ザ・マジックアワー(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

『ザ・マジックアワー』とは三谷幸喜が脚本・監督したエンターテインメント映画である。佐藤浩市の主演映画で妻夫木聡や深津絵里など豪華キャストが多数出演している。三谷幸喜が監督する4作品目の映画で、第32回日本アカデミー賞で4部門にノミネートされた。マフィアの天塩商会が牛耳る港町の守加護。彼らの怒りを買ってしまった備後は、助かるために三流俳優の村田を騙し、映画撮影と称して殺し屋のデラ富樫を演じさせる。天塩の者たちに村田が偽のデラ富樫だとバレないよう備後が四苦八苦する、大ヒットコメディ映画。

港ホテル

女主人のマダム蘭子が経営するホテル。マリ、村田、長谷川、清水医師などが滞在している。

映画

映画『さすらいのデラ富樫』

備後が村田をだますために作った嘘の映画。村田はこの嘘の主演映画で殺し屋のデラ富樫をオールアドリブで演じる。

モノクロ映画『暗黒街の用心棒』

村田が映画館で何度も見るほど大ファンのモノクロ映画。主人公の殺し屋のニコ、ヒロインの小夜子、ニコの仲間のワンチャイ・バンダラビカル、ニコの命を狙っているバンビが登場する。

映画『実録・無法地帯』

大物俳優のゆべし主演映画。この映画に登場する脇役のチンピラ役の出演依頼が舞い込んだ村田は、張り切って映画撮影に臨んだが、ゆべしに途中で役を降ろされる。村田の代わりに俳優経験のない映画スタッフがチンピラ役をやることになる。

映画『黒い101人の女』

村田が主人公のスタントダブルを演じた映画。主人公が喪服の女に銃で撃たれて屋上から落ちる後ろ姿だけのカットで村田は出演する。映画の主演は俳優の磐田とおる。

その他

デラ富樫

誰も姿をみたことのない伝説の殺し屋。江洞商会の江洞潤に頼まれて天塩の命を狙う。実は守加護にある港ホテルに滞在している清水医師。

マジックアワー

マジックアワーとは太陽が地平線に落ちてから完全に光がなくなるまでの時間のこと。幻想的な映像をカメラで撮れる時間だといわれている。映画の専門用語で、映画『ザ・マジックアワー』の中で俳優の高瀬允が村田に言った言葉である。映画のストーリーの中では人生の輝く瞬間を意味する言葉として使われている。

『ザ・マジックアワー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

村田「いいか、肝に銘じとけよ。カットって言っていいのはな、この人だけだ!」

村田が天塩の手下から本物の銃を突き付けられる。危ないと思った備後が村田を止めるために「カット!」と大声で言い、嘘の映画撮影を中断させる。黒川に「カットとはなんだ?」と聞かれた備後はとっさにデラ富樫のニックネームだと嘘をつく。備後の話を信じた黒川がデラ富樫を演じる村田をカットと呼ぶ。怒った村田が黒川に言った爆笑ゼリフ。このセリフのおかげで村田は天塩商会の手下たちから一目置かれる存在になる。

備後「彼は“千の顔を持つ男”と言われてるんだ」

村田と備後が守加護にあるバーにいると、江洞商会の江洞を連れた黒川がバーに入ってくる。備後は黒川が江洞がデラ富樫に気づかない様子を不審に思っていることに気づく。備後はとっさに黒川にデラ富樫は変装しているので江洞にはわからないと嘘をつく。その時に備後が黒川に言った名ゼリフ。この言葉で備後は黒川の不信感を無くすことに成功する。

黒川「ヤツは本物です。敵の弾の中を笑いながら転がってました」

天塩の腹心の黒川がデラ富樫の力量を試すために、村田を香港マフィアとの取引現場に連れて行く。香港マフィアとの銃撃戦の中で、デラ富樫が銃弾が飛び交う中を暴れまわっている姿を見た黒川が、天塩商会に戻ってきた時にボスの天塩に言った爆笑ゼリフ。黒川がデラ富樫を本物の殺し屋として認めたことがわかる重要なセリフ。

『ザ・マジックアワー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

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