キャラクター(2021年の映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『キャラクター』とは、2021年公開の日本映画である。監督は永井聡、脚本・制作は長崎尚志や村瀬健らが担当した。売れない漫画家の山城圭吾は偶然一家殺害事件の第一発見者となり、そこで目撃した犯人・両角や現場からインスパイアされた漫画『34』を発表し大ヒットさせる。しかし次第に両角が『34』に干渉し始めたことから、山城は一連の事件に決着をつけることを決める。この物語は、平凡な男である山城と悲しい過去を背負った両角が出会ったことで起きる、急激な化学反応を描いたサスペンススリラー作品である。

山城健吾「ストーリーは守ってもらう」

山城に「ストーリーは守ってもらう」とけしかけられる両角

山城が両角の凶行を止めようとした際に言ったセリフ。
山城が自分の意志に反して重ねられていく犯行に恐れをなして『34』の連載をやめようとしたことを知った両角は、一連の事件の果てに、ついに山城とその妻の夏美を手にかけようとする。『34』を共作していたと考えていた両角は、山城が自分をないがしろにしたことが許せなかった。だから山城が描いた最終回の通り、彼とその家族を殺そうとやってきたのだ。しかし両角が先に夏美を手にかけようとしたのを見た山城は、それを止めようと「最初に俺を殺すはずだ。ストーリーは守ってもらう」と、あくまで原作に沿うことをわざと促す。山城はもう『34』を描き続けることと、それに則り犯行を重ねる両角におびえる日々に心底嫌気がさしていた。だからこそ一連の事件に決着をつけて夏美を守るためにも、両角が一番食いつく言葉で誘導したのだ。両角にとって『34』は山城との共作。その山城が「ストーリーを守れ」と言っているのだから、山城のストーリーに沿って犯行を重ねてきた両角はそれを守るしかない。そうして両角は見事に挑発に乗り、防刃チョッキを着た山城と駆け付けた警察官に取り押さえられることとなったのだった。

『キャラクター(2021年の映画)』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

それぞれのキャラクターが活きた配役とその演技

清田を不自然なほどカッコつけて演じた小栗旬

映画『キャラクター』にはたくさんの魅力的な登場人物・キャラクターが存在し、それらを支える演技派の俳優たちがいた。特に主人公の山城を演じた菅田将暉は、共演した小栗旬や中村獅童から「共演するたびに成長している」「作品によってガラッとイメージを変えて、その役にパッとハマることができる」役者と評されている。もともと山城は漫画家としても男としても成功しておらず、自分をしっかり持っている人物ではなかった。菅田も、作品の前半は自信なさげで人と目を合わせない山城のキャラクターに入り込んでいた。しかし作品の後半になるにつれて『34』の連載を持ったことと、家族を守るため芯の通った男になっていく様をうまく演じている。このように二面性を持った山城を体現することができたのは、菅田が多彩な役を演じることができるカメレオン俳優として確かな実力を持っているからである。また、作品前半で山城の精神的支柱となった清田は、その場にいるだけで存在感を放つ役者・小栗が演じることで「不完全でダメな人間」だった山城との対比を生んだ。清田というキャラクターが「正義感が強く快活」な人物像であるほど、山城のダメさが目立つのだ。そのため、小栗は清田をあえて不自然なほどカッコつけて演じたという。映画『キャラクター』の登場人物・キャラクターは、作品を深めるため緻密に考え抜かれて演じられていたのだ。

Fukaseにしか演じられない「両角」

「両角」役にうってつけだったFukase

映画『キャラクター』の最も重要なキーマンである、殺人鬼の両角。この役はFukaseが演じるべくして存在したかのようなキャラクターだった。脚本・原案を担当した永井聡や長崎尚志といった制作陣は、両角の配役を「想像がつかなく得体の知れない、アーティスティックな人物」にしたいと考えていた。そこで白羽の矢がたったのが、村瀬がたまたま観に行ったライブで目にしたSEKAI NO OWARIのボーカル、Fukaseである。それまでFukaseは演技の経験がなかったため、演技デビュー作で殺人鬼の役となると意外性に富んだ配役になることは間違いなかった。さらに「アーティスティックな人物」としても、バンドの作詞作曲を担うFukaseはうってつけである。菅田将暉や他の出演者も、そのキャスティングはおもしろい、と満場一致だったという。そのため村瀬は撮影開始の2年も前からFukaseに両角役をオファーし続け、Fukaseも「実生活ではできない事を擬似経験をしてみたい」と、約一年間の演技ワークショップを経てそのオファーを受ける。結果、Fukaseはこの作品で「報知映画賞新人賞」と「第45回日本アカデミー賞新人俳優賞」を受賞し、役者としても確かなキャリアをもつアーティストとなったのだった。

リアルさ&作品の世界観を追求したこだわり

こだわりの飲み屋のセットが使われたシーン

映画『キャラクター』には、リアルさにこだわったさまざまなポイントがある。劇中でも「家もキャラだ」というセリフがあるように、『キャラクター』に登場するものは人物だけでなくあらゆるものが物語の重要な「キー」となるからだ。たとえば、山城がアシスタントをしていた漫画家・本庄勇人の劇中漫画の作画は、『帝一の國』などで知られる古屋兎丸が担当した。さらに山城の劇中漫画を担当したのは、『亜獣譚』など緻密なタッチの作画で知られる江野スミである。もちろん、山城を演じた菅田将暉も撮影開始前から漫画を描くのに使用するGペンを手にし、作画の練習を行っていた。また、本作は撮影場所にもリアルさを追求している。『34』が連載されていた漫画雑誌の編集部のシーンは、小学館の『ビッグコミックスピリッツ』編集部を実際に借りて撮影を行った。その中でも、特に力を入れられていたのは高架下にある山城行きつけの飲み屋のセットである。雑多で無国籍であり、いかにも「漫画家が好きそう」なこのセットは、後に入るテナントがそのまま使いたいと申し出たほどの出来だった。このように、本作の大部分を占める「漫画」に関連した随所随所で、とことんリアルさや『キャラクター』の世界観を体現する努力がされていたのだ。

『キャラクター(2021年の映画)』の主題歌・挿入歌

主題歌:ACAね(ずっと真夜中でいいのに。)× Rin音 Prod by Yaffle「Character」

「Character」は「ずっと真夜中でいいのに。」の作詞作曲・ボーカルを担当するACAねと、攻撃的なのにどこか優しさのあるラップが特徴のラッパー・Rin音のコラボ楽曲として発表された。また、曲をプロデュースしたYaffleは、藤井風やUruなどの楽曲提供・アレンジを手掛ける小島裕規(こじまゆうき)が、2018年より始動させたアーティスト・プロジェクトである。歌詞は映画『キャラクター』の両角をイメージして「底の見えぬ闇に埋もれてく」などといった描写があり、ACAねの危うくも透き通ったボーカルが映画の鮮烈な印象をさらに色濃くしている。

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地味にスゴイ!校閲ガール(地味スゴ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『地味にスゴイ!校閲ガール』とは宮木あや子の小説『校閲ガール』を基にした、2016年10月から12月まで日本テレビ系列にて放送されていたテレビドラマである。憧れのファッション誌の編集者を夢見る主人公・河野悦子。校閲の仕事に不満を漏らしながらも、仕事を通して校閲者として成長していく。スーパーポジティブな性格の悦子が仕事をしながら周りを巻き込み、共に切磋琢磨していくストーリー。ファッションや出版について深く掘り下げられており、大きな若い女性の支持を受けた。

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