真実(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『真実』とは、2019年の日仏共同制作のヒューマンドラマ映画。2018年にカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した是枝裕和監督の作品。代表作は『万引き家族』『誰も知らない』など。主演には、フランスを代表する大女優カトリーヌ・ドウーヴを起用し、すべての撮影をフランスで行った監督の初の国際共同製作映画ということで、世界から注目を浴びる。『真実』の出版を機にベテラン女優ファビエンヌとその娘リュミールが心に秘めている真実、彼女たちを取り巻く人々の思いが暴かれてゆく。
『真実』の概要
『真実』とは、日本では2019年10月に公開された日仏共同制作のヒューマンドラマ映画。第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した『万引き家族』や『誰も知らない』『そして父になる』などで知られる是枝裕和の最新作品。主演は、フランスを代表する大女優カトリーヌ・ドウーヴとこの映画を作るきっかけとなったジュリエット・ビノシュ。2003年頃に是枝監督が書いていた大女優の楽屋だけを舞台にした未完成の戯曲を元にして作られている。
ジュリエット・ビノシュと是枝が「何かを一緒にやりましょう」と話したのがきっかけで、そこからフランスを舞台にするという構想が成り立ち始めた。フランスということで、もう一人の主役は、彼女以上の適役はいなかったと監督が断言するカトリーヌ・ドウーヴが選ばれた。この二人なしでは映画は成立しなかったと是枝監督は語っている。2018年、『万引き家族』のカンヌ授賞式直後にはイーサン・ホークとの出演交渉のため是枝監督は自らニューヨークに向かっていた。
フランス語を理解しない日本人監督がすべての撮影をフランスで、通訳を通してフランス語で行ったという映画で、さらに、是枝監督初の国際共同製作映画ということもあり、世界中から注目を浴びた作品。実際、日本人としては初のベネチア国際映画祭でオープニング作品として上映されるという快挙を成し遂げた。
フランス人大女優ファビエンヌ・ダジュヴィルが自伝本を出版するのを祝して、脚本家の娘リュミールは、現在の居住地であるニューヨークから売れないアメリカ人俳優の夫ハンクと娘シャルロットを連れてパリ市内にある母ファビエンヌの屋敷へと帰省する。リュミールは母ファビエンヌに出版前の原稿を見せるように再三頼んでいたにもかかわらず見ることができなかったため、不安で仕方がない。ようやくリュミール一家が到着した日に届けられ、読むことが叶ったのだが、自伝本が「真実」からあまりにかけ離れ、「嘘」で覆われていることを知り激怒する。公私ともにファビエンヌの世話をしているベテラン秘書のリュックの存在は皆無、元夫のピエールは今も健在なのにも関わらず、死亡したことになっている。また、永遠のライバルであり友でありリュミールの母代わりともいえる今は亡きサラについても一言も触れていない。
娘と母との間の心の溝、縮まらない距離、家族の絆があらわになってゆく。今作も『三度目の殺人』『万引き家族』と同じく是枝監督がテーマとする「家族」にスポットを当てた作品である。自伝本に書きつづられた「嘘」と、隠された「真実」。「真実」に翻弄され、裏切られ、それでも尚どれが真実でどれが嘘なのかを探り続ける。次第に母娘の間にある、愛と憎しみが入り混じる心の影が露わになっていくのだが、是枝監督の前作に続き今作も「家族」に明確な答えがないエンディングとなっている。
映画は撮影の中のシーンとしての撮影場面が多く出てくる。俳優にとって、演技の中でさらに役柄でも俳優としての演技を分けて表現しなければならず、難しい挑戦ではあるが、フィクションと現実が同時に見ることができる興味深い映画だ。
『真実』のあらすじ・ストーリー
プロローグ
パリ市内の豪邸に大女優ファビエンヌは、料理を担当しているパートナーのジャック、個人秘書のリュックと暮らす。
若くから母親業より女優業を優先したファビエンヌには、一人娘のリュミールがいるがギクシャクしている。プライドが高く、わがままな彼女は庭に面した部屋でインタビューに答える。
インタビューの終盤頃にリュミール一家が到着する。アメリカで脚本家として活躍するリュミール、売れない俳優の夫のハンク、娘のシャルロットだ。
皆が集まるのはリュミールの結婚式以来だ。ハンクは初訪問で、シャルロットは記憶にないくらい小さい頃に来た。
自伝本に書かれている「真実」
ファビエンヌの自伝本出版のお祝いで、リュミール一家はニューヨークから来た。『真実』は10万部発行されるというファビエンヌ、しかしリュックが5万部発行と明かす。
リュミールは出版前の原稿を見せる約束をしていたが、見せられなかったので内容が気になっていた。ハンク、リュック、リュミールとファビエンヌは早速自伝本を手に取り、出版の感動を分かち合う。
その日の夜、早速リュミールは自伝本をチェックした。読書より校正のように真剣だ。
翌朝、リュミールは起きてすぐ母を探す。自伝本にある母娘のエピソードが真実ではないと抗議した。
そんな娘に新作映画のセリフを暗記中だから邪魔をしないでほしいと言う。そして「私は女優よ。私生活をさらけ出すことはできないわ」と一蹴する。
リュミールはさらに母のライバルでもあり、友でもあった今は亡きサラが書かれていないと激怒する。彼女にとって、サラはいつもそばにいてくれた特別な存在だった。
納得できないリュミールはリュックに詰め寄る。すると、ファビエンヌはサラを忘れたことはないし、今回の映画も「サラの再来」といわれる若手女優マノン・ルノワールが主演だから出演を受けたという。
それを知った彼女は母の想いに驚く。
ファビエンヌの撮影現場
映画依頼を引き受けた理由を知ったリュミールは、撮影現場に同行する。撮影現場は幼い頃、サラと来たことがあった。
撮影現場で休憩時間にシャルロットが同じ年の子役にちょっかいを出し、「私もハリウッドの子役女優よ」と嘘をつく。
撮影現場でファビエンヌを「ママ」と呼ぶと、「ここではファビエンヌと呼びなさい」と言う。
台本の読み合わせが終わり、ファビエンヌとリュミールは控え室でサラとマノンは似ているのか話し、サラはもっと自由な精神を持っていたと初めて意見が一致した。
秘書リュックとファビエンヌ
その日の夜、長年ファビエンヌの世話をしたリュックが突然、秘書を辞めると言った。プライドの高いファビエンヌは止めたくても言い出せない。
挙句の果てに、彼の6人いる孫のところへ行くというリュックに「それはいい案だわ!」と心にもないことを言った。長年生活をしてきたのに私生活に関心を持たなかったファビエンヌは、孫が6人いることも知らなかった。
リュミールからリュックに考え直してほしいと言うが、自伝本に自分のことが書かれていないと憤り、落胆した。彼は彼女に帰る日を撮影終了まで延期し、ファビエンヌの世話をを託して出て行く。
サラを想うファビエンヌ
リュックが出て行った夜、なかなか眠れないファビエンヌは書斎へ行き、一着のワンピースを愛おしいそうに見つめる。それはサラが愛用していたワンピースだ。
翌朝、突然リュミールの父親ピエールが屋敷を訪ねてくる。ハンクをファビエンヌの新しいパートナーと勘違いするほど家族から遠ざかっていた。
突然の訪問は、自伝本の出演料をもらうことだ。だが、自伝本ではピエールは死亡したことになっている。
シャルロットは祖父ピエールと庭の亀が同じ名前ということに困惑した。朝から亀の姿が見えないので、ファビエンヌの魔法で人間に変身させられたと信じた。
夜寝る前にリュミールに読んでもらった『ヴァンセンヌの森の女王』で魔女が人間を動物に変える話を聞き、祖母が魔女役を演じたことがあるので魔法を使えると信じている。
一方、ファビエンヌは、リュックの不在で準備に手間取り右往左往した。なんとか無事撮影現場に到着できた。
サラを想うリュミール
撮影中の映画『母の記憶に』は不治の病を患い、地球上にいたら2年で死ぬ母が生きるために宇宙へ行く選択をする。宇宙では年をとらず、7年おきに地球に帰ると、娘だけが老いていく話だ。
ファビエンヌと彼女の親子関係はギクシャクしており、休憩時間に話がかみ合わず「ママも宇宙船で過ごしてきたんじゃない?」と言う。ファビエンヌは冗談半分で心に想う「真実」を隠して返事する。
その夜、家族でディナーを楽しむ。ハンクは関わっている撮影の話をピエールとする。ピエールは過去に監督助手もしていたので盛り上がった。ファビエンヌは気に入らない様子だ。ムスッとしたファビエンヌはハンクに向かって嫌味を連発する。
それに反発するリュミールは、母が賞を取った役は元々サラの役だったが、体を使って役を横取りしたと言う。
ピエールも彼女に便乗し、サラの人生をめちゃめちゃにしたと言う。
口論は激化し、ファビエンヌがサラを殺したと非難する。しかし大女優の貫録を見せ、ファビエンヌは狼狽える様子を見せず反論をしてリュミールの上をいく。
サラはお酒を飲み、酔っ払って海に泳ぎに行き、命を失ってしまった。これを彼女はファビエンヌの責任だという。
しかしファビエンヌは「彼女が偉大な女優なら、彼女はこの落胆を利用して彼女の役作りに生かしていたはず」と続ける。サラの優しいところが好きだったと言う彼女に、ファビエンヌは少し傷ついた表情を見せるが「サラの娘じゃなくて残念だったわね」と言う。
「私はママを絶対に許さない」と彼女は涙ながらに訴える。そんな彼女にファビエンヌは強気な発言で本音を隠す。
リュミールが立ち去った後もファビエンヌとハンクは飲み続けた。ファビエンヌは俳優は私生活を犠牲にしないと成り立たないと言う。
ハンクに言いつつも本当はリュミールへの弁明かもしれない。「女優はスクリーン上で戦うことに意義があり、私はその戦いに勝ち続けることで孤独に勝ってきた」と自分に言い聞かせるように語る。
酔って部屋に戻ったハンクにリュミールは拒絶反応を示す。その姿は母親と仲良くする夫に嫉妬しているように見える。彼女はハンクに「リュミールは心の奥底で母親に幸せな家族像を見せたいから家族で来たのだろう」と言われ、呆然としつつ考える。
ファビエンヌの心情
翌朝、ファビエンヌが窓を開けると庭には亀のピエールとシャルロットが一緒にいた。シャルロットは祖父の姿が見えないから、魔法を使って亀に変身させたと思った。ピエールは昨晩屋敷を後にしていた。
翌日ハンクは、予定を変更して撮影現場へ同行する。ファビエンヌが何度もNGを出し、撮影は難航する。ファビエンヌは台本にない渾身の演技をする。スタッフは焦るが、監督は撮影を続行した。しかし、監督に20%くらい簡潔にして、もう一度と言われ憤慨する。ファビエンヌは、老いと年齢を感じさせる役にセリフを言う度に不安を感じていた。
ファビエンヌはリュミールと雑談中、ある事を言い出すタイミングを見計らう。実は彼女は、リュックが辞めたことにかなりショックを受けている。そこで、どう謝ったらいいのか分からないファビエンヌは、脚本家でもある娘にリュックに謝罪する脚本を書いてほしいと頼む。
リュミールは母のために早速シナリオを書き始める。実のところ彼女は母に頼りにされてうれしく思っていた。
困難に陥り精神が不安定なファビエンヌは三角形の白い固形物を持っている。これはファビエンヌにとっての精神安定剤だ。
ある日、ファビエンヌは、愛犬の散歩中に中華料理店でランチをする。そこで、大家族がおばあちゃんの誕生日会をしているところに出くわす。
母娘の歩み寄り
リュックに謝罪するため家族でレストランへ向かう。車内では、ファビエンヌが6人の孫の名前を覚えられず、紙に書こうかとリュミールに言われていた。
食事が終わり、外に出てもファビエンヌは謝罪しない。帰宅途中に広場で演奏しているところに遭遇し、皆でダンスを始める。帰る途中でファビエンヌとリュックは喫茶店で世間話を続ける。
ファビエンヌの様子を察した彼は、何か話があるのではと誘導する。彼女はこの場に及んでも素直な気持ちを言えず、娘を引き合いに出して戻ってとお願いする。
翌朝、ファビエンヌはリュックが録音してくれた台本のセリフがレコーダーから消えたと放心状態で空を見る。そんな母を心配したリュミールは母の髪のブラッシングをするが、うまくいかない。
言葉にする「真実」、言葉にしない「真実」
ファビエンヌは、うまくいかない自分に嫌気がさし、撮影途中で抜け出そうとするがリュミールに見つかる。
娘に臆病者呼ばわりされ、冷静になった彼女は撮影に戻る。
ファビエンヌはリュミールに「時々私の前にサラが現れる。サラが私に自分より上手に演技できるのにって言ってるような気がする」と告白する。素直に話し、自分を取り戻した彼女はすべての撮影を終える。
控え室でリュミールとファビエンヌは思いにふけ、打ち上げ前にマノンをファビエンヌ家へ招く。そこでサラが残したお気に入りのワンピースをプレゼントする。「サラの再来」といわれるマノンにとってもサラはプレッシャーとなっていた。
その夜、ファビエンヌとリュミールは2人で話す。実はリュミールが学生時代に出演した劇を見に行っていたことや、『ヴァンセンヌの森の王女』の魔女役を引き受けたのはサラのためだったことを告白する。さらに、自分の娘をサラにとられてしまったと嫉妬していたことも打ち明けた。自伝本『真実』には一切書かれなかった本当の「真実」を知ったリュミールはうれし涙を流す。
しっとりした雰囲気の中、ファビエンヌは演技の反省を興奮気味に言い、リュミールは呆れる。
セリフの稽古に励むファビエンヌの元にシャルロットが来る。彼女はシャルロットに将来の夢を聞く。シャルロットは女優になりたいと言い、「魔法がなくても私の孫なんだから大丈夫よ」とファビエンヌは言う。
シャルロットは「おばあちゃんも宇宙船に乗る?そうしたら私が女優になるのを見届けることができるでしょ?」と言い、彼女は感激する。しかし、これはリュミールの脚本だった。
演技を終えたシャルロットは脚本の言葉を本当に思ってるのかと聞くが、リュミールは意味深な微笑みを浮かべるだけだ。
自伝本出版の記者会見当日は、天気が良く穏やかな朝だった。退職したはずのリュックはファビエンヌ邸に戻り、何事もなかったかのように仕事を始める。
ゆったりとした朝に「あのシーンをもう一度撮り直したい」とリュックに要求する。無茶な要求でも楽しいことのように彼は聞く。
リュミールはリュックが本当は出て行くつもりはなかったと信じており、こっそり本人に告げると、彼はそのとおりと清清しく答えた。
屋敷の庭でファビエンヌが「パリの冬空はなんて素敵なのかしら、見てごらんなさい」と言い、皆で空を見上げ、庭を後にして幕が下りる。
『真実』の登場人物・キャラクター
主人公
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目次 - Contents
- 『真実』の概要
- 『真実』のあらすじ・ストーリー
- プロローグ
- 自伝本に書かれている「真実」
- ファビエンヌの撮影現場
- 秘書リュックとファビエンヌ
- サラを想うファビエンヌ
- サラを想うリュミール
- ファビエンヌの心情
- 母娘の歩み寄り
- 言葉にする「真実」、言葉にしない「真実」
- 『真実』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- ファビエンヌ・ダジュヴィル(演:カトリーヌ・ドヌーヴ)
- リュミール(演:ジュリエット・ビノシュ)
- その他
- ハンク・クーパー(演:イーサン・ホーク)
- アンナ・ルロワ(演:リュディヴィーヌ・サニエ)
- シャルロット(演:クレモンティーヌ・グルニエ)
- マノン・ルノワール(演:マノン・クラヴェル)
- リュック(演:アラン・リボル)
- ジャック(演:クリスチャン・クラエ)
- ピエール(演:ロジァー・ヴァン・フール)
- 『真実』の用語
- 自伝本『真実』
- サラ
- 『母の記憶に』
- 『ヴァンセンヌの森の王女』
- セザール賞
- 『真実』名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 名言・名セリフ
- ファビエンヌ・ダジュヴィル「真実なんて退屈だわ」
- ファビエンヌ「ひどい母親で下手な女優であるより、ひどい母親、ひどい友人でも大女優のほうがましでしょ。あなたが許してくれなくてもファンは許してくれるから」
- ハンク「本当は、嫉妬させたかったんじゃないの?」
- リュミール「これはママの魔法?」「ママを許しそうだから」
- ファヴィエンヌ「あなたがいなくなってとても孤独だった」
- 名シーン・名場面
- ファビエンヌとリュミールの母娘和解のシーン
- 『真実』裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「1日8時間」のルール
- 小道具
- 白い三角形の物体
- シャルロットのカメラ
- 言葉の違い、文化の違い
- 監督の日常へのこだわり
- 『真実』の主題歌・挿入歌
- ED(エンディング):アレクセイ・アイギ『La famille de Lumir』