火の鳥(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『火の鳥』とは漫画界の巨匠、手塚治虫の描く漫画作品。その血を飲むと永遠の命が得られる伝説の鳥である「火の鳥」。この伝説の鳥を巡り、古代から未来へ、未来から古代へ。またミクロからマクロへ、マクロからミクロへと想像を絶するスケールで世界が流転する。文明の進化と衰退、科学の罪、生命進化、人間の心と、「火の鳥」を狂言回しに、あらゆる要素を紡ぎ、手塚治虫が読者へ送る「究極の物語」だ。

場所:惑星エデン17
時間:羽衣編から1500年後の未来

望郷編は大きく4種類あり、雑誌『COM』版だけは、他の3つとは独立していて完全な別作品である。
一般に望郷編といえば、『COM』版以外の完結済みである3つをさす。

雑誌『COM』版(1971)

城之内博士はある惑星を買い、機械がない新しい地球を作ろうとする。クローンで人間や植物や動物を作成し、娘の時子と神殿で生活していた。
しかし、クローン人の間で核戦争が勃発して惑星は荒れ果ててしまう。時子は極秘開発された超空間移動機「スワープ」で過去の地球へと逃げる。(これが羽衣編の「おとぎ」である)

ある日城之内博士のもとに、かつて惑星開発を共に行ったジョシュア・オーヴァードという男が訪れる。城之内博士は時子が死んだと思いこんでおり、時子の墓へとオーヴァードを案内する。オーヴァードはスワープのことも時子が生きていることも知っていた。
娘の生死を軽々しく言われ、銃を向ける城之内博士。そこへ、奇形の赤ん坊を連れた時子が現れる。

城之内博士はもみ合いの末に死亡してしまう。
オーヴァードはスワープを奪い赤ん坊を捨て、時子を連れて地球へと飛び立つ。

捨てられた赤ん坊は、クローン動物に救われ、コムと呼ばれ歳月が流れる。火の鳥がコムのもとにやってくるが、雑誌休刊で話が途切れて終わる。

雑誌『漫画少年』版(1976)

惑星エデン17で、ジョージとロミが二人だけの生活を始めた。その矢先に、ジョージが事故で死亡してしまう。ロミはジョージの子を身ごもっていた。ロミは子供と自分だけで星を守る決意をし、息子との間に子孫をつくる。

しかし、近親相姦の影響で男しか生まれなかった。やむを得ず、ロミは人工冬眠をして自身の子孫と子供を作り続ける。ある時ロミが冬眠から目覚めると、エデンという社会ができ文明が発展していた。
これは火の鳥が、宇宙生物ムーピーとロミの子孫との間に、子供を作らせた結果だった。

ある日少年のコムは、宇宙船を見つける。ロミは望郷の思いからコムと共に故郷の地球へと向かう。
その途中、地球への不法侵入を阻止する任務の牧村と遭遇する。ロミは地球に到着する前に、牧村に殺害されてしまう。

「単行本」版(1980)

雑誌『漫画少年』版を改稿したもので、構想とストーリー、登場人物は一緒である。
冒頭の火の鳥の登場やロミの死に方、牧村の描き方など、修正や加筆がされている。

『角川』版(1986)

上記の「単行本」版を大幅に削除・改稿し、章分けしたもの。

ロミが地球に向かう途中で立ち寄る星が減っている、主要人物のノルヴァの存在が削除されるなどしている。展開も異なり、ロミとジョージの出会いのシーンが冒頭に移動している。
約100ページほど本編は短い。

第9作 乱世編(1973, 1978)

場所:日本
時間:平安時代末期

未完の雑誌『COM』版と単行本化されている『マンガ少年』版があり、一般に『マンガ少年』版を乱世編と呼ぶ。

雑誌『COM』版(1973)

ある日、主人公の猟師まきじは、赤坊主と普段から呼んでいた猿を救う。山へ返そうとするが、赤坊主と争ったハンニャのテリトリーとなって戻せなかった。
しばらく日が経ち、赤坊主はまきじが拾ってきた子犬の白丸を連れ、ハンニャを倒すために山へ向かう。一瞬の隙を突いてハンニャに勝つが、雑誌休刊のため未完で終わる。

雑誌『マンガ少年』版(1978)

木こりの弁太は、恋人のおぶうと暮らしていた。
薪などを平安京に売りに行った弁太は、高価な櫛を拾い、おぶうに渡す。しかし、その櫛は謀叛人として手配されていた者の持ち物で、謀反の一味と見なされた弁太の両親やおぶうの父は殺されてしまう。おぶうは連れ去られ、山にでていた弁太は追って都に向かう。その道中、弁太は牛若という少年に出会い、家来となる。

一方、おぶうは平清盛(たいらのきよもり)の侍女となっていた。

やがて権力をめぐる源平の合戦が勃発する。牛若は鞍馬天狗(鳳凰編の我王)のもとで成長し、源義経(みなもとのよしつね)と名を改め、源氏の大将として活躍する。だが弁太は、卑怯な手を使い、命を粗末に扱う義経に反発し始める。

壇ノ浦の戦いの最中、弁太はおぶうとの再会を果たす。
戦は源氏が勝利するが、義経は兄である源氏の棟梁・源頼朝(みなもとのよりとも)と火の鳥を巡り、内紛を始める。

弁太は義経に反乱を起こし、おぶうを連れて逃げる。義経を殺し、二人が行方不明になり物語は終わる。

第10作 生命編(1980)

場所:日本とペルー
時間:2155年

テレビ局プロデューサーの青居が「クローン人間を作成し殺戮する」という企画を立てる。ペルーに住む猿田に案内され、火の鳥と人間のハーフである鳥女からクローン技術を得る青居。
番組が開始されると、青居自身が大量生産され、本人も狩りの対象とされてしまう。北海道まで逃亡した青居は、少女ジュネと生活を始める。

雑誌版と書籍版で結末が異なる。雑誌版では逃げ延びた青居はクローンと断定されるのに対して、書籍版では人間であると示唆されている。

第11作 異形編(1981)

場所:日本
時間:室町時代

室町時代、残忍な領主八儀家正(はちぎいえまさ)の娘に生まれた左近介(さこんのすけ)は、男の侍として育てられていることに苦しんでいた。
左近介は重い病にかかった父が、どんな病でも治す八百比丘尼(やおびくに)という尼に治療を頼むことを知る。父が死ねば女として生きることが出来ると考え、八百比丘尼を殺しに向かう左近介。

左近介は八百比丘尼を殺したが、謎の力が働いて城に戻れず寺で困惑する。そこに村人が現れ、焦った左近介は八百比丘尼に変装し、火の鳥の羽を使い治療を始める。
この寺は、時の閉ざされた世界であり、八百比丘尼は未来の左近介自身であった。

その後、傷ついた妖怪や化け物が続々と治療にやってくる。

第12作 太陽編(1986)

場所:日本
時間:7世紀と21世紀が交互に登場

現存する『火の鳥』の実質的な最終話。

7世紀、白村江の戦いで惨敗した倭・百済軍(くだらぐん)は敗走を重ねていた。百済王一族の兵士ハリマは捕らえられ、顔の皮を剥がれて狼の皮を被せられる。ハリマは老婆に助けられ、倭へと渡る。
そこでハリマは狗族(くぞく)の少女マリモと出会い、狗族に協力する。狗族は八百万の神の一種であるが、仏教の力が強まったせいで魔物とされていた。
仏教と狗族は対決し、やがて壬申の乱へと発展していく。

一方21世紀の日本では、日本人が「光一族」という集団に「光」と「シャドー」に分けられ、分断されていた。
惑星探索船のクルー大友は、発見した発光する鳥(火の鳥と命名)に不死の力があると定義し、自身を大教祖にして構成した集団が「光一族」だった。大友は火の鳥を崇める宗教団体「光」を組織し、信じるものを「光」一員、疑問を持つ者は「シャドー」とした。シャドーは地下世界へ追放され、迫害を受けていた。

反「光」のエージェントの坂東スグルは、リーダーから火の鳥を奪うミッションを受ける。ミッションは失敗し捕まったスグルは、「光」の海底にある洗脳施設に送られ、狼に似た洗脳ヘルメットを付けられる。そこで出会った少女ヨドミに惹かれていく。
ヨドミが不死者であることを知ったスグルは、火の鳥の血が地上にあると煽動して、施設内で暴動を起こして「シャドー」の決起に繋げる。

過去の壬申の乱は拡大し、未来では「シャドー」が武装蜂起し、どちらも大規模な戦争に発展する。

物語の終盤、過去と未来がめまぐるしく入れ替わる。過去のハリマは狼の顔が溶けて、狗族が認識できなくなり、未来のスグルが逆に狼の顔に変わる。スグルは爆発に巻き込まれ死亡し、ハリマは狗族の記憶を失う。

戦争は旧勢力が敗走するが、新勢力も同じ宗教的支配を行い、追放と迫害を繰り返すのだった。

ハリマがいなくなり嘆くマリモだが、父から「もし愛があれば再会できる」と告げられ、目を閉じる。目を開くと未来のヨドミが目を開く。ヨドミの前にいた大友は、真相を話し始めた。大友は火の鳥を持ち帰っておらず、地球上には火の鳥も不死も存在しないと考えていた。最後に、ヨドミが本当に死なないのか確かめるが、火炎放射器の炎が大友に引火して焼死してしまう。

ヨドミの灰は狼となり、過去と未来が入り混じった空間に降り立つ。そこで狼の顔のスグルと再会する。二人はマリモとハリマの生まれ変わりであった。そこを火の鳥が上空から二人を招き、太陽へと飛翔し、過去が未来に取り込まれる。

休憩 INTERMISSION(1971)

場所:日本
時間:1971年

手塚治虫自身が登場し、『火の鳥』の誕生秘話を語るエッセイ風短編マンガ。

雑誌少女クラブ掲載『火の鳥』エジプト編・ギリシャ編・ローマ編(1957)

go-1128435570064081132422
go-1128435570064081132422
@go-1128435570064081132422

Related Articles関連記事

火の鳥の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

火の鳥の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『火の鳥』はあの『鉄腕アトム』を生み出した漫画界の巨匠、手塚治虫による『火の鳥(不死鳥)』を題材とした長編漫画である。日本の漫画文化を代表する作品の一つ。仏教の「六道輪廻」の考え方を軸に「死と再生」を主なテーマとした壮大なストーリーとなっている。 全12編ともなる独立したストーリーの舞台が過去と未来を行き来する独特な構成や、宗教思想と漫画の融合が当時画期的であり、現在でも数々の作品に影響を与え続けている。 この記事では、生命の本質や人間の業を説くような火の鳥の名セリフの数々を紹介する。

Read Article

トキワ荘とは?歴史・逸話・トリビア・暮らしていた漫画家・メンバー・どこにあるかを紹介!

トキワ荘とは?歴史・逸話・トリビア・暮らしていた漫画家・メンバー・どこにあるかを紹介!

トキワ荘(トキワそう)とは、かつて東京都豊島区南長崎三丁目にあった木造2階建アパート。1953年から1962年頃まで、手塚治虫や藤子不二雄などの日本の漫画界の黎明期を支えた超一流の漫画家たちが共同生活を送っていたことで知られる建築物である。1982年に老朽化により解体されるも、「漫画の聖地」として非常に知名度が高い。現在も「トキワ荘マンガミュージアム」や「トキワ荘プロジェクト」の形で漫画界にその名を残している。 本記事では、トキワ荘に関する情報と、ここで暮らしていた漫画家たちについて紹介する。

Read Article

ブッダ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

ブッダ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブッダ』とは、漫画家・手塚治虫が手がけた、仏教を生み出した釈迦こと「ブッダ」の物語についての漫画作品である。少年漫画雑誌『希望の友』(潮出版社)にて、1972年〜1982年まで連載された。後のブッダである主人公「ゴータマ・シッダルタ」が苦悩しつつ仏教をどのように悟ったのかを描き出している。実在の人物と手塚治虫自身の創作の人物が入り混じっているも、2000万部を超える売り上げを記録し、非常に評価されている作品である。

Read Article

ブラック・ジャック(BLACK JACK)のネタバレ解説・考察まとめ

ブラック・ジャック(BLACK JACK)のネタバレ解説・考察まとめ

『ブラック・ジャック(BLACK JACK)』とは、手塚治虫の代表的な漫画作品の1つで、天才無免許医師が法外な治療費と引き換えに多くの怪我や難病を治療していく人間ドラマ作品。1973年~1983年に『週刊少年チャンピオン』で連載され、連載終了後も読み切り作品が掲載された。さらに、他の漫画家の執筆による作品も数多くあり、医療漫画のパイオニアにして、金字塔と言われる。映画、OVA、実写のTVドラマ、アニメなど、さまざまな形で映像化されてきた。

Read Article

三つ目がとおる(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

三つ目がとおる(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『三つ目がとおる』とは、手塚治虫による漫画及び、それを原作とするアニメ作品である。無邪気な性格の中学生、写楽保介は古代種族三つ目族最後の生き残り。額の絆創膏を剥がすと第三の目と共に超知能、超能力を操る冷酷な人格が現れ悪魔のプリンスと化す。写楽は世界征服を目論む一方で、時にクラスメイトの和登さんらと共に古代遺跡絡みの陰謀に巻き込まれる。オカルトブームの中、人気を博し第1回講談社漫画賞を受賞。漫画の神と呼ばれた作者の没後初のアニメ化作品でもある。

Read Article

奇子(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

奇子(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『奇子』とは手塚治虫が小学館『ビッグコミック』に1972年1月25日号から1973年6月25日に連載していた漫画作品。戦後史最大の闇とされた下川事件をモデルにした事件を核に、旧家一族の愛憎劇を絡めた物語となっている。第二次世界大戦直後、天外仁朗(じろう)が外地から復員すると、実家には末の妹・奇子(あやこ)が増えていた。実は奇子は仁朗の義姉と彼の父親の不義の子であり、彼女の存在が家族間に緊張を生む。一方仁朗はGHQのスパイに成り下がり、司令部からの命令で様々な汚れ仕事や諜報活動に手を染めていく。

Read Article

アドルフに告ぐ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

アドルフに告ぐ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『アドルフに告ぐ』とは、漫画家・手塚治虫が手がけた第二次世界大戦中のドイツと日本、そして3人のアドルフについての漫画作品である。『週刊文春』にて1983年1月6日〜1985年5月30日まで連載された。ヒットラー、カウフマン、カミル、3人のアドルフの人生が入り混じり、狂言回しの峠草平を中心に物語が進んでいく。1986年度の第10回講談社漫画賞一般部門を受賞し、手塚治虫の作品の中でもトップクラスの名作である。

Read Article

どろろ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

どろろ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『どろろ』とは手塚治虫によって描かれた、戦国時代を舞台に奪われた自身の身体を取り戻すべく48の魔物を追う百鬼丸と、泥棒の少年どろろの旅を描く時代劇漫画である。1967年から1968年までは『週刊少年サンデー』に、1969年には『冒険王』で連載された。父親の野望によって、48の妖怪に身体を奪われた姿で誕生した百鬼丸。医者・寿海に助けられた彼は身体を取り戻すため妖怪退治の旅を続けていたある時、泥棒少年どろろと出会う。手塚オリジナルの妖怪が多数描かれており、カルト的なファンも多い。

Read Article

ジャングル大帝(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

ジャングル大帝(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『ジャングル大帝』とは、手塚治虫による日本の漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。 壮大な自然を舞台に、主人公のレオを中心とした物語で、その中で動物たちの弱肉強食や人間の欲望、自然の脅威や素晴らしさを知ることができる。学童社の月刊漫画誌「漫画少年」に1950年(昭和25年)11月号から1954年(昭和29年)4月号にかけて連載された。アニメ作品も制作されており、手塚治虫初期の代表作であると共に、現代アニメの基礎となった作品である。

Read Article

七色いんこ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

七色いんこ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『七色いんこ』とは1981年より手塚治虫が『週刊少年チャンピオン』で連載していた漫画、およびそれを原作とした舞台作品。シェイクスピアなどの海外古典から近代演劇まで、実在の演劇をベースにした1話完結の犯罪活劇。 七色いんこは、代役専門の天才役者。本人そっくりのメーキャップに、時には本人以上の演技力で観客を魅了する一方、劇場内の金持ちから金品を巧みに奪う泥棒でもある。警察から送り込まれた射撃・格闘に秀でた刑事、千里万里子(せんり まりこ)は七色いんこを追ううちに次第に彼に好意を抱くようになる。

Read Article

ばるぼら(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

ばるぼら(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『ばるぼら』とは、手塚治虫によって『ビッグコミック』で連載された、芸術を題材とした大人向けの漫画。「耽美派の天才」と呼ばれる主人公の小説家が、アルコール依存症のフーテン娘バルボラと出会ったことで芸術家としての絶頂を味わい、そして転落するまでを描いている。男女の性愛だけでなく、異常性欲、黒魔術、薬物といったアングラ要素が満載の、いわゆる「黒手塚」と呼ばれる作品のひとつだ。 2020年、稲垣吾郎と二階堂ふみの主演で映画化されたことで話題になった。

Read Article

MW(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

MW(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『MW(ムウ)』とは、手塚治虫による漫画作品。『ビッグコミック』誌上にて、1976年から1978年まで連載された。2009年には、玉木宏と山田孝之のダブル主演で実写映画版が公開されている。手塚治虫は1970年代の商業青年誌において、「同性愛」と「猟奇殺人」そして「個人VS国」や「善悪とは何か?」というタブー的な要素に取り組んだ。それらの要素が渾然一体となって作り出すドラマが作品の魅力である。南西諸島のとある小島で起きた事件で、人生を大きく狂わされた2人の青年を描いたピカレスクロマン作品である。

Read Article

鉄腕アトム(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

鉄腕アトム(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『鉄腕アトム』とは、手塚治虫による漫画作品。テレビアニメ版や実写版など様々なメディアミックスが行われていることでも有名であり、手塚治虫の代表作の1つに挙げられている。『鉄腕アトム』の原作漫画は、光文社の月刊漫画雑誌『少年』にて1952年から1968年まで連載された。コミックスは、『講談社手塚治虫全集』全18巻をはじめ様々なバージョンが存在する。人間に似た心を持つ少年型ロボットアトムが、人間とロボットとの関係の狭間で地球の平和のために数々の難事件や敵に挑む姿を描いたSF作品である。

Read Article

ユニコ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

ユニコ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『ユニコ』とは手塚治虫がサンリオより出版の『リリカ』で1976年11月から1979年3月まで、小学館より出版の『小学一年生』で1980年5月号から1983年7月号まで連載した児童向けファンタジー漫画である。1981年には『ユニコ』、1983年には『ユニコ 魔法の島へ』のタイトルで映画化した。 一角獣の子どもユニコは、いじわるなビーナスに神の国を追い出され、西風の精に運ばれ様々な時空を旅することとなる。不思議な魔法を使えるユニコは、訪れる先で様々な人々と交流し、彼らに愛と友情を届けていく。

Read Article

シュマリ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

シュマリ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『シュマリ』とは、手塚治虫による明治時代初頭の北海道を舞台にした歴史漫画作品。『ビッグコミック』誌上にて、1974年から1976年まで連載された。手塚作品の中でメディアミックスされていないが、ファン人気の高い作品として知られている。骨太の主人公を中心に激動だった明治初期の北海道を描き切った大河ドラマ的作風は、手塚漫画の魅力をさらに広げたとも評されている。主人公の元旗本は、自分から逃げた妻と間男を追って北海道へやって来た。そこでアイヌの人々と文化に魅せられて「シュマリ」と名を変え生きていく。

Read Article

上を下へのジレッタ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

上を下へのジレッタ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『上を下へのジレッタ』とは、手塚治虫がバーチャルリアリティーのような妄想世界「ジレッタ」を巡る騒動を描いたブラックユーモア漫画。才能と野心あふれるプロデューサー門前市郎(もんぜん いちろう)が「空腹の間だけ絶世の美女になる」という特異体質を持つ越後君子(えちご きみこ)と、その恋人の山辺音彦(やまべ おとひこ)を利用して名誉欲を満たそうと七転八倒する物語。 手塚作品の中では知名度は高くないが、2017年には妄想歌謡劇『上を下へのジレッタ』のタイトルで舞台化され、横山裕が主演を務めた。

Read Article

リボンの騎士(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

リボンの騎士(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ

『リボンの騎士』とは、手塚治虫による少女漫画、およびそれを原作にしたアニメや舞台などのメディアミックス作品。1953年から1956年まで連載された『少女クラブ』版、1963年から1966年まで連載された『なかよし』版、1967年連載の『少女フレンド』版の3種類がある。異世界を舞台に、男女の心を持ってしまった主人公サファイアが、悪人たちと戦う物語がファンタジックに描かれている。少女向けストーリー漫画の先駆け的な存在として知られており、後続作品に多大な影響を与えた。

Read Article

神の手を持つ男 ブラック・ジャックの生い立ちと謎について考察まとめ

神の手を持つ男 ブラック・ジャックの生い立ちと謎について考察まとめ

手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』。一話完結の作品の中に完璧な人間ドラマを描きだす手塚治虫は間違いなく天才だったといえるでしょう。漫画を読んだことのない人はもちろん、ある人にとってもブラック・ジャックは謎の多い人物です。今回は間黒男がいかにして伝説の無免許医ブラック・ジャックになったのか、ブラック・ジャックとはいったい何者なのか、その本性に迫ります。

Read Article

マガジンの歴代ヒロインまとめ

マガジンの歴代ヒロインまとめ

『少年マガジン』は、日本でもっとも長く続いている週刊の少年漫画誌の1つである。その長い歴史の中で幾多の傑作を生み出し、日本の漫画文化を支えていった。「少年漫画」という縛りがあるため主人公の多くは少年だが、その活躍を支えるヒロインたちもまた物語に欠かせない存在として魅力たっぷりに描かれている。 幼馴染に学生、人外や異世界人と設定も様々なら、その関係性も恋人から友人、ライバルまで多種使用である。ここでは、マガジン作品を彩ったヒロインたちを紹介する。

Read Article

ぐるなびにて連載のエッセイ漫画【田中圭一のペンと箸-漫画家の好物-】をご存知ですか?

ぐるなびにて連載のエッセイ漫画【田中圭一のペンと箸-漫画家の好物-】をご存知ですか?

田中圭一先生と言えば、漫画界の巨匠・手塚治虫先生の絵柄で下ネタギャグな作風を確立したパイオニア。その田中先生が現在webサイト「ぐるなび」にて、漫画家ご本人とそのご家族にまつわる“食”にスポットを当てたエッセイ漫画を連載しており、これが大変おもしろい!ですのでこちらでは、田中先生の作品を通して、ご自身も漫画家や他分野で活躍されているご家族も紹介させて頂きます。

Read Article

宮崎駿とウォルト・ディズニーはどっちが上かアニメファンが大論争!「手塚治虫と比較するべき」という声も【ジブリ】

宮崎駿とウォルト・ディズニーはどっちが上かアニメファンが大論争!「手塚治虫と比較するべき」という声も【ジブリ】

数々の名作を世に送り出してきた宮崎駿とウォルト・ディズニー。どちらがすごいのか、アニメファンの声をまとめました。両者が偉大過ぎて比べられないといったものや、それぞれを支持する理由を掲載。中には「宮崎駿ではなく、手塚治虫とウォルト・ディズニーを比べるべきだ」といった声も。ファンたちのツイートや、宮崎駿の反応を紹介しています。

Read Article

【ブラック・ジャック】記念すべき第1話「 医者はどこだ!」のネタバレと感想

【ブラック・ジャック】記念すべき第1話「 医者はどこだ!」のネタバレと感想

「鉄腕アトム」や「火の鳥」「ジャングル大帝」などの名作を世に生み出した手塚治虫先生。そんな彼の作品の中で「医療漫画の傑作」と言われ、現在でも高い支持を集めているのが「ブラック・ジャック」です。今回は2004年に発売された新装版の特徴を踏まえながら、第1巻収録話についてまとめていきます。(※参考画像なし)

Read Article

ブラック・ジャック名言・名セリフまとめ【それを聞きたかった】

ブラック・ジャック名言・名セリフまとめ【それを聞きたかった】

ここでは手塚治虫の傑作漫画の一つ、『ブラック・ジャック』に登場する名言・名セリフを紹介する。ブラック・ジャックの台詞だけでなく、彼の恩師の「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」など、手塚治虫の哲学がうかがえる台詞をまとめている。

Read Article

いつの時代も面白い!テレビアニメ『ブラック・ジャックシリーズ』

いつの時代も面白い!テレビアニメ『ブラック・ジャックシリーズ』

どうも。最近話題になっている「ヤング ブラック・ジャック」効果で再びB・Jブームが到来した筆者です。子供の頃に何気なく見ていたストーリーは、今改めて見ると中々に感慨深いものがあったりします。という事で今回は、テレビで連続放送されていたB・J各シリーズを1話無料動画と合わせてご紹介。

Read Article

手塚治虫の名作『ブラックジャック』の集大成! 『ブラックジャック大全集』

手塚治虫の名作『ブラックジャック』の集大成! 『ブラックジャック大全集』

手塚治虫の名作が最も美しく甦る。 『ブラックジャック』は過去、秋田書店等で何度か単行本化されているが未収録作品がいくつかある。 しかし本書は、過去の単行本化された中で未収録作品が3話と一番少ない。 なお、この3話(「指」・「植物人間」・「快楽の座」)は手塚プロダクションの意向により今後も掲載されることはないため、この『ブラックジャック大全集』が〈完全版〉と言えるだろう。

Read Article

心揺さぶられる!漫画に登場する名言・名セリフまとめ

心揺さぶられる!漫画に登場する名言・名セリフまとめ

日常的に何気なく読んでいるマンガのセリフに、ふと心を揺さぶられて思わず涙を流したことがあるという人は多いのではないだろうか。スポーツ・医療・ファンタジーなどマンガには様々なジャンルがあるが、その中には著者の想いが込められた「アツい」名言・名セリフがちりばめられている。本記事では漫画に登場する「名言・名セリフ」を、五十音順にまとめて紹介する。

Read Article

目次 - Contents