昭和天皇物語(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『昭和天皇物語』とは半藤一利の『昭和史』を原作とする、『ビッグコミックオリジナル』2017年9号より連載を開始した能條純一による歴史漫画である。原作以外にも複数の文献資料や当時の新聞などからも補強されている。主人公は昭和天皇である。明治天皇崩御から大東亜戦争前、戦中、戦後という激動の日本を昭和天皇がどのように駆け抜けたのか描かれている。他の重要人物も活々とリアルに描かれており、二十世紀日本の歴史全体の流れや天皇制の在り方など改めて振り返られる内容である。

第11巻87話に登場する。
天皇が公に意思を表示する文章をいう。

顕官(けんかん)

第11巻88話に登場する。
地位の高い官職に就く者をいう。

戒厳令(かいげんれい)

第12巻91話に登場する。
戦時や自然災害、暴動などの緊急事態時に国内外や全国を警備する必要がある場合に憲法や法律の効力を停止し、一部、又は全部の行政権、司法権を軍隊の指揮下に移行する命令をいう。

奉勅命令(ほうちょくめいれい)

第12巻91話に登場する。
大日本帝国憲法における天皇の統帥大権に基づいて発せられた天皇の直接的意志が反映された命令をいう。

軍部大臣現役武官制度(ぐんぶだいじんげんえきぶかんせい)

第12巻96話に登場する。
政党勢力へに軍政浸透を阻止するため設けられた、陸軍大臣や海軍大臣を現役の大将や中将から任用する制度をいう。政局への影響を大きくした軍部がこの制度を利用し、自分達の都合の良い大臣以外を出さないとするなどで帝国議会運営を妨害する。

御前会議(ごぜんかいぎ)

第13巻99話に登場する。
天皇が臨席して国家の重大事を議論する会議をいう。

五相会議(ごしょうかいぎ)

第14巻111話に登場する。
内閣総理大臣、陸軍大臣、海軍大臣、大蔵大臣、外務大臣のこれら5閣僚による軍事行動について議論された会議をいう。

荻窪会談(おぎくぼかいだん)

第14巻112話に登場する。
近衛文麿の私邸である荻外荘において日独伊による三国同盟に賛成か否かについて議論された会議をいう。後に御前会議において日独伊三国同盟の締結が正式に決定される。

興亜院(こうあいん)

第14巻113話に登場する。
第一次近衛内閣において設立された対外政策機関をいう。アジアにおける日本勢力拡大と大東亜共栄圏構想推進を目的としていた。

大政翼賛会(たいせいよくさんかい)

第15巻115話に登場する。
近衛文麿を中心とした日本の政治結社をいう。すべての政党を解散し一党独裁体制を理想とする。

条約・宣言

ポツダム宣言

第1巻1話に登場する。
1945年7月26日にアメリカ、イギリス、中国の三国が共同して発表した日本への降伏勧告文である。広島、長崎への原発投下、ソ連による参戦などで最終的に日本は受諾、大東亜戦争は終結する。

独・ソ不可侵条約(どくそふかしんじょうやく)

第14巻109話に登場する。
1939年(昭和14年)に締結されたナチス・ドイツとソビエト連邦の間に締結された不可侵条約をいう。対ソを想定した密約がドイツと交わされていたにも関わらず日本への通知なしに締結される。これにより日本はドイツへの不信感が強まり、対ソ戦略を再考しなければならなくなる。

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