戦闘メカザブングル（Xabungle）のネタバレ解説・考察まとめ

2025.02.23

『戦闘メカザブングル』とは、1982年から1983年まで放映された富野由悠季・鈴木良武原作のロボットアニメ作品。総監督を富野が務め、制作に名古屋テレビ・創通エージェンシー・日本サンライズが名を連ねた。『機動戦士ガンダム』の大成功を受け、リアルロボットものの作風に加えて、アニメ独特の荒唐無稽な面白さも追及され大ヒットを記録した。「惑星ゾラ」という星を舞台に、主人公のジロン・アモスを中心にした庶民階級「シビリアン」が、支配階級の「イノセント」と戦うドラマを描いた西部劇風ロボットアニメ作品である。

『戦闘メカザブングル』の概要

『戦闘メカザブングル』とは、富野由悠季・鈴木良武原作のロボットアニメ作品。1982年2月6日から1983年1月29日まで、全50話が放映された。同作品は過去にビデオテープやDVD、ブルーレイなどのソフト化が行われており、動画配信サービスにて鑑賞することも可能である。『戦闘メカザブングル』の主なスタッフは、総監督を富野、キャラクターデザインを湖川友謙、メカニックデザインを大河原邦男と出渕裕、音楽を馬飼野康二が担当した。制作は創通エージェンシー、名古屋テレビ、そして日本サンライズ（現・サンライズ）がクレジットされており、日本サンライズ創立10周年記念作品として世に送り出されている。

『戦闘メカザブングル』の作品としての大きな特徴は、コメディーやギャグがふんだんに盛り込まれた明るい作風にある。原作と総監督を務めた富野由悠季は、前作『伝説巨神イデオン』にて全登場人物が悲劇的な最期を迎えるという当時としては衝撃的なエンディングを創り上げて、多くの熱狂的なファンを獲得した一方で「皆殺しの富野」という異名を付けられていた。『戦闘メカザブングル』においては暗くヘビーな作風は影を潜めて、子供でも楽しめる痛快で明朗なストーリーが展開されアニメーションとしての面白さが追及された。しかしながら、単純に明るいだけではなく、支配層と下級層との闘争劇やヒロインが洗脳されて主人公サイドの敵に回る人間ドラマなど、富野ならではの複雑な作風は健在であり大人からも人気と支持を獲得した。その結果、富野は同作品以降『聖戦士ダンバイン』や『重戦機エルガイム』などの名作を生み出していくこととなる。

『戦闘メカザブングル』は、「惑星ゾラ」と呼ばれる荒野だらけの地球が舞台である。ゾラの有害な大気の中で懸命に生きている主人公の少年ジロン・アモスを中心にウォーカーマシンというロボットメカやランドシップという戦艦を用いて展開される下級層のシビリアン同士の抗争や、シビリアンを支配してるイノセントとの闘争を描いたロボットアニメ作品である。

『戦闘メカザブングル』のあらすじ・ストーリー

プロローグ

「惑星ゾラ」と呼ばれる地球のとある荒野で、1人の少年が気を失っていた。彼の名はジロン・アモス。ジロンは意識を取り戻した時に、自分がまだ生きていることを実感する。そして、目覚めた先では、この惑星で作業や戦闘に用いられる2足方向メカのウォーカーマシン・クラブに乗った壊し屋ブレーカーと少年少女たちの盗賊団サンドラットが戦っていた。ジロンはサンドラットの所有する小型ホバークラフトのホバギーを借り、ブレーカーを追い払うとそのままホバギーを持ち逃げしようとするも、サンドラットに捕まってしまう。ジロンは腕を骨折しており、サンドラットのリーダーの少女ラグ・ウラロに連れられて町にあるバザーの医者メディック・ヘルトの治療を受けた。ところが、ラグたちは立て替えた治療費をメディックから奪い、その場から逃走する。惑星ゾラの荒野に暮らす人類シビリアンの間では、「三日限りの掟」という不文律があり、どんな罪を犯しても3日逃げ切ることに成功すればお咎めなしとなるのだ。ある目的のために生きているジロンは、サンドラットと行動をともにすることにした。ジロンは目的達成のために、交易商人キャリング・カーゴの所有するウォーカーマシン・ザブングルを盗もうとしていた。そして、サンドラットのメンバーたちを巻き込んでキャリングの1人娘エルチ・カーゴを人質に取ろうとするが、失敗して捕まってしまうのだった。

シビリアンとイノセント

ジロンはカーゴ家のザブングルを盗むことこそ叶わなかったものの捕まった後も生き延びており、父親のキャリングとの仲が良くないエルチやサンドラットが彼の仲間になった。しかし、程なくしてキャリングがブレーカーのティンプ・シャローンの策略に嵌められて死亡する。エルチは成り行きでキャリングの所有する惑星ゾラにおける陸海両用浮上式航行艦の超巨大ランドシップ、アイアン・ギアーの艦長の座に就き、そこへジロンとサンドラットも身を寄せたのだ。ジロンはザブングルのパイロットとしてアイアン・ギアーの主要戦力となるも、彼は1つの大きな目的に向かって暴走する。実はティンプはジロンの両親を殺害しており、ジロンは「三日限りの掟」を破って彼を追っていたのだ。掟をものともしないジロンの暴走に、アイアン・ギアーの仲間たちは呆れながらも次第に惹きつけられていく。特にエルチとラグは、ジロンを巡る恋のライバルとなったのだ。ジロン達は、ゾラの有害な大気の中でも生存できるシビリアンという人類だが、シビリアンはドームの中でしか生きられないイノセントに支配されていた。イノセントはシビリアンに寄り添っているアーサー・ランク派と、彼の思想・行動を良しとしないカシム・キング派に分かれて争っている。そのような状況下で、アイアン・ギアー一行は反イノセントを掲げる組織ソルトと合流を果たした。

洗脳されたエルチ・カーゴ

ジロン達アイアン・ギアー一行は、彼らに共鳴したアーサーとの対面を果たし、そこで意外な真実を聞かされた。イノセントの正体はゾラの先住民族たる人類だったが、星の環境が激変してしまったことで外に住むことができなくなってドームによる生活を余儀なくされていた。このままでは人類そのものの絶滅を迎えると危惧したイノセントは、有害な外界でも生活できる人類を創り上げる。それがシビリアンである。アーサー派は、緩やかにシビリアンを支配しながらいずれ彼らにゾラを譲るつもりだった。ところが、イノセントの既得権益を失うことを恐れたカシム派が、より厳しい態度でシビリアンを支配し続けたため、アーサー派とカシム派が対立することとなった。真実を知ったジロンは、シビリアン解放のためにイノセントと戦う決意をする。すると、カシムはアイアン・ギアー一行を倒すべく、エルチを拉致して洗脳した。カシムの思考を植え付けられたエルチは、ジロン達の敵として立ちはだかったのだ。

最終決戦の果て

アイアン・ギアー一行は、暴走する洗脳エルチに追い込まれるも、最終的に何とか彼女を助けることに成功した。しかし、なかなかカシムの思考を取り除くことができないでいた。そこへアーサーが自分の脳へカシムの思考を移行するよう提案する。こうしてエルチの洗脳は解けたが、引き換えにアーサーが亡くなってしまう。アイアン・ギアー一行がカシムを倒す決意を新たにすると、他のシビリアンも続々と決起して最終決戦へと突入した。ジロンは、既にザブングルから新たなウォーカーマシンのウォーカー・ギャリアに乗り換えており、カシム派を追い詰める。見境のなくなったカシムは、ICBMを発射させるもジロンのギャリアが食い止めた。しかし、ミサイルの誘爆でエルチが失明する大アクシデントが起きた。その最中にカシムは死亡し、シビリアン側の勝利が確定した。勝利に湧くアイアン・ギアー一行だが、皆の足手まといになることを恐れたエルチが失踪する。ジロンは何とかエルチを見つけ、アイアン・ギアーに戻るように促した。エルチを抱き抱えて走るジロン。そこへ、アイアン・ギアー一行の仲間たちもやって来た。メインキャラクターたちがゾラの荒野を走っているシーンで、『戦闘メカザブングル』のストーリーは完結したのだった。

『戦闘メカザブングル』の登場人物・キャラクター

シビリアン／アイアン・ギアー一行

ジロン・アモス

CV：小滝進（現・大滝進矢）

年齢：16歳
身長：170cm
使用銃：FN ブローイング・ハイパワー
『戦闘メカザブングル』の主人公。丸顔に赤い髪の毛とダークブラウンの瞳、そして筋肉質な肉体が身体上の特徴である。シビリアンの少年で、両親をティンプ・シャローンに殺害された。3日以内にティンプに復讐できなかったが、「三日限りの掟」を破って彼を追い続けている。その過程で盗賊集団サンドラットと知り合い、成り行きでウォーカーマシンのザブングルを手に入れた。その後はアイアン・ギアー一行に加わって両親の仇討ち、エルチ・カーゴの救出などを行動原理にしながら、次第にイノセントとの階級闘争へ足を踏み入れていくこととなる。性格は直情的で常識外の行動を取ることもしばしばだが、人を惹きつける魅力を備えており多くの仲間を得るのだった。搭乗マシンはザブングルとウォーカー・ギャリア。

エルチ・カーゴ

CV：横尾まり

年齢：16歳
身長：155cm
使用銃：ベレッタM84
本作品のヒロイン。交易商人キャリング・カーゴの一人娘で、グリーン系の髪とスカイブルーの瞳が印象的な美少女。お転婆な性格をしており、銃を扱えるほか投げナイフも得意にしている。ザブングルを盗みに来たジロンに関心を持ち、サンドラットごとアイアン・ギアー一行に迎え入れた。その一方でイノセントの文化に強い憧れがあり、文化的な色男が大好きである。ストーリーの中盤でイノセントに拉致・洗脳されアイアン・ギアー一行の敵に回ったこともあった。最終決戦直前にアーサー・ランクの尽力で洗脳が解け一行に復帰するも、カシム・キングと対峙した際の不慮の事故で失明してしまう。決戦後に自分が足手まといになると思い、アイアン・ギアーを飛び出すが、追いかけてきたジロンの懸命の説得で仲間たちとともに生きることを誓った。

ラグ・ウラロ

CV：島津冴子

年齢：16歳
身長：165cm
使用銃：H&K P7、ランチャーマグ
本作品のもう1人のヒロインと言える存在であり、シビリアンの少年少女で構成された盗賊団サンドラットのリーダーを務める少女。青い髪とグリーン系の瞳が特徴で、勝ち気な姉御肌の性格であることが判明している。ロックマンとの抗争中に出会ったジロンに興味を持ち、彼のザブングル強奪計画に手を貸した。その後は一貫してジロンに想いを寄せており、エルチとは恋のライバル関係にある。しかし、ジロンの気持ちがエルチにあることは早い段階で感じ取っており、エルチの失明・失踪後は寂しさを漂わせながらも潔く身を引いた。キャリングの死去後はアイアン・ギアーの指揮官を担当し、ザブングルのパイロットだったこともある。

チル

ブルメ

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『機動戦士ガンダム水星の魔女』とは、サンライズによるアニメ作品で、ロボットアニメの金字塔である『ガンダムシリーズ』の作品群の1つ。人型機動兵器MS（モビルスーツ）のパイロットを目指す少女たちが、彼女たちを飲み込まんとする巨大企業や大組織の陰謀に抗っていく様を描いている。『ガンダムシリーズ』はリアル路線のロボットアニメとして知られており、作中に登場するロボットはあくまでも“兵器”として扱われている。ここでは、『機動戦士ガンダム水星の魔女』に登場するMSなどの兵器を紹介する。

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戦闘メカ ザブングル（Xabungle）のネタバレ解説・考察まとめ

『戦闘メカ ザブングル』の概要

『戦闘メカ ザブングル』のあらすじ・ストーリー

プロローグ

シビリアンとイノセント

洗脳されたエルチ・カーゴ

最終決戦の果て

『戦闘メカ ザブングル』の登場人物・キャラクター

シビリアン／アイアン・ギアー一行

ジロン・アモス

エルチ・カーゴ

ラグ・ウラロ

チル

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