マニアックな崖の上のポニョの裏設定・都市伝説・トリビアまとめ

『崖の上のポニョ』とは、200年に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画。監督は宮崎駿。本作は作画方法の見直しがされ、宮崎駿監督の「鉛筆で描く」という意向のもと、手描きで製作されている。この『崖の上のポニョ』にはさまざまなトリビアや小ネタ、裏設定・都市伝説などが存在する。ここでは、ジブリファンなら知っておきたいトリビアや小ネタ、裏設定・都市伝説などをまとめて紹介していく。

『崖の上のポニョ』の概要

『崖の上のポニョ』とは、2008年(平成20年)7月19日に公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画である。監督は宮崎駿。宮崎の長編監督作品としては、『ハウルの動く城』以来4年ぶり、原作・脚本・監督のすべてを担当するのは『千と千尋の神隠し』以来7年ぶりの作品となった。キャッチコピーは「生まれてきてよかった。」。本作は作画方法の見直しがされ、宮崎駿監督の「鉛筆で描く」という意向のもと、手描きで製作されている。

本作は、海沿いの街を舞台に、さかなの子・ポニョと、5歳の少年・宗介(そうすけ)を主人公とした物語である。ある日、家出をしたポニョが空き瓶に頭が挟まって動けなくなっていたところを、保育園児の宗介に助けられる。宗介のことを好きになったポニョは人間の女の子の姿になり、再び宗介の前に現れるのだった。

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裏設定・都市伝説・トリビアについて

『崖の上のポニョ』には、さまざまな裏設定・都市伝説・トリビアが存在する。中には、「死後の世界を描いている」など恐ろしい内容のものも多い。そこでここでは、ネット上で話題となっている都市伝説や、一部のファンしか知らないようなトリビア・裏設定などを紹介していく。裏設定・都市伝説・トリビアは、ストーリーを読むうえで必ずしも必要な情報ではない。しかし、それを知っているとより作品を楽しむことができる。

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『崖の上のポニョ』の裏設定・都市伝説・トリビア

キャッチコピー「生まれてきてよかった。」を作ったのは鈴木プロデューサー

ジブリ作品では毎回印象的なキャッチコピーがおなじみだが、今回の『崖の上のポニョ』のキャッチコピーは「生まれてきてよかった。」。
ジブリ作品のコピーは糸井重里が多数考案していることでも有名だが、今回は鈴木プロデューサーによるもの。

津波をイメージさせるため放送禁止作品認定説

作中でポニョは津波を起こすという逸話があり、津波をイメージさせるシーンが多数。
実はストーリーの後半の描写が東日本大震災の津波を連想させるとして、金曜ロードショーをはじめとする映画特番での放映が禁止されたという噂が流れた。
確かに、海をテーマにしているというのもあり、津波の描写がある。また、津波が最後のオチを作るのに重要であるため、そこをカットして放送しても内容の辻褄が合わなくなってしまい、感動は生まれないだろう。
そのような理由から「放送禁止になったのではないか?」と噂されていた。
実際にTV放送を自粛しているとされていたが、2012年8月24日にTV放送が解禁された。

ポニョの本名はブリュンヒルデ

本名はブリュンヒルデ

魚の子・ポニョの本名はポニョではない。「ブリュンヒルデ」という名前が付けられている。
なぜ宮崎駿がその名前を使ったのかというと、「ニーベルングの指輪」を聞きながら話を書いたから。

「ブリュンヒルデ」は、ワーグナー作曲の「ニーベルングの指輪」に出てくる勇敢なワルキューレの一人で、主役級の役の名前。

宮崎監督がこの作品の構想を練っている最中にBGMとして良く聴いていた音楽は、ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」4部作の2作目「ワルキューレ」の全曲盤だった。
「この音楽を聴くとアドレナリンがでる」とスタッフに話していたという証言もあるが、かのヒットラーが第二次世界大戦のドイツのプロパガンダに使用したように、ワーグナーの音楽は人間の精神を高揚させる力に溢れている。

また、映画ではワルキューレの第3幕の音楽「ワルキューレの騎行」が引用されている。なお、同曲はフランシス・コッポラの映画「地獄の黙示録」でも使用されている。

モチーフはアンデルセンの童話 『人魚姫』

本作はハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話『人魚姫』(1836年発表)をモチーフにしている。

宮崎の作品としては2004年の『ハウルの動く城』に続く4年ぶりの作品。
原作・脚本・監督の3つすべてを担当するのは、2001年公開の『千と千尋の神隠し』以来7年ぶり。
「単純な画面にしよう。単純だけど、手はかかっている。そういう映画を作ってみよう」

この作品はアンデルセンの童話『人魚姫』をモチーフにしている者の、宮崎監督のオリジナルストーリーであり、2005年の春、崖の上に一軒家を借り、2ヶ月間住んだ瀬戸内の風景が気に入り、海辺の町を舞台に選んだそう。
水彩画やパステル画風の手書きの絵が特徴である。
鈴木プロデューサーによると、『ジブリの歴史を振り返ると、動きを細かく背景を緻密に描くことをエスカレートさせてきたが、原点に戻ってアニメーション本来の楽しさを表現したい』とのこと。

『人魚姫』をそのまま原作としては使用しておらず、宮崎は「キリスト教色を払拭」するとしたうえで、舞台を現代の日本に移すなど大きな変更を行っている。
また、宮崎から「製作中に『人魚姫』の話に似ていると気付いたものの、元来意図的にベースとしたわけではない」という旨の発言も出ている。

ヴェネツィア国際映画祭での記者会見では、ポニョ発想のルーツを質問され「9歳の頃初めて読んだ文字の本がアンデルセン人魚姫であり、そこにある『人間には魂があるが、人魚は"物"であり魂を持たない』という価値観に納得が行かなかった事が、遡ればポニョの起点なのかもしれない」と答えている。

海辺の町を舞台にしたきっかけは瀬戸内海に面した町での2カ月の滞在

海辺の町を舞台にしたのは、瀬戸内海に面した町に2か月間滞在したのがきっかけ。
「屋根瓦をいっぱい見ました。これまで、いろんな屋根を見て育ったはずなんだけど、関東の簡素なのと違って、見ているだけで面白かった。古いってのは、こういうことなんだと思いました。海も、浪々と波が寄せる太平洋と違って、さらっとしている。これも面白かった。最初は、ここを舞台にしようなんて思ってなかったんだけど、ここでいいかなって」

本作について“「母と子」を描いた物語”、“宮崎駿の母親へのオマージュ”と評する言葉をよく耳にする。その一方で、貨物船の船長をしている宗介の父・耕一や娘のポニョを海へと連れ戻そうとするフジモトなど、タイプは異なるが印象的な父親たちも登場する。

世界観

本作は、ストーリーの起承転結が明確になっておらず、ほとんど伏線が存在しない。天変地異が起こっても詳しく理由が説明されることなく、全体的に消化不良気味のまま物語が収束するなど「スピード感と勢い」を重視しており、ファンタジーと現実社会が入り混じったストーリー構成となっている。この点について、宮崎は「ルールが何にも分からなくても分かる映画を作ろうと思った」「順番通り描いてくと、とても収まらないから思い切ってすっ飛ばした」「出会って事件が起きて、小山があって、最後に大山があってハッピーエンドというパターンをずっとやってくと腐ってくる、こういうものは捨てなきゃいけない」と話している。

作画方法の見直し

『ハウルの動く城』完成の後、しばらく宮崎が構想を練っていたものを、ジブリスタッフを伴っての制作が2006年10月に始まった。元々は今まで通りの表現手法で作る予定であったが、制作前にイギリスのテート・ブリテンで鑑賞したジョン・エヴァレット・ミレーの絵画、「オフィーリア」に感銘を受け、改めて作画方法について見直すことになる。 その後、宮崎が「紙に描いて動かすのがアニメーションの根源。そこに戻ろうと思う。もう一遍、自分たちでオールを漕ぎ、風に帆を上げて海を渡る。とにかく鉛筆で描く」という意向を固め、コンピューター(CG)を一切使わず、手書きによって作画されることとなった(ただし作画以降の彩色・撮影はデジタル)。作画にコンテを使うなど、絵のタッチは素朴なものになり、これまでのジブリと違った新しい試みになっていると鈴木敏夫は話している。特に海(波)の描写に力を入れているという。

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