引っ越し大名！（映画）のネタバレ解説・考察まとめ
『引っ越し大名！』とは、土橋章宏原作小説の『引っ越し大名三千里』をもとにした、2019年に公開された時代劇映画である。監督は犬童一心。姫路藩の書庫番・片桐春之介は、藩の国替えに伴い「引っ越し奉行」に任命されてしまう。しかし春之介には国替えの経験が全く、幼馴染の鷹村源右衛門や前引っ越し奉行の娘・於蘭の力を借りて引っ越しの成功へ向けて奔走する。この作品は、引っ込み思案な春之介が国替えという一大事に直面し、成長していく姿がコメディ調に描かれている。
和泉屋 新吉（演：岡山 天音）
姫路を本拠地とする、廻船問屋「和泉屋」の新しい店主。父である前店主から店を引き継いだばかりで、「私の代ではしっかりと商いをさせていただきますから」と春之介と中西に言い、当初は金を貸さないつもりだった。しかし春之介の真摯な姿に感銘を受け、金を貸すことを決める。
大野の妾（演：丘 みどり）
見切り御免状によって家財整理された、大野という藩士の妾。歌がうまく、春之介に歌を披露している。しかし春之介には容赦なく「捨ててください」と言い渡される。
柳沢 吉保（演：向井 理）
江戸幕府の小納戸役（こなんどやく）という、将軍の小姓に次ぐ役職を務めている。上役の誰かと内密に親しい間柄だったが、諍いを起こしている様子を直矩に目撃される。しかしすぐに立ち直り、見目の良い直矩に言い寄っている。結局直矩には袖にされ、それを恨んで姫路藩の国替えを画策する。歴史上では徳川綱吉に重用され、側用人（そばようにん）という、将軍に仕え老中の間をとりつぐ役として幕府を導いた譜代大名である。
田中 衆三郎（演：和田 聰宏）
藤原と手を組んでいた、隠密の頭領。藤原とは、互いに公儀に取り立ててもらえるように手を組んでいた様子。しかし計画は失敗。田中は鷹村に倒される直前に手裏剣を投げ、藤原を道連れにして絶命した。
『引越し大名！』の用語
徳川綱吉
江戸幕府における第5代将軍（1680～1709年在職）で、父は江戸幕府第3代将軍の徳川家光。作品内では姫路藩を日田に国替えさせる役として、名前だけ登場する。歴史上では、父家光が綱吉に教えこんだ儒教の影響で、徳を大切にする文治政治を推し進めていた。しかし後に生類憐みの令などの「悪政」と言われる政治を徐々に行うようになる。近年ではこの「悪政」といわれる政治も見直されつつあるが、綱吉の政治が幕府の財政を圧迫したという考えもある。
居留守役
江戸時代における、藩の渉外担当。江戸時代当初は家老レベルの家臣が役を受けていたが、徐々に中級藩士が勤めるようになる。参勤交代で藩主が江戸を留守にしている間に江戸に滞在し、幕府や藩主からの指示を仰いだり情報収集を行った。情報収集を円滑に行うため、江戸にいる留守居役は、他の藩の同役と集って留守居組合を組織していた。
石高
石高を計算するために測量をしているところ
豊臣秀吉の太閤検地から明治時代の地租改正まで、大名や旗本が持つ土地の生産性や収入などを「石」という単位であらわしたもの。石高は大名が武士に支払う俸禄や軍役などをどれだけの量にするかの基準にされた。また、所領も面積ではなく石高であらわされる。米以外の生産物である海産物や農作物のも石高で表記され、農民に課せられる年貢も石高を基準にして決められた。
祐筆
祐筆は「右筆」「執筆（しゅひつ）」とも言われ、武家の大名などの秘書の役割をしていた文官のことをいう。もともとは文章の代筆が主な仕事であったが、徐々に記録や公文書の作成もするようになった。その大名などによるが、祐筆が代筆した公文書や手紙に大名は署名と花押をするだけでその文書が出来上るようになっていた。
小姓
直矩の近くに控える綾瀬
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『マスカレード・ホテル』とは、東野圭吾が書いた人気小説『マスカレード・ホテル』を原作とした大ヒット映画である。木村拓哉主演の映画で、長澤まさみや小日向文世、渡部篤郎など豪華キャストがそろっている。物語は予告連続殺人事件の捜査のために、警視庁の刑事たちがホテル・コルテシア東京に潜入捜査をする。エリート刑事の新田はフロントクラークとして同じホテルの仕事をする山岸と共に、次々とホテルに来る怪しい宿泊客の対応をしていく。誰が殺人事件を起こそうとしている犯人なのかを突き止めていくミステリー映画。
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目次 - Contents
- 『引越し大名！』の概要
- 『引越し大名！』のあらすじ・ストーリー
- 国替え
- 引っ越しに向けて
- 加増の日を夢見て
- いざ、新天地へ
- 『引越し大名！』の登場人物・キャラクター
- 片桐家の人物
- 片桐 春之介（演：星野 源）
- 於蘭（演：高畑 充希）
- 音松（幼少期→演：鳥越 壮真、15年後→演：大久保 祥太郎）
- 春太郎（演：荒木 飛羽）
- 波津（演：富田 靖子）
- 松平家に関係する人物
- 鷹村 源右衛門（演：高橋 一生）
- 松平 直矩（演：及川 光博）
- 本村 三右衛門（演：松重 豊）
- 藤原 修蔵（演：西村 雅彦）
- 仲田 小兵衛（演：山内 圭哉）
- 佐島 竜五郎（演：正名 僕蔵）
- 中西 監物（演：濱田 岳）
- 綾瀬 主水（演：松岡 広大）
- 山里 一郎太（演：小澤 征悦）
- 高橋 四郎（演：飯尾 和樹）
- 北尾 俊蔵（演：ピエール瀧）
- 蛭田 源右衛門（演：中村 靖日）
- 戸田 采女（演：矢野 聖人）
- 小野田 真之（演：斉藤 暁）
- その他の人物
- 和泉屋 新吉（演：岡山 天音）
- 大野の妾（演：丘 みどり）
- 柳沢 吉保（演：向井 理）
- 田中 衆三郎（演：和田 聰宏）
- 『引越し大名！』の用語
- 徳川綱吉
- 居留守役
- 石高
- 祐筆
- 小姓
- 御刀番
- 国家老
- 勘定奉行
- 参勤交代
- 『引っ越し大名！』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 片桐春之介「藩を代表してお詫びいたします。あなたの手柄を奪い、ぞんざいな扱いをして申し訳ありませんでした」
- 春之介が藩の将来を想って下した決断
- 山里一朗太「待つ苦労があれば、待たせる苦労もあろう」
- 『引っ越し大名！』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 春之介役にシンパシーを感じていた星野源
- 鷹村源右衛門のモデルは三船敏郎
- セッションのように芝居をした3人
- ブラウザゲーム『刀剣乱舞』とのつながり
- 『引っ越し大名！』の主題歌・挿入歌
- 主題歌：ユニコーン「でんでん」