王様のレストラン(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『王様のレストラン』とは、三谷幸喜脚本、松本幸四郎(現:松本白鸚)主演のテレビドラマである。1995年にフジテレビ系列で放送された。オーナーシェフの死によって経営難に陥り、スタッフもやる気がない、料理も不味い散々な状態の三流フレンチレストラン「ベル・エキップ」。新しくオーナーになった原田禄郎(演:筒井道隆)に頼まれて、かつて伝説のギャルソンとして活躍していた千石(演:松本幸四郎)が「ベル・エキップ」で復活し、スタッフや客を巻き込みながら一流レストランへの再建を目指すドラマである。

『王様のレストラン』の概要

『王様のレストラン』とは、1995年4月19日より7月5日までフジテレビ系列で21:00〜21:54で放送されたテレビドラマである。三谷幸喜が脚本を手がけた。平均視聴率は17%、最高視聴率は20.4%である。
三流フレンチレストラン「ベル・エキップ」を舞台に、伝説のギャルソンだった千石(演:松本幸四郎)が新しいオーナーの禄郎(演:筒井道隆)やシェフのしずか(演:山口智子)とかつて一流だった「ベル・エキップ」を再建するために奮闘する群像劇。すべての話がレストランの中だけで完結するという制約によって脚本が書かれている。
主題歌は服部隆之、エンディングテーマに平井堅の曲が起用されている。

『王様のレストラン』のあらすじ・ストーリー

伝説のギャルソンと「ベル・エキップ」の再会

「ベル・エキップ」で食事をする千石(左)と禄郎(右)と支配人として挨拶する範朝(中央)

フレンチレストラン「ベル・エキップ」。閑古鳥が鳴く店内で2人の男性が食事をしていた。一人はかつてこの店で伝説のギャルソンとして働いていた千石武(せんごくたけし)。もう一人はこのレストランのオーナーの息子であり、オーナーの死によって新しくオーナーになることになった原田禄郎(はらだろくろう)。禄郎は、現在給食センターで働いている千石に「ベル・エキップ」で一緒に働かないかと説得していたのである。
「ベル・エキップ」にはかつての一流レストランの面影はなかった。掃除は行き届いていない、ギャルソンが料理の質問に答えられない、スタッフが厨房の入り口で煙草をふかしているなど目も当てられない状況だった。そんな状況を見て断り続ける千石。禄郎は必死に説得をするが、そんな折2人組の客が来店する。
2人組のうち1人の男性は横柄な態度で注文をしている。料理が進むうち、ワインをめぐってソムリエと言い争いになる。理不尽な主張を繰り返す客に、千石がギャルソンに扮しこう言った。
「お客様は王様。だが王様の中には、首を刎ねられた奴も大勢いる。」
こう言われて客が決まり悪そうに帰っていった。
このことをきっかけに、かつての血が騒いだ千石と、この一部始終を見ていたスタッフたちとで、「ベル・エキップ」を再建するための物語が始まっていくのである。

見出された才能

やる気の出ないしずか(左)と政子(右)

はじめのうちは千石の高いプロ意識や考え方、やり方についていけず反発するスタッフばかりだった。
とくにバイトからシェフに昇格した磯野(いその)しずかは退職も口にするほどだった。しかし千石は彼女に期待をかけていた。
しずはか以前パリに住み、3年間客として通い続けた有名レストランの「サーモンの臓物パイ」の味を完全に再現していたのである。最初の来店でそれを食した千石は、彼女の舌の繊細さと再現力など料理のセンスに期待を感じていた。さらに先代のオーナーの得意料理も盛り付けは雑であったが、味は完全に再現していた。
「自分は三流だ」、「この仕事を続けるつもりはない」、と言うしずかに千石は、彼女に才能があることを根気強く伝えていく。
自分自身も気づかなかった才能を認められ、気づきはじめたしずかは、今まで吸っていたタバコを止め、それまでおざなりだった盛り付けにも気を配るようになった。
千石に協力するようになり、一緒に一流シェフとしての道を歩み始めていく。

個性豊かなスタッフたち

「ベル・エキップ」には個性豊かなスタッフがそろっていた。
かつてやる気がなかったスタッフたちも千石や禄郎、しずかに影響されながら、それぞれ自身の中のやる気に目覚め、前向きに仕事に取り組んでいくようになる。
ディレクトール(支配人)である範朝(のりとも)は店の金を「カラーひよこ」という怪しい事業につぎ込んでいた。「ひよこ好きに悪い奴はいない」と考えを曲げない範朝。だまされたことがわかり店の権利書まで持ち出そうとするが、弟である禄郎のおかげで店にいられることになり、考え方を改める。
メートル・ド・テル(給仕長)の梶原民生(かじはらたみお)は別れた息子と嫁との再会で、支配人のふりをしてやり通そうとする。見栄っ張りな嘘を重ねボロが出そうになるも、スタッフの機転でばれずにすんでいたが、範朝を追ってきた借金取りに「支配人はどこだ」とすごまれてしまう。おびえながらも、千石の姿を思い出し勇気を出して追い返す。お店のピンチを救ったのである。
バルマン(バーテンダー)の三条政子(さんじょうまさこ)は範朝の愛人だ。支配人と個人的な関係があることで他のスタッフたちと一線を引いていたが、しずかたちが新メニュー開発に取り組む姿を見てカクテルの新作を作るなど、仕事への取り組み方が変わってくる。
決して立派ではないが、憎めないキャラクターたちがそれぞれの個性を認め合い、チームワークによって「ベル・エキップ」は進化をしていく。
そんな中偶然が重なってできた奇跡の「オマール海老のびっくりムース」を看板メニューに、「ベル・エキップ」はかつての賑わいを取り戻しつつあった。

しずかの引き抜き

千石(左)としずか(右)は信頼関係を築いていく

日仏経済会議の後、両国の要人たちが「ベル・エキップ」に来店することになった。当初の予定のホテルに爆破予告があったため、急遽マスコミに知られていない、普段からお客が少ないという理由で「ベル・エキップ」が選ばれたのである。開店以来最大のVIPの来店にはりきって準備をするスタッフたち。しかし事前の会議は決裂しており、会食の雰囲気は最悪。出した料理は手を付けられず下げられていった。政子や千石の機転で食事をすすめたフランスの要人はしずかの料理に感激する。要人は帰国後、パリの有名レストランへしずかを紹介し、引き抜き話が持ち上がった。
しずかは突然の話に戸惑う。千石は「料理人として最大の名誉」としてパリに行くことを勧める。ただただ驚くオーナーの禄郎。仲間たちは「しずかがいなくなったら困る」と、様々な引き留め工作をしはじめる。
レストラン担当者と面談をする夜、しずかは複雑な気持ちで迎えを待っていた。千石は買い出しに行ったまま帰ってこない。するとしずかにしか作れない「びっくりムース」の注文ばかり入り、迎えの人も来ない。実はしずかを慕うスタッフたちが画策し、客に扮したスー・シェフの畠山秀忠(はたけやまひでただ)が「びっくりムース」ばかり注文していた。迎えの人はバルマンの三条政子が作るカクテルで酔わされていた。仲間たちの引き留め作戦を見破り面談に出かけるも、しずかは「ベル・エキップ」で働くことを選ぶ。
買い出しから千石が帰ってきた。しずかの「仲間たちと働く」という選択を、千石は笑顔で受け入れるのだった。

千石の失踪

しずかと開く差に、いじけてしまう稲毛

ただ、腕を上げていくしずかを横目にパティシエの稲毛成志(いなげせいじ)は落ち込んでいた。ある雑誌でしずかの料理は高評価だったが、稲毛の作るデザートは「独創性がない」と書かれ、味も酷評されていたからだ。もともと稲毛の実力に不安をもっていた千石は、雑誌の記事を機に、彼をクビにして新しいパティシエを雇うようにオーナーである禄郎に進言した。すると禄郎はかたくなにそれを拒否し、「今のメンバーで一流店を目指す」と言った。
千石はかつてのオーナーシェフが必要のない人材を切り捨てていったことを思い出していた。千石はそれを止めようとしてオーナーと意見が対立し、店を去ったのだった。「今自分がかつてのオーナーと同じことをしようとしている」と自分の中に驕りを感じた千石は、何も言わず店を去っていった。

千石との再会

千石(左)と禄郎(右)は「ベル・エキップ」で再会する

千石がいなくなってから1年後。禄郎は給食センターで働いていた千石を探し当て、「ベル・エキップ」に招待する。「千石がいなくても立派にできるところをみせたい」とスタッフは息まいていた。メニューにない料理を次々に注文する千石。それを千石の挑戦と受け止めたしずかは慌てることなく、料理を仕上げていく。きれいな店内、無駄な動きなく立ち回るスタッフ、お客の好みを考えたワイン、支配人の挨拶、かつての三流レストランの面影はない。
デザートがきた。フルーツのグラタンという、稲毛の創作料理である。稲毛は息をのみながら千石の表情をうかがっていた。千石は一口食べ終わるとこう言った。味は酷評されるも、その独自性が「素晴らしい!」と無事に及第点をもらった稲毛。スタッフ一人一人が成長し、力を合わせていくことで「ベル・エキップ」は一流レストランへとなったのだった。
千石へ戻ってきてほしいと懇願する禄郎とスタッフたち。戸惑う千石に範朝がギャルソンの制服をつきつける。受け止めた千石は「この店は最低だ。だが素晴らしい!」と答え、「ベル・エキップ」で再出発することとなった。

『王様のレストラン』の登場人物・キャラクター

千石武(せんごくたけし/演:松本幸四郎)

tobal4
tobal4
@tobal4

Related Articles関連記事

古畑任三郎(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

古畑任三郎(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『古畑任三郎』とは、1994年から2008年までフジテレビで放送されたドラマ。主演は田村正和、脚本は三谷幸喜。スペシャル版、スピンオフを含め42回のエピソードがある。ストーリー展開は、物語の出だしで犯人や犯行の様子を明かす倒叙ものと言われる形式である。見所としては、犯人とのスリリングなやり取りや、巧みな話術で自白に追い込む場面である。また、犯人や部下とのコミカルなやり取りも魅力となっている。どんな相手にも敬語で、落ち着いた言動を崩さない。黒のスーツに、ノーネクタイがトレードマーク。

Read Article

新選組!(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

新選組!(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『新選組!』とは2004年1月から12月まで放送されたNHKの大河ドラマである。幕末を舞台に若者たちが命を懸けて己を貫く姿を中心に、青春群像劇として高い評価を得た。多摩の百姓であった近藤勇が真の侍になるため京に上り、仲間たちと新選組を結成し誠の忠義を貫くために戦い、生きていく姿が描かれている。香取慎吾をはじめ若手俳優たちが生き生きと演じたこと、また人気脚本家三谷幸喜の脚本も見どころの一つとされている。

Read Article

鎌倉殿の13人(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

鎌倉殿の13人(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『鎌倉殿の13人』とは2022年にNHKで放送された、平安時代〜鎌倉時代初期を舞台とした大河ドラマである。主演は小栗旬が務めた。 伊豆の地方豪族の次男坊であった北条義時(ほうじょうよしとき)は源頼朝(みなもとのよりとも)に仕え、源平の戦乱の中に巻き込まれていく。そして鎌倉幕府成立後は有力御家人たちとの権力闘争を勝ち抜き、次第に非情な権力者になっていく姿が描かれている。 脚本は今作が大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛けた。 同作品は2023年のエランドール賞特別賞を受賞している。

Read Article

ラヂオの時間(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

ラヂオの時間(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

『ラヂオの時間』とは三谷幸喜が脚本を手掛けたコメディ映画である。この映画は三谷幸喜の映画監督初作品で、1997年11月に映画公開されている。第21回日本アカデミー賞を受賞した作品で、三谷幸喜は脚本賞を受賞している。ストーリーはラジオ局の収録スタジオに集まったスタッフや出演者たちが、生放送のラジオドラマで二転三転するシナリオに対応していくドタバタコメディである。ラジオ局のディレクターの工藤学役に唐沢寿明、自分で書いたシナリオがラジオドラマ化された主婦の鈴木みや子役を鈴木京香が演じている。

Read Article

家売るオンナ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

家売るオンナ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『家売るオンナ(ドラマ)』とは、2016年7月から9月にかけて放送された、スーパー営業マンの不動産販売をテーマとしたドラマである。主演は北川景子で、天才的不動産屋・三軒家万智が、顧客の悩みや問題点を解決しつつ、家を売りまくるというストーリー。数々の賞を受賞し、海外でも方された人気ドラマで、2017年5月にはスペシャルドラマ『帰ってきた家売るオンナ』、2019年1月から3月まで、続編として『家売るオンナの逆襲』が放送された。

Read Article

マスカレード・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

マスカレード・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『マスカレード・ホテル』とは、東野圭吾が書いた人気小説『マスカレード・ホテル』を原作とした大ヒット映画である。木村拓哉主演の映画で、長澤まさみや小日向文世、渡部篤郎など豪華キャストがそろっている。物語は予告連続殺人事件の捜査のために、警視庁の刑事たちがホテル・コルテシア東京に潜入捜査をする。エリート刑事の新田はフロントクラークとして同じホテルの仕事をする山岸と共に、次々とホテルに来る怪しい宿泊客の対応をしていく。誰が殺人事件を起こそうとしている犯人なのかを突き止めていくミステリー映画。

Read Article

Night Doctor(ナイト・ドクター)のネタバレ解説・考察まとめ

Night Doctor(ナイト・ドクター)のネタバレ解説・考察まとめ

『Night Doctor(ナイト・ドクター)』とは、2021年6月から9月にフジテレビ系”月9”枠で放送された、若き医師達の葛藤と成長を描いた医療系テレビドラマである。主演は本作が月9初出演・初主演の波瑠が務めた。医師の働き方改革に伴い、柏桜会あさひ海浜病院では試験的に夜間勤務専門の救急医”ナイト・ドクター”制度を始めた。ナイト・ドクターとしてそこに集まったのは年齢も性格も価値観も異なる5人の医師だった。夜は医師として命に、昼はそれぞれの人生に向き合う医師達を描いた青春群像医療ドラマ。

Read Article

HERO(2007年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ

HERO(2007年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ

「HERO」とは2007年9月8日に公開された日本の映画作品。2001年にフジテレビ系で連続ドラマとして放送された同作の映画版。監督は鈴木雅之。脚本は福田靖。2007年の日本映画興行収入第1位 (81.5億円)を記録した。木村拓哉演じる主人公・久利生検事が傷害致死事件を通して大物代議士の疑惑に関わることになる。

Read Article

ロングバケーション(ロンバケ)のネタバレ解説・考察まとめ

ロングバケーション(ロンバケ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ロングバケーション』とは、1996年4月から6月まで毎週月曜日21:00から、フジテレビ系の「月9」枠で放送された日本の恋愛ドラマ。主演は木村拓哉と山口智子で、その他松たか子や竹野内豊など、人気俳優が脇を固める。ピアニストを目指す瀬名秀俊と、モデル崩れの葉山南がひょんな事から一つ屋根の下に住むことになり、互いに惹かれていくストーリー。脚本は人気脚本家の北川悦吏子。略称は「ロンバケ」。最高視聴率36.7%を記録し、第34回ギャラクシー賞選奨にも選出された。

Read Article

グランメゾン東京(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

グランメゾン東京(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『グランメゾン東京』とは、2019年に放送された、天才シェフが東京で三ツ星レストランを目指すテレビドラマ。尾花夏樹は経営するパリの店で事件を起こして全てを失ってしまう。そんな中、女性シェフ早見倫子に出会い、共に「グランメゾン東京」を開店させ、三つ星獲得を目指すストーリー。『グラグラメゾン♥東京 〜平古祥平の揺れる思い〜』というスピンオフドラマも放送された。

Read Article

ザ・マジックアワー(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

ザ・マジックアワー(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

『ザ・マジックアワー』とは三谷幸喜が脚本・監督したエンターテインメント映画である。佐藤浩市の主演映画で妻夫木聡や深津絵里など豪華キャストが多数出演している。三谷幸喜が監督する4作品目の映画で、第32回日本アカデミー賞で4部門にノミネートされた。マフィアの天塩商会が牛耳る港町の守加護。彼らの怒りを買ってしまった備後は、助かるために三流俳優の村田を騙し、映画撮影と称して殺し屋のデラ富樫を演じさせる。天塩の者たちに村田が偽のデラ富樫だとバレないよう備後が四苦八苦する、大ヒットコメディ映画。

Read Article

すずめの戸締まり(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

すずめの戸締まり(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『すずめの戸締まり』(すずめのとじまり)とは、災いを封じる旅を続ける少女の成長と再生を描いた、新海誠によるアニメ映画。 高校生の少女岩戸鈴芽は、ある日宗像草太という青年と出会い、彼が地震を起こすミミズという存在を封じて回っていることを知る。その封印に必要な要石を抜いてしまった鈴芽は、イスに姿を変えられた草太と共に、ネコの姿になって逃げ出した要石を追って日本中を旅していく。その旅の果てに待っていたのは、過去の巨大な災いと、鈴芽自身の再生の物語だった。

Read Article

やまとなでしこ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

やまとなでしこ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『やまとなでしこ』とは、2000年にフジテレビの月9枠で放送されていたドラマ。脚本は『ハケンの品格』や『花子とアン』を担当した中園ミホなどが手掛ける。主演は松嶋菜々子。その他、堤真一や矢田亜希子などが出演している。玉の輿に乗ることを夢見る客室乗務員の神野桜子と、小さな魚屋を営む中原欧介の恋愛模様を描く、ロマンスコメディである。本作は平均視聴率26.4%、最高視聴率は34.2%を記録。2000年以降に放送されたフジテレビのドラマでは、歴代2位の視聴率を獲得した。

Read Article

夜行観覧車(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

夜行観覧車(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『夜行観覧車』とは、2010年6月に単行本が発行された原作者・湊かなえによる小説で、2013年にテレビドラマ化されている。主演は平凡な主婦・遠藤真弓を演じた鈴木京香。憧れの高級住宅街であるひばりヶ丘に一軒家を建てて引っ越してきた遠藤一家と、向かいに住む高橋一家。家族ぐるみで親しくなっていく内に起こった事件をきっかけに崩壊していく家族の様子を描いた主婦の愛憎劇。読み終わったあとにイヤな気分になるミステリー「イヤミス」の女王と称される湊かなえの代表作の一つである。

Read Article

あさが来た(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

あさが来た(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『あさが来た』とは、幕末から明治にかけて活躍した実業家・教育者の広岡浅子をモデルとしたNHKの連続テレビ小説。2015年9月から2016年4月にかけて放送された。平均視聴率は23.5%で、朝ドラとしては2016年当時の最高記録となって話題に上った。 女性の社会進出が難しかった幕末から大正の時代に、女性起業家のパイオニアとして奔走した主人公・白岡あさの物語。銀行、生命保険会社、女子大学の設立という一大事業に邁進するあさと、彼女を支える家族、変化していく社会が描かれる。

Read Article

のぼうの城(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

のぼうの城(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『のぼうの城』とは、和田竜の日本の歴史小説を元にして2012年に公開された映画である。犬童一心と樋口真嗣の共同監督で制作された。主人公の長親(ながちか)は忍城(おしじょう)城代の息子である。関白秀吉の家臣である三成によって、忍城は開城を迫られていた。しかし長親は世の理不尽に真っ向から対抗するため、三成に相対する。長親は周りの力を借り、ついには三成軍を退けることになった。この作品は時にはしんみりしつつも、長親という「でくのぼう」の奇策によって観た人を気分爽快にさせる歴史映画となっている。

Read Article

ステキな金縛り(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

ステキな金縛り(三谷幸喜)のネタバレ解説・考察まとめ

『ステキな金縛り』とは三谷幸喜が監督したコメディ映画。三谷幸喜が生誕50周年に作られたエンターテイメント作品である。ストーリーはドジっ子弁護士の宝生エミが殺人事件を担当。被告人のアリバイを証明できるのは落ち武者の幽霊だけ。弁護士と落ち武者の幽霊が協力して、被告人の無罪を証明するために奮闘する映画になっている。主人公の宝生エミ役を演じた深津絵里は、第35回日本アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされ、その他の豪華キャストに落ち武者の幽霊・更科六兵衛役を西田敏行、速水弁護士役を阿部寛が演じている。

Read Article

小さな巨人(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

小さな巨人(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『小さな巨人』とは、警察組織と戦いながら事件解決をしていく、エンターテインメントドラマである。優秀な刑事・香坂真一郎(こうさかしんいちろう)が所轄に異動になり、警察の上層部と戦いながら、所轄の刑事と共に事件解決をしていくストーリー。主演の長谷川博己の他に、岡田将生、安田顕、芳根京子、香川照之らがドラマ出演している。プロデューサーは伊與田英徳たち、脚本は丑尾健太郎たちが担当した。キャッチコピーは「敵は味方のフリをする」であり、警視庁と所轄の確執や警察内部の裏切者など、警察同士の戦いが描かれている。

Read Article

エルピス —希望、あるいは災い—(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

エルピス —希望、あるいは災い—(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『エルピス —希望、あるいは災い—』とは、主人公である女子アナウンサーの浅川恵那とディレクターの岸本拓朗が、冤罪の証拠を探すドラマである。経済界の大物の策略で死刑囚となった男の冤罪を希望を見出しながら立証していくのだ。圧力に屈したくない拓郎と、自分の地位を守りたい恵那の葛藤も描いていて、災いや希望が渦巻く中で懸命に生きていくヒューマンストーリー。平均視聴率は6.3%で、最終回は5.5%である。

Read Article

超高速!参勤交代(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

超高速!参勤交代(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『超高速!参勤交代』とは、土橋章宏が脚本を手がけ、2014年に映画化された時代劇映画である。監督は本木克英。湯長谷藩(ゆながやはん)藩主の内藤政醇(まさあつ)は、長い参勤交代を終えて国元に帰ってきていた。しかしすぐにまた参勤するようにと江戸から知らせが届く。湯長谷藩の面々は老中松平信祝(のぶとき)の無理難題を攻略するため、何度も窮地に陥りながらも知恵をめぐらせ江戸に向かう。この物語は個性豊かなキャラクターが織りなすコミカルな様子の中に、男たちの熱い思いを垣間見ることが出来る作品となっている。

Read Article

引っ越し大名!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

引っ越し大名!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『引っ越し大名!』とは、土橋章宏原作小説の『引っ越し大名三千里』をもとにした、2019年に公開された時代劇映画である。監督は犬童一心。姫路藩の書庫番・片桐春之介は、藩の国替えに伴い「引っ越し奉行」に任命されてしまう。しかし春之介には国替えの経験が全く、幼馴染の鷹村源右衛門や前引っ越し奉行の娘・於蘭の力を借りて引っ越しの成功へ向けて奔走する。この作品は、引っ込み思案な春之介が国替えという一大事に直面し、成長していく姿がコメディ調に描かれている。

Read Article

超高速!参勤交代 リターンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

超高速!参勤交代 リターンズ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『超高速!参勤交代 リターンズ』とは、土橋章宏が脚本を手がけ、2016年に公開された時代劇映画である。監督は本木克英。湯長谷藩(ゆながやはん)藩主の内藤政醇(まさあつ)をはじめとする一行は、元遊女のお咲を側室に迎え湯長谷への帰途についていた。しかし再び老中松平信祝(のぶとき)の陰謀にまきこまれ、城を乗っ取られてしまう。民を傷つけられた政醇は信祝に対抗することを決める。この物語は個性豊かなキャラクターが見せるコミカルな様子の中に、理不尽に強く立ち向かう男たちの姿を見ることが出来る作品となっている。

Read Article

記憶にございません!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

記憶にございません!(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『記憶にございません!』とは、2019年に公開された日本映画。舞台演出を経て、日本を代表するコメディ映画監督となった三谷幸喜の長編映画第8作目。史上最低の支持率を記録する、身勝手で横暴な総理大臣・黒田啓介は市民の投石が頭に命中し、記憶を失くしてしまう。首相の記憶喪失で引き起こされる、周囲の官僚、家族、そして日本国全体を巻き込んだドタバタ喜劇となっている。中井貴一や石田ゆり子など、実力派俳優陣のコミカルな演技に注目。

Read Article

御手洗家、炎上する(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

御手洗家、炎上する(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『御手洗家、炎上する』とは、Netflixで配信されているサスペンスドラマで、原作は藤沢もやしによる漫画作品。主演は永野芽郁。その他、鈴木京香、中川大志などが出演している。 村田杏子は代々病院を経営する御手洗家の長女だったが、火事で家が全焼するという事件が起こり、両親が離婚してしまう。だが、杏子は後妻の御手洗真希子が火事を起こしたのではないかと疑っていた。そのため、杏子は御手洗家に家政婦として潜入し、火事の真相を暴く決意をする。杏子が家庭を壊した真希子に復讐する、復讐劇が繰り広げられる。

Read Article

すずめといす(すずめの戸締まりスピンオフ絵本)のネタバレ解説・考察まとめ

すずめといす(すずめの戸締まりスピンオフ絵本)のネタバレ解説・考察まとめ

『すずめといす』とは、マクドナルドのハッピーセットのおまけとして期間限定で配布された、『すずめの戸締まり』を題材とする絵本。『すずめの戸締まり』の前日譚を描いている。 母子家庭で育つ少女すずめは、仕事や勉強で忙しいあまりに机に突っ伏して寝てしまった母のためにごちそうを作ってあげようと思い立つ。1人で料理を作れるだろうかとすずめが不安に思ったところで、母お手製の“すずめのいす”が動き出し、自分も手伝うと言い出す。

Read Article

麒麟がくる(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

麒麟がくる(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『麒麟がくる』とはNHK大河ドラマの59作目として、2020年1月19日から2021年2月7日まで放送された作品である。裏切り者や悪人として描かれてきたことの多い明智十兵衛光秀(あけちじゅうべえみつひで)を主人公にしている。平和な世の中になると現れる「麒麟(きりん)」を呼べる人物を探しつつ足利義昭(あしかがよしあき)や織田信長(おだのぶなが)に仕え、戦のない大きな国を作ろうとする十兵衛の一生が描かれている。定説とは全く正反対の側面から描かれた十兵衛や、戦国武将たちの姿が見どころの1つである。

Read Article

地味にスゴイ!校閲ガール(地味スゴ)のネタバレ解説・考察まとめ

地味にスゴイ!校閲ガール(地味スゴ)のネタバレ解説・考察まとめ

『地味にスゴイ!校閲ガール』とは宮木あや子の小説『校閲ガール』を基にした、2016年10月から12月まで日本テレビ系列にて放送されていたテレビドラマである。憧れのファッション誌の編集者を夢見る主人公・河野悦子。校閲の仕事に不満を漏らしながらも、仕事を通して校閲者として成長していく。スーパーポジティブな性格の悦子が仕事をしながら周りを巻き込み、共に切磋琢磨していくストーリー。ファッションや出版について深く掘り下げられており、大きな若い女性の支持を受けた。

Read Article

わたし、定時で帰ります。(わた定)のネタバレ解説・考察まとめ

わたし、定時で帰ります。(わた定)のネタバレ解説・考察まとめ

『わたし、定時で帰ります。』とは、2019年4月よりTBS系の「火曜ドラマ」枠で放送された連続ドラマ作品。原作は朱野帰子の小説『わたし、定時で帰ります。』と、その続編である『わたし、定時で帰ります。ハイパー』。過去のトラウマから定時退社を貫く主人公・東山結衣を吉高由里子が、結衣の元婚約者でワーカホリックな副部長・種田晃太郎を向井理が演じている。曲者だらけの社内で起こる様々な問題に立ち向かう結衣と、そんな結衣を支え続ける種田が仕事を通して過去と向き合い、本当の幸せを見つけ出すヒューマンストーリー。

Read Article

5→9~私に恋したお坊さん~(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

5→9~私に恋したお坊さん~(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『5→9〜私に恋したお坊さん〜』とは、相原実貴による人気漫画『5時から9時まで』を原作とした連続ドラマ作品。2015年10月より、フジテレビ系の月9枠で放送されていた。海外移住を夢見る主人公の英会話教師・桜庭潤子を石原さとみが、伝統ある寺院の跡取りで潤子に猛アタックする僧侶・星川高嶺を山下智久が演じている。英会話教師×僧侶という異色の組み合わせにも関わらず、潤子の可愛らしさと高嶺の健気なアプローチが毎話反響を呼び、多くの視聴者にときめきを届けた。

Read Article

【平井堅】ゲイの噂がある芸能人の超極秘リストまとめ(口外禁止!)【竹野内豊】

【平井堅】ゲイの噂がある芸能人の超極秘リストまとめ(口外禁止!)【竹野内豊】

男性芸能人の中には、なかなか女性とのスキャンダルが報じられなかったり、結婚の報道が出ないことから、「ゲイなのでは?」と噂されている人たちがいます。まぁそれだけでゲイと決めつけるのは早いんですけれども…。今ではゲイであることを公言している人も一部いるようですが、あまりこの件には触れられたくない人もいるかと思いますので、どうか口外せずあなたの胸の中だけにしまっておいてください。

Read Article

平井堅『キミはともだち』PVは本当に泣ける内容か…?

平井堅『キミはともだち』PVは本当に泣ける内容か…?

楽曲を売り出すにあたり、PVはひとつの戦略ですね。ひたすら演奏するものあり、何らかの物語を含むものあり。2004年平井堅さんがリリースした『キミはともだち』のPVは「物語」型。タイトル通り、「友情」がテーマなわけですが、随所で「泣ける」「感動」といった感想を聞きます。「友情」にもいろいろありますが、このPVで描かれている「友情」は…?

Read Article

90年代の恋愛バイブル!伝説のドラマ「ロングバケーション」

90年代の恋愛バイブル!伝説のドラマ「ロングバケーション」

木村拓哉と山口智子主演の本作は、1990年代の恋愛ドラマとしては最高峰のものだと思います。 胸がときめいて、そして切なくなるようなシチュエーションの数々と、それとぴったりマッチした音楽達。 「恋する気持ちを忘れたら『ロンバケ』を見よう」というフレーズがこのドラマの素晴らしさをずばり表現しています。

Read Article

思い切った幕末ドラマ『竜馬におまかせ』

思い切った幕末ドラマ『竜馬におまかせ』

坂本竜馬が主人公のドラマ数あれど、ここまでぶっ飛んだ設定、展開の作品はあまりないんじゃないでしょうか。従来の竜馬像、幕末当時の偉人に対するイメージに捕らわれない、実験的な内容。しかし単なるドタバタコメディではない作品でした。「思い切った」感はあるけれど、それが実に痛快。この記事内では作品のタイトルに合わせて「竜馬」と表記します。

Read Article

目次 - Contents