天気の子(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『天気の子』とは、新海誠による日本のアニメーション映画。2019年7月19日に公開され、興行収入は140億円を突破し、日本映画史に残る大ヒットを収めた。
家出して東京にやってきた少年・森嶋帆高は、親元を離れて弟と2人暮らしをしている天野陽菜という少女と出会う。似たような身の上の若者同士で次第に親しくなっていく中、帆高は陽菜が「どんな大雨も晴れに変える」という不思議な力を持つことを知る。これを使って商売を始める帆高たちだったが、やがて陽菜の力に隠されていた大きな代償を突き付けられる。

『天気の子』の概要

『天気の子』とは、新海誠によって作られた日本のアニメーション映画である。前作の『君の名は。』から三年ぶりの新作となる、新海誠監督の7作品目となるアニメーション映画。『君の名は』の他にも代表作として、『言の葉の庭』や『秒速五センチメートル』などがある。前作同様、音楽全般は『RADWIMPS』が担当している。特に、主題歌である『愛にできることはまだあるかい』は、YouTube上での総再生回数が7000万回を超え、紅白歌合戦でも披露されることとなった。

離島から家出した少年・森嶋帆高(もりやま ほだか)と、祈ることで天候を晴れに変えられる力を持つ少女・天野陽菜(あまの ひな)が、運命的に東京で出会い、自らの生き方を選択し、成長する物語。
映画では、現実の東京を忠実に再現しており、新海誠監督特有の、繊細かつ美麗な作画が視聴者から評価を得ている。ラストシーンの雨が降り続ける東京は、美しく忠実に描かれているがゆえにそこで発生した破壊のすさまじさを圧倒的な説得力で表現すると共に、天変地異すら受け入れて前向きに生き続ける人々のしなやかな強さをも描き、視聴者に大きな衝撃を与えた。ゲスト声優として、森七菜や小栗旬、本田翼なども出演している。

『天気の子』のあらすじ・ストーリー

100%の晴れ女

離島から家出して東京にやってきた少年、森嶋帆高。しかしアルバイトが見つからず、ネットカフェ難民として糊口を凌ぐ日々を送っていた。節約生活を送る帆高をたまたま見かけたファーストフード店でアルバイトをしていた少女・天野陽菜は、店には内緒で彼にハンバーガーを渡す。そんな陽菜の優しさに感激し、惹かれていく帆高は、ある日偶然ゴミ箱から拳銃を拾う。所持金ばかり減っていく状況に耐えかねた帆高は、フェリー「さるびあ丸」で命を救ってもらった須賀圭介(すが けいすけ)のもとでライターとして雇ってもらうことなった。そして、圭介の姪である夏美(なつみ)とともに零細編集プロダクションに住み込み、食事つきで働くこととなった。
この頃、関東地方では異常気象の影響で長期間に渡り雨ばかりが降っていた。帆高と夏美は、雨ばかり降る異常気象の原因を特定しようと取材を開始する。様々な人物に話を聞いていく中、2人は“100%晴天を呼ぶ”という「晴れ女」の都市伝説を耳にする。

日本には、古来から“祈るだけで晴天をもたらす”「天気の巫女」と呼ばれる存在の伝承があるという。しかしこの力には代償があり、巫女は最後には人柱として天に捧げられるのが定めであるらしい。噂の「晴れ女」が本当にいるとしたら、あるいは「天気の巫女」に近い存在なのかもしれない。オカルトマニアなら食いつきそうな話題ではあったが、そういったものに興味のない帆高は「こんなこと誰が信じるんだ」と呆れながら記事にまとめていく。
少しずつ東京に居場所を築いていく帆高は、ある時怪しい黒服の男に追われる陽菜の姿を目撃する。衝動的に陽菜を助けようとした帆高は、その中で拳銃を発砲。弾は当たりはしなかったものの、大きな騒ぎを起こして陽菜ともども逃げ回ることとなる。また、陽菜が「連れ去られそうになっていた」というのも、風俗のスカウトと揉めていただけで帆高の誤解だったということが明らかになる。落ちこんでいる帆高を励まそうと、陽菜は雨が降る空に向けお祈りを始める。次の瞬間、黒い雲一色だった空から太陽の光が差し、瞬く間に天気は快晴になった。陽菜こそが、都市伝説で語られていた「晴れ女」だったのだ。

「晴れ女」サービス

陽菜は両親を失い、都会の片隅で弟の凪(なぎ)と2人で生活していた。経済的に困っている陽菜たちの生活をみた帆高は、「晴れ女」を利用した商売を行わないかと提案する。陽菜がこれを承諾したことから、帆高は「晴れ女」サービスを提供するウェブサイトを作成。多くの依頼をこなしていく。
「晴れ女」サービスは次第に脚光を浴びるようになり、順調に仕事を増やしていく。しかし神宮外苑花火大会を晴れにする依頼をこなす際、陽菜が実際に天気を変える姿がテレビに映ってしまい、「本物だ」と信じた人々からの依頼が殺到。片や家出少年、片や保護者無しで生活している姉弟という世間に注目されたくない事情を抱える帆高たちは、「こんなに多くの依頼は捌けないし、これ以上目立つのも得策ではない」として「晴れ女」サービスを休業することにした。

そんな中、帆高を探しに陽菜と圭介の下に警察が訪ねてくる。実は、帆高の両親が捜索届を出していたことと、陽菜を救出する際の発砲の件が重なり、警察がずっと帆高を探し続けていたのだ。親権の裁判を抱えていた圭介は、警察に関わって裁判が不利になることを避けたいとの思いから、帆高に退職金を押し付けて「親元に帰れ」と一方的に告げる。
さらに子供だけの暮らしを続けていた天野家への児童相談所の介入が重なり、帆高たちはそれぞれの居場所を失うこととなる。離れ離れになることを恐れた3人は、これまでの生活を守るため、行くあても無い逃避行を開始する。一緒に過ごし、笑い、力を合わせて生きていく内に、彼らにとって互いの存在はもはや家族も同然の"絶対に失いたくない大切なもの”となっていた。

逃避行中にも異常気象は容赦なく荒れ狂い、ついには夏にも関わらず雪が降り始める。天候が悪化して様々な警報が出される中、子供だけで歩いていた帆高たちは怪しまれ、警察に声をかけられてしまう。捕まることを恐れた帆高はなんとか陽菜たちを先に逃がすも、自身は逃げ遅れる。陽菜が帆高を助けようと空に祈った瞬間、近くの車に雷が落ちる。
落雷の混乱に乗じて難を逃れた3人は、近くのラブホテルに泊まることにする。一方で、陽菜は能力の代償としてなのか、体が透明になり始め、消えかけてしまう。そして「天気の巫女が人柱として犠牲になる」という伝承のとおり、夜が明ける前に陽菜は消失する。陽菜が人柱として天に捧げられること、それこそが「天気の巫女」として選ばれた彼女の運命で、同時に東京を襲う異常気象を終息させる唯一の方法だったのだ。

陽菜の覚悟と帆高の選択

翌朝、残された帆高と凪はホテルに踏み込んできた警察によって捕まってしまう。しかし、2人は機転を利かして脱出に成功。夏美の力を借りながら、帆高はそこにいけば陽菜を救う手掛かりが得られると信じて、彼女が「天気の巫女」としての能力を得た代々木の廃ビルを目指す。圭介と凪に助けられつつ、警察の包囲網を突破し、廃ビルの屋上にある鳥居をくぐる帆高。すると彼は重力から解放されて天高く舞い上がり、積乱雲の中で陽菜を見つける。
「異常気象を終わらせるには自分が人柱になるしかない」と言い張る陽菜を説得し、帆高は彼女の救出に成功する。それは異常気象が続くことを意味していたが、帆高はそうと理解した上で陽菜と共にいることを選んだ。大切な人を犠牲にして得られる平穏など、彼には到底受け入れられなかった。「愛する者と共に居たい」と願う2人の想いの強さに、気象の神までもが陽菜を人柱として手元に置くことを諦め、帆高たちは地上へと帰還する。

それから、二年半が経った東京。雨は降り続け、海抜の低い地域は水没し、かつての東京の面影はそこにはなかった。高校を卒業して久々に東京を訪れた帆高は、変わり果てた街並みを前に「自分たちのせいだ」と打ちひしがれる。しかし「晴れ女」サービスで知り合った人々は「昔海だったところが元に戻っただけだ」と現状を受け入れて新たな生活をスタートしており、帆高が陽菜を救ったのは決して間違いではないと言って彼を励ます。
圭介や夏美など、懐かしい人々との邂逅を経て、帆高は陽菜と再会する。そのために東京までやってきたのである。かつて東京を救うために己を犠牲にしようとした少女と、東京を代償にしてでも彼女を取り戻そうとした少年は、再び出会えた喜びを噛み締め、幸せな笑みを浮かべるのだった。

『天気の子』の登場人物・キャラクター

主要人物

森嶋帆高(もりしま ほだか)

CV:醍醐虎汰朗
本作の主人公。高校1年生。
離島の息苦しさに嫌気がさし、東京に家出をしてきた。家出中は、アルバイトに就けずにネットカフェで寝泊まりしていた。そんな生活の中、唯一陽菜だけが帆高に対して暖かく接してくれたことから、陽菜にだんだん魅かれていく。陽菜を助ける点に、衝動的に拾った拳銃を発砲してしまう。そのせいで後に、警察から追われてしまう。
須賀圭介にライターとして雇ってもらい、衣食住を確保し、順風満帆な生活を送っていたが、家族からの捜索願と拳銃を発砲したことから、警察に追われてしまう。

前向きでバイタリティに溢れる一方、かなり行き当たりばったりな性格。無計画で東京まで家出したため、アルバイトを見つけるためにヤフー知恵袋などに頼っていた。また、自身と同齢の家出少年が主人公の小説『キャッチャー・イン・ザ・ライ(村上春樹訳)』を持ち歩いており、蒸らし中のカップヌードルの重しに使用していた。なお、カップヌードルは3分待たずに2分で食べる習慣がある。外出時は常に黄色のサコッシュを持ち歩いており、拾った拳銃もこの中に入れて持ち歩いていた。

天野陽菜(あまの ひな)

CV:森七菜
本作のヒロイン。帆高には「次の誕生日で18歳」と説明していたが、実際は14歳。
歌舞伎町のマックで年齢を詐称してアルバイトしていた。アルバイト中に水ばかり飲む帆高を心配して、ハンバーガーをご馳走してあげたことで知り合うこととなる。代々木の廃ビルの屋上にある鳥居をくぐったことで「天気の巫女」に選ばれ、祈るだけで一時的な快晴を呼ぶ力を手に入れる。世間ではこれを「100%の晴れ女」として都市伝説的に扱っていた。しかし、その代償として体が徐々に透けはじめ、最終的には消えてしまう。その後、帆高によって積乱雲の中から救出される。

髪型は二つ結び。一年前に、母が病で他界したため弟の凪と二人で暮らしている。白のパーカーとホットパンツを愛用しており、母の形見であるブレスレットとチョーカーを常に身につけている。また、スナック菓子などを使い、器用に料理する描写も描かれている。帆高には、年齢詐称していたため「陽菜さん」と呼ばれている。年齢を詐称していたことが発覚した後も、帆高からは変わらず「陽菜さん」と呼ばれている。

天野凪(あまの なぎ)

CV:吉柳咲良
陽菜の弟。小学5年生。出会った当初は、姉である陽菜と帆高が親し気に話す姿を見て警戒し、「唯一の肉親である姉に急に近づいてきた男」だと帆高に対して露骨に刺々しい態度をとってた。しかし、次第に打ち解けるようになり、「晴れ女」サービスの成功をきっかけに一気に仲良くなった。また、「晴れ女」サービスを行う際には、帆高が作成したてるてる坊主の着ぐるみを愛用している。
恋愛経験が豊富で、何人もの同年代の女の子を口説いている。また、その影響で小学生らしからぬ発言をする。帆高からは、恋愛指導をしてもらった経験から「先輩」と呼ばれている。

株式会社K&Aプランニング関係者

須賀圭介(すが けいすけ)

YAMAKUZIRA
YAMAKUZIRA
@YAMAKUZIRA

Related Articles関連記事

RADWIMPS(ラッドウィンプス)の徹底解説まとめ

RADWIMPS(ラッドウィンプス)の徹底解説まとめ

RADWIMPSとは、Vo.Gt 野田洋次郎 Gt.桑原彰 Ba.武田祐介 Dr.山口智史からなる4人組バンド。略称は「RAD」。2003年の『もしも』リリースから日本ロック界の先頭集団を走ってきたRAD。『君の名は。』の音楽タイアップでその名が広まった。一方で野田洋次郎が描くストレートでどこか中毒性が感じられる歌々に魅了される根強いファンも多い。

Read Article

星を追う子ども(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

星を追う子ども(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『星を追う子ども』とは、2011年5月に公開された長編アニメーション映画である。監督は「ほしのこえ」「雲のむこう、約束の場所」「秒速5センチメートル」などで知られる新海誠で、制作会社はコミックス・ウエーブ・フィルム。この物語は、主人公の少女「アスナ」が、秘密基地で出会った少年「シュン」の死を乗り越え、強く生きていこうと決心するまでの冒険を描いたファンタジー作品である。

Read Article

言の葉の庭(新海誠)のネタバレ解説・考察まとめ

言の葉の庭(新海誠)のネタバレ解説・考察まとめ

惹きつけられる映像美と、雨情のあるストーリー展開、そして音楽。それぞれの表現どれもが繊細で、観る者たちの心を捉えて離さない新海誠監督によるアニメである。2013年5月に公開された後に、2016年2月に角川文庫より文庫版「小説 言の葉の庭」が発売。同年9月には全国各地でリバイバル上映される。現代の東京を舞台に、高校生の少年孝雄とミステリアスな年上の女性との孤悲の物語が描かれている。

Read Article

家政婦のミタ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

家政婦のミタ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『家政婦のミタ』とは、2011年10月から12月まで日本テレビ系で放送された、訳ありな過去を持つ完璧な家政婦を題材としたテレビドラマ。タイトルの由来は市原悦子主演で有名な『家政婦は見た!』のパロディ。頼まれたことは何でもやるが、常に無表情でミステリアスな家政婦・三田 灯が、一家離散の危機にある阿須田家に派遣される。命令されれば犯罪行為でもやってしまう三田だが、その行動によって家族は絆を取り戻していくというストーリー。最終回は40.0%を記録した。

Read Article

君の名は。(新海誠)のネタバレ解説・考察まとめ

君の名は。(新海誠)のネタバレ解説・考察まとめ

『君の名は。』とは、新海誠監督の6作品目となる長編アニメーション映画である。コミックス・ウェーブ・フィルム制作により2016年に公開された。飛騨の山奥の糸守町に住む女子高生・宮水三葉と東京に住む男子高生・立花瀧。2人はたびたび夢の中でお互いが入れ替わるという不思議な体験をしていた。そんなある日、1000年ぶりに彗星が地球を来訪する。しかしその美しい彗星は、彼らにとって悲しい運命をもたらすものであった。多くの人が涙した話題作である。

Read Article

秒速5センチメートル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

秒速5センチメートル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『秒速5センチメートル』とは、2007年に公開された日本のアニメーション映画作品およびそれを原作とした小説・漫画などの派生作品。「君の名は。」(2016年)で有名な新海誠監督の劇場公開長編第3作目。思春期から成人までの男女の心の距離と速度をテーマとした3つの短編の連作。現実の現代日本を舞台に、少年・少女を主人公とした恋模様や葛藤が描かれる。

Read Article

電車男(Train Man)のネタバレ解説・考察まとめ

電車男(Train Man)のネタバレ解説・考察まとめ

『電車男』とは2005年7月から木曜22時にフジテレビで放送されたドラマで、インターネットの電子掲示板から生まれた物語。オタクの山田剛司は電車で酔っ払いに絡まれている青山沙織を目撃し、彼女を助ける。そのことを山田が掲示板に書き込んだ後、沙織からお礼の品が贈られてきた。それをきっかけに2人の交流が始まった。山田がネットの住民に励まされながら様々な試練を乗り越えて成長し、沙織と恋愛関係を築いていく姿が見どころとなっている。本作は多くの人々の感動を呼び、社会現象となった。

Read Article

雲のむこう、約束の場所(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

雲のむこう、約束の場所(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『雲のむこう、約束の場所』とは、「ほしのこえ」につづく、新海誠による長編アニメーション映画である。公開は2004年で、制作会社はコミックス・ウエーブ・フィルムだ。この作品は、戦争により北海道と本州以下が南北に分断された日本を描くSF作品で、舞台は青森県である。中学生である主人公の「ヒロキ」は、親友の「タクヤ」と共に、今は異国の地である「エゾ」にそびえる塔に行くための飛行機を制作していた。それは彼らだけの「秘密の計画」であった。

Read Article

銀魂(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

銀魂(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

「銀魂」(実写版)は、2017年7月に公開された福田雄一監督による日本映画。空知英秋作画の漫画「銀魂」の実写化作品で、原作の長編「紅桜編」がベースです。「紅桜編」は、妖刀紅桜を利用して国の転覆を目論む鬼兵隊と、それを阻止しようとする主人公坂田銀時と仲間たちの戦いを描いたもの。原作はSF時代劇コメディです。実写版はそれを忠実に再現し、ギャグ満載、時にほろりとさせる内容になっています。

Read Article

今夜、ロマンス劇場で(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

今夜、ロマンス劇場で(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『今夜、ロマンス劇場で』とは2018年に公開された、主演綾瀬はるかと坂口健太郎によるラブストーリー映画である。映画監督を目指す健司が通い詰めていた「ロマンス劇場」で、モノクロ映画に出演している映画のヒロインである美雪に出会う。ある日、美雪が現実世界に現れ、健司は美雪に色のある現実世界を案内していくうちに、健司と美雪は惹かれ合っていく。しかし、美雪にはある秘密があった。切なくもあり、昭和中期を舞台とした切なくもあり温かい気持ちになるラブストーリー映画となっている。

Read Article

3年A組 ―今から皆さんは、人質です―(3A)のネタバレ解説・考察まとめ

3年A組 ―今から皆さんは、人質です―(3A)のネタバレ解説・考察まとめ

『3年A組ー今から皆さんは、人質ですー』とは、日本テレビ系で2019年に放送された日本のテレビドラマ。半年前に起きた女子生徒・景山澪奈の自殺の真相を明らかにするため、美術教師の柊一颯が生徒たちを人質に取った立てこもり事件を起こす、異色の学園ドラマである。主演は菅田将暉。生徒役には永野芽郁や今田美桜、森七菜などが出演している。『電車男』や『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』などのヒットドラマを生み出した武藤将吾が脚本を手掛ける。

Read Article

ゴジラvsコング(モンスターバース)のネタバレ解説・考察まとめ

ゴジラvsコング(モンスターバース)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゴジラvsコング』とは、“怪獣王”ゴジラと“髑髏島の巨神”コングの熾烈な戦いを描いた、2021年公開のハリウッド映画。2014年から続く『モンスターバース』シリーズの四作目である。 あらゆる怪獣の王として君臨するも、人類に対しては中立の立場を取っていたゴジラ。しかしある時巨大企業エイペックス・サイバネティクスの本社がゴジラに襲われる。人類はゴジラに匹敵する力を持つコングを唯一の対抗手段と目して様々な計画を進めていくが、その裏には世界の覇者にならんとする者たちの邪悪な思惑が隠されていた。

Read Article

銀魂2 掟は破るためにこそある(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

銀魂2 掟は破るためにこそある(実写映画)のネタバレ解説・考察まとめ

「銀魂2 掟は破るためにこそある」とは、2018年8月に公開された、空知英秋原作の漫画「銀魂」を実写化した日本映画です。2017年公開「銀魂」の続編で、前作に続き監督は福田雄一、主演は小栗旬が務めています。前作とほぼ同じメインキャストで臨んだ本作は、原作で人気の長編「真選組動乱編」と、ギャグ色の強い「将軍接待編」をドッキングさせた内容。「真選組動乱篇」は真選組の参謀伊東鴨太郎の謀反を中心にした物語、「将軍接待編」は、万事屋がバイトするキャバクラに徳川茂茂がやってきて起きる騒動を描いたものです。

Read Article

すずめの戸締まり(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

すずめの戸締まり(アニメ映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『すずめの戸締まり』(すずめのとじまり)とは、災いを封じる旅を続ける少女の成長と再生を描いた、新海誠によるアニメ映画。 高校生の少女岩戸鈴芽は、ある日宗像草太という青年と出会い、彼が地震を起こすミミズという存在を封じて回っていることを知る。その封印に必要な要石を抜いてしまった鈴芽は、イスに姿を変えられた草太と共に、ネコの姿になって逃げ出した要石を追って日本中を旅していく。その旅の果てに待っていたのは、過去の巨大な災いと、鈴芽自身の再生の物語だった。

Read Article

この恋あたためますか(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

この恋あたためますか(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『この恋あたためますか』は、コンビニスイーツ開発を通し恋愛に発展していく甘い恋模様を描いた恋愛ドラマだ。コンビニチェーンの新社長である浅羽拓実と、夢に破れたコンビニアルバイト井上樹木が、スイーツ開発をしていくというストーリーになっている。井上樹木はコンビニスイーツが大好きで、あらゆるコンビニスイーツを食べSNSに評価を投稿していた。その的確な評価を浅羽社長が認め、スイーツ開発メンバーとして選んだのだ。はじめは意見が合わず対立するが、徐々に相手を必要とし恋へと発展していく。

Read Article

鎌倉殿の13人(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

鎌倉殿の13人(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『鎌倉殿の13人』とは2022年にNHKで放送された、平安時代〜鎌倉時代初期を舞台とした大河ドラマである。主演は小栗旬が務めた。 伊豆の地方豪族の次男坊であった北条義時(ほうじょうよしとき)は源頼朝(みなもとのよりとも)に仕え、源平の戦乱の中に巻き込まれていく。そして鎌倉幕府成立後は有力御家人たちとの権力闘争を勝ち抜き、次第に非情な権力者になっていく姿が描かれている。 脚本は今作が大河ドラマ3作目となる三谷幸喜が手掛けた。 同作品は2023年のエランドール賞特別賞を受賞している。

Read Article

クローズZERO II(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

クローズZERO II(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『クローズZERO II』とは、漫画家の高橋ヒロシの作品『クローズ』を原作とした映画。前作『クローズZERO』で鈴蘭高校の覇権争いを制した滝谷源治たちと、ライバル校・鳳仙学園との間で抗争が発生。鈴蘭をまとめるために苦心する源治、彼に敗れて以降沈黙を貫く芹沢、2年前の仇を討つため虎視眈々と鈴蘭を狙う鳳仙の頭・鳴海の3人を軸にストーリーが展開される。葛藤を抱えながら喧嘩に臨む高校生達を描く。小栗旬や山田孝之、桐谷健太など人気俳優が多数出演したことでも話題となった。監督は三池嵩史。

Read Article

新聞記者(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

新聞記者(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『新聞記者』とは2019年に公開された日本の社会派サスペンス映画である。中日新聞社の記者である望月衣塑子による同名の著書を原案とし、監督は藤井直人が務め、韓国の実力派女優であるシム・ウンギョンと松坂桃李がダブル主演として起用された。若手女性新聞記者とエリート官僚の二人が、官邸が絡んだ大学新設計画にひそむ謎に迫っていく姿を描く。2020年の第43回日本アカデミー賞では主な賞を総なめにした作品である。

Read Article

罪の声(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

罪の声(小説・漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『罪の声(映画)』とは塩田武士の同名小説を2020年に土井裕泰監督、小栗旬主演で映画化されたサスペンス映画である。1984年に実際に起こった「グリコ森永事件」を題材にした、フィクションでありながらも限りなく事実に近い作品としてサスペンスフルに仕上がっている。実際の事件でも犯人が使用した「子供の声」を中心に、自分の声が使われていたことを知ってしまった人物と過去の大事件の犯人を追うジャーナリストの2人の視点から犯人を追い詰めていく物語である。

Read Article

箱入り息子の恋(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

箱入り息子の恋(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『箱入り息子の恋』とは、2013年公開の日本の恋愛映画。この物語の主人公、天雫(あまのしずく)健太郎、35歳は市役所勤務で性格は内気。そして、彼女いない歴=年齢という持ち主。結婚願望がない健太郎を見て、心配した両親は代理見合いに出席する。代理見合いをきっかけに健太郎は奈穂子と出会うが、奈穂子は目が見えなかった。健太郎との恋愛を反対する奈穂子の父と、立ちはだかる障害という壁。もどかしい恋と2人の純粋な気持ちに胸を打たれた人が続出。日本映画監督協会新人賞を受賞した市井昌秀が送る感動のラブストーリー。

Read Article

のぼうの城(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

のぼうの城(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『のぼうの城』とは、和田竜の日本の歴史小説を元にして2012年に公開された映画である。犬童一心と樋口真嗣の共同監督で制作された。主人公の長親(ながちか)は忍城(おしじょう)城代の息子である。関白秀吉の家臣である三成によって、忍城は開城を迫られていた。しかし長親は世の理不尽に真っ向から対抗するため、三成に相対する。長親は周りの力を借り、ついには三成軍を退けることになった。この作品は時にはしんみりしつつも、長親という「でくのぼう」の奇策によって観た人を気分爽快にさせる歴史映画となっている。

Read Article

リッチマン、プアウーマン(リチプア・RMPW)のネタバレ解説・考察まとめ

リッチマン、プアウーマン(リチプア・RMPW)のネタバレ解説・考察まとめ

『リッチマン、プアウーマン』とは2012年にフジテレビ系列で放送された、若くして億万長者となった男性と、高学歴ながら内定がもらえない女性の恋愛模様を描いた恋愛ドラマである。若き社長日向徹と就活難民の夏井真琴が出会い立場が違いながらも会社のために奮闘していく中で互いに惹かれあっていく物語。お互いが素直になれなくてすれ違うが互いへの思いを伝えるために人間的にも成長していく。企業ものとしての要素も多く盛り込まれており恋愛とビジネスの両方の観点から楽しめる作品である。

Read Article

小さいおうち(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

小さいおうち(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『小さいおうち』とは、中島京子の同名小説を元に2014年に映画化された日本の恋愛映画である。山形から東京に女中奉公に上がった布宮タキ(ぬのみや)は、赤い屋根のちいさなおうちに住む平井時子(ひらいときこ)の元で働いていた。時子はその外見と内面から、誰でも虜にしてしまう女性だった。そして時子は夫の部下である板垣正治(いたがきしょうじ)と道ならぬ恋をしてしまい、日本も戦争への道を着実に進み始めていた。この作品は昭和という激動の時代を生きていた人々の、血の通った温かい生活と小さな秘密を描いた物語である。

Read Article

CHEAT チート 〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

CHEAT チート 〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『CHEAT チート 〜詐欺師の皆さん、ご注意ください〜』とは、日本テレビ系列で放送された"詐欺師たちを騙し返す"集団を描いたエンターテインメントドラマである。原作が無いオリジナルドラマとして読売テレビにより制作され、2019年10月から放送された。人の心を見抜き人を騙すことに天才的な才能をもつ主人公・沙希が、詐欺師を騙すスペシャリスト集団チートのメンバーとなり詐欺師達を懲らしめてゆく。主人公を本田翼が、チートを束ねるリーダー的存在の刑事を風間俊介が演じ話題となった。

Read Article

過保護のカホコ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

過保護のカホコ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『過保護のカホコ』とは、2017年夏に日本テレビ系水曜ドラマ枠で放送されていたテレビドラマ。主演は高畑充希。脚本は遊川和彦。主人公の根本加穂子は両親から超過保護に育てられた箱入り娘だったので自分で考えて行動するという概念がなかった。麦野初と奮闘しながらもカホコが毎回「こんなの初めて!」を経験する。気持ちを伝えることの大切さ、自分を愛してくれた家族の愛の大きさを学び、自分で切り開いていく力をつけて大切な人の遺言を守ろうと山積みの家族の問題を初と解決していく痛快ホームドラマである。

Read Article

青天を衝け(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

青天を衝け(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『青天を衝け』とは2021年にNHKで放送された大河ドラマ。幕末〜昭和初期を舞台に、実業家として日本の礎を築いた渋沢栄一を主人公としている。主演は吉沢亮が務めた。武蔵国の農民であった渋沢栄一は後に将軍となる一橋慶喜に仕えることで、幕末の動乱に巻き込まれていく。明治に入った後は官僚として新政府を支え、下野した後は実業界に入り数々の企業の経営に携わった。ドラマでは常に前を向き未来を切り開いていく栄一の姿が描かれている。第110回ザテレビジョンドラマアカデミー賞を受賞している。

Read Article

キャラクター(2021年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ

キャラクター(2021年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『キャラクター』とは、2021年公開の日本映画である。監督は永井聡、脚本・制作は長崎尚志や村瀬健らが担当した。売れない漫画家の山城圭吾は偶然一家殺害事件の第一発見者となり、そこで目撃した犯人・両角や現場からインスパイアされた漫画『34』を発表し大ヒットさせる。しかし次第に両角が『34』に干渉し始めたことから、山城は一連の事件に決着をつけることを決める。この物語は、平凡な男である山城と悲しい過去を背負った両角が出会ったことで起きる、急激な化学反応を描いたサスペンススリラー作品である。

Read Article

花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜(2007年のドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜(2007年のドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』とは、2007年7月から放送されたフジテレビのドラマである。中条比紗也の漫画作品『花ざかりの君たちへ』が原作。主演は堀北真希である。帰国子女の芦屋瑞稀は、中学時代に高跳びの選手である佐野泉のファンになるが、彼はある事件をきっかけに跳ぶことをやめていた。瑞稀は佐野をもう1度跳ばせるために男子に成りすまし、彼の通う全寮制男子校への編入を決意する。主人公とイケメンたちの甘酸っぱい青春物語が見どころ。本作は最高視聴率21%を記録し、大ヒットした。

Read Article

すずめといす(すずめの戸締まりスピンオフ絵本)のネタバレ解説・考察まとめ

すずめといす(すずめの戸締まりスピンオフ絵本)のネタバレ解説・考察まとめ

『すずめといす』とは、マクドナルドのハッピーセットのおまけとして期間限定で配布された、『すずめの戸締まり』を題材とする絵本。『すずめの戸締まり』の前日譚を描いている。 母子家庭で育つ少女すずめは、仕事や勉強で忙しいあまりに机に突っ伏して寝てしまった母のためにごちそうを作ってあげようと思い立つ。1人で料理を作れるだろうかとすずめが不安に思ったところで、母お手製の“すずめのいす”が動き出し、自分も手伝うと言い出す。

Read Article

君の花になる(きみ花)のネタバレ解説・考察まとめ

君の花になる(きみ花)のネタバレ解説・考察まとめ

『君の花になる』(きみ花)とは、売れない男性アイドルグループと、彼らの寮母となった主人公の奮闘を描くドラマである。主人公である元高校教師で挫折した経験のある寮母と、「デビューしたい」という夢を追い求めて生きる男性グループ(8LOOM)が、今の現状で満足していいのか、諦めるのかを悩みながらも夢を叶えようと奮闘していく。主人公が挫折した事のある経験から8LOOMへ後悔のないように今を精一杯生きて欲しいと願い、夢を叶えきる事や自分と向き合うことの大切さが描かれている。最終回の視聴率は5.4%である。

Read Article

どうする家康(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

どうする家康(大河ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『どうする家康』とは、2023年に放送されたNHK大河ドラマ第62作。脚本家の古沢良太が新たな視点で主人公の徳川家康の生涯を描く。室町時代後期から江戸時代の日本が舞台。両親と離れ離れになり、駿河国大名・今川義元の人質として孤独な人生を送るものだと思っていた少年はやがて弱小国の主となる。様々な選択をしながら戦いのない世界を目指し、乱世に飛び込んでいく物語である

Read Article

Woman(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

Woman(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Woman』とは、2013年7月から日本テレビで放送された社会派ドラマ。脚本は坂本裕二。主演は満島ひかりで、田中裕子や小栗旬などが出演する。夫を不慮の事故で亡くした青柳小春は、2人の子供を1人で育てることとなる。生活は困窮し、様々な困難に見舞われるも、周囲に支えられながら我が子のために強く生きていく女性の物語。親子愛や現代社会で起こる問題などが描かれており、若者たちへ送る応援歌をテーマとしている。本作は平均視聴率13.6%を獲得し、ドラマの内容や役者の演技が評価され、様々な賞を受賞した。

Read Article

GTO(1998年のドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

GTO(1998年のドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『GTO』とは、1988年7月にフジテレビ系で放送された学園ドラマである。原作は藤沢とおるの同名漫画。脚本は主に遊川和彦が手掛けている。主演は反町隆史で、松嶋菜々子などが出演する。元暴走族のリーダーである鬼塚英吉は、高校教師になるという夢を叶えるべく、いじめや登校拒否など多くの問題を抱える武蔵野聖林学苑の教師となる。破天荒ながらも鬼塚の熱い指導により、子供たちが次第に変化していく。子供と真正面から向き合う鬼塚の姿が見どころとなっている。視聴率は最終回で35.7%を記録した。

Read Article

真夏のシンデレラ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

真夏のシンデレラ(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『真夏のシンデレラ』とは真夏の海が舞台の男女8人の恋愛模様を描いたラブストーリードラマで、2023年7月から放送された。主人公は蒼井夏海。家計が苦しいので、自分の時間を犠牲にして働いている女の子だ。真逆の環境でお金持ちの家に生まれた水島健人との恋の行方も目が離せない。異なる環境で育った8人が目には見えない格差を感じながら、自分が置かれている環境で奮闘していく。人の温もりやトキメキを感じ胸を焦がす展開に注目。

Read Article

地味にスゴイ!校閲ガール(地味スゴ)のネタバレ解説・考察まとめ

地味にスゴイ!校閲ガール(地味スゴ)のネタバレ解説・考察まとめ

『地味にスゴイ!校閲ガール』とは宮木あや子の小説『校閲ガール』を基にした、2016年10月から12月まで日本テレビ系列にて放送されていたテレビドラマである。憧れのファッション誌の編集者を夢見る主人公・河野悦子。校閲の仕事に不満を漏らしながらも、仕事を通して校閲者として成長していく。スーパーポジティブな性格の悦子が仕事をしながら周りを巻き込み、共に切磋琢磨していくストーリー。ファッションや出版について深く掘り下げられており、大きな若い女性の支持を受けた。

Read Article

目次 - Contents