レッド・ドラゴン(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『レッド・ドラゴン』とは、トマス・ハリスの小説をもとにして2002年に公開されたアメリカのサスペンス映画である。
監督はブレット・ラトナー、主演をアンソニー・ホプキンスである。人食いハンニバルと呼ばれる精神科医の殺人犯ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に殺されかけた過去を持つ、元FBI捜査官であるウィル・グレアム(エドワード・ノートン)との戦いを描く。見どころは、レクター博士とウィルの頭脳戦と徐々にレッド・ドラゴンと呼ばれる猟奇殺人犯を追い詰めていく所である。

噛みつき魔であるダラハイドが崇拝しているレッド・ドラゴンであるが、ダラハイドの体に刻まれている絵も劇中出てくる詩の一節も著者名についても実在する。
作者はウィリアム・ブレイクというイギリスのロマン派の詩人、画家、銅版画職人である。神秘的で特異な詩や絵を多く描いていたが、生前には価値が認められず銅版画職人、挿絵画家として生計を立てていた。
劇中登場する絵は、1805年から1810年頃に描かれたウィリアム・ブレイクの水彩画『巨大な赤い龍The Great Red Dragon paintings』である。
そして、「籠の中の駒鳥は全ての天を怒らす」という一節も登場するのだが、これもウィリアム・ブレイクの『無垢の予兆』という詩の中の一節である。
ウィリアム・ブレイクは幼少より、神や天使などの霊的存在を感じ取り、神話やキリスト教を題材として詩や絵画を用いて表現したとされる。
そして、誰にも認められることも無く、69歳で亡くなっている。

『レッド・ドラゴン』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

レクター博士「私を捕まえたのは似たもの同士だからだ」

レクター博士(左)に会いにきたウィル(右)

レクター博士が収監されている精神病院に、噛みつき魔事件の助言を求めにウィルが訪ねて来た。
その際レクター博士が、「何故私を捕まえられた?」という問いに対してウィルは「あなたにはハンデがあったから。あなたは正気じゃないから」だと答えた。しかしレクター博士は、「私を捕まえられたのは、似た者同士だからだ」というのであった。ウィルはレクター博士の様な連続殺人犯でもなければ、その臓器を食べるなどといった事もない。犯罪者とは真逆の存在である筈である。
しかしウィルのもつ特殊な能力は、犯罪者と必要以上に同調してしまうものでありそれはウィルにとっては危険なものでもある。
その言葉を証明するように、ラウンズが噛みつき魔に襲われて悲惨な最期を迎えた事に対しレクター博士はウィルに「たのしかったか?初めての殺し」と尋ねている。ラウンズを殺したのは噛みつき魔である。しかし噛みつき魔をおびき寄せる為の記事をラウンズに書かせたのはウィルであった。ウィルは優秀なプロファイラーである。ラウンズが遅かれ早かれ噛みつき魔の餌食になってしまう事は、ウィルには容易に予想がついた筈である。
ラウンズを訝しく思っていたのは、レクター博士や噛みつき魔だけではなく記事にされ続けていたウィルも同じであった。ウィルは頭を使い、自分では手を下さずにラウンズを始末したとも考えられるのである。だからこそこの言葉が恐ろしく感じるのである。

楽団との会食シーン

楽団員に食事を振舞うレクター博士(中央奥)

楽団の理事会の食事シーンであるが、レクター博士の作った美しく美味しい料理が並んでいる。一見楽しい食事シーンであるが、レクター博士は人食いハンニバルという連続殺人犯の顔も持っている。そして、楽団にとってお荷物であったフルート奏者が、行方不明であった。フルート奏者は、演奏を台無しにするほど下手だったのである。美しいものや芸術を愛しているレクター博士にとっては、疎ましい存在であったのだ。楽しく食事がすすむにつれ、フルート奏者の不在が不安に思えてくるシーンである。
極めつけは食事会に招かれていた女性が、レクター博士に「この美味しそうなオードブルは何?」と尋ねられる。するとレクター博士は「教えたら恐らく召し上がりません」とジョークを言うように答える。そして料理を口に運ぶ女性をじっと見つめているのである。この料理が、消えたフルート奏者であることは言わずともわかるシーンである。

『レッド・ドラゴン』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

映画ハンニバル・レクターシリーズの時系列

ウィルから助言を求められるレクター博士

ハンニバル・レクター博士の映画4作品は、時系列がほぼ逆になっている。公開順に並べると、1作目『羊たちの沈黙』(1991年)、2作目『ハンニバル』(2001年)、3作目『レッド・ドラゴン』(2002年)、4作目『ハンニバル・ライジング』(2007年)である。しかし4作目の『ハンニバル・ライジング』がレクター博士の幼少期から青年期を描いており、殺人鬼となる過程の話である。そして3作目の『レッド・ドラゴン』が1作目の『羊たちの沈黙』の10年前の話となる。この『レッド・ドラゴン』はレクター博士が犯罪精神医学の権威として登場し、FBIに協力している事からも既に収監された状態から始まる『羊たちの沈黙』よりも前の話だと分かる。そして2作目の『ハンニバル』が、『羊たちの沈黙』のその後を描いている。
時系列的には『ハンニバル・ライジング』、『レッド・ドラゴン』『羊たちの沈黙』『ハンニバル』といった順番になる。
因みにシリーズを通してハンニバル・レクター役はアンソニー・ホプキンスが務めているが、若き日のレクター博士を描く『ハンニバル・ライジング』では、ギャスパー・ウリエルがレクター博士役を演じている。

映画だけではないハンニバル・レクター

ウィルにヒントを与えるレクター博士

人気のハンニバル・レクターの映画シリーズであるが、2013年よりドラマ版『ハンニバル』が登場し、人気ドラマとなった。
ハンニバル・レクター役をマッツ・ミケルセンが務め、ウィル・グレアムをヒュー・ダンシー、フランシス・ダラハイドをリチャード・マーミティッジが務めた。
因みにウィルはドラマ版ではFBIアカデミーの講師をしていたり、ラウンズが女性だったりと映画版と違っている部分もある。
ドラマはシーズン3まであり、シーズン1ではフランス料理のコース名がサブタイトルにつけられている。シーズン2は日本料理の懐石の流れがサブタイトルにつき、シーズン3でイタリア料理のコースの流れがサブタイトルについている。
映画『レッド・ドラゴン』にあたるのはシーズン3になる。また、シーズン3は『ハンニバル・ライジング』の要素も含まれている。そして『レッド・ドラゴン』とは全く違った終わりを迎えるのである。

3度目のレクター博士

収監されながらもウィルをピンチに追い込むレクター博士

レクター博士を演じるアンソニー・ホプキンスは、『ハンニバル』でレクター博士を封印したつもりでいた。その為、オファーが来た時は戸惑ったという。しかしエージェントから「脚本が『羊たちの沈黙』のテッド・タリーだからやるべきだ」と言われ、脚本自体も素晴らしい出来であったため出演を決意した。
レクター博士をやるにあたり、トレーナーについてもらい低炭水化物ダイエットと運動を併行して行った。頑張りすぎて膝を強打するアクシデントがあった。
因みに低炭水化物ダイエットとは、肥満や糖尿病の治療を目的とし炭水化物の摂取比率や摂取量を制限する食事療法のひとつである。
炭水化物の多いものを避けるか、タンパク質と脂肪が豊富な食べ物を積極的に食べる食事法である。
レクター博士を演じる上で、個性的な俳優たちと共演したアンソニー・ホプキンスであるが、『羊たちの沈黙』以来であるチルトン博士役のアンソニー・ヒールドとの再会を喜んでいる。

『レッド・ドラゴン』の主題歌・挿入歌

挿入歌: Original Motion Picture Soundtrack「Main Titles」

レクター博士が、FBI捜査官であったウィルとある事件について話をしている。レクター博士は犯罪心理医学の権威であることから、捜査に度々協力していたのである。しかしウィルは、事件のプロファイリングをするにあったて、レクター博士にある見落としがあった事を疑問に思っていたのだ。ウィルは優秀な捜査官であり、直観が鋭い男である。ちょっとしたレクター博士への疑問から、その疑問が核心に変わった瞬間レクター博士に殺されかけるのである。張り詰めた緊張感と恐怖をあおる様にこの曲が流れ始めるのである。そして始りを告げるように、タイトルの文字が画面に映し出されるのである。

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【イアン・ハート】ハリー・ポッターでヴォルデモート役を演じた7人の俳優まとめ【レイフ・ファインズ】

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ヴォルデモートといえば、『ハリー・ポッター』シリーズの最大にして最強の悪役ですよね。ひときわ存在感を放つ彼ですが、実は映画版では7人の俳優によって演じられていました。当然ながら彼もかつては子どもでしたし、学生時代の姿も出てきてます。かと思えば他の人物に憑依していたこともありますから、演じている俳優がたくさんいても何ら不思議ではありません。誰がどんなヴォルデモートを演じていたのか、この記事で紹介しています。

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特殊メイクビフォーアフター&実在したモデルとの比較画像まとめ!【アーノルド・シュワルツェネッガーなど】

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映画スターの特殊メイク前と後の比較や、モデルとなった人物との比較画像のまとめです。『ターミネーター』シリーズのアーノルド・シュワルツェネッガーや、『ハリー・ポッター』シリーズのレイフ・ファインズなど、メイクによって同じ人物とは思えないほど変貌を遂げた画像や、モデルと見分けがつかないほどそっくりな俳優たちの姿を紹介していきます。

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