GODZILLA ゴジラ(モンスターバース)のネタバレ解説・考察まとめ
『GODZILLA ゴジラ』とは、2014年に公開されたアメリカの怪獣映画。日本を代表する特撮である『ゴジラシリーズ』に、ハリウッドが本気で取り組んだ意欲作である。監督はギャレス・エドワーズで、キャッチコピーは「世界が終わる、ゴジラが目覚める。」。興行収入5億ドルを超える大ヒットを記録し、アメリカ版怪獣映画シリーズ『モンスターバース』の最初の作品ともなった。略称は「ギャレゴジ」。
日本で巨大生物ムートーが復活。これを追うように怪獣たちの王ゴジラも活動を開始し、両者の戦いに人類は翻弄される。
ムートーの卵を焼き払うフォード
物語終盤、ムートーの巣の中に突入したフォードは、そこに産み付けられた大量の卵を発見する。卵の中ではムートーの幼生体が蠢いており、孵化するまではもう間もないことが一目で分かる状態だった。これを見たフォードは、「ムートーもまた自分と同じく、父のジョーが命懸けでそうしたのと同じく、我が子と家族を守らんとする親である」ことにも気づき、しかし肉親を殺された人間として、母国を守る軍人として、淡々とムートーの卵を焼き払う。
この時、フォードは一言も言葉を発していない。そこには「作戦行動中な上にすぐ側で巨大生物同士が戦っているのに、余計なことを言う暇はない」という軍人としての判断もあれば、「両親の復讐を果たせるという高揚」や「親から我が子を奪う罪悪感」など様々な想いがあったはずである。ムートーの卵を処理していくフォードの横顔は、鬼気迫るようにも、悲しみをむりやり押し殺しているようにも見える。
『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
制作発表時の「ゴジラの身長」問題
本作の制作が決まった時、「ハリウッドで『ゴジラシリーズ』の新作が作られる」という情報は日本の怪獣映画好きの間でも大きな話題となった。制作発表会には日本の記者も押しかけて公開時期などに関する質問が行われたが、この時「今作のゴジラの身長はどれくらいか」という問いにアメリカ側が困惑する一幕があった。
日本では、その大きさを分かりやすくイメージするための指標として、怪獣には身長や体重が設定されていることがほとんどである。しかし実はアメリカにはこのような文化が無く、「日本人はどうしして怪獣の正確な身長を知りたがるのか、そもそもそんなものいつ計るというのか」と先方を大いに不思議がらせたという。
「ゴジラ」の発音に関する渡辺謙の抵抗
本作における中心人物の1人「芹沢猪四郎」を演じた渡辺謙は、アメリカのスタッフから「ゴジラ」の発音についてとある注意を受けていたことを明かしている。英語圏では、「ゴジラ」は「ガッジラ」に近い発音をするのが一般的で、「日本風の呼び方だと英語圏の人間には奇妙に聞こえるから、英語風の発音で統一してほしい」というのだ。
渡辺は役者としてこれを素直に了承したものの、「ゴジラは日本で生まれたものなのに、わざわざ英語風の発音にするのも何か違う」との想いを抱き、本作中で1度だけかなり明確に「ゴジラ」と発音している。渡辺のこの抵抗は「まぁ気持ちは分かる」とアメリカ側のスタッフにも理解してもらえたのか、それとも単に見逃されたのかそのままになっているが、それがどのシーンなのかは「自分で探してほしい」と語っている。
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目次 - Contents
- 『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)の概要
- 『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)のあらすじ・ストーリー
- 母の死と父との別れ
- ハワイの惨劇
- 怪獣たちの進撃
- 王の帰還
- 『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)の登場人物・キャラクター
- フォード・ブロディ(演:アーロン・テイラー=ジョンソン)
- 芹沢猪四郎(せりざわ いしろう/演:渡辺謙)
- ジョー・ブロディ(演:ブライアン・クランストン)
- エル・ブロディ(演:エリザベス・オルセン)
- サム・ブロディ(演:カーソン・ボルド)
- ウィリアム・ステンツ(演:デヴィッド・ストラザーン)
- 『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)の登場怪獣
- ゴジラ/GODZILLA
- ムートー/M.U.T.O.
- 『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ジョー「私が母さんを死なせに行かせたからだ、息子よ」
- ジョー「家族のもとに帰れ。家族を守るんだ。何が起こってもだ」
- 芹沢「ゴジラならムートーを倒せます」
- ムートーの卵を焼き払うフォード
- 『GODZILLA ゴジラ』(モンスターバース)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 制作発表時の「ゴジラの身長」問題
- 「ゴジラ」の発音に関する渡辺謙の抵抗