羊たちの沈黙(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『羊たちの沈黙』とは、1991年にアメリカで製作されたサイコ・スリラー映画で、アカデミー賞主要5部門を獲得した大ヒット作品である。トマス・ハリスの同名小説をジョナサン・デミ監督が映像化した。ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスが主演を務める。連続殺人事件の調査として、FBIは実習生クラリス・スターリングを抜擢。収監中の猟奇殺人犯で、元精神科医のハンニバル・レクターに捜査の協力をさせるべく派遣する。クラリスはレクターとの奇妙な関係を築く一方、自らの過去と対峙してゆくことになる。
『羊たちの沈黙』の概要
『羊たちの沈黙』(The Silence of the Lambs)は、1991年にアメリカで製作・公開されたサイコ・スリラー映画である。監督を務めるのは、多くのドキュメンタリー映画を手掛けその分野の受賞経験もあるジョナサン・デミ。本作における成功の印象が強いが、2008年公開の『レイチェルの結婚』ではヴェネツィア国際映画祭に出品されている。主演のクラリス・スターリング役には、『告発の行方』(1989)ですでにアカデミー主演女優賞を獲得しているジョディ・フォスターが抜擢された。彼女は『タクシードライバー』(1976)など多くのヒット作品にも出演している。また、ハンニバル・レクター役のアンソニー・ホプキンスは、1980年公開『エレファント・マン』で高い評価を得ていたイギリスの俳優である。彼は芸術にも造詣が深く、レクター役に当たっては犯罪者の文献を読み漁るなどの研究を敢行しており、独特の存在感と鬼気迫る演技を披露した。
原作はトマス・ハリスが執筆した同名小説であり、彼にとっては『ブラック・サンデー』『レッド・ドラゴン』に続くベストセラーとなった。脚本はテレビや舞台などの劇作家として活躍していたテッド・タリーが務め、本作において高い評価を受けた。
興行的に本作は大成功を収めており、1900万ドル(約22億円)の予算に対し全世界で2億7千万ドル(約225億円)もの興行収入を達成している。また、各界からも高い評価を得ており、アカデミー賞を始めとした多くの賞を受賞している。アカデミー賞では7部門にノミネートされ、作品賞、監督賞(ジョナサン・デミ)、主演男優賞(アンソニー・ホプキンス)、主演女優賞(ジョディ・フォスター)、脚色賞(テッド・タリー)の5部門を受賞。本作以前に主要5部門を受賞できたのは、『或る夜の出来事』『カッコーの巣の上で』の2作品のみである。ちなみに、ホラー・オカルト系映画としてアカデミー作品賞を受けたのは本作が初めての快挙であり、それまでは皆無であった。
また、公開から20年を経た2011年にはアメリカ国立フィルム登録簿に新規登録されたことが話題となった。アメリカ国立フィルム登録簿とは「国立フィルム保存委員会」が半永久的な保存を推奨している映画・動画作品のリストである。
音楽を担当するのは『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで2度のアカデミー賞作曲賞を受賞したハワード・ショアだ。名匠デビッド・クローネンバーグ監督の『スキャナーズ』や『ザ・フライ』などですでに高い評価を得ており、ダークな中にもオペラティックで美しさを秘めた彼独自の世界観を余すところなく披露している。
また、背景音楽以外では4つの楽曲が挿入されている。「American Girl」は、Tom Petty & The Heartbreakersが1977年にリリースしたカントリー・ソングだ。キャサリン・マーティンが車を運転して帰宅する際にカーラジオから流れ、曲に合わせ大声で歌うシーンに使われている。「Goodbye Horses」は、ク・ラザロー(Q Lazzarus)が1988年にリリースした曲で、彼女唯一のヒット曲である。バッファロー・ビルがメイクを施し、ほぼ全裸でトランス状態となり踊るシーンで使われている。「Alone」は、Colin Newmanが1980年に発表したアルバム「A-Z 」の中の1曲で、バッファロー・ビルが被害者の皮膚をミシンで縫い合わせるシーンで流れている。また、ハンニバル・レクターお気に入りの曲としてバッハの「ゴルトベルク変奏曲BWV988」が使われている。レクターは特にグレン・グールド(ピアニスト、作曲家1945~1982)が演奏したバージョンを愛したとされるが、本作においてそれは使われておらず別の演奏者のものである。後半のシーンで、2名の警官を殺害した後、血まみれのレクターはこの曲に酔いしれている。
『羊たちの沈黙』の物語は、連続殺人事件を追うFBIが実習生クラリス・スターリングを、元精神科医で猟奇殺人犯のハンニバル・レクターの元へ調査のために送り込むところから始まる。知性があり、教養もあるが人肉を食する殺人鬼でもあるレクター博士と、まだ若く小柄だが賢く美しい女性であるクラリスは、やがて奇妙な信頼関係を構築する。レクターの並外れた洞察力を捜査に役立てたいクラリスは、自らの個人的な秘密と交換に事件解決のヒントを得てゆく。だがそれは、最も辛い過去のトラウマに向き合う試練でもあった。
本作は、観客を飽きさせない工夫が随所に施されている。セリフの言い回しや内容であったり、撮影手法からコマ割りに至るまで、それら全てが緻密に計算されている。そのため観客は最後まで、クラリスと共に驚き、悩み、そして恐れるのだ。しかもサイコ・ホラー映画でありながら、サスペンス要素やスリリングな場面も多い。映像的には高い芸術性も追求しており、時代を超えていつまでも語り継がれる名作だと言えるだろう。
『羊たちの沈黙』のあらすじ・ストーリー
クラリス・スターリング
クワンティコのFBIアカデミーで、クラリス・スターリングは実習生として訓練に励んでいた。
ある日、クラリスは行動科学課のジャック・クロフォードから呼び出される。
クロフォードはクラリスに、収監中の連続殺人犯で元精神科医のハンニバル・レクターに面談調査を行うよう任務を課した。
クロフォードは、世間を騒がせている連続猟奇殺人犯「バッファロー・ビル」を追っていた。事件では若い女性が殺害され、その遺体からは皮膚が広範囲に渡って剥がされていた。
捜査は行き詰まっており、犯人像の絞り込みのために収監中の連続殺人犯たちの心理分析を進めていた。
若く美しい女性ならば、協力を拒むレクターの警戒心が多少緩むかもしれないとして、クロフォードは特に優秀なクラリスを抜擢した。
身を引き締めるクラリスに、クロフォードは「レクターをまともな人間と思うな」と念を押した。
ハンニバル・レクター
ハンニバル・レクターはボルチモアにある「ボルチモア精神異常犯罪者診療所」に収監されていた。
クラリスはそこで責任者であるフレデリック・チルトン博士に会う。
チルトンもレクターには十分警戒するようクラリスに注意を促す。
以前胸の痛みで医務室に運ばれたレクターは、かがみこんだ看護師の顔に食らいついたにも関わらず、脈は正常だったと話した。
しかし初対面のクラリスをいきなりデートに誘ったチルトンに、クラリスはここからは一人で行く、と微笑みながら伝えた。
暗い病棟の入口で待っていた看守兼看護師のバーニーは、緊張しているクラリスを気遣う言葉をかけた。
最も奥の監房にいたレクターは直立不動の姿勢で、まっすぐこちらを見据えていた。
身なりを整え気品を漂わせるレクターとクラリスは、礼儀正しく挨拶を交わした。
クラリスが質問事項に答えるよう依頼してもレクターは拒み、実習生のクラリスがここに来た理由がバッファロー・ビルの捜査であることも見破る。
レクターはクラリスにバッファロー・ビルが皮をはぐ理由を分析させる。
殺人犯のほとんどは記念品を欲しがると言ったクラリスに対し、レクターが鋭い眼光を向けると、クラリスは物怖じすることなく「あなたは食べたわ」と返した。
するとレクターは質問事項の書類を受け取ったが、今度はクラリスの分析を始める。
その分析がことごとく当たっていたために、衝撃を受けたクラリスはつい言い返してしまったが、礼儀を欠くことはなかった。
レクターは歯をむき出し「ツツツツ」と舌をすするような音を立てたあと背を向け、クラリスは立ち去るほか無かった。
その途中、クラリスが歩きながら隣の独房にいたミグズの方へ顔を向けると、彼は手に持っていた彼の精液をいきなり投げてきた。
それを顔に受けてしまったクラリスがティッシュで顔を拭き、立ち去ろうとすると、レクターの声が聞こえた。
彼はクラリスを呼び戻し、ミグズの非礼を詫びた。
レクターは「私の患者だったミス・モフェットを探せ」と、事件のヒントをクラリスに与えた。
ある日、クロフォードから「ミグズはレクターになじられた挙句に自殺した」と告げられた。
クラリスは、「ヘスター・モフェット」名義で10年間先払いで借りられた貸倉庫を見つけた。
そこで、男性の頭部だけが入ったホルマリン漬けのガラス容器を見つけた。
ヘスター・モフェット(Hester Mofet)はアルファベットの綴りを並び替えると「私の残りもの(the rest of me)」となり、この倉庫を借りたのはレクターだとクラリスは考えた。
このホルマリン漬けのことを尋ねるために、クラリスはすぐにレクターに会いに行った。
真っ暗闇なレクターの監房に向かって、クラリスは綴り遊び(アナグラム)を解き、ホルマリン漬けの首を見つけたことについても告げた。
レクターは食事の引き出し口を通して、清潔そうなタオルをクラリスに渡し、ホルマリン漬けの首の「名前はベンジャミン・ラスペール。私の元患者だ」と明かした。
クラリスがさらに情報を求めると、「ただ、窓が欲しい。青々とした木々や水のせせらぎが見たい。チルトン先生から遠くへ離れたい」と、レクターは心境を吐露した。
逮捕を手助けしようと言ったレクターは、「ビルはもう次の獲物を探しているぞ」と口にした。
バッファロー・ビル
レクターの推察通りに、メンフィスでキャサリン・マーティンが何者かに連れ去られた。
同じ頃、ウエストバージニアで女性の変死体が発見されるとすぐに、クラリスはクロフォードと現地に飛んだ。
クロフォードによると、被害者は3日間生かされ、死後になって皮膚を剥がれているようだった。
通夜が行われていた被害者の家に到着すると、クラリスは幼い頃に亡くなった父親の葬儀を思い出した。
検視の所見を命令されたクラリスは、被害者の喉に昆虫のサナギが詰まっているのを発見する。
研究者によると、成虫の背中にはドクロのような模様があるスズメガの一種のものであることが判明した。
キャサリン・マーティンの母親は有力な上院議員であり、メディアは事件を大々的に報道し始める。
クラリスはレクターに、ある取引を持ち掛ける。
その内容は、母親であるマーティン上院議員は森が見える病院へレクターを移すかわりに、犯人逮捕とキャサリン救出にレクターが協力するというものだった。
「魅力的だな」とつぶやき、レクターは興味を示した。
クラリス個人の情報をレクターは求め、クラリスは彼の求めに応じた。
子供時代の最悪の思い出を尋ねられ、クラリスは田舎町の警察署長だった父が幼い頃に亡くなったことを明かした。
レクターが父親の死後どうしたか尋ねると、親戚の牧場に行ったがそこから逃げ出したのだとクラリスは言う。
クラリスはその理由を求めるレクターに「交換条件よ」と分析の続きを促した。
するとレクターは、犯人は自分を性的倒錯者(性同一性障害のこと)と思い込んでいるとヒントを与えた。
チルトン博士
拘束服とマスクでレクターの自由を完全に奪ったうえで、チルトンはようやく彼の監房に入った。
盗聴器を仕掛けていたチルトンは、レクターの場所を動かすような取引はなく、クラリスに騙されていることを告げる。
外に出ろと命じられたバーニーは、チルトンのレクターに対する態度に憤りを感じつつもそれに従った。
レクターの興味はチルトンでは無く、無造作に置かれているチルトンのペンに向けられていた。
チルトンは「私がマーティン上院議員に掛け合い、別の病院に行けるよう手配をした」と言い、「犯人の名前を言え」と脅した。
レクターは「名前はルイス。苗字はメンフィスで議員に直接言う」と答えた。
クラリスとクロフォードはレクター移送の決定後にこのことを聞かされたが、打つ手は無かった。
メンフィス国際空港で、マーティン上院議員とレクターの面会は実現した。
得意満面の様子のチルトンは、メンフィス警察からサインを求められたが、自分のペンを見つけられなかった。
厳重な警備のなか、レクターは流れるように犯人の情報を語り出すが、いきなり「娘さんを母乳で育てましたか?」と質問をし、さらに「乳首は硬くなったか?」と言い出した。
顔を強張らせ立ち去ろうとしたマーティン議員に、レクターは不敵な笑みを浮かべつつ「議員さん、服をお大事に」と言い残した。
子羊の悲鳴
メンフィス警察のレクターに会いに来たクラリスは、前回の質問に答え始めた。
夜中に何かの悲鳴で目を覚ましたクラリスは納屋で屠殺されていた子羊たちが悲鳴を上げるのを目にした。
逃がそうと一頭の子羊を抱えて連れ出したが、ほんの数キロ逃げただけで保安官に捕まり、親戚に養護施設へと送られた。
「今でも子羊の悲鳴が聞こえるか?」と聞かれたクラリスが頷くと「もしキャサリンを救えたら、明け方に悲鳴を聞いて目覚める事は無くなると思うか?」とレクターは尋ねる。
クラリスは悲しそうな表情で「分からないわ」と、同じ言葉を繰り返した。
それを聞いたレクターは穏やかな声で「ありがとう。教えてくれて。ありがとう」と言った。
だがチルトンがやって来て、クラリスは追い出されてしまう。
連れ出されるクラリスに「勇敢なクラリス。子羊の悲鳴が止んだら知らせてくれ」とレクターは声をかけ、「資料を返す」と言いながら、バッファロー・ビルの資料を掲げた。
クラリスは警官の手を振り払い、レクターのそばまで駆け寄った。
その時、資料を受け取ろうと差し出したクラリスの指と、レクターの指が愛撫するかのように触れ合った。
レクターに芽生えていた感情は「尊敬」か、あるいは「愛情」か、彼しか知るよしはない。
1人になったレクターに、警部補のボイルとペンブリーが夕食を届けにきた。
レクターはパーテーションの向こうで口からだした細い金属を隠し持ったまま、進んで鉄格子と手錠に掛けられた。
その金属で自ら手錠を外したレクターは、そばに来たボイルの腕を鉄格子と手錠に掛け、自由を奪った。
レクターはペンブリーの顔面に喰らい付き、落ち着いた様子でボイルに警棒を振り下ろした。
ボイルの返り血を浴び、彼の遺体が横たわるそばでレクターはバッハの『ゴルトベルク変奏曲BWV988』の旋律に酔いしれていた。
レクターはペンブリーの銃を奪い、今度はボイルから奪った小型のナイフでペンブリーの顔を丸ごと剥ぎ取った。
銃声が館内に響き、1階ロビーは騒然とした。
直ちにレクターの檻に向かった数名の警察官が目にしたのは、磔にされ腹を裂かれたボイルの死体であった。
それは天使が翼を広げ、羽ばたいているようにも見えた。
近くに倒れていた血まみれのペンブリーは呼吸をしており、担架で運び出された。
エレベーターに乗った警官たちは、天井から血液が滴り落ちて来るのを確認した。
警官らがエレベーター内部の天板を外すと、ぶら下がったのは血にまみれた「顔の無い男」だった。
それはレクターの囚人服を着せられたペンブリーの遺体であり、運び出された警官姿の男こそがレクターだった。
同じ頃、病院に向かう救急車の中で、危篤状態と思われた男がペンブリーの「顔」を脱ぎ捨てると、レクターは救急隊員に襲いかかった。
モニターに映ったレクターの脈拍は正常だった。
殺人鬼ハンニバル・レクターはそのまま姿を晦ました。
対決
レクター脱走の報を受け、ルームメイトのアーディリア・マップはクラリスの身を案じるが、クラリスは自分が襲われることはないと言った。
クラリスは、レクターがヒントを残したであろうバッファロー・ビルの資料を手に取り、彼を当てにするなというアーディリアを止めて、改めて調べ始めた。
レクターの残したいくつものヒントから、最初の犠牲者フレデリカ・ビンメルの周囲に犯人がいるとクラリスは考えた。
訪れたフレデリカの部屋でクラリスは作りかけと思しき服を見つける。
クラリスは、バッファロー・ビルは女性の皮膚で洋服を作ろうとしているのではないかとひらめいた。
すぐにクロフォードに仮説を報告するが、クロフォードはホシを見つけたとして移動中であった。
クラリスは聞き込みで得た情報を元に、フレデリカが出入りしていた「リップマン夫人」の家を訪れるが、リップマン夫人はすでに他界していた。
そこにはジャック・ゴードンと名乗る男性が住んでおり、屋内には洋服の仕立て道具が所狭しと置かれていた。
クラリスはスズメガを目にし、その男性がバッファロー・ビルであることを確信する。
警告を発しクラリスは銃を構えるが、ビルは一瞬の隙を突いて建物の奥へ逃げてしまう。
クラリスがビルを追い掛けて地下室に下りると、井戸の中にキャサリンを発見した。
彼女の無事を確認しクラリスはビルを捜索するが、ビルはブレーカーを落とし、辺りは漆黒の闇に包まれた。
ビルは暗視スコープを装着し、銃を持ってゆっくりとクラリスに近づいた。
ビルはまだ自分に気づいていないクラリスに銃口を向け、撃鉄を上げた。
撃鉄が上がったわずかな音に反応し、音の方へ銃を向けてクラリスはためらいなく銃弾を放った。
ビルは床に倒れて全身を痙攣させ、やがてピクリとも動かなくなった。
連続殺人犯バッファロー・ビルの最期である。
羊たちの沈黙
キャサリンは無事に保護され、クラリスもまた顔に軽い火傷を負っただけで無事であった。
駆け付けたクロフォードは、小さなクラリスを抱きかかえて彼女をねぎらった。
その後FBIアカデミーの卒業式に臨んでいたクラリスに、電話がかかる。
「クラリス、子羊の悲鳴はやんだかね」
クラリスはそれが誰の声なのかすぐに分かった。
クラリスに連絡を取るのは危険なはずだが、彼はどうしても声を聞きたかったようだ。
「もう切るよ。これから、古い友人を夕食に。バーイ」と言ってレクターは電話を切る。
視線の先には、警護に囲まれたチルトンの姿があった。
そして、電話口に残されたクラリスは「レクター博士、レクター博士」と繰り返し、何度も彼を呼び続けていた。
ハンニバル・レクターは雑踏の中に消えていった。
『羊たちの沈黙』の登場人物・キャラクター
主人公
クラリス・スターリング(演:ジョディ・フォスター)
吹き替え:佐々木優子(ソフト版)、勝生真沙子(VHS版)
FBIアカデミー(連邦捜査局の訓練施設)で学ぶ実習生である。ウエストバージニア州出身で、名門バージニア大学を卒業後にFBI捜査官を目指して訓練に励んでいる。美しい顔立ちのクラリスは、周りの男性から常に注目される存在だったが彼女自身はそれをコンプレックスと捉えていた。しかし、それを跳ね返すように努力を重ねることで優秀な成績を修め、外見だけの女性では無いことを証明しようとしている。小柄な彼女は一見すると小さく弱々しい印象を受けるが、その内面は誰よりも負けず嫌いであり、目的のためには努力を惜しまない力強さを秘めていた。やがて、その優秀な知性とひたむきな向上心を上司のジャック・クロフォードに認められ、ある任務を命じられる。それは、連続猟奇殺人犯として精神病院に収監されている元精神科医ハンニバル・レクターの面談調査である。だが真の目的は、進行中の連続殺人犯バッファロー・ビル事件の捜査であり、犯人逮捕の手掛かりをレクターから得るためであった。
面談が始まり、当初クラリスは極度に緊張し怖れを抱いていた。そして、レクターから発せられる異様なまでの威圧感、そして威厳のような迫力に圧倒される。何度も失敗を重ね敗北感を味わうが、次第に彼との間に奇妙な信頼関係を築いてゆく。レクターの並外れた洞察力を捜査に役立てるべく、彼の求めに応じて過去の辛い経験を明かすうち、彼女は自らのトラウマに向き合うことになる。それは、幼い頃に孤児として引き取られた牧場での記憶であり、何頭もの子羊が「と殺」される光景だった。悲鳴を上げながら殺されてゆく子羊を、幼い彼女は助けようともがき苦しむが結局は果たせない。その虚しさや敗北感からの脱却、そして耳の中にいつまでも残る子羊の悲鳴を消し去る事。それこそが、FBI捜査官を志す本当の理由であり、彼女自身が無自覚に切望していたものだった。
レクターはそんな彼女の辛い経験の告白と交換に、バッファロー・ビル事件の捜査を手伝う。クラリスは、レクターから少しづつ提示される課題を調べ、それをヒントとして徐々に犯人に近づいてゆく。その過程でクラリスは、殺人鬼レクターと心の距離を詰めて行き、実習生とはいえ捜査官の立場でありながら彼に対し畏敬の念を抱くようになる。また、レクターもクラリスに対し、彼なりの表現し難い感情を持つようになり、ふたりはお互いを特別な存在として認め合う。
だが、そうしている間にも犯人は次の被害者キャサリン・マーティンを誘拐していた。クラリスは最後となるレクターとの面会で、犯人の名前を聞き出そうとするがついに彼は明かしてくれなかった。しかし、クラリスのひたむきな行動に対し、レクターは「勇敢」だと賞賛し、敬意を払う。そして、犯人分析の為に貸していた捜査資料が返却される時、一瞬だがレクターの指がクラリスの指を撫でるのだ。それはまるで慈しむような、愛撫とも取れる所作であった。おそらくクラリスは、この感触を生涯忘れないだろう。なぜなら、レクターによって記憶を掘り起こされ、心の奥底にあるトラウマをはっきりと自覚させられたうえ、その秘密を彼と共有したからだ。また、このような経験は今後、他の誰とも分かち合うことは叶わないからである。
この最後の面会後、レクターは壮絶な方法で脱走する。同僚のアーディリアは、レクターがクラリスの命を狙うのではと心配するが、クラリスは否定する。理由は分からないが、そう感じるのだ。しかし、バッファロー・ビルはまだ野放しのままである。犯人は必ず被害者を3日間生かしておき、射殺して皮膚を剥ぐという凄惨な手口を取る。失踪した日から逆算すると、囚われた女性キャサリンに残された時間は少なかった。クラリスはアーディリアと共に、レクターの残したいくつものヒントを再検証する。そして、推察される犯人の動機から、その始まりの場所に答えがあると結論付けた。すぐにクラリスは最初の被害者、フレデリカ・ビンメルの周辺を調べ直す。彼女の住んでいた家に行き、父親や友人に聞き込みをするうち、ある古い家にたどり着く。そして、そこに住んでいた男がバッファロー・ビルだと見抜いたクラリスは、ついに犯人を倒しキャサリンを救い出すことに成功する。
大手柄を挙げたクラリスは、やがて訓練期間を終えてFBIアカデミーを卒業する。晴れて念願が叶い、FBI捜査官となったのだ。その卒業式の会場に、一本の電話が掛かる。その相手は脱走したレクターであった。彼は「私の事はほっといておくれ」と告げた後、「古い友人を夕食に」と言い残し、一方的に電話を切る。電話口に残されたクラリスは「レクター博士、レクター博士」と、何度も彼を呼び続けるが、返事などあるはずも無かった。
ハンニバル・レクター(演:アンソニー・ホプキンス)
Related Articles関連記事
ハンニバル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハンニバル』とは、2001年の米英伊合作によるサイコ・スリラー映画である。原作はトマス・ハリスの同名小説で、大ヒット作『羊たちの沈黙』の続編に当たる。監督はリドリー・スコットが務め、主人公レクター役は前作から引き続きアンソニー・ホプキンスが担当した。元精神科医で狂気の連続殺人鬼「ハンニバル・レクター博士」を巡る、極めて猟奇的な物語。FBI捜査官クラリスは彼を追うのだが、その先には身も凍る恐ろしい惨劇が待っていた。息を飲むスリリングな展開と、絵画のような映像によるコントラストは必見である。
Read Article
レッド・ドラゴン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『レッド・ドラゴン』とは、トマス・ハリスの小説をもとにして2002年に公開されたアメリカのサスペンス映画である。 監督はブレット・ラトナー、主演をアンソニー・ホプキンスである。人食いハンニバルと呼ばれる精神科医の殺人犯ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に殺されかけた過去を持つ、元FBI捜査官であるウィル・グレアム(エドワード・ノートン)との戦いを描く。見どころは、レクター博士とウィルの頭脳戦と徐々にレッド・ドラゴンと呼ばれる猟奇殺人犯を追い詰めていく所である。
Read Article
ジョー・ブラックをよろしく(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジョー・ブラックをよろしく』とは、1998年にアメリカで公開されたファンタスティック・ラブストーリーである。事故死した人間の姿を借りて地上に舞い降りた死神は、死期が迫っている大富豪のビル・パリッシュの元に現れた。ビルは自分の命の延長と引き換えに人間界の案内役を引き受ける。ビルの家族に友人だと紹介された死神は、ビルの娘であるスーザンに惹かれ、次第にスーザンも死神に恋をしてしまうのだった。死神と人間の切ない恋模様と家族愛が描かれている。監督は、マーティン・ブレストが担当している。
Read Article
ワイルド・スピード(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ワイルド・スピード』とは、2001年公開のポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼル主演、ロブ・コーエンが監督したカーアクション映画。ロサンゼルスを舞台にストリート・カー・レースが行われていた。天才ドライバーのドミニクにレースを挑んできた謎の男ブライアンは、実は高級品を積んだトラックの強盗事件を捜査する囮捜査官だった。容疑者と捜査官である両者は徐々に友情を感じるようになる。カーアクション満載の大人気ワイスピシリーズの第1作目。
Read Article
トランスフォーマー/最後の騎士王(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『トランスフォーマー/最後の騎士王』とは、2017年公開のアメリカ合衆国のSFアクション映画。実写版『トランスフォーマー』シリーズ5作目であり、4作目の『トランスフォーマー/ロストエイジ』の続編でもある。オートボットの総司令官「オプティマス・プライム」が宇宙へ旅立って数年後、ケイドは新たな仲間と共にトランスフォーマーたちを守るため、人類とトランスフォーマーたちの生存競争に身を投じていく。
Read Article
ボーン・レガシー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ボーン・レガシー』とは『ボーンシリーズ』の4作目で、2012年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンをめぐる陰謀を描いた前3部作の裏で同時進行していたストーリーを描くスピンオフ的作品。ボーンの存在によりCIA上層部でさえ知らない国家的極秘計画が暴かれる危機が発生。計画隠蔽のために襲われた工作員アーロン・クロスの逃避行が描かれる。『ボーンシリーズ』の世界観を継承したストーリー展開に加え、前3部作後のCIAの状況もわかるファン必見の物語である。
Read Article
ボーン・アルティメイタム(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ボーン・アルティメイタム』とは『ボーンシリーズ』の3作目で、2007年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンは、CIAの極秘計画の暴露記事を書こうとする記者と接触したことで存在が見つかり、またもやCIAに狙われる。その一方、CIA内部の人間と協力し、極秘計画に絡んだ組織の陰謀を暴き、とうとう記憶を取り戻す。その場にいるかのような臨場感溢れる映像やスピーディなストーリー展開、スリリングな逃走劇など息もつかせぬシーンの連続で観る者を引き込む最高傑作。
Read Article
ファーザー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ファーザー』とは、2012年に発表されたゼレールの戯曲『Le Père 父』を基にした、2020年イギリス・フランス・アメリカのヒューマンドラマ映画である。一人暮らしをしている81歳の父が認知症によってだんだんと老いてゆく姿を名優アンソニー・ホプキンスが演じ、父を見守る献身的な娘をオリヴィア・コールマンが熱演。娘の夫や介護人の判別がつかなくなり、記憶と理解力が衰える父を娘の目線で描かれている。老いとはなにか、親子の深い関係を訴える感動作。
Read Article
バックドラフト(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『バックドラフト』とは、消防士の兄弟の火災現場での活躍と葛藤、謎の放火犯を追う物語。監督は『ビューティフル・マインド』『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるロン・ハワードが務めており、出演者はカート・ラッセル、ロバート・デ・ニーロなど豪華な顔ぶれが揃っている。火災現場の視覚効果をアメリカの特殊効果及びVFXの制作会社インダストリアル・ライト&マジックが務めている。エグゼクティブ・プロデューサーはブライアン・グレイザーと『砂の惑星』のラファエラ・デ・ラウレンティスが務めている。
Read Article
ジュラシック・ワールド/炎の王国(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』とは、2018年6月22日にアメリカ合衆国で公開された映画。『ジュラシック・パーク』シリーズ5作目の映画である。 日本公開は2018年7月13日。前作での大惨事から3年。放棄されたジュラシック・ワールドを有したイスラ・ヌブラル島には火山噴火の兆候が見えていた。噴火へのタイムリミットが迫る中、主人公オーウェンと彼の仲間たちは恐竜たちの救出チームに参加する。それぞれが奮闘する中、オーウェンたちは救出劇の裏に隠された陰謀にも巻き込まれていく。
Read Article
世界最速のインディアン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『世界最速のインディアン』とは2005年のニュージーランド・アメリカ合衆国の伝記映画である。実在のライダであるバート・マンローの話を元にした伝記作品であり、監督はロジャー・ドナルドソン、出演はアンソニー・ホプキンスが務めた。初老のライダー、バート・マンローは、愛機「1920年代インディアン・スカウト」で世界最速記録に挑戦することが長年の夢であった。ある日自身の老い先が短いことを悟ったバートは、人生最後のチャンスとしてバイカーの聖地「ボンネビル塩平原」へ向かう決断をする。
Read Article
タクシードライバー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『タクシードライバー』とは、1976年に公開されたアメリカ合衆国のクライムサスペンス映画。 タクシー運転手として働く帰還兵のトラヴィス・ビックルは、孤独な日々を送っていた。選挙事務所で働く女性ベッツィーに恋をするも上手くいかない。やがて闇ルートから拳銃を仕入れ、自らの筋肉を鍛え始めたトラヴィスはある計画を思いつく。1970年代のニューヨークを舞台に、社会への嫌悪を募らせるトラヴィスの狂気を描いた作品。徐々に明らかになるトラヴィスの鬱屈した感情とラストの銃撃シーンが見所。
Read Article
心の闇が深い!サイコスリラー・サイコホラーがテーマの洋画まとめ【スクリームほか】
世の中にはゾンビや幽霊などのホラー映画が数多く存在しているが、人間の心の闇の部分を題材とした「サイコスリラー」「サイコホラー」もまた、幽霊などとは異なったジャンルの「ホラー映画」として人気を博している。一見すると普通の穏やかな人物の凶行や、実在の殺人事件をモチーフとした映画も多い。本記事では「サイコスリラー」「サイコホラー」をテーマにしている洋画を、厳選して紹介する。
Read Article
【閲覧注意】実際の事件や事故がもとになったホラー・サスペンス映画まとめ【死霊館ほか】
この世に数多くの作品が存在しているホラー映画。その中には実際に起こった事件や事故をモチーフにした作品もたくさん含まれている。とある仮説を検証するために行われた実験の末に起こった凄惨な事件や、地元で有名な心霊スポット、悪魔に憑りつかれた少女などがその一例だ。本記事では実際の事故・事件がモチーフとなったホラー映画やサスペンス映画を、厳選して紹介する。
Read Article
【羊たちの沈黙】イカれてる…狂気に満ちたサイコパスのおすすめ洋画20選【ブラック・スワン】
人間の心の闇というのは、恐ろしいものです。人を笑いながら殺したり、虐げることに喜びを感じたり…現実にそんなことが起こると恐怖以外の何物でもないのだけど、映画となるとなぜかちょっと怖い物見たさで気になってしまいますよね。この記事では、そんな狂気に満ちあふれたサイコパス洋画のおすすめをまとめました。眠れなくなること必至なので、苦手な方は閲覧注意!
Read Article
【羊たちの沈黙】映画のモデルにもなった実在する異常快楽殺人者(サイコパス)たち!【悪魔のいけにえ】
映画や小説のモデルとなった、実在する異常快楽殺人者(サイコパス)たちを紹介する。彼らの多くは幼少期を問題のある環境で過ごし、周囲から怪しまれても逮捕後に出所してからも犯行を繰り返した。世に恐怖と衝撃を与えた、まさに人の皮を被った悪魔たちである。
Read Article
【羊たちの沈黙】オススメのミステリー映画30選 最後まで謎が解けない名作だらけ!【ショーシャンクの空に】
オススメのミステリー映画をランキング形式で30作紹介。 同名のベストセラーを原作とし、アカデミー賞の主要部門を総なめした「羊たちの沈黙」、希望を持って生きることの大切さを教えてくれる名作「ショーシャンクの空に」など。最後まで謎が解けないハラハラドキドキ感を楽しめる作品ばかり。
Read Article
殺人鬼が登場する映画32選!『羊たちの沈黙』『エルム街の悪夢』『チャイルド・プレイ』『13日の金曜日』などハラハラする作品ばかり!
ここでは殺人鬼が登場する映画をまとめた。猟奇殺人犯ハンニバル・レクターを主役とする『羊たちの沈黙』や、殺人鬼フレディ・クルーガーの悪夢に悩まされる高校生を描いた『エルム街の悪夢』など、ハラハラする展開の作品ばかりだ。
Read Article
【百合】同性愛者との噂がある女性芸能人まとめ【中谷美紀など】
女優の中谷美紀や歌手の宇多田ヒカルなど、同性愛の噂がある女性芸能人をまとめました。噂のある人物だけでなく、ハリウッドスターのジョディ・フォスターやモデルのHIROMIなど、自ら同性愛者であることをカミングアウトしている有名人の情報もまとめました。ファンの声も交えながら噂の真偽を追及していきます!
Read Article
レズビアン・バイセクシャルを公表した海外セレブまとめ【クリステン・スチュワートなど】
女優のジョディ・フォスターやクリステン・スチュワートを始め、人気モデルのカーラ・デルヴィーニュや歌手のマイリー・サイラスなど、多くのセレブがレズビアンやバイセクシャルであることを公表しています。ここでは彼女たちの恋愛遍歴や公表のタイミングなど、画像を交えながら紹介していきます。
Read Article
『ドリフターズ』と史実や他メディアでの同名キャラとを比べてみた!
『ドリフターズ』とは、『ヘルシング』でもお馴染み平野耕太先生の作品。それぞれ異なった時代の人物たちが登場し、世界を壊さんとする「廃棄物」側と、それを阻止せんとする「漂流者」側とに別れ戦う、史実ごっちゃ混ぜ気味なマンガなのです。今回こちらでは、作中に登場する人物と、史実やマンガ及びゲームなどの人物像とを比べつつ、簡単な解説と共にまとめさせて頂きました。
Read Article
【閲覧注意】食欲なくなる!グロテスクな映画12選!ハンニバル・ソドムの市・ムカデ人間など衝撃作ばかり!
ここでは食欲がなくなるほどグロテスクな映画をまとめた。人間が人間を食べるシーンのある『ハンニバル』、人間の口と肛門を繋げたものを生み出す『ムカデ人間』など、衝撃的な内容のものばかりだ。体調の優れない時は見ない方がよいかもしれない。
Read Article
あなたはどこまで見た?TSUTAYAのDVDレンタルランキング【お願い!ランキング】
バラエティ番組「お願い!ランキング」で紹介された、TSUTAYAのDVDレンタルランキングをまとめました。最新作のランキングではなく、「ハンニバル」や「タイタニック」をはじめ、様々な年代・ジャンルの名作のランキングです。100位から順に、作品のあらすじを交えながら紹介していきます!
Read Article
神がかっているほどカッコイイ理想の男性が登場する映画まとめ!『ロミオ+ジュリエット』など
カッコいい男性が登場する映画をまとめました。レオナルド・ディカプリオのイケメンっぷりに見惚れる『ロミオ+ジュリエット』や、ブラッド・ピットの美しさに息を呑む『ジョー・ブラックをよろしく』などを掲載。各作品のあらすじ・ストーリーや、登場人物・キャラクターのカッコよさに対するみんなのつぶやきを紹介していきます。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『羊たちの沈黙』の概要
- 『羊たちの沈黙』のあらすじ・ストーリー
- クラリス・スターリング
- ハンニバル・レクター
- バッファロー・ビル
- チルトン博士
- 子羊の悲鳴
- 対決
- 羊たちの沈黙
- 『羊たちの沈黙』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- クラリス・スターリング(演:ジョディ・フォスター)
- ハンニバル・レクター(演:アンソニー・ホプキンス)
- FBIの上司・同僚
- ジャック・クロフォード(演:スコット・グレン)
- アーディリア・マップ(演:ケイシー・レモンズ)
- ボルチモア精神病院の人物
- フレデリック・チルトン医師(演:アンソニー・ヒールド)
- バーニー(演:フランキー・R・フェイソン)
- 事件の被害者と母親
- キャサリン・マーティン(演:ブルック・スミス)
- ルース・マーティン議員(演:ダイアン・ベイカー)
- メンフィス警察の人物
- ボイル警部補(演: チャールズ・ネイピア)
- ペンブリー巡査部長(演:アレックス・コールマン)
- テート巡査部長(演:ダニー・ダースト)
- 連続猟奇殺人犯
- バッファロー・ビル(演:テッド・レヴィン)
- 『羊たちの沈黙』の用語
- 地名・関連地図
- FBI(FBI行動科学課・FBIアカデミー)
- 性的倒錯者
- テープレコーダー
- インスタントカメラ
- 赤外線暗視スコープ
- 『羊たちの沈黙』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- クラリス「そうね、あなたは食べた」
- レクター「そいつの肝臓を豆と一緒に食ってやった。ワインのつまみにね」
- レクター「勇敢なクラリス。子羊の悲鳴が消えたら知らせておくれ」
- 『羊たちの沈黙』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ポスターに隠された秘密
- アンソニー・ホプキンス(レクター博士)の強烈な存在感
- ジョナサン・デミ監督の不安を吹き飛ばしたジョディ・フォスターの演技力
- バッファロー・ビルのモデルは3人の殺人鬼
- ふたりの映画界レジェンドがカメオ出演
- 数多く製作された続編・スピンオフ
- 『羊たちの沈黙』の主題歌・挿入歌
- 挿入歌: Howard Shore『Main Title』
- 挿入歌: Howard Shore『Quid Pro Quo, Yes or No』
- 挿入歌: Howard Shore『Lecter Escapes』
- 挿入歌:Tom Petty & The Heartbreakers『American Girl』
- 挿入歌:Colin Newman『Alone』
- 挿入歌:Q Lazzarus『Goodbye Horses』
- 挿入歌:Bach『Goldberg Variations BWV988』演奏者:Glenn Gould(1955)
- 『羊たちの沈黙』のオリジナル・サウンドトラック
- 収録曲
- 『羊たちの沈黙』の予告編