キングコング:髑髏島の巨神(モンスターバース)のネタバレ解説・考察まとめ

『キングコング:髑髏島の巨神』とは、2017年に公開されたアメリカの怪獣映画。アメリカを代表する怪獣キングコングを題材とした作品としては8作目で、アメリカ版怪獣映画シリーズ『モンスターバース』の2作目の作品である。監督はジョーダン・ヴォート=ロバーツ、主演はトム・ヒドルストン。キャッチコピーは「この島で、人類は最弱」。全世界で5.6億ドルもの興行収入を記録した。
1973年、特務研究機関MONARCHは未開の「髑髏島」の調査を敢行。そこは巨大な怪生物と島の王コングが徘徊する脅威の場所だった。

『キングコング:髑髏島の巨神』の概要

『キングコング:髑髏島の巨神』とは、2017年に公開されたアメリカの怪獣映画。監督はジョーダン・ヴォート=ロバーツ、主演はトム・ヒドルストン。キャッチコピーは「この島で、人類は最弱」。
アメリカを代表する怪獣キングコングを題材とした作品としては8作目にあたり、アメリカ版怪獣映画シリーズ『モンスターバース』の2作目の作品でもある。本作に登場する主役怪獣のコングは、その後も同じ個体が『モンスターバース』の続編作品に登場し、ゴジラに殺されかけたり同族から襲撃されたりと散々な目に遭いながら活躍を続けている。

監督のロバーツは「日本の漫画・アニメ・ゲームは自分のDNAになっている」と公言するほどの日本好きで、本作のビジュアルやモンスターの設定にもその影響が多分に表れている。
映画評論家からは「怪獣映画としての迫力と人間ドラマの双方が過不足なく描かれた傑作」と評価する声が多く、全世界で5.6億ドルもの興行収入を記録した。この映画と『GODZILLA ゴジラ』の興行的成功が、『モンスターバース』のシリーズ化を決定づけるものとなった。

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太平洋上にある髑髏島(どくろとう)は、常に暴風雨に覆われた前人未到の島だった。1973年、特務研究機関MONARCH(モナーク)はこの地の調査を敢行。そこで調査隊が見たのは、島を闊歩する巨大な怪生物たちと、その王として君臨する超大型類人猿コングの姿だった。
怪生物たちに襲われて何人もの仲間が命を落とす中、一行は脱出を目指して大冒険を繰り広げる。一方、コングによって部下を失った軍人たちは、人類に匹敵する知性を持つコングを倒そうと別行動を取り始めていた。

『キングコング:髑髏島の巨神』のあらすじ・ストーリー

兵士たちが見た巨神

髑髏島を進むコンラッド(左)とメイソン(右)。

太平洋上にある髑髏島(どくろとう)は、常に暴風雨に覆われた前人未到の島だった。1944年、太平洋戦争の最中にここにアメリカと日本の戦闘機が不時着。それぞれに乗っていた米兵のハンク・マーロウと日本兵のグンペイ・イカリは、「敵国の兵士と出会った」となおも殺し合う中、全長数十mの巨大な類人猿と遭遇する。
この大型類人猿こそはコングと呼ばれる髑髏島の王であり、そのコングに見劣りしない巨大な怪生物が闊歩するのがこの地のごく普通の後継だった。震えあがったハンクとグンペイは「殺し合っている場合ではない」と和解を果たし、なんとか島からの脱出を目指していった。

髑髏島調査隊の派遣

1973年。アメリカがベトナムからの撤退を決定した頃に、アメリカの特務研究機関MONARCH(モナーク)は髑髏島の調査を計画する。衛星写真で初めてこの島の存在が明らかになり、誰よりも先に調査に入って島の所有権を主張したいというのが理由だった。調査隊の代表であるウィリアム・ビル・ランダにとっては、自身が提唱する「地球空洞説」を実証するためのまたとないチャンスでもあった。
元イギリス特殊空挺部隊の大尉ジェームズ・コンラッド、戦場カメラマンのメイソン・ウィーバー、米国陸軍第三強襲ヘリコプター部隊「スカイデビルズ」の隊長であるプレストン・パッカードといった有能な人材を集めたMONARCHは、スカイデビルズのヘリコプターで意気揚々と髑髏島に乗り込む。

しかし、調査の名目で投下したサイズミック爆弾により島の自然が破壊されるのを見たコングが激怒し、突如として一行に襲い掛かる。スカイデビルズのヘリコプター部隊は全滅し、一行は島の外に脱出するための手段を失う。
調査隊が帰投しない場合、島北部に増援のヘリコプターがやってくる手筈になっており、コンラッドたちはコングやそれに匹敵する巨大生物が闊歩する髑髏島を徒歩で踏破しながら増援部隊との合流地点まで移動しなければならなくなる。一行が「生き残るためにはやるしかない」と絶望的な気分で団結する中、部下を殺されたパッカードは「あの化け物を必ず殺してやる」とコングへの憎悪に身を焦がしていた。

島で暮らす人々

巨大生物に次々と襲われ、何人もの脱落者を出しながら島北部を目指す中、一行は島の中で数十年もの時を過ごしたハンクと遭遇する。グンペイと2人で脱出を目指していたハンクだが、その夢が叶う前に彼はスカル・クローラーと呼ばれる巨大生物に食い殺されてしまっていた。ハンクから「島を出るつもりなら案内する、自分も連れて行ってくれ」と懇願された一行は、「この先に進むなら案内が必要だ」との理由もあり、彼を仲間に加える。
コンラッドたちが徒歩で島の北部を目指していることを知ったハンクは、「危険過ぎるし間に合わない」として、自分とグンペイの2人で作り上げた手製のボートを提供する。このボートは島で暮らすイーウィス族という部族の村の近くにあり、一行はハンクの紹介で彼らから独特の歓待を受ける。

ハンクのボートは不時着した飛行機を解体して作り上げたもので、まだ完成していない状態だった。コンラッドたちがこの作業を進める中、メイソンは村の近くでがれきの下敷きになっていた巨大生物をコングが助ける様を目撃。「コングはただの怪物ではなく、この島の王にして守護神であり、高度な知性を持っている」との事実を知る。
ボートを完成させるコンラッドたちだったが、ここでパッカードが「はぐれた部下を回収してから合流地点に向かうべきだ」と主張。この意見に押し切られる形で、一行はいったん島の西部を目指すこととなる。

脱出と帰国と新たなる冒険

島の西部を探索する中、一行はスカル・クローラーの襲撃を受ける。ランダもこの時に命を落とし、もはや調査隊は壊滅状態となった。パッカードが探していた部下もスカル・クローラーに食い殺されていたことが明らかとなり、コンラッドたちはこれ以上犠牲が出る前に合流地点に向かうべきだと考える。
しかしパッカードは「この島の怪物たちに人間の力を見せてやる」と言い張り、自身に賛同した者たちと共にコンラッドたちとは別行動を取る。パッカードが島の王であるコングを殺すつもりだと気づいたコンラッドは、島の生態系を守るためにも、コングを神と崇めるイーウィス族のためにもそんなことをさせるわけにはいかないと考え、パッカードの暴挙の阻止に乗り出す。

パッカードの用意した戦場仕込みの罠にコングは追い詰められ、体の動きを封じられた上で爆弾を仕掛けられる。しかしここにコンラッドが駆け付け、「部外者である我々に島の秩序を破壊する権利は無い」と主張してコングを解放する。パッカードはなおもコングの抹殺に執念を燃やすが、自由を得たコングの反撃によって絶命する。
合流地点へと到達したコンラッドたちは、やってきたヘリコプターに乗って髑髏島を脱出。ハンクは30年近くの時を経て故郷に戻り、念願のメジャーリーグの試合を見て“帰ってきた”実感にむせび泣く。一方、コンラッドとメイソンはMONARCHから接触を受け、髑髏島以外の場所で確認された巨大生物の資料を見せられる。恐竜のような怪物、謎の怪鳥、巨大な蛾、そして3つ首の竜らしきものを描いた古い壁画の写真を目の当たりにしたコンラッドとメイソンは、自分たちの冒険がまだ続くだろうことを理解して苦笑するのだった。

『キングコング:髑髏島の巨神』の登場人物・キャラクター

ジェームズ・コンラッド(演:トム・ヒドルストン)

日本語吹き替え:GACKT

元イギリス特殊空挺隊の大尉。アメリカ側の傭兵としてベトナム戦争に参加し、終戦のタイミングでその経歴と実力を見込まれて髑髏島の探索に参加する。

メイソン・ウィーバー(演:ブリー・ラーソン)

日本語吹き替え:佐々木希

ベトナムで活動していた戦場カメラマン。髑髏島の探索にも参加し、コングがただの怪物ではなく高度な知性を持つことに最初に気づく。

ウィリアム・ビル・ランダ(演:ジョン・グッドマン)

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