余命10年(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『余命10年』とは、小説を実写化し2022年に公開された映画だ。生と死、希望と絶望といった深いテーマを背景に、登場人物たちの内面の葛藤や変化がリアルに描かれている。坂口健太郎と小松菜奈がダブル主演を務めるということでも注目を集めた。物語は、難病を患った女性と生きる希望を失った男性が出会い、お互いに惹かれていく二人を中心に展開する。彼らは自身の過去や不安と向き合い、新たな未来への一歩を踏み出していく。

藤崎沙苗(ふじさき さなえ/演:奈緒)

茉莉が東京の中学に転校してからの親友。
漫画を描き、同人活動も長く続けており、「桜姫華(さくら ひめか)」というペンネームを持つ。
中学時代からの生粋の美少女であり、コスプレが趣味。茉莉とは互いに結婚する際にはウェディングドレスを作るという約束を交わしていた。
茉莉の通夜では、会場に訪れた和人を茉莉が眠る棺に案内し、和人の安らかな笑顔から、茉莉の一途な愛が一方通行ではなかったことを確信している。

高林家の関係者

高林百合子(たかばやし ゆりこ/演:原日出子)

茉莉の母。茉莉を優しく支える。
茉莉はコスプレ衣装作りでミシンをよく使うことを知り、着なくなったシャツのリメイクなどを頼んでいる。
茉莉が母の趣味に合わせた衣装を作ると、母はその衣装を次回のクラス会に着ていくことを喜び、茉莉も母の笑顔がとても嬉しかった。

鈴丘聡(すずおか さとし/演:山中崇)

桔梗の恋人であり、後に夫となる人物。
非常に優しく、誠実な性格であり、桔梗だけでなく茉莉にも細やかな気遣いを見せる。
茉莉のお見舞いに訪れる際には、茉莉の好みそうなCDや季節ごとに合ったスリッパを贈ってくれる。

茉莉の病院での友人

礼子(れいこ/演:安藤聖)

30歳頃に発病し、茉莉と同じ病気で入院している。茉莉との交流が増え、お互いに言葉を交わすようになっていた。彼女は茉莉に対し、「ありがとう、ごめんね、好きです」という言葉をちゃんと伝えられなかったことを後悔していると語った。茉莉の入院後、彼女はまもなく亡くなり、夫と男児が彼女の死を悲しんでいる姿を見て、茉莉は自分の10年後の未来を感じた。

凛子(りんこ)

20歳の患者で、茉莉と同じ病棟に入院している。彼も茉莉と同じ病気を患っており、数年前に茉莉と出会って以来、入院中の友人となっている。彼は茉莉の病室を訪れ、マメシバのあみぐるみをプレゼントした。その後、1つだけでは寂しいからと、黒と茶色の色違いのあみぐるみもプレゼントした。茉莉の死後、これらのあみぐるみは桔梗に引き取られ、桔梗の2人の子に受け継がれることになる。

短大時代の友人

美弥(みや/演:上原実矩)

友人たちの中で最初に結婚し、夫婦で居酒屋を経営している。その店に仲間たちと共に茉莉が訪れている。
美弥の夫である亮は茉莉を心配して、大学の後輩を紹介しようとしたが、茉莉が乗り気でなかったため、少し雰囲気が気まずくなっていた。

奈緒(なお)

結婚が決まり、仲間たちが美弥の店に集まった際、短大時代には「お祭りっ子」だった茉莉の様子が元気がないことに心配が広がった。
サオリと茉莉の会話で茉莉の余命について知り、黙っていた理由を問われると、言っても仕方がないと諭され、それ以上何も言えなくなった。

サオリ (演:三浦透子)

茉莉に元気を出してほしいと、彼氏を紹介しようとするが、茉莉が断ったため、病気だから恋しないなんて逃げだと思わず強く言ってしまう。
茉莉からは、病気は治療法がないことと余命のこと、そして恋をしない決心を告げられ、その場にいた仲間たちの表情が硬直しているのがわかった。

その他

寺田美幸(てらだ みゆき)

茉莉の小学校時代の親友。小説では新谷美幸(しんたに みゆき)として登場。
茉莉と同じく絵を描くのが好きで、二人でお小遣いを貯めて買ったお揃いの赤い筆箱を使っていた。
小学校の運動会でリレー選手だった時に派手に転倒し、クラスを最下位にしてしまい、それがきっかけで集団的な無視を受けることになった。
茉莉は独りぼっちの美幸を助けられず、さらにはお揃いの筆箱を変えてしまったことを後悔しており、美幸の結婚後、自宅を訪ねてきた茉莉から謝罪を受けている。

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