極主夫道の名言・名セリフ／名シーン・名場面まとめ

『極主夫道』の概要

『極主夫道』とはおおのこうすけによるアットホーム任侠コメディ漫画である。新潮社のwebコミックサイト『くらげバンチ』にて2018年2月から短期連載が開始され、その後同年5月から本連載がスタートした。2020年10月に俳優の玉木宏主演で実写ドラマ化がなされ、2022年には映画が公開された。2021年4月にNetflixでアニメが配信開始するなど人気を博している作品である。

ストーリーは元伝説のヤクザ「不死身のタツ」こと龍（たつ）の専業主夫として生活の中で、なかなか抜けきらない任侠の面で周囲を振り回していたり、龍を上回る個性の強さを持ったキャラに振り回されていく。

コメディ漫画ならではのインパクトのある迷言やシュールすぎる発言、愛妻家の龍ならではの妻・美久（みく）を想う名言などが読者から評価されており、魅力のひとつとなっている。

極主夫道（漫画・ドラマ・アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]

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『極主夫道』（ごくしゅふどう）とは、おおのこうすけによる日本の漫画。実写ドラマ化とアニメ化もされている。「不死身の龍」と呼ばれた元・最凶ヤクザの、主夫業の日常を描いたハートウォーミングコメディ。強面のヤクザが全力で主夫業に邁進するギャップ、および高い画力とシュールな展開が特徴。大筋は主人公の龍がその強面から繰り出す熟練の家事スキルギャップが軸になるが、登場人物たち半数近くがその筋の関係者で彼らも彼らでどこかしらズレており、そのズレの連鎖から笑いの渦を生んでくるパターンも多い。

龍の名言・名セリフ／名シーン・名場面まとめ

「専業主夫です」

上半身にいかつい刺青を入れた強面の外見が特徴の龍。そんな彼は、早朝から妻・美久のために可愛らしい弁当を作っていたが、美久はお弁当を忘れて出勤してしまう。龍は美久にお弁当を届けるためにジュラルミンケースにお弁当をしまい、自転車で彼女の跡を追う。しかし、その途中で見回り中の警察官2人に職務質問のために止められてしまった。警察官に職業を聞かれた龍は「専業主夫です」と言った。

いかつい刺青、オールバックに整えた髪の毛、サングラスをかけた強面というテンプレヤクザの外見をしている龍に似つかわしくない、専業主夫というワードに読者は衝撃を受けるとともに、龍のキャラ性のギャップを表した代表的な台詞となっている。

「俺はもう足を洗った。今は専業主夫や。俺は俺のやり方で家族を守っとる。暴力では大切なもんは守れへん」

かつての舎弟・雅（まさ）と偶然にも再会した龍は、彼になぜヤクザを止めたのかなどの質問攻めをされる。そんななかで、龍は「場所を変えよか」と提案して、料理教室に雅と参加。龍は雅に見られながら料理の先生からチーズコロッケを教えてもらい、無事に完成させた。それを見届けた雅は、かつて蛮勇を奮っていた「不死身の龍」がおばさんのように料理をしている姿に怒りを見せる。そんな雅に龍は「俺はもう足を洗った。今は専業主夫や。俺は俺のやり方で家族（シマ）を守っとる。暴力では大切なもんは守れへん」と言った。
龍の言葉を聞いた雅は「平和ボケしたんかァ！！」と怒鳴りながら、龍が差し出してくれたチーズコロッケを叩き落とした。その瞬間、雅の頬に龍のビンタが炸裂して、衝撃で雅はガラスを突き破って外へ転がっていった。さらに倒れている雅に龍は馬乗りになり、雅の頬にビンタを繰り返したため、先程の発言とは真逆のことを行う龍に雅が「暴力！」と叫んだ。

ヤクザとしての蛮勇とともに暴力を捨てて、美久のために専業主夫になったと語る龍の姿に好感を抱くのと同時に、雅の行いにあっさりと発言を覆して暴力に走るというインパクトのある台詞とシーンとなっている。

「もっと角ん所カチコまんかい！！」

町内会長が家を訪ねてくるという連絡を受けた龍は、家の掃除を始める。龍は美久が結婚式で貰ってきたロボット掃除機の機能を確かめるべく、使ってみることにした。最初はゴミをきちんと吸い取っているロボット掃除機に満足していたが、家具と壁の角の掃除をしなかったロボット掃除機に対して「もっと角ん所カチコまんかい！！」と怒鳴った。
龍はロボット掃除機が掃除できなかった部分の角の清掃のやり方についての解説を始めるが、ロボット掃除機にスルーされたことで、「主夫舐めとったらあかんぞ？」と追撃した。

龍が無機物に対して怒鳴るというシュールな姿が面白いかつ、さらに彼の主夫半端な家事は許さないという矜持がかっこいいシーンとなっている。

「やってもうたんなら埋めたらええ」

知り合いの子どもの亮太（りょうた）を預かることになった龍。龍は亮太を喜ばせようと遊びに誘うが、内容が丁半だったため亮太には受けなかった。龍が困っていると、亮太は美久の好きなアニメ『ポリキュア』のフィギュアを見つけて遊び始めるが、フィギュアを持ったまま転んでしまったことでフィギュアが破損してしまう。龍は転んだ亮太を心配して駆けつけると、美久のフィギュアが破損していることに気づいて、焦るあまりフィギュアに「しっかりせぇっ！！」と声をかける。しかし、当然破損したフィギュアが直るはずもなく、亮太が心配するなか龍はフィギュアを持ってアパートの庭に出る。そして、スコップで庭に穴を掘ると龍は「やってもうたんなら埋めたらええ」と言ってフィギュアを容器に入れて、土に埋めた。

ヤクザが遺体などを隠すために山に埋めるという行為をギャグに落とし込んでいるシーンと台詞となっている。

「こんなヤバいもんどこで手に入れた」

仕事が早く終わった美久が商店街を歩いていると、肉屋で買い物をする龍を見つけた。龍は強面の肉屋の店主に「こんなヤバいもんどこで手に入れた」と聞くと、店主は「そりゃ言えねーな。裏のルートさ…」と返す。龍の手には100グラム100円の国産豚ロースがあった。店主と龍は、恐ろしい闇取引でもしているかのような雰囲気のまま豚ロースを使ったとんかつの作り方を喋っていく。その光景を見ている美久の顔も2人の雰囲気に飲まれて、劇画調に変わった。

一見、違法薬物の取引が行われているかのようなやり取りの台詞なのに実は安くて良い豚肉の話をしているというギャップと、龍と店主の強面の雰囲気に引っ張られて作画の雰囲気が変わってしまった美久の顔がシュールなものとなっている。

「嫁の笑顔が本物の一等じゃあ」

商店街でやっている福引を引きにやってきた龍と美久。龍の狙いは3等の景品である掃除機であり、かれこれ10回も挑戦している上に今日が最終日とあり、龍は気合を入れていた。しかし、福引で当たったのは可愛いぬいぐるみで、美久は「かわいい」と喜んだ。最終的に龍の欲しいものは当たらなかったが、美久が喜ぶ顔を見て「嫁の笑顔が本物の一等じゃあ」と龍は言った。更にもう1回同じことを言おうとして、顎に美久の掌底を食らった。

龍の欲しいものが手に入らずとも、妻の喜ぶ顔で満足できる愛妻家の面が微笑ましいことと、美久が照れ隠しに龍に掌底を決めるシーンがシュールで人気となっている。

「それでも守りたいものがあるんや」