ガサラキ(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『ガサラキ』とは、サンライズが1998年に製作したSFアニメである。『装甲騎兵ボトムズ』を手掛けた高橋良輔が監督を務めた。戦場にて戦車や兵士と共にリアルロボットが活躍するミリタリーSFとしながらも、その物語の根幹には、平安時代以前から脈々と伝わる「ガサラキ」の伝承とその謎を据える。主人公「ユウシロウ」が、秘技「ガサラの舞」の演者として周囲の野望や思惑に利用されながらも、ヒロイン「ミハル」と出会うことで次第に自我を取り戻し、みずからの出自や前世からの因果を追い求めていく物語が展開される。

憂四郎(ゆうしろう)

CV:檜山修之

ユウシロウが京都の荒寺で骨嵬に触れた時に視た、平安時代の前世。その当時は渡辺党(後の豪和一族)の渡辺競が率いる一派に仕える嵬であった。朝廷から命への対応で、競と綱の間で意見が割れたことで、骨嵬同士の一騎打ちに駆り出される。骨嵬・朱天を操り、見事渡辺 綱側の骨嵬・克天を打ち破るが、その中にいた美晴の姿に見蕩れて首級を上げる手を止めてしまう。そのことを口実にして綱が競を殺害したことで、渡辺党は綱が実権を握ることになる。憂四郎と美晴、お互いに心を奪われたふたりはつかの間触れ合う。綱は皇に反旗を翻し、憂四郎は美晴と共に骨嵬を駆って都に進軍する。都を恐怖のるつぼと化しながら、向かってくる兵士を虐殺していく骨嵬だったが、嵬のふたりに流れ込んでいく死者の恐怖と怨念が、やがてガサラキを呼ぶ。しかし憂四郎はガサラキを拒み、激昂した綱に矢で下肢を射貫かれる。その後は描かれていないが、おそらく出血多量で死亡したと思われる。

美晴(みはる)

CV:金月真美

ミハルが京都の荒寺で骨嵬に触れた時に視た、平安時代の前世。その当時はその当時は渡辺党の渡辺綱の妹であり、慕う兄・綱のために、彼が率いる一派の嵬として役目を果たしていた。一族のさだめで骨嵬同士の一騎打ちに駆り出されるもその動きは鈍く、憂四郎の朱天に敗れてしまう。しかし憂四郎が決着をつけなかったため、命を拾うことになる。その時に憂四郎を一目見て心を奪われ、兄の忠実な嵬としての自認が揺らいでいく。憂四郎とのつかの間触れ合い、スズランを贈られる。「わたしは死ぬべきだった」と発言し、おそらく兄が戦を始めることを止めるために、わざと一騎打ちに負けたようだ。嵬として戦に赴くのもさだめと自分に言い聞かせるも、憂四郎を振り向いた途端、決心した表情が切なげに歪んだ。憂四郎と共に京の都に骨嵬で進軍するも、虐殺される兵士や住民から流れ込んでくる恐怖や怒りに圧倒される。やがてそれがガサラキを呼ぶが、憂四郎が降臨を阻止する。怒り狂って憂四郎に矢を射かける綱を見かねて克天の槍で貫いてしまい、最愛の兄を手にかけた絶望の中で生涯を閉じる。

渡辺綱(わたなべのつな)

CV:高田祐司

渡辺党の一派を率いる長。美晴の兄。非常に野心的な人物。皇の命で骨嵬を差し出そうとする競と真っ向から対立し、骨嵬による一騎打ちを申し出る。己の側の骨嵬・克天は敗れるも、憂四郎がとどめを刺さなかったことを、「神事を破った」と咎めて競を殺害した。結果として渡辺党を掌握する。渡辺党の力をそぐために、伝承を途絶えさせたり一騎打ちの神事を捏造したりしていた朝廷への反逆を宣言する。神事や掟を捨てるきっかけを作った憂四郎に、迷いを捨てて戦場に臨むよう活を入れた。渡辺党の兵力と骨嵬を率い、京の都に攻め入る。その最中、ガサラキの降臨を目前に驚喜するが、降臨を阻止した憂四郎に逆上、矢で彼の下肢を打ち貫く。咄嗟に兄よりも憂四郎を選んだ美晴により、克天の巨大な槍で貫かれて即死する。

渡辺競(わたなべのきおう)

CV:大川透

渡辺党の一派を率いる長。三富の父で憂四郎を嵬として擁する。渡辺党の中では穏健派で、ガサラキの神事を捨てて滝口の武士として朝廷に仕える現状を肯定している。朝廷の命に忠実に、骨嵬を差し出そうとする。皇に不信感を抱く綱と意見が対立し、骨嵬による一騎打ちにより事を決することとなる。憂四郎が決着をつけるのを止めてしまい、詰め寄ったところを背後から綱に矢で射殺される。結果として綱が渡辺党を糾合することとなり、皇への反逆へとなだれ込むこととなる。

渡辺三富(わたなべのみとみ)

CV:日高奈留美

競の娘。戦場で騎乗するほどの女武者。競から憂四郎を婿にと言われていたが、骨嵬の神事が破られ、競が殺害されたことで、全てがご破算になった。失意の中、渡辺党を分裂させまいと、内心反発しながらも綱の方針に従う。有能であるが、競のことをやや盲信しているようで、競が生前発した「皇が罪のない自分たちを害するはずが無い」という趣旨の言葉を鵜呑みにしていた。綱と共に憂四郎達が駆る骨嵬や渡辺党の手勢を率いて京の都に攻め上り火を放つなどしたが、綱が死んだことで残った兵を引き連れていずこかへと落ち延びた。作中明言はされていないが、CVを第3実験中隊の鏑木と同じ、日高奈留美が演じている上、生真面目な性格も酷似していることから、彼女の前世である可能性が高い。

源頼光(みなもとのらいこう)

CV:掛川裕彦

朝廷に仕える近衛府の長。朝廷への忠義厚き人物だが、皇后に甘言を吹き込む叡如には不信感を抱いていた。都に攻め上った渡辺党を迎え撃つべく朝廷より下命され、皇后よりその威を示す脇差しを下賜される。都を防衛すべく万全の陣を敷くが、「羅城門に鬼神(が出現)」という報告を思わず聞き返すなど渡辺党が骨嵬を擁しているなどの詳しい敵状は、当初知らされていなかった模様。その後、叡如の進言により、鳥部野と呼ばれる忌み地にて骨嵬を迎え撃つ。弩を射かけ、丸太を抱えた兵を突撃させなど奮戦したが、骨嵬には敵わず、死屍累々の山を築くことになる。やがてガサラキの降臨を目の当たりにする。その後綱が息絶えるのを見届けると、これ以上の戦は無意味と渡辺党に兵を引かせた。

叡如(えいにょ)

CV:宮崎一成

皇后の側につく怪僧。その容姿や声音はファントムに酷似しており、同一人物の可能性が高い。以前から朝廷に入り込み、皇后の相談役として振る舞うが、その実ナダ=ガサラキの神事を実現すべく、皇后を甘言で籠絡する。渡辺党から骨嵬を召し上げようとしたり、渡辺党との決戦の地を、閾である鳥部野とするよう誘導したりした。ナダ=ガサラキの降臨を阻止しようとした憂四郎の前に現れ、「お前はあの時の」と呟いていた事から、平安時代以前に遡る憂四郎の前世を知っている様子だった。綱が死ぬと、炎の中に消えていった。

皇后

CV:鷹森淑乃

物語時点での皇の実母で、幼き皇に代わって朝廷を治めている。しかし我が子のこと以外は何も考えておらず、治世をないがしろにした京の都は重税や疫病で地獄の様相を呈していた。その思慮の偏狭さを叡如に利用され、言われるがまま渡辺党に骨嵬を差し出すよう命じる。瞬きもせずに叡如の言葉を鵜呑みにしていることから、完全に叡如の操り人形にされている様子。

『ガサラキ』の用語

ガサラキ/ナダ

本作最大の謎。太古の昔から伝承され、呼び出した嵬の命を奪う代わりに、無窮の力を授けるとされる。豪和一族や、ナダの民であるファントムがこのガサラキの降臨を現代で実現しようと暗躍している。嵬が閾に立ち、ガサラの舞を踊る、もしくは抑えきれない怒りや恐怖を抱いたとき、頭上から周囲に円形の重力場が降り注ぎ、その下にあったものは粉砕され跡形も無くなる。天智2年の「白村江の戦い」では軍船400隻を一夜にして沈めた。平安編の鳥部野や、鬼哭石の里で降臨を成功しかける。市ヶ谷駐屯地ではついに「骨嵬のコア」と呼ばれるものを降臨させる。最終話では骨嵬・朱天と骨嵬のコアを融合させることで、オリジナルの骨嵬を復元した。ついにガサラキが完全に降臨し、その場にいた嵬を異空間に吸い寄せた。その実体は、遙か昔に滅びた第5惑星人が地球生命を監視し、やがて彼らの力を呼び出すほどに進化した種を取り込もうとする、いわば宇宙人によるアブダクションである。

閾(しきみ)/GSポイント

ガサラキ降臨の儀式を呼び出すのに最適な土地のこと。豪和側は「閾」、シンボル側は「GSポイント」と呼ぶ。ここでガサラの舞を踊ることで、重力波が天空から押し寄せてくる。国内では豪和の所有する鬼哭石の里や、市ヶ谷駐屯地敷地内、京都府中の鳥部野の地などがある。世界各地にも存在するらしく、ベギルスタンの神殿の丘や、朝鮮半島の錦江河口付近、中華人民共和国の三星堆遺跡などが作中で言及された。過去にガサラキが降臨した閾は、人工的な同心円のクレーターが点在するので目視で確認できる。

ポイントG-9

月の裏側にあるクレーターに潜んでいる、ガサラキの本体。第5惑星人10億人を素子とした巨大コンピューターが設置されている。シンボルが観測していたが、最終話にて重力波によって監視衛星を墜落させられる。ガサラキ降臨の予兆と前後して無数の光を発していた。

骨嵬(クガイ)

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黄金勇者ゴルドラン(Goldran)のネタバレ解説・考察まとめ

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『黄金勇者ゴルドラン』とは、1995年に放送されたサンライズによるロボットアニメ。「少年と意思を持つロボットが悪に立ち向かう」様を描いた勇者シリーズの6作目の作品である。同シリーズの作品の中でも特にコメディに徹した内容で知られており、さらに「冒険」や「宝探し」といった子供の興味を引く要素を組み合わせることで低年齢層の視聴者の獲得を図った。 伝説のパワーストーンと黄金勇者たちを手に入れたタクヤ、カズキ、ダイの3人は、ワルザック共和帝国の王族たちと戦いつつ、黄金郷「レジェンドラ」を目指していく。

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熱血最強ゴウザウラー(エルドラン)のネタバレ解説・考察まとめ

熱血最強ゴウザウラー(エルドラン)のネタバレ解説・考察まとめ

『熱血最強ゴウザウラー』(ねっけつさいきょうゴウザウラー)とは、サンライズ製作のロボットアニメ。『エルドランシリーズ』の第3作にしてTV版最終作である。月面から恐竜時代までを駆け抜けるシリーズ最大のスケールと、物語が進むに連れてシリアスさを増していくストーリーが特徴。「心」が生み出す力をテーマとしており、これを巡る敵との交流も見所の1つである。 外宇宙からの侵略者たる機械化帝国により、人類は危機に陥る。地球の守護神エルドランから巨大ロボットを授かった小学生たちが、力を合わせてこれに立ち向かう。

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勇者王ガオガイガーFINAL(ガガガ続編)のネタバレ解説・考察まとめ

勇者王ガオガイガーFINAL(ガガガ続編)のネタバレ解説・考察まとめ

『勇者王ガオガイガーFINAL』とは、日本のオリジナルロボットアニメ。TVアニメ『勇者王ガオガイガー』の続編であり、全8巻のOVAとして発売された。後に映像が追加された上で、『勇者王ガオガイガーFINAL GRAND GLORIOUS GATHERING』の名でTVでも放送された。 ガオガイガー擁するGGGが、侵略者の脅威を打ち破ってから1年。彼らのかつての仲間の天海護が、地球各地を襲撃する事件が発生する。両者が激突する中、宇宙の命運をも懸けた大異変が彼方の星系で起き始めていた。

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伝説の勇者ダ・ガーン(Da-Garn)のネタバレ解説・考察まとめ

伝説の勇者ダ・ガーン(Da-Garn)のネタバレ解説・考察まとめ

『伝説の勇者ダ・ガーン』とは、サンライズによるロボットアニメ。「少年と意思を持つロボットが侵略者に立ち向かう」様を描いた『勇者シリーズ』の第3作目の作品である。前2作から継続しての視聴者を意識して、「エコロジー」をテーマとして取り入れるなど、初期の『勇者シリーズ』の作品の中でも特に高めの年齢層を狙った作劇が繰り広げられたことで知られる。 星々に眠る「伝説の力」を求めるオーボスの先兵が地球に襲来。地球の分身である宝珠「オーリン」を手にした小学生の高杉星史は、伝説の勇者ロボと共に侵略者を迎え撃つ。

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