硫黄島からの手紙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『硫黄島からの手紙』とは、アメリカ合衆国で製作された戦争映画。太平洋戦争末期の日本軍司令官、栗林忠道が家族に送った『「玉砕総指揮官」の絵手紙』に基づいており、クリント・イーストウッドが監督を、アイリス・ヤマシタが脚本を務めた。前作のアメリカ側からみた硫黄島での戦闘を描く、『父親たちの星条旗』と対をなす『硫黄島2部作』の日本側作品。2006年に発見された兵士たちの手紙から始まり、1944年当時の硫黄島守備隊の玉砕までの日々を陸軍一等兵西郷や守備隊指揮官栗林中将の目線から描いている。

『硫黄島からの手紙』の概要

『硫黄島からの手紙』とは、アメリカ合衆国で製作された戦争映画。2006年12月9日に劇場公開された。
太平洋戦争末期の日本軍司令官、栗林忠道(くりばやしただみち)が家族に送った『「玉砕総指揮官」の絵手紙』に基づいており、クリント・イーストウッドが監督を、アイリス・ヤマシタが脚本を務めた。配給会社はワーナー・ブラザーズ。キャストは渡辺 謙、二宮和也、伊原剛志 、加瀬 亮 、中村獅童など。
前作のアメリカ側からみた硫黄島での戦闘を描く、『父親たちの星条旗』と対をなす『硫黄島2部作』の日本側の作品である。太平洋戦争末期の日本軍の硫黄島守備隊の師団長として着任した栗林は、本来後方の小笠原諸島で指揮を執るべき身分であった。しかし、前線を自らの目で見定めることが1日でも長く防衛できるという考えから、激戦地の運命を辿る硫黄島に司令部を置くべく飛行機でやってきた。着任初日、陣地構築に文句を言い、上官から殴られていた西郷 昇(さいごう のぼる)を助けたことから西郷目線での物語へと場面が移り変わる。その後、西郷はアメリカ軍との苛烈な戦闘の最前線に身を置き、硫黄島守備隊の玉砕まで生き残ることとなる。

作品は人気を博し、ナショナル・ボード・オブ・レビュー(最優秀作品賞)、第32回ロサンゼルス映画批評家協会賞(最優秀作品賞)、アメリカ映画協会賞、サウスイースタン映画批評家協会賞(作品賞第2位)、ダラスフォートワース映画批評家協会賞(最優秀外国語映画賞 、作品賞第6位)、サンディエゴ映画批評家協会賞(最優秀作品賞 、最優秀監督賞)、ラスベガス映画批評家協会賞(作品賞トップ10)、フェニックス映画批評家協会賞(最優秀外国語映画賞 、作品賞トップ10)、シカゴ映画批評家協会賞(最優秀外国語映画賞)、AFI(アメリカン・フィルム・インスティチュート)(特別賞)、ユタ映画批評家協会賞(最優秀外国語映画賞)、カンザスシティ映画批評家協会賞(最優秀外国語映画賞)、全米映画批評家協会賞(作品賞第3位)、第12回クリティクス・チョイス・アワード(最優秀外国語映画賞)、ノーステキサス映画批評家協会賞(最優秀外国語映画賞)、第64回ゴールデングローブ賞(最優秀外国語映画賞)、第79回アカデミー賞(音響編集賞)、第31回日本アカデミー賞(最優秀外国映画賞)など、様々な賞を受賞した。

『硫黄島からの手紙』のあらすじ・ストーリー

日本軍守備隊が遺した手紙の発見

2006年、東京都小笠原諸島硫黄島。戦跡の調査隊が、地下壕の地中に埋められていた鞄から数百通もの手紙を発見した。それは、61年前にこの島で戦った兵士たちが、家族に宛てて書き残したものだった。

1944年の硫黄島

栗林は最高指揮官として、硫黄島に降り立つ。

1944年、日本軍は開戦の合図となった真珠湾攻撃以来、オーストラリアの目前まで領土を拡大していたが、日本海軍の主力空母をほとんど失うこととなったミッドウェー海戦の敗北を機に次々に領土を失っていた。絶対国防圏に定められたフィリピンが陥落し、いよいよ日本の本土がアメリカ軍によって脅かされる段階となった。そこでアメリカ軍の日本本土攻撃の第一目標となったのが小笠原諸島の先端に位置する、硫黄島であった。そんな太平洋戦争の戦況が悪化しつつある1944年6月、小笠原方面最高指揮官・栗林忠道(くりばやしただみち)陸軍中将が硫黄島に降り立った。本土防衛の最後の砦とも言うべき硫黄島の命運は、栗林率いる小笠原兵団に託されていた。着任早々、水際作戦陣地を見学した栗林だったが、敵の砲撃で大半が潰されてしまうことを危惧し、敵を引き付けてから殲滅する作戦へと切り替えた。水際防衛作戦は従来の日本軍の戦略として、無防備な敵兵を一方的に叩くことができると考えられていた。しかし栗林は、敵の戦艦から放たれる砲弾や航空機の爆撃で水際防衛陣地が壊滅していることを、過去の事例から知っていたのだ。栗林が水際防衛や飛行場確保に固執する海軍軍人らの反対や突き上げを抑える中、食料も水も満足にない過酷な状況で地下陣地が掘り進められていた。張り巡らせたこの地下陣地こそ、敵を1日でも長く硫黄島に釘付けにする秘策だった。

栗林中将と陸軍一等兵西郷との出会い

硫黄島守備隊として配置された応召兵・西郷昇(さいごうのぼる)陸軍一等兵は、水際防衛陣地の構築に馬車馬のように働かされていた。水も食糧もない、気候も過酷なこの島で陣地を構築しなくてはならない絶望感から愚痴をこぼしていると上官である谷田(たにだ)大尉に見つかり、殴られてしまう。しかし栗林は、西郷への体罰を大事な兵隊だという理由から止めた。そのような異例の措置を取ったことで周囲を驚かせつつも颯爽と去ってゆく栗林を見つめながら西郷は、兵隊のことを何も考えない今までのどの指揮官とも違うと感じ、今後の戦況に希望を抱くこととなる。

アメリカ軍の上陸と悲惨な戦闘

1945年2月19日、事前の砲爆撃を経て、ついにアメリカ軍が上陸を開始する。上陸したアメリカ軍は隠れて待ち構えていた日本軍に一斉に攻撃され、大混乱に陥る。しかしアメリカ軍の膨大な物量には敵わず、海岸の砲台・トーチカ(銃眼を設けたコンクリート製の防御陣地)はすぐに制圧され、西郷たちの部隊が守備する摺鉢山も陥落する。西郷の隊長である谷田大尉ら摺鉢山の人員は摺鉢山を守り切れなった責任を取り自決した。
しかし、伝令として偶然栗林中将の後退して戦うよう命じる無線を聞いた西郷と清水洋一(しみずよういち)は自決せず、栗林の無線に従って北部の部隊に合流しようとする。戦局が悪化する中、合流先の守備隊隊長、林(はやし)少将は独断で反撃を行うことを決定。この命令を聞いた栗林は兵力を温存するために撤回命令を出したが、前線に情報が行き渡らずに多数の将兵が戦死する結果となってしまった。副官として配置されていた伊藤(いとう)海軍大尉も林少将の命に従い元山飛行場を奪還しようとし、伊藤は西郷ら指揮下の部隊を率いて陣地の外へ出る。しかし、アメリカ軍の銃撃のすさまじさに部隊は壊滅してしまう。伊藤大尉は生き残り、再度攻撃を仕掛けようとするが、数少ない栗林の理解者である西武一(にしたけいち)中佐から賛同を得られなかった。結果、1人で戦うことを決め、陣地を飛び出す。
一方で西郷達も生き残っていたが、西中佐の指揮下に入り、栗林の待つ司令部へと進み続けた。このように情報が錯綜し命令が届かないことにいら立ちを抑えられない栗林に、東京の大本営から無線が届く。それは「友軍は硫黄島には送れない」、「最後まで大義を貫徹せよ」という、事実上の玉砕命令であった。

清水と西郷の投降

その頃西郷達はまだ司令部にたどり着けず、西率いる戦車部隊の残余と合流していた。西は栗林の考えに賛同している将校であり、栗林の元に撤退するべきだと考え、移動していた。そんな中、戦いに疲れ果てた西郷と清水はアメリカ軍への投降を決意し、清水が先に地下陣地から出ていく。清水はアメリカ兵への投降に成功するが、捕虜を連れて行くのが面倒になった見張りのアメリカ兵に銃殺されてしまう。その夜、西郷らは白旗を握りしめて変わり果てた清水を発見。投降しても救われない絶望感と戦友を失った悲しみが西郷を襲う。さらに移動中にアメリカ軍の機関銃部隊と交戦せざるを得ない局面で西が目を負傷してしまう。自力では動くことができないと悟った西は部下に生き残って栗林の本隊と合流することを命令し、自決してしまった。最終的に西郷は数人の兵隊と命からがら栗林の居る司令部に辿り着き、死を覚悟して妻に手紙を書く。

栗林中将の決断と玉砕

日本に残した家族を守るため遂に栗林は大本営の決定に従い、自ら兵を率いて最後の総攻撃(玉砕)を敢行する。しかし、突撃を敢行した直後、栗林は足を撃たれ、動けなくなってしまう。栗林は副官の藤田正喜(ふじた まさのぶ)大尉に介錯を依頼するも、藤田が刀を振り下ろす直前に狙撃されてしまう。
一方、西郷は栗林から「何度も出会ったことで運命を感じた」として、機密書類の焼却を命じられ、1人陣地に残っていた。遅れて陣地から出た西郷は、戦死した副官と瀕死の栗林を見つける。栗林は西郷に気付くと、「ここはまだ日本か」と問い、西郷の「日本であります」という言葉を聞いた後、かつてアメリカ駐在中に贈られた拳銃を使って自決を遂げた。西郷は栗林の最期を看取ったことで悲しみに暮れるも、栗林の遺体をアメリカ軍に渡さないよう隠すため、行動を開始する。

生き残った西郷と兵隊たちが遺した手紙の行方

栗林は最後に「死体がアメリカ軍に見つからないようにしてほしい」と西郷に命じていた。この命令を果たし元の場所に戻ってきた西郷が見たものは、島の端まで攻略したアメリカ軍であった。その兵隊の1人が栗林中将の拳銃を身に着けているのを見た西郷は、怒りのあまりスコップで殴り掛かるも鎮圧され捕まってしまい、生還を果たすこととなった。
再び現代に場面が転じ、調査隊が西郷によって埋められた手紙を発見するシーンに戻る。実は西郷は機密書類の焼却の際に、玉砕した兵隊達が書いた遺書を発見しこれを残すべきだと考え、陣地に埋めていたのだった。

『硫黄島からの手紙』の登場人物・キャラクター

主要キャラクター

栗林忠道 (くりばやし ただみち/演:渡辺謙)

陸軍中将であり小笠原兵団司令官。アメリカに駐在武官として勤務した経験があり、日本軍の将校の中でも特に柔軟な思考を持つ。従来の水際防衛陣地の構築を変更し、地下陣地を構築して敵を1日でも多く引き付けるなど型破りな戦法を好む。また、兵隊一人ひとりに対しても優しくするべきだと考える人格者として描かている。作中では、西郷達兵隊のことを常に気にかけ、兵力の温存に努めつつ、1日でも長く硫黄島にアメリカ軍を踏みとどめようと奮闘した。

西郷昇 (さいごうのぼる/演:二宮和也)

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大野、櫻井、松本、二宮、相場の5人が活躍していた「嵐」。メンバーの一人である二宮和也は、公式で発表されている身長が168センチメートルとなっている。ところが授賞式やイベントなどでほかの高身長の俳優・女優と並んでみると明らかに二宮が小さく見え、「168センチは嘘なのでは?」との噂がファンの間で持ち上がっているのだ。本記事では二宮和也の身長は何センチあるのか、様々な比較画像を用いて検証する。

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実はこの人も!?左翼・左派と噂されている芸能人・著名人まとめ【太田光、土田晃之ほか】

実はこの人も!?左翼・左派と噂されている芸能人・著名人まとめ【太田光、土田晃之ほか】

革新的な考え方をしていたり、日本に対して批判的な姿勢を見せる人を一般的に「左翼・左派」と言うが、芸能人の中でも「左翼・左派ではないか」と噂されている人物がいる。真相は不明であるが、報道番組などでコメントを求められた際の発言がもとになり、ネット上などで噂が巻き起こるのだ。本記事では「左翼・左派」だと噂されている芸能人・著名人の情報をまとめて紹介する。

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【二宮和也】芸能人・著名人のプリクラ画像まとめ!どこから流出!?【宮崎あおい】

【二宮和也】芸能人・著名人のプリクラ画像まとめ!どこから流出!?【宮崎あおい】

誰でも気軽に自分の顔をシールにすることができるとして大流行した「プリクラ」。ネットニュースなどでは芸能人・著名人たちのプリクラ画像が紹介されることも少なくない。可愛いポーズや落書きの参考になるようなものもあれば、どこからか流出したと思われる意外なカップル同士のプリクラも存在する。本記事では芸能人・著名人たちのプリクラ画像をまとめて紹介する。

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