昭和天皇物語(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『昭和天皇物語』とは半藤一利の『昭和史』を原作とする、『ビッグコミックオリジナル』2017年9号より連載を開始した能條純一による歴史漫画である。原作以外にも複数の文献資料や当時の新聞などからも補強されている。主人公は昭和天皇である。明治天皇崩御から大東亜戦争前、戦中、戦後という激動の日本を昭和天皇がどのように駆け抜けたのか描かれている。他の重要人物も活々とリアルに描かれており、二十世紀日本の歴史全体の流れや天皇制の在り方など改めて振り返られる内容である。

嘉仁(よしひと)

第1巻1話から登場する。
本作の主人公である裕仁の父で大正天皇である。
幼少から病気がちであった。病気がちでありながらも日本国内各地を行啓する。この時の思い出は裕仁の欧州外遊を促すことに繋がる。嘉仁自身欧州外遊が叶わず「裕仁には実現さて上げたい。」とし裕仁の欧州外遊を実現させる。更なる病状悪化で裕仁の摂政就任の声が上がるようになった時も天皇の印章である御璽を守ろうとする姿勢をみせる。

節子(さだこ)

画面左側が節子。画面右側は杉浦重剛。

第1巻4話に登場する。
大正天皇嘉仁の皇后の貞明皇后で裕仁の母にあたる。旧姓は九条(くじょう)である。
病気がちな大正天皇嘉仁に代わり皇室を取り仕切る。皇室を政治利用されることに警戒しながらも政界の首脳らなどに決して臆することなく自らの意見を伝える。

良子(ながこ)

第2巻11話から登場する。
裕仁の妃の香淳皇后である。日本の皇族でありながら陸軍軍人でもある久邇宮邦彦王(くにのみやくによしおう)の第一王女である。
学習院女学部時代は他の生徒より投稿しトイレ掃除をしていた。また書道の授業中に大正天皇王妃である貞明皇后節子が突如訪問した際も周りの生徒が振り向く中、良子だけが書に集中していた。これが節子の目に留まりその後裕仁の妃候補となる。
裕仁とは東京女子高等学校附属幼稚園時代に面識があった。
裕仁に対する帝王学で倫理を担当した杉浦重剛(すぎうらじゅうごう)が入院する際「(裕仁)殿下のお好きなところを3つ挙げてもらいたい。」とする質問に「道理を知る能力に長けている。他人に対し労わる心がある。私を守って下さる強い意志がある。」と答える。これは杉浦が初回の講義で挙げたた三種の神器の要点を満たすものであった。

皇族・臣族・華族

宜仁(のぶひと)

第1巻1話から登場する。
後の大正天皇嘉仁の第三皇男子として生を授かる。御称号は光宮(てるのみや)である。
第三皇男子の雍人に比べ無鉄砲な行動を取ることない非常におとなしく優しい性格である。母である黄淳皇后節子から「良い子だ。」とされる。

睦仁(むつひと)

第1巻2話に登場する。
日本国第122代天皇の明治天皇である。日露戦争で多くの若い命を犠牲にしたという自責の念に苛まれる乃木希典に学習院院長就任を命じる。

川村純義(かわむすみよし)

第1巻1話に名前だけ登場する。
明治天皇睦仁からの信任が篤い伯爵であり日本の海軍軍人。裕仁の養育係を任され裕仁や雍人を里子として引き受ける。

照憲皇太后(しょうけんこうたいごう)

第1巻4話に名前だけ登場する。
明治天皇の皇后である。

久邇宮邦彦王(くにのみやくによしおう)

第2巻14話に登場する。
後の昭和天皇の妃、香淳皇后となる良子の父である。

久邇宮信子(くにのみやのぶこ)

第2巻14話に名前だけ登場する。
後の昭和天皇の妃、香淳皇后となる良子の妹。

久邇宮智子(くにのみやさとこ)

第2巻14話に名前だけ登場する。
後の昭和天皇の妃、香淳皇后となる良子の妹。

keeper
keeper
@keeper

目次 - Contents