賭ケグルイ(Kakegurui)のネタバレ解説・考察まとめ

『賭ケグルイ』とは2014年に原作河本ほむら、作画尚村透によって出版社スクエアエニックス『月刊ガンガンJOKER』で連載が開始されたギャンブル漫画である。名門、私立百花王学園に転校してきた蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)は大きなリスクを負うことに興奮を感じる通称『賭ケグルイ』だった。
人間の心の闇、執着、醜さと言ったリアルで生々しい表現は、日本国内のみならず世界中から評価されている。2017年7月にアニメ1期『賭ケグルイ』の公開。2019年1月にはアニメ2期『賭ケグルイxx』が公開された。

『賭ケグルイ』の概要

『賭ケグルイ』とは2014年に原作・河本ほむら、作画・尚村透によって出版社スクエア・エニックス『月刊ガンガンJOKER』で連載が開始されたギャンブル漫画である。政治家の息子や著名人が通うとされている私立百花王学園と転校生である蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)を中心に繰り広げられる、勝てば天国、負ければ地獄のリアルな描写が特徴的な手に汗握るストーリーは、日本のみならず東南アジアを始めとした世界各地で絶賛の声を集めている。サブタイトルは「〇〇の女」、「○○の女たち」と統一されており、女性のキャラクターが多く登場する。2016年に第2回「次にくる漫画大賞」コミックス部門で3位を記録し、シリーズ累計発刊部数は620万部を突破している。2017年7月にはアニメ第1期、2019年1月にはアニメ第2期が続き、実写ドラマ化、実写映画化と幅広いメディアで展開されている。

また、同誌『月刊ガンガンJOKER』では2015年10月号より原作・河本ほむら、作画・斉木桂にて早乙女芽亜里(さおとめ めあり)を主人公としたスピンオフ漫画『賭ケグルイ双』が連載開始となる。
『月刊ガンガンJOKER』2017年1月号、出版社スクエア・エニックス『マンガUP!』では2016年12月1日から、作画・川村拓で4コマ漫画『賭ケグルイ(仮)』が連載開始、『マンガUP!』では2017年2月21から2020年5月19日まで作画・柊裕一により、生徒会役員、生志摩妄を主人公としたスピンオフ漫画『賭ケグルイ妄』が連載開始になるなど数多くのスピンオフ漫画も誕生する。

私立百花王学園に突如転校してきた蛇喰夢子は、大きなリスクを負うことに興奮を感じる通称『賭ケグルイ』と呼ばれる者であった。転校初日にクラスのリーダー的存在だった早乙女芽亜里を打ち倒すことにより全校生徒の注目の的になる。ギャンブルでの実績を重ねるうちに学園の秩序を担う生徒会に目を付けられ3億円もの借金を負わされることになるが大敗をきす事で生徒会長への興味がわき、生徒会長とギャンブルをするという目的のためにギャンブルをする。
生徒会長選挙編では、百喰一族と票を賭けた死闘を繰り返し、獲得票のランキングで1位となる。

『賭ケグルイ』のあらすじ・ストーリー

転校生の蛇喰夢子

私立百花王学園(しりつひゃっかおうがくえん)2年華組に、蛇喰夢子(じゃばみ ゆめこ)という女の子が転校してきた。学級委員の鈴井涼太(すずい りょうた)は、学園に来たばかりの夢子の案内をすることになった。鈴井は学園内を案内しながら、この学園の本質を夢子に教える。

私立百花王学園は上流階級・政財界の子供達が通う名門校だ。徒会長・桃喰綺羅莉(ももばみ きらり)によってギャンブルによる階級制度が敷かれている。金持ちの子女ばかりのため賭け金の額が大きく、ギャンブルで負けた者は明るい学園生活なんて送れない。それどころか学園卒業後、一生涯を支配される可能性もある。鈴井はそれらを説明し、夢子に気をつけるよう忠告するが、夢子は楽しみだと妖しく微笑んだ。

そんな夢子にさっそくギャンブルをする機会が訪れる。2年花組を支配している早乙女芽亜里(さおとめ めあり)がゆめこの歓迎会と称してギャンブルを仕掛けてきたのだ。クラスオリジナルのギャンブル「投票じゃんけん」に誘われた夢子はこれを了承。早乙女と夢子のギャンブルが始まる。

クラスを支配下においている早乙女は、このギャンブルに絶対的な自信があった。早乙女に従うクラスメイトの大部分を使ったイカサマをしていたからだ。しかし夢子はこのイカサマに早々に気が付き対処する。結果、早乙女相手に勝利し、早乙女は1000万円もの借金を背負うことになったのだ。

鈴井は早乙女のイカサマに協力していたことを夢子に謝る。しかし夢子は気にしていなかった。それどころか楽しいギャンブルだったと鈴井に礼を言い、鈴井の負う100万円の借金を肩代わりしてくれたのだ。鈴井は借金のせいで”家畜”と呼ばれる最下層の階級だったが、夢子から支援をもらったことで”家畜”の階級からぬけだすことが叶った。これ以降、鈴井は夢子に同行し、度々夢子を助けるようになる。

生徒会役員との接触

一クラスの中心を担っていた早乙女をギャンブルで打ち負かした夢子の存在は、たちまち学園内で噂の的になった。そんな夢子に興味を持った皇伊月(すめらぎ いつき)という1年華組の生徒が夢子にギャンブルをしないかと持ちかけた。1年生にして生徒会役員である皇は、「ダブル神経衰弱」というトランプを2組使った神経衰弱を夢子に提案した。夢子はそれを快く受け入れる。

1戦目は夢子が負けてしまい、夢子はいきなり2000万円もの借金を負うことになった。手持ちのかねはないが、夢子はもう一度ギャンブルをしてほしいと皇に頼む。すると皇はまってましたと言わんばかりにそれを了承した。皇は夢子に爪を賭けるように要求する。皇は人の生爪をコレクションするという趣味があったのだ。肉体欠損を伴うギャンブルなんて危険だと鈴井は夢子に言うが、夢子に2千万円を肩代わりしてくれるのかと言われて黙ってしまう。夢子はそのまま皇とギャンブルを始めた。

皇はこの勝負に絶対的な自信を持っていた。しかしイカサマに気がついていた夢子は、皇がカードを取る前に、勝利のボーダーラインである27組54枚のカードをめくり勝利する。2戦目を終えた夢子は互いの爪を賭けた3戦目をすぐさま皇に申し込んだ。その狂気じみた夢子にすっかり恐怖した皇は、もうギャンブルをしたくないと、夢子に泣いて許しを請う。そんな皇に夢子は興味をなくしたように、「つまらない」と吐き捨てた。

1週間後、夢子は鈴井に学園内を案内してもらっている途中、伝統文化研究会の部室の前を通りかかる。そこでは伝統文化研究会会長で生徒会役員でもある3年菊組の西洞院百合子(にしのとういん ゆりこ)が、ゆめこのクラスの早乙女とギャンブルをしていた。

私立百花王学園では階級が下の者に一発逆転を狙うチャンスが与えられている。在学中に一度だけ生徒会役員に「公式戦」と呼ばれるギャンブル試合を申し込むことができるのだ。早乙女は夢子に負けたことによって”家畜”となってしまったため、そこから這い上がるために西洞院にギャンブルをしかけていた。しかし早乙女は西洞院に敗北。借金4,980万円を背負うことになった。

早乙女とのギャンブルを見ていた夢子にふと西洞院がギャンブルをしようと声をかける。ギャンブルの内容は早乙女ともやっていた「生か死か」というものだった。夢子は4千万円をかけて勝負しようという西洞院の提案をあっさり受け入れる。

西洞院が早乙女と勝負をしている時からイカサマに気がついていた夢子は、西洞院を挑発しながら揺さぶりをかけていく。そして西洞院をハメることに成功した。ハメられたと焦る西洞院は、試合をなかったことにしようと夢子にお願いしようとする。しかしその時、生徒会長の桃喰綺羅莉(ももばみ きらり)が現れた。ギャンブルを途中でやめようとする西洞院に試合の続行を命じる。桃喰の助けもあって、西洞院はなんとか夢子に勝利することができた。負けた夢子は3億1000万円もの借金を背負わされ、たちまち”家畜”の身分に落ちてしまうのだった。

借金付け替えゲーム

私立百花王学園では、借金を多く背負った”家畜”の階級の生徒への救済措置として、生徒会が債務整理大集会というものを行っている。招待を受けた生徒は、そこで行われるギャンブルで勝てば自分の背負う借金を別の人間につけかえることができるのだ。

4人1組で行う「2枚インディアンポーカー」というギャンブルが行われることになり、夢子がテーブルにつくと早乙女も一緒だった。あとの2人は2年椿組の木渡潤(きわたり じゅん)、2年椿組の蕾奈々美(つぼみ ななみ)だ。しかしこの木渡という生徒は実は借金をしておらず、友人に借金をしているという設定で参加している。生徒会と繋がっており、借金のあるものからさらに金を巻き上げるための、サクラだったのだ。また木渡と同じクラスの蕾は2年椿組の”家畜”であり、木渡に逆らえない状態にある。1対1対1対1のはずのギャンブルは、2対1対1という状態だった。

ゲームを進める中、木渡は余裕の態度を見せていた。しかし蕾が夢子の「一生家畜のままでいいのか?」という言葉で奮起し、木渡を裏切る。さらに夢子は早乙女と結託して、見事木渡に借金を付け替えることに成功したのだった。このギャンブルで夢子と早乙女が組んだことにより、2人の間に友情が芽生え、早乙女は度々夢子を助けるようになっていく。

崩壊する生徒会

債務整理大集会で2億6000万円の勝利を収めた夢子。しかし夢子はそのお金を生徒会への借金返済に当てておらず、”家畜”の階級にとどまっていた。”家畜”にのみ許された「公式戦」の権限をいつか生徒会長である桃喰に使うためだ。

しかし借金を返済していない素行不良の生徒として、夢子は生徒会役員・美化委員長の生志摩妄(いきしま みだり)に目をつけられてギャンブルを挑まれる。内容は自身の命を賭けた「ESPゲーム」というギャンブルだ。生志摩はリスクに異常な興奮を覚える夢子とは違い、痛みや殺される恐怖に興奮するギャンブル狂だった。それは夢子の最も嫌いなタイプであるとのこと。夢子はわざと勝負を引き分けに持ち込み、「ギャンブルを楽しんでいないただの死にたがり、私の1番嫌いなタイプ。ムカつくんですよ、あなた」と、生志摩に吐き捨てた。

生徒会役員が次々と夢子に倒され、夢子が生徒会長の座を狙っているという噂を聞きつけた皇は夢子に再度接触し、繋がりを持とうとしていた。皇は私立百花王学園で「政財界との強いコネを作れ」と父親に命令されて入学してきた。それを果たせなければ帰る家がなくなってしまう。夢子に負けた皇は生徒会を首になっており、現生徒会長の桃喰の元では自分が返り咲くことができないと確信していた。そこで夢子に目をつけ、夢子に協力するようになっていく。

一方で夢子の元にまた生徒会役員が現れた。挑んできたのは生徒会広報の夢見弖ユメミ(ゆめみて ユメミ)だ。ユメミは自分が勝ったら、夢子とユメミの2人でアイドルユニットを結成し、アイドルに人生を捧げてもらうことを提示する。対する夢子は自分が勝ったらユメミにアイドルの道を捨てるよう要求した。夢子とユメミは、「一流アイドル決定戦『バトっていいとも!』」というギャンブルを行う。ユメミが優勢に思えたが、早乙女の介入で流れが夢子に変わり、夢子が勝利した。

次に夢子が戦ったのは、生徒会会計の豆生田楓(まにゅうだ かえで)だ。豆生田は次期生徒会長を狙っているため、他の生徒会役員が夢子にギャンブルで負け、現生徒会が瓦解していくことを問題視していない。むしろ好都合と捉えていた。なので夢子がギャンブルを申し込んだ時、豆生田は自身にメリットがないと言って断った。しかしここで夢子が”家畜”の権限である「公式戦」を使う。夢子と豆生田は、「選択ポーカー」というギャンブルで勝負をした。周囲の予想を覆し、勝利したのは夢子。豆生田は生徒会をクビになった。

このままでは生徒会が本当に崩壊してしまうと危惧した生徒会長秘書の五十嵐清華(いがらし さやか)は、夢子を疫病神として学園から追い出すことを桃喰に提言。しかしそもそもギャンブルでの階級制度を作ったのは生徒会長の桃喰自身だ。桃喰は「ギャンブルこそ学園のルール、自分の作ったルール、自分で作った学園を自分の手で叩き壊す事はない」として五十嵐の言葉を受け入れなかった。

それでも五十嵐は崇拝する桃喰のために夢子を潰すことを決意。夢子にギャンブルを申し込んだ。夢子が負ければ金輪際ギャンブルをしない、五十嵐が負ければ敬愛する桃喰との関係、記憶、感情を一切捨てることを条件にギャンブルは始まった。

5階建ての塔を使ったギャンブル「扉の塔」で勝負することになった夢子と五十嵐。五十嵐は順調に道を進み、夢子が劣勢であるかに思えた。しかし夢子は塔に仕掛けられたトリックに早々に気づいており、五十嵐を出し抜いて勝利を収める。約束通り桃喰との関係を断つため、命を捨てようと五十嵐は塔の屋上から飛び降りた。しかしそこにはマットが敷かれており、五十嵐が死ぬことはなかった。そんな五十嵐に桃喰は「赤の他人の貴方を誘うわ。私の秘書にならない?」と告げ、「扉の塔」は幕を閉じた。

生徒会長選挙戦

翌日、生徒会長である桃喰は、「生徒会長選挙戦」を行うことを発表した。生徒全員から最も多く票を獲得した生徒を次期生徒会長にするというものだ。同時に「生徒会長選挙戦」に桃喰が名を連ねる、百喰(ももばみ)一族の8つの分家の代表も学園に編入してくることになった。そして生徒会長になったものが、百喰一族を束ねる当主になることも明かされた。

「生徒会長選挙戦」は、生徒会役員選挙管理委員長の黄泉月るな(よもつき るな)を始めとする選挙管理委員会が取り仕切る。生徒達は1人1票を持ち、持ち票をかけてギャンブルを行う。30日後、票を最も多く持っていた生徒が生徒会長になるというルールだ。

夢子は早々に蟲喰恵利美(むしばみ えりみ)という生徒にギャンブルを申し込まれる。選挙管理委員の大和イナホ(やまと いなほ)立ち会いの元、ギャンブルを始めようとした時、元生徒会役員美化委員長の生志摩と遭遇した。生志摩も夢子にギャンブルを申し込むが、夢子は生志摩とのギャンブルを嫌がる。蟲喰の提案で、結局夢子、生志摩、蟲喰の3人で「指切りギロチン」というギャンブルを行うことになった。夢子はギャンブルが進むにつれて増すスリルに満足していた。しかしそこで生志摩がルール違反したことで気分が台無しになる。ギャンブルには勝利した夢子だが、ものすごく不機嫌そうに生志摩を見下ろし、「20分の1と言う奇跡のギャンブルができたというのにそれを台無しにした生志摩妄はやはり自分に合わない、二度と私の前に姿を現さないでくださいませ。不快です」と蔑んだ。

続いて夢子の元に生徒会副会長の桃喰リリカ(ももばみ リリカ)から招待状が届く。同じものが陰喰三欲(いんばみ みよ)、陽喰三里(ようばみ みり)にも届いており、夢子と鈴井も含めた4人で「ニム零式」というギャンブルを行うことになった。ところが「ニム零式」の1回戦を終えたところで夢子が突然倒れた。夢子は製薬を生業とする陰喰と陽喰に毒を盛られてギャンブルを続けることができなくなった。そこに現れたのは鈴井から電話でSOSを受けた早乙女だ。早乙女は夢子に毒を盛られたことに腹立っていたこともあってか、陰喰と陽喰を圧倒的な知略でねじ伏せる。勝者は鈴井と早乙女に決まった。

選挙開始から1週間が経過し、学園内で獲得票数が多い者のランキングが発表される。学園内はその結果を受け、大いに盛り上がっていた。この時点で、夢子は13票、鈴井は11票、早乙女は101票を獲得している。そこへ等々喰定楽乃(ととばみ てらの)が、尾喰茨(おばみ いばら)、骨喰ミラスーヴァ(ほねばみ ミラスーヴァ)、皇、夢子、豆生田を集めて、等々喰が胴元となる「公共財ゲーム」というギャンブルの開催を宣言する。このギャンブルで1位を獲得すれば、100票もらえるとのこと。心理戦の色が強いこのギャンブルで、1位を獲得したのは皇。皇には100票が入ったが、「公共財ゲーム」の実施の裏で個人的に等々喰と賭けをしていた皇は、「豆生田楓が『公共財ゲーム』で勝利するか否か」というギャンブルに負けて票を失ってしまう。豆生田の、以前のようなギャンブルに対する熱い視線を見れた事で、どちらにしても自分の勝利であると言い残し、皇は生徒会選挙戦脱落となった。

ある日ユメミがもっと票を獲得するため、夢子に1日限定でアイドルユニットを組もうと提案してきた。そこへ日本人ハリウッド女優として有名な和楽喰淑光(わらくばみ すみか)が現れる。日本のアイドルなどは眼中にないという和楽喰の態度が、和楽喰ファンであるユメミの闘志に火をつけた。その結果、夢子・ユメミのユニット対和楽喰の「ACTIVE STATION」というギャンブルが始まる。ユメミは憧れの和楽喰にわざと負けようとしたが、夢子はそれを許さない。最終的にユメミは、「勝ちたくないけど、勝たなきゃいけないんだよ…!!!」と泣きながら最後の選択をし、和楽喰に勝利した。

夢子の知らない選挙戦の裏では、票を現金でやりとりする者もいた。詐欺を稼業にしている尾喰家の当主・尾喰凛(おばみ りん)は、票が上がるにつれて価値が上昇する「スカムコイン」と言う疑似通貨を発行し流通させる。それを良しとしない生徒会副会長の桃喰リリカ(ももばみ リリカ)は尾喰にギャンブルを仕掛けた。6人同時対戦のギャンブル「戦争」でリリカは尾喰にハメられ、一時窮地に追い込まれるが、なんとか逆転勝利を収める。尾喰は選挙戦敗退、詐欺行為を暴かれ学園内での行動を制限される事になった。

生徒会選挙も残り10日というところまできた。ギャンブルが激化する中、生徒会秘書の五十嵐は上位得票者に票を1点集中させるという目的でギャンブル「大集約」を行うことを宣言する。招待されたのは夢子、早乙女、西洞院、生志摩、ユメミ、陰喰、蟲喰、尾喰凛の付き人である尾喰茨(おばみ いばら)。この8名で「じゃんけんポーカー」というギャンブルが行われることになった。トーナメント形式で行われた「じゃんけんポーカー」の決勝戦は夢子と早乙女の勝負になる。結果は引き分け。優勝者は夢子と早乙女の2名となった。というのも2人は、この「じゃんけんポーカー」の裏で等々喰が胴元になって別のギャンブルが行われていることに気づいていたのだ。生徒が「じゃんけんポーカー」の優勝者を予想して金を賭けるというこのギャンブルでは、誰が買っても等々喰が一番儲かるように仕組まれていた。夢子と早乙女は2人の優勝者を出すことで、等々喰に大損害を与えることに成功したのだった。

生徒会選挙も大詰め。選挙戦での夢子の最後のギャンブルとなったのは、「双頭蓮館」というギャンブルだった。暫定1位の等々喰が夢子に仕掛けたことで始まった「双頭蓮館」は、夢子、等々喰、等々喰の付き人の等々喰ユミ(ととばみ ゆみ)、鈴井、それに選挙管理委員会に招集された他の4人、合わせて8名で行われる。夢子は時に鈴井と協力し、時に鈴井を利用し、窮地に追いやられながらも勝利を収める。このギャンブルで最終的に書く得票数が1,019票になった夢子は、選挙戦のトップに躍り出るのだった。

『賭ケグルイ』の登場人物・キャラクター

2年華組

蛇喰夢子(じゃばみゆめこ/演:浜辺美波)

蛇喰夢子

cv:早見沙織
私立百花王学園2年華組に転校してきた一見大人しそうなお嬢様だが、大きなリスクを負う事に興奮を覚える通称「賭ケグルイ」である。ギャンブルに執着する様に鈴井涼太を含めた観客からは狂っていると称されている。ギャンブルに勝利するための記憶力や洞察力にたけている。またイカサマを見破る観察眼も優れておりイカサマを分かった上で勝利することも多々ある。転校初日からクラスの中心核、生徒会役員を打ち倒す快進撃を見せ学園中からの注目を得るとともに生徒会に目をつけられてしまう。一人暮らしで両親は他界している。家族は姉が一人いるが大学病院の特別病棟に長期入院していて入院費はすべて蛇喰夢子が一人でまかなっている、と生徒会の調査で分かっている。

早乙女芽亜里(さおとめめあり/演:森川葵)

早乙女芽亜里

cv:田中美海
私立百花王学園2年華組の中心核であった人物。転校してきた蛇喰夢子に軽く借金を負わせクラス内での立場を分からせるためにクラス全体でイカサマを仕込みギャンブルを挑んだが返り討ちにされ880万円の借金を背負い家畜になってしまう。蛇喰夢子とは敵対するもギャンブルの共闘を経て徐々に友情が芽生える。

鈴井涼太(すずいりょうた/演:高杉真宙)

鈴井涼太

cv:徳武竜也
私立百花王学園2年華組。中心核であった早乙女芽亜里にギャンブルを挑むが敗北し家畜となり、2年華組内でのいじめの対象となってしまう。弱気な性格で大勝負となると怖気付いてしまい踏み出した勝負が出来ないと言う一面がある。蛇喰夢子のギャンブルを心配そうに眺めている中で蛇喰夢子のギャンブルに魅了されるようになる。投票じゃんけんの後、蛇喰夢子に学校案内のお礼だと受け取った100万円を特別上納金として支払った事で家畜を脱している。

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