ガサラキ(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ガサラキ』とは、サンライズが1998年に製作したSFアニメである。『装甲騎兵ボトムズ』を手掛けた高橋良輔が監督を務めた。戦場にて戦車や兵士と共にリアルロボットが活躍するミリタリーSFとしながらも、その物語の根幹には、平安時代以前から脈々と伝わる「ガサラキ」の伝承とその謎を据える。主人公「ユウシロウ」が、秘技「ガサラの舞」の演者として周囲の野望や思惑に利用されながらも、ヒロイン「ミハル」と出会うことで次第に自我を取り戻し、みずからの出自や前世からの因果を追い求めていく物語が展開される。

世界最大のコングロマリット(複合産業)。清春曰く、「資産規模の見当も付かない」「豪和ごときが立ち向かえる相手じゃない」という途方もない規模の勢力であり、M&Aを繰り返してその規模を現在も拡大しているが、その内情はほとんど知られていない。組織としては最高権力者としてファントムが君臨し、直下に評議員という複数の幹部がいる。シンボルの行動理念である「ナダへ至るステップ」を指標に、基本的に合議制で動いている。ファントムは人前に出ること無く、ボイスチェンジャーを使ってまで素性を隠しながら、ときおり評議員に指令を送る。このように企業というよりファントムを教祖とするカルト宗教に近い。

ナダの民

美しい容姿と不老長寿の一族。約250年の寿命を誇る。その正体は第5惑星人の生き残りであり、母星の滅亡からかろうじて生き延び、ナダ=ガサラキとは合流せずに地球に土着した一派。作中で登場するのはファントムのみ。

特務自衛隊(とくむじえいたい)

海外派遣専門に新設された陸海空に続く第4の自衛隊。憲法9条に抵触せずに自衛隊を海外で活動させるために、自衛隊法を改定及び法解釈をねじ曲げる形で新設された。その設立には、米国の意向が強く影響している。米軍とセットでの派遣を前提にしており、これを根拠に集団的自衛権の行使を可能とした。命令系統の混乱を避けるため、階級制度も米軍式になっている。海外派遣に対する米国内の反対世論を躱すための、いわば道連れとして設立された経緯から、西田からはその存在自体を否定的に見られている。

教導団第3実験中隊

教導団は特自内でも装備や戦術の研究を重ね、教育や訓練などの教範を策定する特殊な部隊である。その特性上、最新鋭の装備を先行して扱いことが多い。第3実験中隊は、仮採用の新装備であるTAの性能テストと評価試験、操縦士の育成を目的として部隊編成された。隊長は速川中佐。当初は数十人の候補生がいた。物語開始時点では8名がメインの要員として配置されている。速川が西田の説得に応じた際、第3実験中隊の面々もクーデター派に協力した。終盤の豪和ビル攻防戦では、装備に勝る米軍フェイク部隊を、戦略とチームワークで撃破した。

17式改実験小隊

北海道八臼岳演習場で行われた、17式改「震電」の連続歩行実験に参加した小隊。隊員は隊長の谷口少佐以下、山根・北村・亀野の4名。表向きは36時間行軍の耐久試験だったが、実態は「インジェクション」と呼ばれる薬剤を、操縦士に投与して経過を観察する人体実験だった。急ぎすぎた実験は、山根が錯乱し救護班の人員を素手で殺傷、北村と亀野は昏倒し心肺停止、谷口は異常なTAへの適応を見せるも人格を崩壊させて暴走をはじめるという大惨事を招いた。

ベギルスタン共和国

中東の独裁国。首都はカハ。中東でも小国だが、シチルバノフ大佐率いる軍事政権は、西側諸国に対しては強硬姿勢を崩さない。シンボルがシチルバノフに取り入り、GSポイント=閾とおぼしき、神殿の丘遺跡での実験を行った。結果、大量破壊兵器の実験を疑われ、多国籍軍の侵攻を受ける。米軍主体の戦車部隊を、シンボルが用意したフェイク部隊で食い止めたシチルバノフは増長し、国際社会に挑発を繰り返すようになる。神殿の丘での実験を終え、TAとの戦闘データを入手したシンボルは、クーデターに見せかけてシチルバノフを始末する。シンボルは遙か昔より裏でこの国を操っていた。

アジアン静脈瘤

日本に稼ぎ口を求めて不法滞在する、外国人の巨大なスラム街。特にアジア人が多い。地理的には明言されていないが、京都に向かったユウシロウ達が徒歩で辿り着いている様子を見るに、大阪ではないかと思われる。町並みは雑多なオリエンタルの雰囲気になっており、住民は日本には溶け込まず、自国の文化に固執して土地を不法占拠している。あまりにも規模が巨大なため、行政や警察も容易には手が出せなかったが、その体質を危険視した西田が、クーデターの前準備としてTAを使った暴徒鎮圧を図る。李を助けたのが縁で、ユウシロウは王に匿われることになる。

穀物モラトリアム

経済が落ち込んだアメリカ合衆国が、アメリカを凌駕するほどの発展を遂げた日本を追い落として、かつての覇権を取り戻すために起こした経済戦争。米国内での作況指数を操作して凶作と発表することで、穀物(主に小麦)輸出を停止することで、穀物消費を米国からの輸入に頼っている日本に特に甚大な被害を与える。日本を飢餓状態にすることによって全世界への見せしめとし、覇権国家としての地位を取り戻そうという計画だった。西田はその動きを予測し、穀物モラトリアムへの報復として、米国債を含む、日本が保有する全金融資産20兆ドル(1998年当時の為替レートで約2600兆円)を一斉に放出することで米経済にハイパーインフレーションを引き起こそうとした。西田は日本経済にも打撃を与えるこの反撃が、「清貧な日本人の品格」を取り戻す機会を兼ねていると考えていた。豪和ビル襲撃が失敗し、米国大統領が穀物モラトリアム中止を宣言した後、西田も計画を中止、「事を収める」として割腹自殺した。

『ガサラキ』に登場する兵器

17式戦術甲胄「雷電(らいでん)」

17式戦術甲胄「雷電」

以下「17式」と呼称。豪和インダストリーが日本の防衛産業への参画を目指して、骨嵬の複製体を兵器転用したもの。全長4.4メートルの2足歩行型兵器として完成した。侵攻してきた機甲師団を待ち伏せし、リフティングウインチで登攀した建造物の屋上からトップアタック(装甲が弱い上面から攻撃すること)で撃破することを想定している。搭載火力や装甲、前面投影面積などから、戦車との平原戦闘は不利とされている。第3実験中隊が先行して、性能評価試験と操縦士の育成を行っていた。

ベギルスタンでの初実戦では、装甲車を簡単に撃破する戦闘力を発揮した。しかしその後に現れたフェイク部隊との戦闘では、近接武器を装備したフェイクに苦戦した。さらには砂塵が関節に入り込んだことにより動きが鈍る。砂塵対策をした後も、砂嵐を警戒して撤退するフェイクを追うことはできなかった。日本に帰国後は、国会周辺に発生した暴動鎮圧に出動したが、負傷した市民を見た操縦士が動揺したため行動不能になり、高解像度の視聴覚センサーがアダとなった。ユウシロウが横田基地にTAで突入したことで、航空機との初戦闘を記録するが、F-22からの対地攻撃に一方的に蹂躙されかける。しかしユウシロウの機転とメンタルバーストによってかろうじて勝利する。豪和ビル攻防戦では、北沢大尉搭乗のフォーカス4により、史上初の対TA戦闘初撃破を記録する。さらにユウシロウがメンタルバーストを最大限に発揮した結果、TAの機体から溢れ出たマイル1が敵フェイクを包み込み強制的に融合するという、人知を超えた現象を引き起こした。

設定や玩具展開では、「17式戦術甲胄」や「雷電」の名称が使用されているが、劇中では一貫して「タクティカルアーマー」「TA」「17式」と呼ばれていた。

17式戦術甲胄「雷電」の装備・機能

17式の装備は基本的に、戦車を含めた装甲車両との市街戦を想定している。そのため装甲に関しては軽量化のために薄く、防御は主に機動回避とマイル1の自己修復に頼っている。武装は専用に開発されたが、(作中の)自衛隊の現行装備と技術水準はあまり変わらない。以下に劇中に登場した装備を解説する。

マイル1

マイル1

17式が搭載する、駆動力の源である人工筋肉。骨嵬・朱天から採取したサンプルから、原理は不明ながら培養に成功する。この成果を骨嵬復元とガサラキへ至る道、その記念すべき最初の1マイル(アメリカでの距離単位)だとして、「マイル1」と命名された。分子モーターの集合体であり、その内部に生物のDNAのように全情報を内包していたと推察されている。それを解析できれば、骨嵬を丸ごと復元することも可能と期待されたが、経年劣化で欠損した情報を解析できずに断念された。

マイル1自体が一種の自律神経を持ち、反射的に環境に適応して動作する。また経験を学習し、過負荷や出力過多を体験することで能力が向上していく。対外的には、この特性を活かして従来制御の難しさから実現できなかった、2足歩行型兵器の開発に成功した、と説明されている。実際は兵器に転用されたのは成り行きであり、人類には未知のテクノロジーを試行錯誤の末に応用しているに過ぎない。したがって厳密には「人工」筋肉ではない。

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『黄金勇者ゴルドラン』とは、1995年に放送されたサンライズによるロボットアニメ。「少年と意思を持つロボットが悪に立ち向かう」様を描いた勇者シリーズの6作目の作品である。同シリーズの作品の中でも特にコメディに徹した内容で知られており、さらに「冒険」や「宝探し」といった子供の興味を引く要素を組み合わせることで低年齢層の視聴者の獲得を図った。 伝説のパワーストーンと黄金勇者たちを手に入れたタクヤ、カズキ、ダイの3人は、ワルザック共和帝国の王族たちと戦いつつ、黄金郷「レジェンドラ」を目指していく。

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熱血最強ゴウザウラー(エルドラン)のネタバレ解説・考察まとめ

熱血最強ゴウザウラー(エルドラン)のネタバレ解説・考察まとめ

『熱血最強ゴウザウラー』(ねっけつさいきょうゴウザウラー)とは、サンライズ製作のロボットアニメ。『エルドランシリーズ』の第3作にしてTV版最終作である。月面から恐竜時代までを駆け抜けるシリーズ最大のスケールと、物語が進むに連れてシリアスさを増していくストーリーが特徴。「心」が生み出す力をテーマとしており、これを巡る敵との交流も見所の1つである。 外宇宙からの侵略者たる機械化帝国により、人類は危機に陥る。地球の守護神エルドランから巨大ロボットを授かった小学生たちが、力を合わせてこれに立ち向かう。

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勇者王ガオガイガーFINAL(ガガガ続編)のネタバレ解説・考察まとめ

勇者王ガオガイガーFINAL(ガガガ続編)のネタバレ解説・考察まとめ

『勇者王ガオガイガーFINAL』とは、日本のオリジナルロボットアニメ。TVアニメ『勇者王ガオガイガー』の続編であり、全8巻のOVAとして発売された。後に映像が追加された上で、『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』の名でTVでも放送された。 ガオガイガー擁するGGGが、侵略者の脅威を打ち破ってから1年。彼らのかつての仲間の天海護が、地球各地を襲撃する事件が発生する。両者が激突する中、宇宙の命運をも懸けた大異変が彼方の星系で起き始めていた。

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伝説の勇者ダ・ガーン(Da-Garn)のネタバレ解説・考察まとめ

伝説の勇者ダ・ガーン(Da-Garn)のネタバレ解説・考察まとめ

『伝説の勇者ダ・ガーン』とは、サンライズによるロボットアニメ。「少年と意思を持つロボットが侵略者に立ち向かう」様を描いた『勇者シリーズ』の第3作目の作品である。前2作から継続しての視聴者を意識して、「エコロジー」をテーマとして取り入れるなど、初期の『勇者シリーズ』の作品の中でも特に高めの年齢層を狙った作劇が繰り広げられたことで知られる。 星々に眠る「伝説の力」を求めるオーボスの先兵が地球に襲来。地球の分身である宝珠「オーリン」を手にした小学生の高杉星史は、伝説の勇者ロボと共に侵略者を迎え撃つ。

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