フジコ(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『フジコ』とは、真梨幸子のベストセラー小説『殺人鬼フジコの衝動』を原作としたHuluオリジナルのサスペンスドラマである。2015年11月よりHuluとJ:COMで全6話が一挙配信された。過激な表現が話題を集め、主演の尾野真千子が演じるフジコの人物像と、彼女の過去や心理に迫るストーリーが魅力である。その他、谷村美月、リリーフランキーが出演している。一家惨殺事件の生き残りとしてトラウマを負った10歳の少女フジコ。だが彼女の人生は大きく狂い始めた。
『フジコ』の概要
『フジコ』とは、イヤミス(読んだ後にイヤな後味が残るミステリー)の旗手となった、真梨幸子のベストセラー小説となる『殺人鬼フジコの衝動』を原作としたHuluオリジナルのサスペンスドラマである。2015年11月13日よりHuluとJ:COMで全6話が一挙配信され、第32回ATP賞テレビグランプリ 特別賞・非放送系コンテンツ部門を受賞する。過激な表現が話題を集め、主演の尾野真千子が演じるフジコの人物像と、彼女の過去や心理に迫るストーリーが魅力である。その他、谷村美月、リリーフランキーが出演している。一家惨殺事件の生き残りとしてトラウマを負った10歳の少女フジコ。だが彼女の人生は大きく狂い始めた。「あたしは人生をリセット出来る女」と呟きながら殺害を繰り返していく。なぜ殺すのか?誰が家族を殺したのか?愛への渇望、幸せへの執着、真実が明かされる最高の後味の悪さと驚愕のラストが観る者を戦慄と慟哭へと突き落とす。
「殺人鬼フジコの一生」と書かれた原稿が、駿芸社編集部の高峰美智子(たかみねみちこ)に届く。送り主はフジコの実の娘で3日前に自殺体で発見された、上原早季子(うえはらさきこ)だった。水谷編集長(みずたにへんしゅうちょう)の命令で現在、拘置所に収監されているフジコの元へ話を聞きに行く美智子。
「私は蝋人形、おがくず人形…」(夢見るシャンソン人形)と歌う美智子。それはめざまし時計についていたオルゴールだった。
『フジコ』のあらすじ・ストーリー
悲劇の始まり
「殺人鬼フジコの一生」と書かれた原稿が、駿芸社編集部の高峰美智子(たかみねみちこ)に届く。送り主は現在、拘置所に収監されている森沢藤子(もりさわふじこ)の実の娘で3日前に自殺体で発見された、上原早季子(うえはらさきこ)だった。水谷編集長(みずたにへんしゅうちょう)の命令でフジコの元へ話を聞きに行く。取材のため面会にきた美智子は藤子の過去を語りだす。
森沢藤子には、早季子(さきこ)と美也子(みやこ)と言う2人の娘がいた。当時小学生だった姉妹は食事もろくに与えられず、給食費ももらえなかった。ある日、体操服も1着しかない姉妹は2人で使うことになる。早季子が先に使うが、シャツを着ず体操服を着たことで透けてしまいクラスメイトの加藤(かとう)に見つかりいじめにあう。放課後待ち伏せていた加藤に暴行を受けボロボロになり逃げ帰る早季子。フジコは給食費は持たせず自分は化粧品や整形に散財していた。早季子は母からも父の上原英樹(うえはらひでき)からも暴行され、父は気絶するまで殴っていた。早季子は殴られながら「私は蝋人形、おがくず人形…」と頭の中で歌う。そんな日々を繰り返すある日、アロエをハサミで切りかじる早季子。そこへゆっくりフジコがやってきてハサミを取り上げ、血のついた千円札を3枚渡す。「持ってきな、給食費」と言い「私は夢見るシャンソン人形…」と歌うフジコ。「歌詞が違う…私は蝋人形、おがくず人形…」と歌う早季子に、「違うね、早季子が間違えてる」とフジコが言う。
給食費を先生に渡そうとする早季子をトイレに連れて行き「服を脱げ」と加藤がいじめ、お金も取り上げようと揉み合いになり早季子が振り払ったら加藤がトイレに頭をぶつけてしまう。怖くなり学校を飛び出す早季子。加藤は追いかける。踏切の警報がなりながら渡る早季子、加藤も渡ろうとするが、足が挟まり動けなくなる。助けを求める加藤を背に遠くに血まみれの母、フジコが手招きしている。「お母さん…」と呟き、泣き崩れる早季子。背後では電車が通過した。
現在に戻り、ガラス越しのフジコに早季子の原稿に同封されていた血のついた千円を見せる美智子。そして原稿が届いた3日前に早季子が自殺したと告げる。突然髪を振り乱しながら「違う…私はお母さんとは違う。私は早季子を殺そうとしてない」と叫ぶフジコ。「早季子は殺人鬼のフジコではなく母親のフジコを知ってほしかったのでは?」と美智子が問いかける。
フジコは笑いながら「あの時私に殺されてたらよかったのよ…」「親が許すかどうか決める。生きていいかも親が決める。私は許されなかった、だから殺されかけた…」と言い看守に抱えられながら出ていった。フジコの「殺されかけた」と言ったことから中津区一家惨殺事件について調べる。
美智子はフジコが犯人と思い、当時のことを聞くため、事件後フジコを引き取った叔母である下田茂子(しもだしげこ)に話を聞きに行く。
部屋に「天水」と書かれた仏壇の前で話をする。中津区一家惨殺事件の犯人はフジコではないかと美智子が茂子に尋ねると、茂子は激高しながら『私はあの子を信じている。あの子は好き勝手に生きた母親のカルマを背負わされただけだ』と言い放ち、半ば強制的に美智子を追い出した。その後、同僚の若村春(わかむらはる)と合流し、フジコの住んでいたマンションを見上げ、共に立ち尽くしていた。実は高峰美智子は旧姓上原美也子(うえはらみやこ)、早季子の妹だった。
美智子は逮捕される母フジコと、重症を負って運ばれる早季子を思い出していた。フジコは独房で家族写真を破りながら、10歳のときに起きた事件の記憶が蘇る。その記憶の中、父親の頭が転がる部屋で、血まみれの女が「カルマ…カルマよ…こいつらが持って生まれた運命。」とフジコに語りかけていた。
現在、フジコは同じように夫を殺し、血だらけの部屋にやってきた早季子の首に包丁をあて、「あなたの人生なんてろくなものじゃない。所詮、親のようにしか生きられない。」と、自分がかつて女から言われた言葉を早季子に向けて口にする。そして「だってあなた、母親似じゃない…。」と続けた。
早季子は「学校でのいじめ」「親からの虐待」とフジコとまったく同じ道をたどっていた。殺されかけた首の傷も一緒、その後フジコ同様、茂子に引き取られていた。美智子は事件から遠ざかるために高峰家に引き取られた。美智子はフジコを知ることで姉の早季子を知ることになると考えた。
崩れていく歯車
茂子に引き取られ、静岡県吉野町に来たフジコ。当時の茂子には夫と息子の健太(けんた)がいた。フジコの通っていた小学校の同級生にクーコ、ミサリン、ノンノ、よっちん、小坂恵美(こさかえみ)のなどの同級生がいた。クーコのグループに入っていたフジコは茂子にもらったお金で、クーコの言うCDや雑誌などを献上していた。だがある日茂子に断られ、CDを万引きしようとして店員の辻村裕也(つじむらゆうや)に見つかってしまう。その帰りにクラスで浮いている小坂恵美と出会い、一緒に遊んでいるところをクーコの仲間に見られてしまい、それによってフジコも浮いてしまう。ある日、クラスで飼っていたカナリアが死んでしまい、落ちている殺虫剤を拾っているところを小坂恵美に見られてしまい誤解されたフジコは「バレなきゃいいんだ」とつぶやきながらカナリアをバラバラにして焼却炉に捨てた。このことで、小坂恵美に石灰室に呼び出されたがフジコは首を絞めて殺害。だが実は殺虫剤を持ってきたのはクーコだったのだが、母親からの虐待に悩んでいた小坂恵美がカナリアの首を絞めて殺していた。一連の事件はニュースになり、遺体の第一発見者であるフジコに記者の石川(いしかわ)はしつこく聞くが、周りの大人たちがかばい、この事件は犯人不明のまま月日が経つ。
中学は優等生で卒業、高校は推薦で入学したフジコは夏休みにバイトしたいと言い茂子に「あなたのお母さんも中学までは順調で、高校でつまずいた。」と反対される。男関係には気をつけなさいと言われ、「私はお母さんとは違う」と反論。この頃フジコには付き合っている男性がおり、レコード店に勤める辻村裕也だった。反対を押し切り、デパートのバイトを始め、同じ高1の大月杏奈(おおつきあんな)と友達になる。杏奈は美人で裕福な1人暮らし。話も合うことから、フジコの親友となる。杏奈とフジコが街を歩いていると小坂恵美事件の犯人を探すビラを配る小坂恵美の母、小坂初代(こさかはつよ)に会う。「久しぶり」や「あなたのおばさんから聞いてるわ」などの会話をすまし、杏奈の家に向かう。そこでフジコは妊娠していることを話し、杏奈は中絶したほうがいいと勧める。裕也の留守中に車から杏奈の裸の写真が出てきて、「なにこれ」と何度も叫びながら発狂するフジコ。杏奈に写真を見せ問い詰め、もう祐也と会わない約束をさせる。
杏奈が裕也と車に乗ってタバコを吸っていたと茂子に聞くフジコ。「お母さんみたいになってほしくない」と言いながら付き合いに反対しだす茂子にフジコは「お母さんと違う」「どいつもこいつもいい気になりやがって…あの女だけは許さない」と叫びながら杏奈の家に向かった。部屋に入ると裕也が立っており、杏奈が倒れていた。「殺しちゃったよ…」と言う。裕也は杏奈と結婚を考えていたが杏奈にもう会わないと言われ揉み合いになったと泣き崩れる。フジコが杏奈を見るとまだ目が動いていた。フジコは首を絞め、車に詰んで捨てに行くと言い裕也に指示し、山に着き祐也に包丁を持たせバラバラにして埋める。この事件で秘密を共有し、フジコは裕也に結婚を迫り祐也は承諾した。
裕也の実家で暮らしていたが子供、ミナミが産まれて実家を出たフジコたちは、アパートで3人暮らしをしていた。裕也は働かず、フジコは職安に通う日々を送る中、帰ってきたらほかの女と浮気していた。押入れの中で泣いているミナミに「裕也はミナミを嫌うのはミナミが不細工だから…」と言って押し入れにガムテープを貼り出すフジコ。杏奈を思い出して泣き出す裕也に、フジコは女が忘れていったパンストで首を絞めて殺害した。また職安に行き、帰ってきたフジコは押し入れを開けるが、そこにあったのは、血のついた包丁と大量のゴミ袋だけだった。
場面は変わり、現代。編集長に呼ばれた美智子は天水教教団(てんすいきょうきょうだん)の3年前の講演ビデオを見る。そこにはフジコそっくりに整形した妊婦の早季子が写っており、教団の男性の子供をみごもっており、美智子は早季子が子供を殺したのではないかうたがっていた。
早季子の教団葬のために天水教にやってきた美智子。出迎えたのは茂子で、アパートに行った時から美也子だと言うことに気づいていた。
美智子は早季子の子供のことを聞き、子供を産んだ途端フジコの血のつながりに怯え心のバランスを崩し、今は子供も父もわからないと知る。早季子の写真を見る美智子に「わざわざ、ありがとね」と声をかけたのは、小坂初代で、天水教の信者だった。
独房では、記憶が蘇るフジコ。中津区一家惨殺事件の犯人で、自分の首を切ったのは、「あ…小坂初代…。」と思い出した。
真実が判明
美智子は編集長に「お前が上原美也子だとわかっていた」と謝られ、「フジコに娘をぶつけてみたかった」と言われた。
編集長には、同期に石川と言う記者がいて小坂恵美の事件からずっと関わっていたのだが、何者かに殺害されていてその弔いをしたかったのだ。すると美智子の携帯に非通知で着信があり、「その原稿返してもらえますか。危険を冒してまで調べることはないでしょう」と小坂初代からの電話だった。
フジコのもとには、天水教の会合のついでと言い茂子が面会に来ており、茂子は天水教の大幹部になっていた。
編集部では美智子と若村が小坂初代について調べていた。小坂初代は「死体損壊遺棄」の罪状で過去に7年間服役しており、編集長は石川は小坂初代にたどり着いたことで殺されたのではと思い始める。そして共通点として、フジコの殺害は遺体は見つからないが、中津区一家惨殺事件、石川記者の殺害も遺体は現場に転がっている。美智子が面会に来て、フジコは「あの女…小坂初代よ」とさらに記憶を蘇らせたのだった。
フジコが10歳のとき、学校から帰ってくると部屋中が血だらけだった。すると、ノコギリと父の片腕を持った小坂初代がフジコに近づいてきた。まだ息のある母に向かって「お前さえいなければ、あの人と一緒に慣れたんだ」と蹴飛ばす。フジコに向かって「これはカルマよ。カルマ。お前のもって生まれた運命。どうせ一生逃げられない。子供は所詮、親のようにしか生きられない。だから死んじゃいなさいよ…」と首を切りつけた。小坂初代はフジコの父と不倫関係にあり、この事件を思い出さないかフジコの近くでずっと見張っていたのだった。
20歳になり整形したフジコは銀座のホステスになり、その客の上原英樹と知り合った。別の客がフジコを見て、「なんだ、作り物か」と言ったことに腹を立て、バラバラにして殺害した。次の日、フジコの家に化粧品の販売員として小坂初代が訪れており、石川の取材メモには化粧品セールスレディと書かれていた。フジコの家にきた茂子は整形でみちがえた姿にいろいろあったことを悟り、隣で寝ている子供を覗く。「ミナミは小学生くらいじゃないの」と聞くと、「ミナミって誰?この子は早季子よ」と言う。続けてもっと幸せになると言うフジコに「どんなに顔を変えても、母親と同じカルマを持っている。カルマだけは変えられない」と言う茂子。フジコは「もう顔も見たくない。私を育てるのにいくらかかった?」と札束を投げつけ、茂子はフジコになにも言わず出ていく。その姿を影から見ていたのも小坂初代だった。だが次第に上原英樹の会社は傾き、金もないのに散財する日々。金に困っていたフジコはツケで着物を買おうとして断られ、帯で締め殺しレジから金を抜き強盗。さらにホステスから金に困っているならと男を紹介してもらいホテルで殺害し、自宅でバラバラにしてトイレに流す。この頃からフジコに化粧品を売りにきた小坂初代。茂子とすれ違い、フジコにまだ小坂初代と付き合いがあるのか尋ねる茂子。「逆恨みしてるかもしれない」と言い、娘の小坂恵美は死んだのに同級生のフジコはいい暮らしをしていると、危惧していた。だがフジコは虐待していた小坂初代が悪いと言う。
場面は変わり現在では、編集部に来た美智子はバラバラになって山に捨てられていた水谷編集長のことを知る。葬儀の帰り道、若村が早季子の子供と夫の居場所がわかったと伝え会いにいく。早季子の夫、草場(くさば)は早季子は自殺ではないと言う。さらに、「私は小坂初代に殺されたと思っています。」と言う。原稿のことで何度も呼び出され、教団内でかなりの力を持っていた小坂初代からは原稿と娘を守ることで精一杯だった。早季子は精神的な疾患を抱えており、自分の顔を母親そっくりに整形して広告塔として活動していた。人々は皆、フジコに関心を持つようになり、早季子が天水教の信者であること自体が、彼女にとって完璧な仮面となっていた。
フジコに面会に来た茂子は「小坂初代は死んだ」と伝える。フジコは「小坂初代が死んだならそれでいい」と言う。新聞に「天水教幹部、小坂初代大量の睡眠薬とアルコールで自殺」と報道。さらに自身が犯した犯罪を書いた遺書を残し、執筆鑑定で小坂初代自身と断定した。茂子は早季子の娘を連れてフジコに面会に来た。「早季子に似て不細工ね」とフジコは言いながら手を伸ばす。
草場に会いに来た美智子と若村。だが、もう家には誰もおらず引越した後だった。家の中に入ってみると写真があり、早季子の隣には幹部の茂子が写っていた。ごく普通の主婦が幹部になれるのか疑問に思う美智子。
早季子は生前、原稿を読んでほしいと面会に来ていた。原稿を美也子に送ると言う早季子に「あの子は高峰で生きている。誰も知らないやばいことも書いてるんだろ。ほかの記者に送りな」とフジコは伝える。だが「たぶんこれ読んでも誰にもわからない。私たち家族しか」と言う早季子。
真実の結末
天水教に来た美智子。祭壇には小坂初代の写真があり、教団に貢献した人のガラスの器が飾られている。その中に1997年12月18日付けで下田茂子の名前があり写真で収める。すると茂子が入ってきて「あなた母親に似てきたわね」と言う。
若村に写真を見せ、「功徳ってなんだろう」と聞く。前に茂子の部屋で同じ賞状をみた美智子。1977年、1994年、1997年に表彰されており、1977年は中津区一家惨殺事件、1997年はフジコが逮捕された年と、フジコの事件に関係している年に表彰されていることに気づき、もう一度資料を見直す。1994年は祐也が失踪宣告をされ、書類上死亡扱いになった年だった。フジコの父、2人の夫と表彰された年はフジコの周りで必ず誰か死んでいる、その全ての保険金の受取人が茂子で保険金は教団にお布施していた。茂子が容疑者から外れたのはフジコと早季子を育ててたからで、フジコは完璧な隠れ蓑になっていた。「お姉ちゃんがどうして私に原稿を送ってきたのかわかる気がする。この原稿には2つの意味があったんだよ」とフジコに会いにいく美智子は上原美也子として会いにいくと決める。
独房で破った家族写真にテープを貼っていたフジコの元にやってきた美也子は「18年前のあの日にもう一度だけ戻らせてください。これが最後です」。と言い振り替える。
上原英樹に顔を殴られ、家を飛び出したフジコは給食費のため銀座で働こうとして断られる。そして整形をカードで頼み、侮辱した医者を殺害。美容院で美容師を殺害し金を奪い、道で会った元ホステス仲間の金を奪い殺害し朝になって自宅に戻り、血のついた札を早季子に渡す。そして早季子からとったハサミで寝ている英樹の首を切り、ベランダで血まみれになって立っているフジコを見上げる早季子。部屋に戻ってきた早季子に近づき首を切ったフジコに早季子は手を伸ばし、その手を掴み包丁を落とすフジコ。
原稿に書いてある「そびえたつ冨士」とは茂子を指す隠語だったことに気づいた美智子は原稿に隠された2つの意味は、1つは真犯人は茂子。2つ目は家族に対して「すべては血のつながりの連鎖ではない」と言うのメッセージだった。最後に実の親子として言い合いの喧嘩をするフジコと美智子。刑務所から出てきた美智子に若村から電話があり、「疲れたけど、スッキリした」と伝える。その後ろ姿をじっと見つめる茂子。
独房で美智子の書いた本を読み終えたフジコ。巻末には「亡き高峰美智子に継ぐ 若村春」と記載されていた。死刑執行の時間になり本を閉じると、「殺人鬼フジコの衝動。上原早季子、上原美也子共作」と書かれ、表紙はテープで貼られた家族写真だった。
『フジコ』の登場人物・キャラクター
主要人物
森沢藤子(もりさわふじこ/演:尾野 真千子)
通称“殺人鬼フジコ”。昭和46年10月26日に起き、迷宮入りした「中津区一家惨殺事件」の生き残り。本人も瀕死の重傷を負うが一命を取りとめ、叔母に引き取られる。悲劇を乗り越え健気に生きようと努力していたが、やがて、整形手術依存へ陥り、少なくとも15人を殺した伝説の殺人鬼へ変貌していく。
高峰美智子/上原美也子(たかみねみちこ/うえはらみちこ/演:谷村 美月)
フジコの実の娘。フジコが父を殺害し、事件から距離を置くために高峰美智子と名前を変え普通に暮らす駿芸社編集部のライター。
姉の早季子から原稿を託され、フジコに関する事件を取材する。「殺人鬼フジコの衝動」を制作するが、出版前に殺害される。
上原早季子(うえはらさきこ/演:川島 鈴遥)
フジコの実の娘で美也子の姉。フジコの一生を原稿にし、妹に託し殺害される。
水谷編集長(みずたにへんしゅうちょう/演:リリー・フランキー)
美智子が所属している駿芸社編集部の編集長。美智子をフジコの実の娘と知りながら、美智子をフジコにぶつけた張本人。だが事件の真実に近づき殺害される。
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『のぼうの城』とは、和田竜の日本の歴史小説を元にして2012年に公開された映画である。犬童一心と樋口真嗣の共同監督で制作された。主人公の長親(ながちか)は忍城(おしじょう)城代の息子である。関白秀吉の家臣である三成によって、忍城は開城を迫られていた。しかし長親は世の理不尽に真っ向から対抗するため、三成に相対する。長親は周りの力を借り、ついには三成軍を退けることになった。この作品は時にはしんみりしつつも、長親という「でくのぼう」の奇策によって観た人を気分爽快にさせる歴史映画となっている。
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マイ☆ボス マイ☆ヒーロー(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』とは、2006年7月から日本テレビで放送されていたコメディドラマ。韓国映画『マイ・ボス マイ・ヒーロー』のリメイク。脚本は大森美香。主演は長瀬智也で、共演は新垣結衣や手越祐也など。ヤクザの若頭である榊真喜男は、まともに学校に通ったことがなく、勉強が全くできなかった。そのため、ボスである父に組を継ぐために、高校を卒業するよう命じられる。初めは嫌々学校に通っていた真喜男だが、徐々に青春の楽しさを感じていく。本作は平均視聴率が19.1%と高視聴率を記録した。
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陽だまりの彼女(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『陽だまりの彼女』とは、越谷オサムによる日本の恋愛小説を原作として2013年に映画化された恋愛映画である。交通広告代理店の営業マンである奥田浩介(おくだこうすけ)が中学時代の同級生の渡来真緒(わたらいまお)に再会することからはじまり、ふたりは恋愛し結婚する。幸せな毎日を過ごしていたふたりだが、真緒に異変が現れる。そして浩介は真緒の驚くべき秘密を知るのだ。恋愛ストーリーの中にファンタジー要素が加わり、可愛らしく心温まる映画となっている。
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地獄の花園(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『地獄の花園』とは、監督は関和亮、脚本はバカリズムが担当して2021年に公開された日本映画である。三富士株式会社に勤める田中直子は、同僚のOLと恋バナやコスメの話題で盛り上がるごく普通のOLである。しかし途中入社してきた北条蘭の登場によって直子はヤンキーOL同士の派閥争いに巻き込まれていき、さらには直子自身の秘密も暴かれていく。この物語は「普通のOLになりたい」と切実に願う直子が、ヤンキーOLたちの熱い闘いにより不本意ながらも本来の姿を取り戻していく、アクション・コメディ映画となっている。
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バクマン。(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『DEATH NOTE』のコンビ、原作・大場つぐみ、作画・小畑健によって、2008年から2012年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された大ヒットコミックの実写映画化作品。監督は大根仁、音楽はサカナクションが担当。漫画家を志す二人の高校生、作画担当の最高(佐藤健)と原作担当の秋人(神木隆之介)がコンビを結成し、週刊少年ジャンプ連載の頂点を目指して悪戦苦闘する日々を描く。2015年10月東宝系公開。
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呪怨2(ビデオ版)のネタバレ解説・考察まとめ
『呪怨2』(ビデオ版)とは2000年に発売されたホラービデオ作品であり、『呪怨』(ビデオ版)の続編にあたる。監督・脚本は清水崇。前作では佐伯家の殺人事件を中心に映像化されているが、今作では事故物件を扱った不動産屋の鈴木達也を中心に起こった悲劇が映像化されている。佐伯伽椰子の殺害現場だけでなく、小林真奈美の殺害現場にまで関与してしまった末に鈴木家の人間が恐ろしい心霊現象に襲われ死に絶えていく。最後まで生き延びていた鈴木信之は多数の伽椰子に襲われるという末路が描かれている。
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カムカムエヴリバディ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『カムカムエヴリバディ』とは、NHK連続テレビ小説の第105作目となるテレビドラマ。2021年11月1日から2022年4月8日まで放送された。 連続テレビ小説史上初となる3人のヒロイン、安子(やすこ)、娘のるい、孫のひなたの親子3世代にわたる家族の物語である。安子の生まれた1925年(大正14年)から物語はスタートし、ひなたがアメリカでキャスティングディレクターとして活躍する2025年までの100年を描いている。
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14才の母(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『14歳の母』とは、2006年10月に日本テレビで放送されたドラマで、脚本は井上由美子が手掛ける。主演は志田未来。その他、三浦春馬や田中美佐子などが出演する。中学2年生の一ノ瀬未希は、14歳にして子供を身ごもってしまう。両親や兄妹、友達など周りの人々から猛反対を受けるが、未希は産む決心をする。しかし、そんな彼女を様々な困難が待ち受けていた。どんなに苦しくても産むことを諦めない少女が、苦難を乗り越えて成長していく姿を描く。本作の視聴率は20%を超え、数々の賞を受賞した。
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キングダム2 遥かなる大地へ(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『キングダム2 遥かなる大地へ』とは、古代中国で“天下の大将軍”となることを目指す少年の活躍を描いた、原泰久の同盟漫画作品の実写映画シリーズ第2弾である。公開翌年となる2023年には、同シリーズ第3弾となる『キングダム3』の公開が決定している。 500年もの間戦乱の中にある古代中国。魏国の軍勢の侵攻を受けた秦国は、これを迎撃するための軍を編成する。ひょんなことから秦国王宮内の人々と知り合った奴隷の少年信は、天下の大将軍になるという夢を叶えるためここに参戦。本物の戦場の中で剣を振るう。
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ナミヤ雑貨店の奇蹟(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』とは東野圭吾の長編小説および、それを基に2017年に制作された日本映画。監督は廣木隆一、脚本を斉藤ひろしが手がけ、主演は山田涼介と名優・西田敏行が務めた。なんとなく悩み相談窓口を始めたナミヤ雑貨店の主・浪矢雄治は手紙のやり取りを通じ、様々な悩みを持つ人たちの人生を変えていく。雑貨店は過去と現在が繋がる不思議な場所となり、現実から逃げ続けてきた青年・矢口敦也を感化させていく。雄治と敦也の奇蹟の一夜の交流を描いた、心温まるファンタジー・ドラマである。
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るろうに剣心 伝説の最期編(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『るろうに剣心 伝説の最期編』(るろうにけんしん でんせつのさいごへん)とは、和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を原作とする実写映画。国家転覆を目論む武装組織との戦いを描いた「京都編」の後半を、オリジナルの展開を交えて映画化したもの。前作と合わせて100億近い興行収入を達成する大ヒットとなった。 明治政府打倒を目論む志々雄真実を倒すため、奥義を修得する緋村剣心。その志々雄は明治政府を脅し、剣心を処刑させることを画策。剣心は否応なく人斬りとして犯してきた罪との対峙を迫られる。
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どうする家康(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『どうする家康』とは、2023年に放送されたNHK大河ドラマ第62作。脚本家の古沢良太が新たな視点で主人公の徳川家康の生涯を描く。室町時代後期から江戸時代の日本が舞台。両親と離れ離れになり、駿河国大名・今川義元の人質として孤独な人生を送るものだと思っていた少年はやがて弱小国の主となる。様々な選択をしながら戦いのない世界を目指し、乱世に飛び込んでいく物語である
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麒麟がくる(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『麒麟がくる』とはNHK大河ドラマの59作目として、2020年1月19日から2021年2月7日まで放送された作品である。裏切り者や悪人として描かれてきたことの多い明智十兵衛光秀(あけちじゅうべえみつひで)を主人公にしている。平和な世の中になると現れる「麒麟(きりん)」を呼べる人物を探しつつ足利義昭(あしかがよしあき)や織田信長(おだのぶなが)に仕え、戦のない大きな国を作ろうとする十兵衛の一生が描かれている。定説とは全く正反対の側面から描かれた十兵衛や、戦国武将たちの姿が見どころの1つである。
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Woman(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『Woman』とは、2013年7月から日本テレビで放送された社会派ドラマ。脚本は坂本裕二。主演は満島ひかりで、田中裕子や小栗旬などが出演する。夫を不慮の事故で亡くした青柳小春は、2人の子供を1人で育てることとなる。生活は困窮し、様々な困難に見舞われるも、周囲に支えられながら我が子のために強く生きていく女性の物語。親子愛や現代社会で起こる問題などが描かれており、若者たちへ送る応援歌をテーマとしている。本作は平均視聴率13.6%を獲得し、ドラマの内容や役者の演技が評価され、様々な賞を受賞した。
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恋なんて、本気でやってどうするの?(恋マジ)のネタバレ解説・考察まとめ
『恋なんて、本気でやってどうするの?』とは2022年春にフジテレビ系の月曜日に放送されていたテレビドラマ。主演は広瀬アリスである。食器ブランドのデザイナーでチーフの桜沢純(さくらざわじゅん)。職場の人にはとても信頼されている。27歳で順調な人生にみえるが、恋愛経験は一切なく興味もない。そんな純と出会うイケメンの長峰柊磨(ながみねしゅうま)と本気で恋をするという楽しさや苦しさやもどかしさなどを経験していき、同世代の2人の親友と共に繰り広げるそれぞれの恋愛の物語である。
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劇場版 コード・ブルー(ドクターヘリ緊急救命)のネタバレ解説・考察まとめ
『劇場版 コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』とは、ドラマが大人気となり、映画化された作品である。乱気流に巻き込まれた飛行機や、フェリーが海ほたるに衝突など、連続して大事故が起きてしまう。フライトドクター達は救助に駆けつけ、傷病者の命を救うため、懸命に処置をする。どんな困難にも立ち向かっていくドクターの奮闘や絆が感じられる内容となっており、最後にはそれぞれの旅立ちが描かれている。
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ザ・トラベルナース(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ザ・トラベルナース』とは、テレビ朝日にて放送された、トラベルナースを主人公とした医療ドラマ。コロナウイルスによるパンデミックや高齢化社会における看護がテーマとなっている。 アメリカ帰りの那須田歩はさまざまな街を渡り歩き、医療現場を改革していくトラベルナースである。その相棒は伝説の看護師・九鬼静。2人は良きパートナーとして、勤務先である天乃総合メディカルセンターに変革を起こす。 テレビ朝日の大ヒットシリーズ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』の産みの親である中園ミホが脚本を担当している。
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るろうに剣心 京都大火編(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『るろうに剣心 京都大火編』(るろうにけんしん きょうとたいかへん)とは、和月伸宏の人気漫画『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を原作とする実写映画。国家転覆を目論む武装組織との戦いを描いた長編エピソード「京都編」の前半を映画化したもの。人気悪役の志々雄真実を実力派の藤原竜也が演じることで話題となった。 伝説の人斬り緋村剣心が新たな道を踏み出した頃、京都では凄腕の剣客にして野心家の志々雄真実が明治政府打倒のために活動を開始していた。剣心と仲間たちは、志々雄の打倒を目指してそれぞれに動き出す。
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コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』とは、フジテレビで2008年7月に放送された医療ドラマである。脚本は林宏司と安達奈緒子。主演は山下智久で、新垣結衣や戸田恵梨香などが出演する。救命救急センターにフェローシップ研修でやって来た4人のフライトドクター候補生が、葛藤をしながら救急救命や災害医療に奮闘する作品。事故や病気などで重傷を負った患者の命に真摯に向き合い、仲間たちとぶつかったり支え合ったりしながら成長する姿を描く。本作は最高視聴率が21.2%を記録し、3rdシーズンまで制作された。
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目次 - Contents
- 『フジコ』の概要
- 『フジコ』のあらすじ・ストーリー
- 悲劇の始まり
- 崩れていく歯車
- 真実が判明
- 真実の結末
- 『フジコ』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- 森沢藤子(もりさわふじこ/演:尾野 真千子)
- 高峰美智子/上原美也子(たかみねみちこ/うえはらみちこ/演:谷村 美月)
- 上原早季子(うえはらさきこ/演:川島 鈴遥)
- 水谷編集長(みずたにへんしゅうちょう/演:リリー・フランキー)
- 若村春(わかむらはる/演:丸山 智己)
- 下田茂子(しもだしげこ/演:真野 響子)
- 小坂初代(こさかはつよ/演:浅田 美代子)
- 小坂恵美(こさかえみ/演:小山心優)
- 森沢藤子 小学生(もりさわふじこ/演:伊藤 星)
- 森沢藤子 中学生〜20歳(もりさわふじこ/演:小野 花梨 )
- 上原英樹(うえはらひでき/演:高橋 努)
- 辻村裕也(つじむらゆうや/演:郭智 博)
- 大月杏奈(おおつきあんな/演:佐藤 玲)
- その他
- 刑務官(演:阿南 敦子)
- 石川(いしかわ/演:川野 直輝)
- 森沢慶子(もりさわけいこ)
- 森沢遼一(もりさわりょういち)
- 森沢沙織(もりさわさおり)
- 下田健太(しもだけんた)
- クーコ
- ミサリン
- ノンノ
- よっちん
- 『フジコ』の用語
- カルマ(業)
- 天水教
- 駿芸社
- 中津区一家惨殺事件
- そびえたつ冨士
- 『フジコ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 祐也が杏奈のことを思い出し泣き崩れるシーン
- すべてが終わり、娘の帰りをベランダで待つシーン
- フジコ「汚れちゃったね。元通りにしなきゃね。どこまで戻ればいいんだろう…」
- 『フジコ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 尾野真千子は一度オファーを1度は断ろうと思ったが『凶悪』を見て快諾。
- 虐待のシーンの前はスタントマンの話を聞きながら臨む
- 尾野真千子は撮影を終えた今でもフジコのことは好きにはなれない。
- 『フジコ』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):斉藤和義「シンデレラ」
- 挿入歌:セルジュ・ゲンスブール「夢見るシャンソン人形 (Poupée de cire, poupée de son)」