007 スカイフォール(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『007/スカイフォール』(原題: 『Skyfall』)とは、2012年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第23作目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる3作目の作品である。全世界での興行収入は約11億ドル。
ボンドはトルコでのミッション中に、女性エージェントの誤射により渓谷に落下し、行方不明となっていた。数か月後、MI6本部が何者かに爆破された。その一報を目にしたボンドはロンドンに戻り、007への復帰テストに臨むのだった。
『007/スカイフォール』の概要
『007/スカイフォール』(原題: 『Skyfall』)とは、2012年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第23作目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる3作目の作品である。監督はサム・メンデス、脚本はニール・パーヴィス、ロバート・ウェイド、ジョン・ローガンの3人が務めた。
1962年に始まった『ジェームズ・ボンド』シリーズの50周年記念作品として、2012年10月23日にロンドンのロイヤル・アルバート・ホールでプレミア上映され、英国では10月26日、北米では11月9日、日本では12月1日に公開された。アカデミー賞2回、BAFTA賞2回、グラミー賞2回など、数々の賞を受賞した作品である。
全世界での興行収入が10億ドルを超えた史上14番目の作品となり、歴代興行収入第7位、英国での興行収入第1位、シリーズの興行収入第1位、ソニー・ピクチャーズとMGMの両社内での全世界での興行収入第1位、2012年の興行収入第2位を記録した。
主題歌は、アデルが作詞・作曲した「スカイフォール」だ。この曲は2012年10月5日に発売され、第85回アカデミー賞、歌曲賞を受賞した。2012年10月5日は、1962年に公開された初作品『007は殺しの番号』(原題: 『Dr. No』)の公開50周年の「ジェームズ・ボンド・デイ」にあたる。
本作で、『007/ゴールデンアイ』(原題:『GoldenEye』)より7作品連続でM役を務めたジュディ・デンチが降板し、後任として日本でも『ハリー・ポッター』シリーズのヴォルデモート役等で知られる、レイフ・ファインズにバトンタッチされる。
また、『007/カジノ・ロワイヤル』(原題:『Casino Royale』)や『007/慰めの報酬』(原題:『Quantum of solace』)には登場しなかったボンドの同僚、Qとイヴ・マネーペインが、本作でようやく登場する事も話題となった。
物語はトルコでのミッションシーンより始まる。任務中に仲間を殺害され、重要なデータが入ったハードディスクを奪われたボンドは、新人諜報員のイヴとともにフランス人傭兵のパトリスを追跡していた。敵に追いつき格闘するボンドだが、イヴの誤射により渓谷に転落し、行方不明となってしまう。その数か月後、何者かにMI6本部が爆破される。僻地で失意の日々を送っていたボンドは、その一報を見て、再び任務に戻る事を決意するのだった。
『007/スカイフォール』のあらすじ・ストーリー
トルコでのミッション失敗、ボンド死亡説
MI6のエージェント「007」ボンドは、新人諜報員のイヴ・マネーペインらと共にトルコでの作戦に挑んでいた。その最中、MI6の仲間達が殺害され、各国のテロ組織に潜入しているNATOのスパイ達の情報が入ったハードディスクが奪われた。ボンドはディスクを取り戻す為、実行犯であるフランス人傭兵パトリスを追跡する。ボンドは敵に追いつき、列車の上で格闘する。イヴはパトリスを射殺しようと敵に照準を合わせようとするが、ボンドと列車の上で揉み合っているため射撃できない。Mの指令によりイヴは発砲するが、銃弾はボンドに当たってしまう。ボンドは峡谷に落下し、パトリスはそのまま逃亡するのだった。
ボンドが渓谷に落下し行方不明となった数カ月後、ボンドの死亡が公式に認定された。Mは情報漏洩の責任を問われ、情報国防委員会の新委員長であるギャレス・マロリーから引退勧告を受ける。事実上の更迭である。Mはその勧告を拒否するが、直後にMのコンピュータが何者かによってハックされた。さらにMI6本部も爆破され、6人の職員が死亡してしまう。行方不明となっていたボンドは、静養先の僻地でこのニュースを目にし、任務に戻る決意と共にロンドンに帰還する。古い地下壕を利用したMI6新本部に入り、任務への復帰テストに臨むボンドだったが、右肩に銃弾が残っていた為、思うように動けず結果は不合格だった。だがMは合格だと偽り、ボンドの職務復帰を承認する。ボンドは右肩に残っていた弾丸を抉り出すと、Mの部下ビル・タナーに渡し、解析を依頼する。そこからパトリスの身元と潜伏先を特定した。そしてロンドンのナショナルギャラリーで新任の兵器開発課長Qと落ち合うと、ワルサーPPKと発信機を受け取り、パトリスを追って上海へ赴いた。
上海でボンドは再びパトリスと格闘する。だが雇い主の名を聞き出す事は出来ず、パトリスは高層ビルから転落死した。パトリスの所持品にあったカジノのチップを手掛かりに、ボンドはマカオへ向かう。
その頃インターネット上では、ハードディスクにあったNATOのスパイのうち5名の氏名が公表され、「毎週1名ずつ処刑していく」という殺害予告が出された。
イヴと共にマカオのカジノに潜入したボンドに、パトリスの仲間の女性セヴリンが接触してくる。ボンドから情報を引き出そうとしつつも何かに脅える様子のセヴリンに、ボンドは「雇い主を殺すつもりなら手伝う」、と取引を持ちかける。セヴリンを監視する男たちとの格闘に勝利したボンドは、セヴリンの仲間の船で彼らの雇い主がいる孤島に向かうが、船上でセヴリンと共に囚われの身となってしまった。
Mの過去と、復讐に燃えるシルヴァ
島に着いたボンドは、パトリスとセヴリンの雇い主ラウル・シルヴァと対面する。元MI6諜報員であったシルヴァは、中国への香港返還を控えた頃に香港支局で勤務していた男だ。Mの部下であったシルヴァは、任務の枠を外れた形で中国の情報を得ようとした為、Mが中国当局へ通報。シルヴァは中国当局に捕らわれ、拷問にかけられた。イギリス当局に見捨てられ、Mを深く恨んでいたシルヴァは、この島に活動拠点を設け、世界中にサイバー攻撃を仕掛けていたのだ。シルヴァは、ボンドが現場復帰テストに不合格であったにも関わらず、Mがそれを隠していた事を告げた。シルヴァは、セヴリンを危険に晒した射撃ゲームでボンドの腕前を試そうとする。セヴリンはシルヴァに射殺されたが、ボンドは一瞬の隙を突いてシルヴァの護衛らを倒した。そしてボンドが身につけていた発信器の信号を追跡し、たどり着いた援軍により、シルヴァはMI6に捕らえられた。
シルヴァはロンドンのMI6新本部に拘束された。シルヴァはそこで元上司のMと対峙し、かつて中国当局による拷問を受けた際、歯に仕込ませたシアン化合物で自決を図ったことを告げ、上顎が溶けて崩壊した素顔を見せる。だがMは彼に背を向け、ボンドにシルヴァのパソコンを解析するよう指示を出すと、彼女の責任を問う公聴会が開かれるウェストミンスター寺院へと向かっていった。
Qとボンドはシルヴァのパソコンとネットワークの解析に成功したが、そこに仕組まれていたウイルスがMI6のシステムに侵入する。その結果シルヴァの拘束が解かれ、脱走されてしまった。シルヴァは部下の協力を得て地下鉄に逃げ込み、ボンドの追跡を振り切ってMが居るウエストミンスター寺院に向かう。
公聴会ではMが糾弾の矢面に立たされ、「00(ダブルオー)部門を解体する」とまで告げられていた。だがマロリーは批判の言葉を並べる大臣を制し、Mに発言を促す。Mは、「いまだ世界には地図に載らず国家でもない危険な勢力が存在し、その影と戦う組織が必要なのだ」と静かに説く。亡くなったMの夫が親しんでいた、アルフレッド・テニスンの『ユリシーズ』をMが引用し、発言を終えた瞬間、シルヴァ達が公聴会を襲撃する。議場は激しい銃撃戦となり、マロリーの部下として同席していたイヴが護衛する中、MI6の職員や警備員が次々と倒れ、Mを庇ったマロリーも左肩に被弾する。間一髪のところで駆け付けたボンドはMを逃す事に成功し、マロリーやイヴとともに、シルヴァとその部下の攻撃を退けた。
ボンドの原点、スカイフォールへの回帰
Mを護衛し公用車で連れ出したボンドは途中、公用車から自身の為に用意されたアストンマーティンDB5に乗り換え、スコットランド・グレンコウの荒野にある彼の生家、スカイフォールへ向かう。ボンドはシルヴァを誘い込む為、移動した痕跡を電子的に残すよう、Qに頼む。Qが幕僚主任のタナーと共に手段を講じていると、マロリーが現れてそれを黙認し、二人に的確なアドバイスを与えた。
スカイフォールに到着したボンドとMは、ボンド家の管理人である老人キンケイドの協力を得て、寄せ集めの材料で作った罠と、採石場で拾ったダイナマイトを家中に仕掛け、シルヴァの到来を待った。3人はシルヴァが先に送り込んだ男達を撃退したが、その最中にMが被弾し重傷を負う。シルヴァ自身が第二襲撃グループを率いてヘリコプターで到来し、ボンドはMとキンケイドをスカイフォールから離れた礼拝堂へとつながるトンネルに逃がす。そこはボンドが昔、両親に死なれて2日間身を隠していた場所でもあった。ヘリコプターからの攻撃によってアストンマーティンDB5が大破させられるが、ボンドは生まれ育った母屋をガスボンベとダイナマイトで爆破し、第二襲撃グループとヘリコプターを撃退する。シルヴァは呆然とするが、トンネルから地上へ出たMとキンケイドの姿に気付き、後を追って礼拝堂に向かう。トンネルを抜け出たボンドはMたちのもとに急ぐが、シルヴァに阻まれ、凍った湖の中にシルヴァの手下とともに転落した。
礼拝堂にたどり着いたシルヴァはMが負傷したことを知り、動揺した。そして彼女に銃を突きつけ、共に死ぬことを強要する。そこへ湖の中からずぶ濡れで這い上がってきたボンドが到着し、シルヴァの背にナイフを突き刺して倒した。しかしMの傷は致命傷で、すでに瀕死だった。ボンドは彼女をそっと抱きしめるが、Mは「私は1つだけ正しかった」とつぶやき、息を引き取った。
ロンドンに戻ったボンドは、Mの葬儀後、新たな庁舎となったMI6本部の屋上にいた。遠くを眺めているとイヴが現れる。彼女はボンドに、現場での仕事をやめてMI6本部勤務となった事と、本名がイヴ・マネーペインである事を、改めて明かす。MI6本部の執務室に入室すると、そこには新たな部長Mとなったマロリーがいた。Mはボンドに黒いシークレットファイルを渡すと、「次の任務だ。」と告げる。ボンドは「喜んで。」と答えるのだった。
『007/スカイフォール』の登場人物・キャラクター
主要人物
ジェームズ・ボンド(演:ダニエル・クレイグ)
日本語吹替:藤真秀
「007」シリーズの主人公。MI6エージェント007の称号を持つ。トルコでのミッション中、Mの強引な命令によって負傷し、行方不明となっていたが、MI6本部が襲撃を受けたことを知り帰国する。だが長期間の静養生活の為か、体力面も射撃の腕前も衰えが隠せない。幼い頃に両親を亡くし、養父に育てられるが、自らの生い立ちについて他人に触れられる事を好まない。本作のタイトル「スカイフォール」は彼の生家である。直刃剃刀などアンティークな物を使用することを好み、車はアストンマーティンDB5を愛用。トム・フォードのスーツを着用している。
ラウル・シルヴァ(演:ハビエル・バルデム)
日本語吹替:内田直哉
本名はディアゴ・ロドリゲス。本作におけるボンドの最大の敵。かつてMI6香港支局に所属していたが、当時の上司だったMの命令を無視して中国のネットワークをハッキングし、事が発覚した為中国当局に捕らえられ、拷問を受けた。その際、歯に仕込んでいたシアン化合物を飲んで死のうとしたが死にきれず、顎の骨が溶けて顔面が崩壊した。普段は総入れ歯を用いて顔面を保っている。
これがきっかけでMを恨んでいるが、彼女をママと呼んだり、終盤では部下に対して、Mに手を出さないよう言明するなど、激しい執着心を見せつける。スカイフォールでの戦いの終盤、重傷のMに拳銃を押し付けて握らせ、共に死のうと囁く。だが駆けつけたボンドにナイフを投げつけられ、それが背中の急所に当たって絶命した。
テロリストグループ
セヴリン(演:ベレニス・マーロウ)
日本語吹替:岡寛恵
本作のボンドガールである。幼い頃に売春宿に売られ、シルヴァに身請けされた。ボンドに、ボスであるシルヴァに会わせてもらう代わりに倒してやる、と取引を持ち掛けられた。しかしボンドと共に船上で囚われの身となり、孤島でシルヴァに射殺された。
パトリス(演:オーラ・ラパス)
日本語吹替:セリフなし
フランス人傭兵。シルヴァの手下。トルコではMI6諜報員の追跡から逃れる事が出来たが、上海にてボンドに追い詰められ、高層ビルから転落死した。
Related Articles関連記事
007 スペクター(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『007 スペクター』(原題: 『Spectre』)とは2015年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第24作品目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる4作目の作品である。全世界での興行収入は約8億8000万ドル。前作『007 スカイフォール』(原題: 『Skyfall』)に次ぐシリーズ2位の興行成績を収めた。ボンドはメキシコで、ある組織の殺し屋スキアラを追っていた。ボンドの出生の秘密と極秘組織の正体に迫る、シリーズの中でも異彩を放つ名作だ。
Read Article
007/慰めの報酬(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『007/慰めの報酬』(原題: Quantum of Solace)とは、2008年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第22作品目。ダニエル・クレイグが架空のMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる2作目の作品である。興行収入は全世界で5億8900万ドルを記録した。 謎の組織の幹部、ミスター・ホワイトを捕えたボンドは、上司のMの元にホワイトを連行した。だが仲間内の裏切りに遭い、ホワイトを逃してしまう。新たな手掛かりをもとに、ボンドはハイチでのミッションに挑むのだった。
Read Article
007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』とは、シリーズ第25作目にあたる2021年のスパイ・アクション映画。主演のダニエル・クレイグは、本作を以てジェームズ・ボンド役を引退した。テロなどを陰で操る秘密組織・スペクターとの闘いを終え、00エージェントを退いたジェームズ・ボンドは、ジャマイカで平穏な日々を過ごしていた。ある日、CIAの旧友フィリックス・ライターから助けを求められ、誘拐された科学者の救出任務を引き受ける事になる。凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うボンドに、最大の危機が迫る。
Read Article
007/カジノ・ロワイヤル(2006年の映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『007/カジノ・ロワイヤル』(原題: Casino Royale)とは、2006年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第21作目。ダニエル・クレイグが架空のMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じた最初の作品である。 マダガスカルで爆弾密造犯の監視をしていたボンドは、犯人の携帯電話に残されたメッセージから、黒幕の存在を知る。バハマに向かったボンドは、黒幕の武器商人・ディミトリオスらが企てる大型旅客機爆破テロを阻止すべく、奔走するのだった。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物まとめ
『ハリー・ポッター』シリーズとは、J・K・ローリングによる小説およびそれを原作とした映画、舞台、ゲームなどのメディアミックス作品である。普通の少年ハリー・ポッターはある日自分が魔法使いである事を知らされる。魔法学校で魔法を学び、仲間と友情を育むハリー。そんな中、両親を殺した宿敵ヴォルデモートとの戦いが始まる。舞台はイギリスの魔法界。作中にはイギリス魔法界ならではの料理・食事・食べ物・お菓子・飲み物が登場する。人間界には無い少し変わったものも登場し、作品に楽しさ・面白さといった彩りを添えている。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの魔法・呪文まとめ
「ハリー・ポッター」とは作家J・Kローリングが描いた小説から始まり、映画化も行われている作品である。 主人公ハリーが悪と戦いを繰り広げ、魔法を用いた世界で、杖や魔法薬を用いることで魔法や呪文を行使できる。 一部の呪文には、効果が対になる呪文が設定されており、これを作中では「反対呪文」と呼ぶ。 このハリー・ポッターの映画や小説で登場した魔法を一覧にまとめた。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの魔法具・アイテムまとめ
『ハリー・ポッター』シリーズとは、J・K・ローリングによる小説およびそれを原作とした映画、舞台、ゲームなどのメディアミックス作品である。 普通の少年ハリー・ポッターはある日自分が魔法使いである事を知らされる。魔法学校で魔法を学び、仲間と友情を育むハリー。そんな中、両親を殺した宿敵ヴォルデモートとの戦いが始まる。 作中には戦いの行方を左右する重要なものや物語の鍵となるものから、魔法使い達の日常で使われるものまで、様々な魔法具やアイテムが登場する。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『ハリー・ポッター』とはJ・K・ローリングによる小説及びそれを原作とした映画、舞台、ゲーム作品である。本作は1997年にイギリスで1作目が刊行。その後、全7シリーズが刊行され2007年に完結した。児童書でありながら緻密に設定された世界観に、子供だけではなく大人も引き込まれる物語だ。バラエティ豊かな登場人物たちの言葉には見ている人を勇気づけたり、人生を導くほどの説得力があるものが数多くある。そのため、幅広い世代の人に愛され、共感を持たれる作品となっている。
Read Article
グランド・ブダペスト・ホテル(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『グランド・ブダペスト・ホテル』は、ウェス・アンダーソン監督、レイフ・ファインズ主演で製作された。ズブロフカ共和国にあるグランド・ブダペスト・ホテルが物語の舞台である。コンシェルジのグスタヴと部下のムスタファを主人公に、常連客をめぐる殺人事件と遺産争いに巻き込まれた二人が、ホテルの威信のためにヨーロッパ中を駆け巡り事件解明に奔走する。本作は1930年代、1960年代、1985年、現在と4つの時間軸で展開されていく。
Read Article
ボーン・レガシー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ボーン・レガシー』とは『ボーンシリーズ』の4作目で、2012年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンをめぐる陰謀を描いた前3部作の裏で同時進行していたストーリーを描くスピンオフ的作品。ボーンの存在によりCIA上層部でさえ知らない国家的極秘計画が暴かれる危機が発生。計画隠蔽のために襲われた工作員アーロン・クロスの逃避行が描かれる。『ボーンシリーズ』の世界観を継承したストーリー展開に加え、前3部作後のCIAの状況もわかるファン必見の物語である。
Read Article
ビッグ・フィッシュ(Big Fish)のネタバレ解説・考察まとめ
『ビッグ・フィッシュ』とは2003年に公開されたアメリカ合衆国のファンタジー映画である。原作は『ビッグフィッシュ - 父と息子のものがたり』で、ティム・バートン監督による作品。病が悪化した父エドワードの看病をするために実家に妻とともに戻ったウィル。父はウィルが小さいころから自分の人生をおとぎ話のように語っており、ウィルは年を取るにつれその話を信じなくなり二人の間の関係は悪くなる。しかし、看病を通して時間を過ごすうちに二人の父子の関係は少しずつ変化していく。
Read Article
レッド・ドラゴン(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『レッド・ドラゴン』とは、トマス・ハリスの小説をもとにして2002年に公開されたアメリカのサスペンス映画である。 監督はブレット・ラトナー、主演をアンソニー・ホプキンスである。人食いハンニバルと呼ばれる精神科医の殺人犯ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に殺されかけた過去を持つ、元FBI捜査官であるウィル・グレアム(エドワード・ノートン)との戦いを描く。見どころは、レクター博士とウィルの頭脳戦と徐々にレッド・ドラゴンと呼ばれる猟奇殺人犯を追い詰めていく所である。
Read Article
ボーン・アルティメイタム(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ボーン・アルティメイタム』とは『ボーンシリーズ』の3作目で、2007年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンは、CIAの極秘計画の暴露記事を書こうとする記者と接触したことで存在が見つかり、またもやCIAに狙われる。その一方、CIA内部の人間と協力し、極秘計画に絡んだ組織の陰謀を暴き、とうとう記憶を取り戻す。その場にいるかのような臨場感溢れる映像やスピーディなストーリー展開、スリリングな逃走劇など息もつかせぬシーンの連続で観る者を引き込む最高傑作。
Read Article
ハリー・ポッターと死の秘宝(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターと死の秘宝』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。ホグワーツに戻らず、分霊箱を探す旅に出かけたハリー、ロン、ハーマイオニー。数少ない手がかりを探しながら、困難な旅を続けていく。そんな中ホグワーツにヴォルデモートが現れ、戦闘が始まる。多くの仲間が死んでいく中、ついにハリーはヴォルデモートと対峙することになる。J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ。第七弾。
Read Article
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。復活を遂げたヴォルデモート。しかし魔法省はそれを受け入れずホグワーツに干渉するようになる。そんな中、ダンブルドアは「不死鳥の騎士団」を再び活動させる。五年生となったハリーたちはヴォルデモートに対抗するため、ダンブルドア軍団を結成。そしてヴォルデモートや死喰い人と再び対峙することとなる。 J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ第五弾。
Read Article
ハリー・ポッターと炎のゴブレット(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』とは、イギリスを舞台に魔法使いの少年・ハリーが闇の魔法使い・ヴォルデモートと立ち向かうファンタジー映画。四年生となったハリーたち。ハリーは何者かの陰謀により、トライ・ウィザード・トーナメントに参加することとなる。待ち受ける過酷な課題を乗り越えていくハリー。そんな彼の前で因縁の敵、ヴォルデモートがついに復活する。肉体を持ったヴォルデモートと初めて戦うことになったハリー。その強大な力に圧倒される。 J・K・ローリングの小説が原作のシリーズ第四弾。
Read Article
リリーのすべて(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『リリーのすべて』とは、世界で初めて性別適合手術を受けた、リリー・エルベの実話を元に描いたヒューマン・ドラマ。2015年にアメリカ、イギリス、ドイツで製作された合作映画である。風景画家である主人公はある日、肖像画家の妻に頼まれ女性モデルの代役を引き受ける。そのことがきっかけで、自分の中に女性の存在があることに気付き始める。悩み苦しむ夫の変化に困惑しながらも、妻のゲルダは夫の本質を尊重し、理解を深めて行く。概念を超えた夫婦の絆と美しき愛の物語。
Read Article
1917 命をかけた伝令(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『1917 命をかけた伝令』とは、名匠サム・メンデスが、第1次世界大戦を舞台に全編ワンカット風に描く戦争ドラマ。若きイギリス兵のウィルとブレイクの2人は、敵軍の罠にかかりそうな前線の味方を救うべく伝令を届ける命を受け、危険な道のりを必死に進んでいく。コリン・ファースやマーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチなどイギリスを代表する俳優が共演しており、世界中で高い評価を受け、アカデミー賞では10部門のノミネートとなった。
Read Article
ことの終わり(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ことの終わり(The End of the Affair)』はニール・ジョーダン監督による1999年公開の映画。1940年代ロンドン。作家モーリスは友人の官僚ヘンリーから、妻のサラが浮気しているようだと相談される。以前サラと不倫関係にあったモーリスは「第三の男」が現れたと思い、ヘンリーに代わって探偵に調査を依頼する。調査が進むにつれ、意外な事実が発覚する。原作はグレアム・グリーン『情事の終わり』
Read Article
ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』とは、2019年にアメリカで制作されたミステリー映画である。世界的なミステリー作家のハーラン・スロンビーの85歳の誕生日パーティーが開かれた。しかし、その翌朝ハーランは遺体となって見つかる。正体不明の誰かに雇われた探偵のブノワ・ブランは、パーティーに参加していた人間全員を疑っていた。『007』シリーズのダニエル・クレイグや『アベンジャーズ』シリーズのクリス・エヴァンスら豪華キャストが出演し、緊張感ありつつも、それぞれの思惑などをコミカルに描いている。
Read Article
パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』とは、ウォルト・ディズニー・モーション・ピクチャーズ制作の実写映画作品で、全5作あるシリーズの最終章。主演のジョニー・デップは、シリーズ全作品通じて海賊ジャック・スパロウを演じ、作品の代名詞的存在となっている。ジャックの策略で、「魔の三角海域」に幽閉されていたアルマンド・サラザールが解き放たれた。復讐を誓うサラザールから逃れるため、ジャックたちはどんな呪いも解くことができる「ポセイドンの槍」を手に入れようと奮闘する。
Read Article
白鯨との闘い(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『白鯨との闘い』とは、ロン・ハワードによる2015年のアメリカ合衆国のアクション映画。 小説家のハーマン・メルヴィルは捕鯨船・エセックス号の真実を探るため、船員に取材を申し込む。 かつてエセックス号は巨大な白鯨に襲われたことで沈没。そのため船員たちはボートで大海原を漂流する事態になる。主要キャストにクリス・ヘムズワース、キリアン・マーフィー、トム・ホランドらが出演。海の上でサバイバル生活を余儀なくされた男たちの様子が描かれており、海の脅威と巨大な白鯨の迫力が見所の作品。
Read Article
ロブスター(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ロブスター』とは、ギリシャのヨルゴス・ランティモスが監督した近未来SF恋愛映画である。2015年公開され、第68回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した。国家が市民にルールを押しつけ、市民はそれに従っている。独身であることが罪というルールがある世界。“独身者”は、郊外のホテルに連れていかれ、45日以内にパートナーを見つけないと、自分が希望する動物に変えられてしまう。主人公デヴィッドが希望した動物は「ロブスター」だった。全体的にユーモアが散りばめられており、コメディ映画でもある。R15+作品。
Read Article
キングスマン:ファースト・エージェント(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『キングスマン:ファースト・エージェント』とは2021年公開の米・英合作のスタイリッシュアクションスパイ映画。監督はマシュー・ヴォーン。本作ではレイフ・ファインズ演じるオーランド・オックスフォード公を中心として、第一次世界大戦時代の英国を舞台に「キングスマン」誕生のエピソードを展開する。 平和主義の英国貴族である主人公が大戦の最中、スパイとして世界の平穏を守ろうとする物語。レトロでありながらハイセンスな劇中ファッションや超過激スパイアクションが魅力の一作。
Read Article
アメリカン・ビューティー(映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『アメリカン・ビューティー』とは、サム・メンデスによる1999年のアメリカ映画。中年男性レスター・バーナム(ケヴィン・スペイシー)が、家庭や仕事に不満を抱えながらも娘の同級生である美しい少女に惹かれる姿を描く。家庭崩壊と中年危機をテーマに、アメリカ郊外の虚飾を皮肉る内容が特徴。独特の映像美とブラックコメディ要素を交え、1999年アカデミー賞で作品賞を含む5部門を受賞。人間の欲望や本質に迫るドラマとして高い評価を受けた。
Read Article
【イアン・ハート】ハリー・ポッターでヴォルデモート役を演じた7人の俳優まとめ【レイフ・ファインズ】
ヴォルデモートといえば、『ハリー・ポッター』シリーズの最大にして最強の悪役ですよね。ひときわ存在感を放つ彼ですが、実は映画版では7人の俳優によって演じられていました。当然ながら彼もかつては子どもでしたし、学生時代の姿も出てきてます。かと思えば他の人物に憑依していたこともありますから、演じている俳優がたくさんいても何ら不思議ではありません。誰がどんなヴォルデモートを演じていたのか、この記事で紹介しています。
Read Article
歴代の美女が勢ぞろい!007シリーズの「ボンドガール」名鑑!
英国秘密情報部のエージェント「ジェームズ・ボンド」の活躍を描いた長寿映画『007』シリーズ。各国スパイによる手に汗握る情報戦に加えて、毎回入れ替わる形で表れてはジェームズのパートナーとして活躍するヒロイン、通称「ボンドガール」の存在も見所である。 ここでは、歴代の007シリーズに登場したボンドガールたちを紹介する。
Read Article
【007シリーズ】シブすぎる!歴代ジェームズ・ボンドを演じた俳優まとめ【ショーン・コネリー】
日本では「007シリーズ」として知られる『ジェームズ・ボンド』の作品群。1962年に第1作が公開されて以来、2022年までに25作品が生み出されてきました。最初の公開から四半世紀以上という年月を経ているわけですから、映画のキャスト陣も当然変わります。この記事では、歴代ジェームズ・ボンドを務めた俳優についてまとめました。どの方もシブすぎて、溜息が出るほどカッコイイですね!
Read Article
次作は一体誰になる!?これまでの歴代ジェームズボンドを振り返る!
ダニエル・グレイクのジェームズボンドシリーズが終了し、次作では一体誰が次のジェームズボンドに選ばれるのかと、映画界ではすでに話題となっています。これまでジェームズボンドに選ばれたイケメン俳優たちとその作品を振り返ります。
Read Article
特殊メイクビフォーアフター&実在したモデルとの比較画像まとめ!【アーノルド・シュワルツェネッガーなど】
映画スターの特殊メイク前と後の比較や、モデルとなった人物との比較画像のまとめです。『ターミネーター』シリーズのアーノルド・シュワルツェネッガーや、『ハリー・ポッター』シリーズのレイフ・ファインズなど、メイクによって同じ人物とは思えないほど変貌を遂げた画像や、モデルと見分けがつかないほどそっくりな俳優たちの姿を紹介していきます。
Read Article
『007シリーズ』の雑学・トリビア・都市伝説まとめ!ボンドには結婚歴があった!
『007』シリーズにまつわる都市伝説や豆知識、裏設定などをまとめました。シリーズ第1作目のイギリス初公開日にちなみ、10月5日はジェームズ・ボンドの日に制定されているというトリビアや、ボンドには結婚歴があったという設定、名監督のスティーブン・スピルバーグやクエンティン・タランティーノが映画を撮りたがっていたという噂を載せています。読み始めたら止まらない、興味深い情報が満載です。
Read Article
ハリー・ポッターシリーズの「例のあの人」ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)の素顔まとめ
『ハリー・ポッター』シリーズの最大にして最強の悪役といえば、ヴォルデモート卿!作中では多くの人びとの間で「例のあの人」との呼ばれ方をする彼を演じたのは、レイフ・ファインズです。この記事では、ヴォルデモート卿とレイフ・ファインズの素顔についてまとめました。「例のあの人」の格好をしたままキャスト陣と談笑しているのが面白いですね。
Read Article
ヴォルデモートの画像まとめ!ハリー・ポッターの宿敵!【レイフ・ファインズ】
『ハリー・ポッター』シリーズで主人公たちを苦しめた強敵、ヴォルデモートの画像をまとめました。ヴォルデモートの恐ろしさが凝縮された画像だけでなく、この役を演じた俳優レイフ・ファインズの画像も紹介していきます。
Read Article
【パーフェクトブルー】夢と現実の境界がわからなくなる映画まとめ!脳がとろける不思議な感覚を味わえる!【ビッグ・フィッシュ】
数ある映画作品の中には、夢なのか現実なのか区別がつかなくなるような世界観を持つものがたくさんあります。たとえば、『パーフェクトブルー』や『ビッグ・フィッシュ』などでしょうか。他にもいろいろあるので、この記事でまとめました。こういう映画には相性があり、ハマる人はハマるのですが、ダメな人はトラウマになってしまうこともあるようです。紹介した映画を実際に観るかどうかは、あなた次第ですよ。
Read Article
ハリー・ポッターと死の秘宝でハリーが折れた自分の杖をニワトコの杖で直す描写がなかった件
『ハリー・ポッターと死の秘宝』は、シリーズ完結編にあたる第7作です。原作と映画版で内容が違っていることはよくある話ですが、どうやらそれは本作でも見られたそう。ハリーが所持していた杖が折れてしまい、原作ではこれをニワトコの杖で直す描写がありました。しかし、映画ではそれがなく、そのことを悲しむ声がSNSで挙がっています。どっちが良いかは、その人の感性によりますよね。気になる方は、原作と映画を実際に見比べてみてください。
Read Article
ハリー・ポッターと炎のゴブレットで「下野どこ?」が話題に
地上波で『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』が放送されると、視聴者の間で「下野どこ?」という投稿が相次ぎました。これは人気声優・下野紘がモブ役で作品に登場しており、一体どこで彼が吹き替えを担当していたのかをファンが探し出そうとしたためのようです。作品の内容そっちのけで下野探しに盛り上がるツイートをまとめました。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『007/スカイフォール』の概要
- 『007/スカイフォール』のあらすじ・ストーリー
- トルコでのミッション失敗、ボンド死亡説
- Mの過去と、復讐に燃えるシルヴァ
- ボンドの原点、スカイフォールへの回帰
- 『007/スカイフォール』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ジェームズ・ボンド(演:ダニエル・クレイグ)
- ラウル・シルヴァ(演:ハビエル・バルデム)
- テロリストグループ
- セヴリン(演:ベレニス・マーロウ)
- パトリス(演:オーラ・ラパス)
- MI6
- M/演(ジュディ・デンチ)
- ギャレス・マロリー(演:レイフ・ファインズ)
- イヴ・マネーペイン(演:ナオミ・ハリス)
- Q(演:ベン・ウィショー)
- ビル・タナー(演:ロリー・キニア)
- その他
- クレア・ダワー(演: ヘレン・マックロリー)
- キンケイド(演:アルバート・フィニー)
- 『007/スカイフォール』の用語
- アストンマーティンDB5
- 『007/スカイフォール』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 走る列車上での格闘シーン
- ジェームズ・ボンド「世代交代か」
- M「我々が対峙しているのは未知の敵。地図に載らず国家でも無い、個人なのです」
- ラウル・シルヴァ「さあ、俺と一緒に自由になろう」
- 『007/スカイフォール』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- シルヴァの活動拠点のモデルは軍艦島
- Mの本名はオリビア・マンスフィールド
- 『007/スカイフォール』の主題歌・挿入歌
- 主題歌:アデル「スカイフォール」