ゴールデンスランバー(小説・映画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ゴールデンスランバー』とは、堺雅人主演のミステリー・ハードボイルド映画である。2010年1月に公開された映画で、日本の小説家の伊坂幸太郎の小説『ゴールデンスランバー』を映画化した作品。仙台運送で働く青柳雅春(あおやぎまさはる)が総理大臣を殺害した事件の犯人に仕立て上げられていくストーリー。映画のロケは全て仙台で行われた。映画のキャストは堺雅人の他に、竹内結子、浜田岳、香川照之、吉岡秀隆などが出演している。2018年2月にはカン・ドンウォン主演の韓国映画版『ゴールデンスランバー』が公開された。

仙台のパレード中に、総理大臣の金田貞義首相が爆弾で殺害された事件。金田貞義首相は爆弾を積んだラジコンヘリによって爆死した。青柳雅春が犯人に仕立て上げられた事件でもある。青柳雅春と同じ顔に整形した誰かによって証拠を捏造されて、青柳雅春は殺人容疑で警察から追われたが、港に死体があがったことから被疑者死亡として、金田貞義首相殺害事件は解決している。

ファーストフード友の会

大学生時代に青柳雅春、森田森吾、小野一夫、晴子が入っていたサークル。4人は仲良しでいつも一緒にいた。ビートルズのゴールデンスランバーは4人がいつも聞いていた曲。青柳雅春と晴子が交際していたのはこの頃。

仙台運送

青柳雅春が働く運送会社。青柳雅春は同僚の岩崎英二郎を使われていない雑居ビルの一室に呼び出し、集荷として仙台運送の配達トラックの荷台に乗せてもらう。

仙台病院センター

警察の佐々木一太郎警視正から殴られて、小野一夫が入院している病院。樋口晴子と七美は入院中の小野一夫のお見舞いに行っている。青柳雅春の逃亡を手助けした入院患者の保土ヶ谷康志がいる病院でもある。キルオが入手した情報で、青柳雅春の顔に整形した偽物が入院していると知るが罠だった。それが原因でキルオが死ぬ。

轟煙火

仙台にある会社で、青柳雅春が大学生時代に働いていたバイト先。金田貞義首相殺害事件に使われた爆弾の黒色火薬は、轟煙火で取り扱っている火薬だったため、青柳雅春が轟煙火から盗んで爆破事件を起こしたのではないかと、マスコミから疑われる。轟静夫社長の息子の轟一郎は東京で就職したが、その後、轟一郎は轟煙火の跡を継いでいる。轟一郎は青柳雅春の逃亡を手助けするためにマンホールに花火を仕込んで協力したが、そのことで警察から事情聴取を受ける。

KHBテレビ

青柳雅春が「自分は犯人ではない」と電話をかけたテレビ局。『突撃!ナマイキTV』のプロデューサーの矢島が青柳雅春の電話を対応する。青柳雅春が起こした加茂団地での人質騒動や、佐々木一太郎警視正と会う約束をした勾当台公園での騒動の時は、KHBテレビが独占報道をしている。

連続刺殺事件

キルオが起こした連続刺殺事件。犯行時にキルオが「びっくりした?」と言うのが特徴。指名手配された連続刺殺事件の犯人の似顔絵は、キルオとは別人の顔だったが、実はキルオは整形をして顔を変えていた。キルオの本名は三浦。

『ゴールデンスランバー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

青柳雅春「俺にとって残ってる武器は、人を信頼することくらいなんだ」

警察車両に乗せられた青柳雅春を助けたキルオ。青柳雅春とキルオは一緒に行動するようになる。カップラーメンをキルオからおごられた青柳雅春。キルオに「カップラーメンに何か入っているかもしれないよ」と言われた青柳雅春が「俺にとって残ってる武器は、人を信頼することくらいなんだ」と返す。青柳雅春がキルオを信頼しているのがわかる名セリフ。

青柳雅春「自動車のエンジンがかかっただけで、人って泣くのかよ」

大学生時代から草むらに放置されているボロ車のバッテリーを交換した晴子。そのボロ車は青柳雅春が晴子に告白した思い出のボロ車だった。キルオにエンジンがかかるかもしれないと言われた青柳雅春が、ボロ車のキーを回すとエンジンがかかる。「自動車のエンジンがかかっただけで、人って泣くのかよ」とは、青柳雅春がその時に言ったセリフ。青柳雅春が逃げ切れるかもしれないと希望を持ったのがわかる名シーンである。

岩崎英二郎「どうせお前じゃねぇんだろ?」

青柳雅春はネットで仙台運送に集荷予約をする。同僚の岩崎英二郎が段ボールを持って、現在は使われていない商業ビルの事務所に来る。隠れていた青柳雅春に岩崎英二郎が「どうせお前じゃねぇんだろ?」と声を掛ける。青柳雅春が無実だと信じているのがわかる名セリフ。

『ゴールデンスランバー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

青柳雅春は最後まで自分のペースをつかみにくい役だった

主演の堺雅人は青柳雅春を演じてみて、ペースのつかみにくい役で、糸の切れた凧のような感じ、ふわふわと共演者に影響されながら演じたと単独インタビューで語っている。

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