月の満ち欠け(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『月の満ち欠け』とは、佐藤正午による2017年刊行のミステリー・ロマンス小説、およびそれを原作とした実写映画作品。主人公の小山内堅はある日、妻の梢と7歳の娘の瑠璃を交通事故で亡くす。心に穴が開いたまま、堅は実家の農家で新生活をスタート。悲しみを抱えた堅を、三角哲彦という男が訪ねてくる。哲彦はかつて、成人した「瑠璃」が自分に会いに来ようとしていたことを明かす。哲彦が愛した「瑠璃」とは誰なのか。究極の愛が時空を超え、再び2人を繋ぐラブストーリー。

目次 - Contents

『月の満ち欠け』の概要

『月の満ち欠け』とは2017年4月5日に刊行された佐藤正午による小説で、ミステリーとロマンスが合わさった作品。2022年12月2日には多くの恋愛映画で賞を受賞してきた廣木隆一監督によって映画化される。脚本は大作『ビリギャル』の脚本を務めた橋本裕志が務める。

主演は大泉洋、有村架純、目黒蓮による。またその他メインキャストとして、伊藤沙莉、田中圭、柴咲コウ、菊池日菜子らが登場する。

主人公の小山内堅(おさない つよし)はある日、妻の小山内梢(おさない こずえ)と18歳の娘の小山内瑠璃(おさない るり)を交通事故で亡くす。心の傷が癒えないまま堅は実家の農家で新生活をスタートさせた。愛していた妻と娘を同時に無くした悲しみを抱えた堅のもとを、三角哲彦(みすみ あきひこ)という男が訪ねてくる。哲彦は大学生だった時に正樹瑠璃(まさき るり)という女性と会っていた。東京の高田馬場にある、哲彦のアルバイト先のレコードショップでのことだ。ここで初めて2人は会う。

正木瑠璃は堅が知る高校生の時の娘の瑠璃と同じ趣味を持っていた。そこで哲彦は正木瑠璃は小山内瑠璃に生まれ変わって、再び自分に会いに来たのではないか、と堅に伝える。

ただの恋愛小説ではなく、愛する人にもう一度会いたいという思いが引き起こしたタイムスリップ。ミステリアスな切ない恋愛小説となっている。視聴者からの評価も高く「他にはない新しいカタチの数奇な家族愛・ラブストーリー」「壮大で繊細なラブストーリー」などから、作品に儚い恋愛模様を伺える。2017年に小説版は第157回直木賞を受賞し、さらに2023年に映画版は第46回日本アカデミー賞で優勝作品賞を受賞する。また大泉洋が優秀主演男優賞、目黒蓮が新人俳優賞と優秀助演男優賞、有村架純が優秀助演女優賞、菊池日菜子が新人俳優賞を受賞した。他にも、優秀監督賞、優秀脚本賞、優秀音楽賞、優秀録音賞、優秀編集賞など、本作品で多くの賞を受賞している。

また目黒蓮が第45回ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞、キネマ旬報社主催の第96回キネマ旬報ベスト・テンで新人男優賞を受賞している。

『月の満ち欠け』のあらすじ・ストーリー

娘の瑠璃を知る三角哲彦との出会い

主人公の小山内堅(おさない つよし)は、妻の小山内梢(おさない こずえ)と娘の小山内瑠璃(おさない るり)の3人で幸せに暮らしていた。しかし、瑠璃が18歳の時に2人は交通事故に遭って亡くなった。悲しみに暮れる堅は、それでもなんとか生きようとして実家の八戸に戻り母親の世話をしながら新たに生活をスタートさせる。

ある日、東京から写真家である三角哲彦(みすみ あきひこ)が堅を訪れる。彼は堅に、瑠璃が交通事故に遭った日、彼女は自分に電話をしてきた。そして会いに来ようとしていたことを話す。哲彦は大学生の時、高田馬場にあるバイト先のレコードショップで正木瑠璃という女性に会っていた。この時、自己紹介で瑠璃は自分の名前の漢字を伝える。それは堅の亡くなった妻の梢が話していた、娘の瑠璃の名前の由来だった。堅はその由来を哲彦が知っていることは、ただの偶然ではないと悟り始める。

さらに、堅は哲彦の話を聞いていると思い当たる節があった。昔、娘の瑠璃は突然高熱を出して、その日から小学生の女の子らしくない大人びた行動を取るのだ。小学生の時に、すごく上手な花の絵を描いたり。1人で高田馬場に行ったり。堅は哲彦の話を聞けば、瑠璃と梢の事故の原因が何か分かるかもしれないと思い、彼の話を聞いてみることにした。

哲彦と瑠璃の出会い

哲彦は大学生の時にレコードショップで働いていた。雨が降っていた日、出勤のため店に行く。そして着いた時、傘を持っていない正木瑠璃が店の外で雨宿りをしていた。その時は哲彦が折り畳み傘を瑠璃に貸し、別れてしまう。しかし、後日2人は偶然映画館で会う。お互いに惹かれ合っていた2人はビールを飲みながら話し込み、夜は哲彦の部屋で過ごす。その夜、体の関係を持ち、お互いに夢中になっていた。哲彦はずっと一緒にいたいことを伝えるが、瑠璃はDV夫の正木竜之介(まさき りゅうのすけ)の妻だった。そのうち、瑠璃は哲彦にまた会えば別れが辛くなると考え、彼に連絡することをやめた。それでも哲彦は瑠璃に会える日まで高田馬場駅で彼女を待っていた。

しかしある日、高田馬場駅で人身事故が起きたと報道される。瑠璃が電車に轢かれて亡くなってしまったのだ。

哲彦は、堅の娘の小山内瑠璃が小学生の時に1人で高田馬場のレコードショップに来ていたことを知っていた。哲彦のアルバイト先だ。哲彦は瑠璃は亡くなった後、小山内瑠璃として生まれ変わって高田馬場まで来て再び自分に会いに来ようとしていたのではないかと考える。

小山内瑠璃の交通事故の真相

堅は哲彦から話を聞く限り、自分の娘の小山内瑠璃が彼の好きな相手だった正木瑠璃に生まれ変わった話など、信じられなかった。不思議な話を聞かされて、1人寂しく生活をしていた時。娘の瑠璃の高校時代の友達だった緑坂ゆい(みどりさか ゆい)が、梢と瑠璃の命日に堅に会いたいと行ってくる。ゆいは娘の緑坂るりと来て、堅と東京のホテルで会うことになった。

ゆいが、瑠璃の交通事故のことで話したいことがあった。ゆいも、小山内瑠璃は正木瑠璃に生まれ変わって哲彦に会いに来ようとしていたことを語り始める。

正木瑠璃の夫の正木竜之介は、DV夫だった。そして正木竜之介は、瑠璃が亡くなった後に精神を病み、会社経営を上手くできないでいた。そんな時に縁があって、堅の会社で働くことになる。

竜之介は高校生の小山内瑠璃が、堅の会社まで来ていたところを見る。髪をかき上げ、妻の瑠璃が良く歌っていた英語の歌を口ずさんでいた。その姿は妻そのものだった。そして竜之介は小山内瑠璃は妻の正木瑠璃の生まれ変わりだと気付く。

竜之介は疑問を明らかにするために、瑠璃の高校まで行って待ち伏せをしていた。小山内瑠璃に、正木瑠璃に生まれ変わりであることを問いただす。怖くなった瑠璃はその場からすぐ逃げるが、竜之介は哲彦に会いに行ってどんな男なのか直接見に行く、と言い出す。瑠璃は哲彦に危険が及ぶかもしれないと思い、梢の車に乗って哲彦の元へ向かう。

梢と瑠璃が乗る車を、後ろから竜之介がつけていた。竜之介を振り切ろうとして急に曲がった時、横から来るトラックにはねられ、梢と瑠璃は亡くなった。

正木瑠璃の愛の信念

ゆいも、自分の親友だった小山内瑠璃は正木瑠璃の生まれ変わりだと信じていた。高校生の時、年上の哲彦のことを話され、いつか会いに行きたいと言っていたからだ。そして瑠璃が亡くなった後、哲彦と正木瑠璃は面識があったことを知る。

また、ゆいは赤ちゃんが生まれてくる前に夢で、お腹の中の子供が名前は「るり」にしてほしいとお願いされた。また、ゆいの娘の緑坂るりも小山内瑠璃と同じように、幼い頃に高熱を出し、完治した後に大人びた振る舞いをしていた。上手な花の絵を描いたり。英語の歌を歌いながら月を見たり。これは全て小山内瑠璃が幼い頃にしていたこと。ゆいは娘のるりも正木瑠璃の生まれ変わりだと信じた。

梢の生まれ変わりと再会する堅

ゆいに人は生まれ変わって大切な人に再び会いに来る、という話をされた堅。少し辻褄が合いそうなところもあれば、現実的でなく信じられなかった。そんな時、持病がある堅の母が体調を悪化させる。堅は急遽八戸に戻ることになる。帰ろうとする堅を、るりは抱きしめる。そのぬくもりから、堅はるりが実の娘の「小山内瑠璃」の生まれ変わりなのかもしれないと信じたかった。

八戸に着き、母を看病してくれる介護士の荒谷清美(あらや きよみ)が駅で待っていてくれた。娘の荒谷みずき(あらや みずき)も一緒だった。3人で堅の母がいる病院へ向かう途中の車内で、みずきが不思議なことをいう。堅に東京のホテルに行ったことを教えられると、そのホテルに行ったこともないみずきがホテルのどら焼きが好きだと言うのだ。それは梢の好物だった。

驚く堅が何か言おうとすると、みずきは人差し指を自分の口に当てて「シッー」と何も言わないように言われる。それも、梢がよくやっていた仕草だった。堅は梢の生まれ変わりに会うことができたのだった。

『月の満ち欠け』の登場人物・キャラクター

主要人物

小山内堅(おさない つよし/演:大泉洋)

小山内梢の夫。仕事もできて、順調に昇進をしていき、大事な仕事も任される優秀な社員。家庭では妻の梢と娘の瑠璃を養い、一緒に過ごすことを大事にしていた優しい夫。しかしある日、瑠璃と梢を不慮の交通事故により無くす。悲しみに暮れながらも、実家の八戸に帰って港で働き始め、必死に生きようとする。三角哲彦に自分が好きだった正木瑠璃が堅の娘の小山内瑠璃に生まれ変わったことを話されたが、絶対にそんな話は信じたくなかった。しかし、心のどこかで娘を失った悲しさはあったため、自分の娘の瑠璃もまた生まれ変わって再び会えるのかもしれないと信じ始める。

正木瑠璃(まさき るり/演:有村架純)

小山内堅の娘の小山内瑠璃と同じ名前を持つ謎めいた女性。1980年、三角哲彦と出会い恋におちた人妻。結婚してから間もなく、右卵管閉塞という病気で子供を産めない体になってしまう。夫の玉木竜之介は自分の子供に自分の会社を継いでほしかったため、瑠璃の病気に怒りがこみ上げて暴力を振るうようになる。瑠璃は彼からの暴力から逃れるように外出する頻度が増え、レコードショップで三角哲彦に会ってから居心地をよく感じ、彼に温もりを求めて会う頻度が増える。27歳の時に踏切で事故に遭って亡くなる。

三角哲彦(みすみ あきひこ/演:目黒蓮)

玉木瑠璃と恋に堕ちた大学生。趣味はカメラと音楽を聴くこと、そして映画を見ること。高田馬場にあるレコードショップで初めて瑠璃に出会う。趣味が瑠璃と合い、話していくうちに恋に堕ちる。人妻だと知ってからは瑠璃から距離を置かれるが、高田馬場の駅で待っていると約束する。誠実で、瑠璃に真っすぐ思いを伝える優しい青年。

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しあわせのパン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

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『しあわせのパン』とは、北海道を舞台にした2012年公開の日本のヒューマンドラマ映画である。監督・脚本は三島有紀子、主演は原田知世、大泉洋が務めた。東京から北海道に移り住みカフェを営む水縞夫妻と、そこに訪れる客たちとの交流を描く。それぞれに悩みや問題を抱えている客たちを、水縞夫妻の美味しい料理と優しさで癒していく。心に問題を抱えている妻のりえもまた、北海道の自然や夫、仲間たちによって癒されていくのだった。北海道の美しい自然や、個性豊かな仲間たち、店のインテリアや料理も楽しめる映画である。

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彼女(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

彼女(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『彼女』とは、中村珍が描く漫画『羣青』を実写化した2人の女性の逃避行を描くロードムービーである。裕福な家庭に生まれ育った自由奔放なお嬢様である永澤レイは、壮絶なDVに苦しむ篠田七恵のために彼女の夫を殺害する。居場所を失くした2人はそれぞれの罪に苦しみながらも大切な人との時間を守るために逃避行に出る。監督は廣木隆一が務め、ダブル主演である水原希子が永澤レイを、さとうほなみが篠田七恵を演じた。水原とさとうの身も心も曝け出した演技が魅力の作品である。

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元彼の遺言状(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

元彼の遺言状(小説・ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ

『元彼の遺言状』とは、新川帆立が書いたミステリー小説であり、2022年4月にフジテレビ系で月曜日の21時から放送されたテレビドラマである。小説は2021年に第19回『このミステリーがすごい!』の大賞を受賞している。主人公は綾瀬はるか演じる剣持麗子(けんもち れいこ)。敏腕弁護士でお金に人一倍敏感。ある日元彼が奇妙な遺言状を残して亡くなった連絡が入る。その遺言状と元彼の死因について、大泉洋が演じる篠田敬太郎(しのだけいたろう)と一緒に捜査していく物語であり、痛快リーガルミステリードラマである。

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スマホを落としただけなのに(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

スマホを落としただけなのに(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『スマホを落としただけなのに』とは、志駕晃(しがあきら)のミステリー小説および、中田秀夫が監督を務めたミステリー映画である。原作は第15回『このミステリーがすごい!』大賞で最終候補に残った人気シリーズだ。賞には落選したが、編集部推薦の「隠し玉」としてシリーズ化され、全3巻が刊行された。 主人公の麻美の彼氏である富田がスマホを落とした日から、麻美の周囲で不可解な出来事が起こり始める。やがて事態はネットに留まらず連続殺人事件、そして麻美の秘密をも暴いていくことになる。

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すずめといす(すずめの戸締まりスピンオフ絵本)のネタバレ解説・考察まとめ

すずめといす(すずめの戸締まりスピンオフ絵本)のネタバレ解説・考察まとめ

『すずめといす』とは、マクドナルドのハッピーセットのおまけとして期間限定で配布された、『すずめの戸締まり』を題材とする絵本。『すずめの戸締まり』の前日譚を描いている。 母子家庭で育つ少女すずめは、仕事や勉強で忙しいあまりに机に突っ伏して寝てしまった母のためにごちそうを作ってあげようと思い立つ。1人で料理を作れるだろうかとすずめが不安に思ったところで、母お手製の“すずめのいす”が動き出し、自分も手伝うと言い出す。

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