たり前じゃないか 明日だって明後日だって50年先だってずっと夕日は綺麗だよ!」
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 監督は『ALWAYS 三丁目の夕日』制作に乗り気ではなかった
- 『ALWAYS 三丁目の夕日』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:D-51「ALWAYS」