ユニコ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ユニコ』とは手塚治虫がサンリオより出版の『リリカ』で1976年11月から1979年3月まで、小学館より出版の『小学一年生』で1980年5月号から1983年7月号まで連載した児童向けファンタジー漫画である。1981年には『ユニコ』、1983年には『ユニコ 魔法の島へ』のタイトルで映画化した。
一角獣の子どもユニコは、いじわるなビーナスに神の国を追い出され、西風の精に運ばれ様々な時空を旅することとなる。不思議な魔法を使えるユニコは、訪れる先で様々な人々と交流し、彼らに愛と友情を届けていく。

『ユニコ』の概要

『ユニコ』とは、手塚治虫が1976年11月から1979年3月までサンリオより出版の『リリカ』、1980年5月号から1983年7月号まで小学館より出版の『小学一年生』で連載された児童向けファンタジー漫画である。様々な出版形態があるが、入手しやすいものは『リリカ』版は『手塚治虫文庫全集』で全1巻、『小学一年生』版は『手塚治虫文庫全集』の『アトムキャット』に同時収録されている。『小学一年生』版のみ掲載の単行本は絶版となっているが、電子書籍では購入可能である。『リリカ』版はB5サイズのフルカラーの左びらきの横組み文字で掲載されており、コミックスも掲載時のまま左びらきで発行されている。
『リリカ』版では総ページ数400ページ以上で全8話の構成となっており、時空を放浪し出会った人間に愛を与えるファンタジーな世界観でシリアスな物語が描かれている。『小学一年生』版では各話6ページで40話の構成となっており、日本の家庭にペットとして定住し生活するコメディタッチの内容になっている。
1981年に『ユニコ』、1983年に『ユニコ 魔法の島へ』でアニメ映画化された。劇場公開されなかったがパイロット版として制作された『ユニコ 黒い雲と白い羽』、Bee TVで全6話で放送されたシリーズアニメなど、何度も映像化されている。
また、ユニコは日本ビーチバレーボール連盟のイメージキャラクターに採用されたこともある。

神々が暮らす国でいじわるなビーナスは美しい娘・プシケに嫉妬し、ペットにしていた幸運をもたらす一角獣の子ども・ユニコを連れ去り西風の精に時間を超えた遠くに捨ててこいと命令する。神の国を追い出され記憶をなくしたユニコだが、様々な時代や場所を旅しながら人間と出会い夢を叶え、幸福をもたらしていく。
愛を信じるユニコがとても可愛らしく、心温まるストーリー。

なお当作品には差別的と受け取られる言葉や表現が多く使われている。本記事では作品の根底には作者の「人間愛」があり作者の差別の意図がないこと、また発表時期が1970年代であることを踏まえ、作品内で使われた表記をそのまま使用している。

『ユニコ』のあらすじ・ストーリー

プロローグ・放浪の始まり

神々の国に暮らす美の神・ビーナスは嫉妬に狂っていた。美しい人間の娘・プシケの元には国中の男、動物たちが集い、自分の神殿が閑散としてしまったからだ。
その上プシケは誰にも懐かないと言われているユニコーンの子ども・ユニコをペットにしていた。ビーナスは息子・エロスの恋の矢を使い、プシケに卑しい恋人を作らせようとするが失敗。怒りが頂点に達したビーナスは矛先をユニコに向け捕まえる。ビーナスはユニコを袋に詰め、西風の精・ゼフィルスに「何千年も時間を下ったところに捨てておいき」と命令する。ゼフィルスはユニコを哀れに思いながらも、忘却の丘をすぎたところで袋から出してやった。

野牛の丘

放り出されたユニコは、記憶を失い荒野にいた。
バッファローの群れに踏み潰されて傷ついていたユニコを連れ帰って助けたのは、インディアンの子ども・ティピだった。ティピは大人のインディアンに憧れ、バッファローを捕まえるために野牛の丘に来ていたのだ。
薬を塗ってくれたティピに報いるため、ユニコは魔法で大きくなってツノでバッファローを倒し、不思議な力を秘密にする約束をしてティピの手柄にしてあげた。インディアンたちは村を挙げてティピの手柄を喜んだ。。ユニコはティピに友情が弱まると魔法が使えなくなることを教える。
さらに遠くに行ってみたいティピは親には内緒でユニコに乗って北の森に向かい、白人の女の子・メアリに出会う。ティピとメアリはユニコに乗って、インディアンが新婚旅行で行く別荘に行く。ユニコに大人の姿にしてもらい、互いの魅力的な姿に恋して大人のキスをした。
村に帰り、両親にメアリのことを話し結婚したいと言うと、両親に大反対される。メアリを村に連れてきて紹介しても、可愛らしいメアリは歓迎されたが結婚には反対される。白人には差別されるからティピがつらい思いをするからだ。
ティピとメアリは、大人の姿での逢瀬を繰り返していた。「もうやめたほうがいい」というユニコにティピが憤慨すると、友情が弱くなり魔法が解けて子供に戻ってしまった。ますます怒ったティピはユニコを置いて行ってしまう。
ティピはメアリの家を訪れた。メアリの母は暖かく迎えてくれたが「結婚する」と言うと顔色が曇り、父は激怒した。メアリは拗ねて家を出てしまう。
森の中で結婚を誓い合う2人に、怪しい白人の男がメアリの父の友達だと名乗り近づく。ティピの村の砂金の出る場所のことを教えてくれたら、両親を説得してくれると言う。ティピは騙されたことに気づかず全て話してしまう。帰るとすでに村は白人たちに襲われていた。
ティピはユニコを見つけ、最後の願いを叶えてもらい大人にしてもらった。懸命に戦い白人たちを追い返したが、村はほとんど焼かれてしまった。瀕死のティピを別荘で見つけたメアリは抱きしめて永遠の愛を誓う。
ビーナスの命令で西風の精がユニコを再び現れた。抵抗もむなしく、ユニコは全てを忘れて別の世界の入り口に向かっていた。

うるわしのロゼリア

醜い姿を隠した国王の代わりにグロス公国の権力を手にして悪事を働いていたダンダラ卿は、「醜い生き物を殺せ」と嘘のおふれを出していた。国民に醜い王を憎ませいつか美しい国王の娘・ロゼリアと結婚し、国を乗っ取る事を画策していたのだ。
国王は若い頃に戦に勝つために悪魔と契約し姿を醜くされてしまったが、後悔して姿を隠していたのだ。ロゼリア王女の結婚相手を探し続けているが、国王の醜い姿の噂を恐れ誰も来たがらない。
ロゼリアもまた王を憐れみ、元の姿に戻してくれるようマリア像に祈りを捧げていた。そこでユニコに出会う。
ユニコは怯えていた。ロゼリアはひとりぼっちのユニコを自分と重ね、可哀想に思い連れて帰る。国王もロゼリアに友達ができたと喜び、ユニコを歓迎した。
ダンダラ卿はユニコの姿が緑の体とツノがあると知り、悪魔だと決めつけ退治しようとする。友人を奪われたくないロゼリアに反対され剣の達人であるダンダラ卿は倒されてしまい、ますますユニコを排除しようとする。
悪名が広がってしまったユニコを国民に愛してもらうため、ロゼリアは花とリボンをあしらって城や町を歩かせた。町でイジワルな猫に捕ったが、ローズランドのルピナスと名乗る吟遊詩人に助けられた。
ルピナスは身分を隠していたが、かつてグロス公国に倒されたローズランド国を復興させるためにロゼリアを誘拐しに来た王子だった。
「寂しいロゼリアを楽しませたい」と嘘を言うルピナスをユニコは信じた。ルピナスとロゼリアは出会い、たちまち恋に落ちたがルピナスはダンダラ卿に捕まってしまう。
ダンダラ卿は城兵に国民を殺させた。ユニコに罪を被せて、ユニコと国王を追放しようとしたのだ。国王は久しぶりに皆の前に顔を出し、ユニコはロゼリアの友人であることと、自身の無実を訴えた。でもユニコが姿を現すと国民は恐ろしがり、国王やユニコに襲いかかった。
ユニコは大きくなりロゼリアと国王を背中に乗せて逃げ出したが、王は矢に打たれ落ちてしまった。ダンダラ卿は王を投獄し、国を乗っ取ると宣言した。
ロゼリアは森の片隅で、ルピナスが恋しいと泣いていた。ユニコは優しくしてくれたロゼリアを守る事を誓い、国王とルピナスの救出のため城に向かう。
牢獄の中で国王はルピナスの素性を聞き驚いた。国王が先に断頭台に連れて行かれ、残ったルピナスをユニコが魔法で助け出した。
ユニコはダンダラ卿の悪事を国民の前で暴露し、国王も元の姿に戻すことができた。
ユニコは国王と共に愛を確かめ合ったロゼリアとルピナスをローズランド国へ見送り、西風の精に連れられ運ばれていった。

ほうきにのったネコ

再び見知らぬ土地で目を覚ましたユニコ。近くの牧場で羊の親子にいじめられ沼に落とされたユニコを百姓の飼い猫・チャオが助けてくれた。
チャオは可愛らしく親切だったが器量が悪かった。汚れたユニコを洗濯桶で洗いベッドに寝かせてくれたが、百姓のおかみさんを怒らせ「魔女の手下になってしまえ」と川に捨てられてしまう。
チャオは心機一転、魔法ネコになるため魔女を探すことにした。チャオは森でボロ屋を見つけ、ただのこじきのお婆さんを魔女だと信じた。
お婆さんはチャオを可愛がり共に暮らした。ところがお婆さんはネコ語をいつまでも理解せず、チャオは魔女じゃないことに気づいてしまう。
ユニコは止めたが「魔法ネコっていわれたいの」とチャオはボロ屋を出て行く。仕方がないのでユニコは魔法が使える事を白状し、10分だけチャオを人間の姿に変えてあげた。
女の子の姿になれて嬉しくなり10分では足りなくなったチャオは「1時間に伸ばして」と言い出した。他の人間に会う事を恐れたユニコは止めたが、町には行かないと誓い願いを叶えてもらった。
チャオは約束通り森を出なかったが、白馬に乗った王子のような風貌の男・ゴースト男爵と出会う。チャオは一目で恋してしまい、ユニコに「ドレスが欲しい」とお願いした。ユニコはチャオが誰かに恋したことに勘付いたが、誰にも会ってないと言い張るチャオに折れてドレスを用意してあげた。
ドレスを着たチャオの前に再び現れたゴースト男爵は歌を褒め「館に来て歌を聞かせて欲しい」と言った。
一方で森ではたくさんの動物が無差別に銃殺されていた。ユニコは犯人がゴースト男爵ではないかと疑い「ネコのままこっそり館に行って確かめよう」と提案した。
館は立派だったが誰もいなかった。ドレスで踊りたいチャオは人間に変身させてもらったがユニコとはぐれてしまい、隠れていたゴースト男爵に捕まってしまった。
ゴースト男爵はチャオを閉じ込め、動物の剥製を自慢して「馬以外は役に立たない」と高笑いした。震え上がるチャオにゴースト男爵は酒を飲ませ歌わせた。ゴースト男爵は手下のタカに「森のお婆さんを殺せ」と命じ、チャオの帰る場所をなくしてチャオを独占しようと考えた。
ユニコはネコに戻ってしまう時間が迫っているチャオを探し回っていた。やっとチャオいる部屋を見つけ、ユニコはネコに戻ってしまっていたチャオを抱え窓から飛び出した。
お婆さんは手下のタカに襲われていた。チャオを変身させお婆さんを助け、その間にユニコがワシを倒した。
チャオはお婆さんを元気付けるためにマタタビを探しに行くと、ゴースト男爵に再び囚われてしまう。ユニコはゴースト男爵を恐れていた森の動物たちを人間の姿に変え、ゴースト邸に向かいみんなで戦い男爵を森から追い出すことに成功した。
オスネコのシマシマに助けられたチャオはシマシマが好きになり、2匹でお婆さんのところに帰っていった。
ユニコがお婆さんの病気が治るように祈ると、西風の精が迎えにきて再び時空を旅するのだった。

映画第1作の『ユニコ』では「ほうきにのったネコ」と「ひとりぼっちのユニコ」を合わせたストーリーになっている。

黒い雨と白い羽

都会の街中で目が覚めたユニコ。車に轢かれそうになって川に落ちたユニコをネズミの夫婦・ガラッ八(がらっぱち)とオクズが助け、家に連れていってくれた。
夫婦は貧しく子沢山で、病弱な少女・チコの部屋に間借りしていた。チコは優しく、ユニコがユニコーンだと気づきベッドを用意してくれた。ガラッ八が言うには、近ごろ川に毒が流れて餌もなくなりチコは病気になったそうだ。
そこにチコのおじいさんが怒りながら帰宅した。工場に入ろうとしても近づけず仕事ができないそうだ。
元気だった頃のチコを工場が愛してしまい、人格を持った機械が狂ってスモッグを吐き出すようになった。機械を壊そうとしても逆にやられてしまい、どうにもできない。
ますますチコの容体は悪化し、薬も効かなくなっていた。ユニコは優しくしてくれたチコを元気にしたいので、大きなユニコーンになりガラッ八と共に太陽の当たる南の島に行った。
南の島は花が咲き果物がたくさんあり、チコもガラッ八も喜んだ。「もうすぐ死ぬの」と悲しむチコの元に妖精たちが集まってきてパーティに招待してくれた。弱っていたチコは妖精の力で思い通りに踊ることができた。
蛾の妖精の王子に「ずっと南の島にいないか」と言われたが「おじいさんが心配だから」と断った。ますますチコが好きになった王子は「危険から守ってくれる」と、王子は頭の羽を抜き頭に挿しておくように言った。
町に帰るとき、工場の煙突にチコが見つかってしまった。煙突に吸い込まれ捕まったチコを追いかけてユニコとガラッ八も煙突に入った。
工場の中は電気が張り巡らされていて動き回ることができず、2人はガラス瓶を頭から被って毒を飲まないようにして汚染した川を移動するしかなかった。行き止まりで通路に入り込んだが、中で待ち構えていた檻に捕まってしまった。
連れて行かれた先にはチコがおり「友達を連れてきてあげた」と工場は言った。チコは囚われる代わりに「煙を吐くのをやめて」とお願いすると、町には三年ぶりの青空が現れた。
工場が結婚指輪とドレスを用意し果物をたくさん用意しても、チコの体調は悪くなる一方だった。機械には病気や薬の意味がわからず、どうすればチコが元気になるのかわからなかった。
ユニコは妖精の王子からもらった羽を思い出し、チコの髪に羽を挿すと工場は花でいっぱいになりチコの顔色が良くなってきた。ガラッ八が「愛の力だなァ」と言うと工場は「ワタシハマチガッテイタ…」と人間の愛は自分とは違うものだったことに気づき、チコを解放した。
チコはおじいちゃんの元へ、ガラッ八は家族の元に戻って久しぶりの美しい夕日を見た。その中を西風の精がユニコを運んで行った。

映像化されている「ユニコ 黒い雲と白い羽」の原作となったエピソードである。

ふるさとを訪ねて

西風の精はヴィーナスに内緒でユニコの故郷へ連れてきてくれた。
見覚えのある野原を歩いていると、ユニコーンの女の子・コーンに出会った。コーンはユニコに愛を伝える「愛の花」を渡したが、ユニコは受け取り方を知らなかった。
コーンは母親の元に行き泣きついたが、母は自分の息子との再開を喜んだ。コーンとユニコは兄弟だったのだ。ユニコは生まれて10日もしないうちに迷子になり、美しく心優しい少女・プシケに出会い一緒に暮らすようになったそうだ。
オリンポスの神様が用意した無限に出てくるゼリーをユニコの兄弟たちとお腹いっぱい食べた。母親にもたくさん甘えた。
ユニコに「愛の花」を受け取ってもらえなかったコーンはヤケ食いをして丸々太ってしまい、ユニコーン狩りに来たレプリコーンに笑われてしまう。ゼリーは神様の言いつけでレプリコーンが用意していて、退屈しのぎにユニコーンを狩りにくるのだ。ユニコは大きくなってレプリコーンを追い払い、兄弟たちを助けた。西風の精が迎えにくる時間になり、ユニコは行ってしまった。
泣き疲れたコーンはすっかり元どおりの体に戻っていた。

アゼンスの牙の物語

砂漠に連れてこられたユニコはスフィンクスに会い、なぞなぞを出された。ユニコには難しく答えられず、逆に「ぼくはどこから来たの?」と質問してスフィンクスを怒らせる。次々になぞなぞを出されてユニコは寝てしまった。
スフィンクスはユニコを巣に持ち帰り息子・ピロにエサとして渡した。目覚めたユニコがピロに「食べないで」とお願いすると、優しいピロは「踊ってくれたらいいよ」と笑った。踊り疲れたユニコにご飯を与え、巣から逃がしてくれた。
ユニコが砂漠を一目散に走ると、またスフィンクスのところに戻ってしまった。慌てて隠れたが、スフィンクスは血まみれで倒れていた。旅人・オディプスに謎を解かれ殺されてしまったのだ。
スフィンクスは「強いスフィクスにおなりと伝えて」と遺言を残し逝ってしまった。
悲しむピロにユニコは遺言を伝え、強くなるように特訓を始めたがピロは一向に戦おうとしない。森の妖精・チターニアの「私のペットにならないか」という誘いにピロは喜んだが、ユニコが断り逃げたのでチターニアは激怒する。
家来の妖精・パックはピロを連れてくるように命令された。パックはユニコを足止めし、ピロをチターニアに渡すことに成功した。パックも自分のペットが欲しくなりユニコに「ペットになれ」と言うが、ユニコは愛してくれた人にしか懐かない。
一方でチターニアは喜び、ピロを着飾りご馳走を用意して可愛がった。ところが着飾りすぎてピロは肉を1人で食べることもできず、チターニアの夫・オーベロンにバカにされてしまう。
スフィンクスの誇りを思い出し、ピロは「ペットをやめる」と言ったがチターニアは怒ってピロをロバに変え、オーベロンと大げんかを始めてしまう。
喧嘩が終わらないので、ピロはユニコに魔法を解いてもらおうと考えた。パックの魔法で木から離れられないユニコは、ピロに農家から斧を持ってきてと頼んだ。
ピロは農家にはついたが、百姓に捕まってしまった。ピロの様子を見ていたパックはユニコにそれを教えた。困ったユニコは木から解放してもらう代わりにパックのペットになる約束をしてしまう。
パックを背に乗せ農家まで走っていくと、百姓はピロをもう売ってしまっていた。慌ててユニコは空からピロを探したが、見つからない。
そこでユニコの魔法で森の妖精をチターニアに変身させて、オーベロンに魔法を解かせる作戦を思いついた。本物のチターニアが現れて作戦はバレてしまったものの、オーベロンが用意した新しい杖にチターニアは気を良くしてピロの魔法を解いてくれた。
売られたピロは袋に入れられていたが、魔法が解けてスフィンクスの爪で袋を破って小屋の外に飛び出した。
番犬に囲まれてしまい怯えて泣いてしまったが、ピロは母親の姿を思い出した。スフィンクスの誇り高い姿を取り戻し、勇気を出し戦った。ユニコがピロを見つけると、嬉しそうに戦えたことを報告し「苦労をすると大人になれるんだ」と小さな母親の像を作った。「母のようなスフィンクスになれるかな」とユニコに問うと風が吹いてユニコはいなくなっていた。

一夜だけの舞踏会

舞台はロシア帝国。マーシュカは街では有名な泥棒だ。いつも貧しく、お腹をすかせてパン屋を強盗していた。
マーシュカが盗んだパンを抱えて地下水路に行くと、ユニコが弱って横たわっていた。マーシュカは悪態をつきながらもユニコに食べ物を分け、自分の服で温めてあげた。ユニコはマーシュカが好きになった。
市長はマーシュカが捕まらないので警察長官・ロマノフを問い詰めていた。ロマノフは街の治安が悪いことを嘆き「マーシュカを死刑にしても意味がない」と反対していた。
一匹狼のマーシュカは地下水路を出て1人になろうとするが「愛をくれたマーシュカのために何かしたい」とユニコは離れなかった。マーシュカがいつものように貴婦人を強盗すると警察が来てしまったので、ユニコは大きくなって飛び上がり助けた。
誰もいない寺院でボロボロの服を着替えさせると、少年だと思っていたマーシュカは女の子だった。マーシュカは孤児院で育った生い立ちを話し「恋をしてみたいな」と打ち明けた。たった1日でもいいから少女らしく夢のような恋がしてみたいのだ。
ユニコはマーシュカの願いを叶えようと、フランス人形のように変身させた。言葉遣いが悪く、踊れないマーシュカに「喋らず踊らない」ことを約束させ招待券を渡し舞踏会へ連れていった。
慣れないドレスのせいで転んでしまったマーシュカを助けたのは、ロマノフだった。マーシュカが約束通り片隅に座っていると、ロマノフがダンスに誘った。言葉につまるマーシュカに「身を委ねていればいい」と優しく笑った。2人は誰よりも美しく踊った。
ダンスを楽しんだマーシュカは、ついぶっきらぼうな言葉で話してしまう。ロマノフはそれでも優しく、2人は恋に落ちバルコニーでキスをした。
一方で舞踏会で貴婦人の宝石が盗まれる騒ぎが起きた。マーシュカは駆けつけた警官と捜査を始めたロマノフが警察長官であることを知り驚く。外で食べ物を漁っていた少年・ベートルがマーシュカに間違えられ宝石泥棒として捕まってしまった。
マーシュカは貧しい人を見れば泥棒扱いする貴族に腹を立て、参加者の貴婦人のスカートの中から宝石を探し犯人を見つけた。身分がバレる前にユニコに乗って会場から逃げ出し、楽しい一夜だったことを感謝した。
しかしマーシュカはロマノフが忘れられず、自ら警察署に行く。ロマノフを呼んだが出張で不在だった。マーシュカは死刑を言い渡され、自暴自棄になり絞首台に登ったときにユニコに舞踏会の秘密を聞いたロマノフが駆けつけた。
ロマノフはマーシュカの舞踏会での活躍を上司に訴え、彼女を無罪放免にするよう掛け合ってくれていた。この嘆願は受け入れられ、マーシュカとロマノフは結婚式をあげるためにロシア帝国から出ていった。

ひとりぼっちのユニコ

ユニコはマーシュカとロマノフの結婚式に参加し、そのまま2人のペットになっていた。
オリンポスの神殿ではビーナスが自身の美しさに惚れ惚れとしていた。息子・エロスが下界の恋をして美しくなった女性について話し、ビーナスは恋を知らないからエロスには美しく見えないのだと言った。
ビーナスが怒って問い詰めると、ユニコが幸せを振りまいているという。知らなかったビーナスは西風の精を呼び出し、今度こそ誰もいない世界に捨ててこいと命令した。西風の精は可哀想に思いながらも、ユニコを地の果てに置いていく。
岩場が続き風が吹き荒れる地の果てで、自分が何者かもわからないユニコは助けを求めた。寂しさに泣きながらさまようと遠くに城が見えた。
たどり着いた城はボロボロで、孤独という名の悪魔の像があった。ひとりぼっちで寂しいユニコは「なかよくしよう」と言ったが「出て行け!」と一喝されてしまう。像の怒声に驚きユニコは壊れかけの柱を倒してしまうが、倒れた柱が壊した像の中から小さな悪魔の子ども・孤独の悪魔二世が出てきた。
ユニコは「仲良くしてくれたらなんでもしてあげる」と歩み寄ったが「ツノをよこせ」と言われてしまう。ユニコもツノがないと魔法が使えなくなるのでさすがに断ると、しょんぼりと城から出た。1人が寂しいユニコは城の片隅に住処を作ることにした。
頑なに仲良くしたがらなかった悪魔二世だが、だんだんユニコが気になってきた。ついにユニコの住処に行ってみたが、素直になれず喧嘩してしまう。ユニコに会ってからというもの「ツノがあればカノジョができるかも」「孤独でいなくちゃ」と自問自答をくりかえし、ついに「さみしい」と気づいてしまう。
ついにユニコは城に行き1日だけの約束でツノを貸してあげる代わりに、1日だけ友達になろうと言う。ツノがついて大喜びする悪魔二世は約束通り遊ぼうとするが、友達との遊び方がわからずユニコが嫌がることしかしない。
ユニコが海で溺れていても、助ける意味を知らないので見捨てて帰ってしまう。しかし父から「約束は守れ」と教わっていたので、沖で溺れているユニコのところまでツノを返しに行った。
泳ぎが苦手な悪魔二世をユニコはツノの魔法で空に飛び上がり助けてあげた。悪魔二世が約束を忘れなかった恩を返すため、ユニコが魔法でツノを生やしてあげると悪魔二世は喜んだ。
2人で暮らすのも悪くない、と考えたところで西風の精が迎えに来てしまう。ビーナスもさすがに地の果てではユニコがかわいそうだと後悔したらしい。再び孤独になった悪魔二世はユニコを呼び続けた。

『小学一年生』版・まとめ

一人っ子の主人公・S男(えすお)は寂しさから捨てられている動物を拾ってきてしまう。毎回母は叱っていたが、祖母に「寂しいんじゃないのか」と指摘され、次に拾ってきた動物は飼うことを許してやることにした。
S男が河原でしょんぼりしていると、弱っている見たことがない動物を見つけた。手当てしてあげると人の言葉を話し、一角獣のユニコだと名乗った。
ユニコはS男の前で、大きくなったり小さくなったり、空を飛んだりして見せ、優しくしてくれたお礼に願いを叶えてくれるという。ユニコは人間界のことが分かっておらず、S男の願いを正確に理解できずにトンチンカンな形で叶えるばかりだった。でもS男は気に入りユニコを飼うことにした。
ユニコはS男の困りごとを手伝うようになる。役に立たないことも多いが「オタマジャクシは大きくなったらクジラになる」とクラスメイトに言い張ってバカにされた時は、クジラガエルを探してくれたりなど、無茶な願いを叶えてくれることもある自慢のペットになった。
大きなダチョウの卵を自慢する友人が羨ましくなったS男が、大きな卵が欲しいと言ってユニコが持ち帰ってきたのがドラゴンの卵だ。S男は大喜びで卵を孵すと、火を吹くドラゴンの男の子・ラゴンが生まれた。ラゴンは人の言葉を話せないが、ユニコにはラゴンの言葉がわかるようだ。卵を追ってきた両親にラゴンは「日本で暮らしたい」と許しをもらい、S男と暮らすことにした。
ラゴンはおっちょこちょいで、やたらと火を吹いてしまうトラブルメーカーだ。S男が一生懸命に作ったハリボテを燃やしてしまったり、お菓子が大好きで食べ尽くしてしまったり、怒られてばかりだ。
はちゃめちゃな日々に、今度はノラ猫の女の子・チャオが迷い込む。チャオは泣き虫で人懐こいが、声が悪くて鳴くとゴキブリが集まってきてしまう。ここにいたいと泣くチャオに困っていたS男とユニコだったが、空き巣をゴキブリで追い払ったのをS男の母に気に入られ、一緒に暮らすことになった。
最終回は、S男とユニコの友情にスポットを当てている。
サンタさんを助けたお礼にサンタの一族の赤ちゃんをもらうS男。おしっこを漏らしてばかりで、何もオモチャを出してくれない赤ちゃんに困り果てて夢が覚めた。S男は「お前だけでいい」とユニコを抱きしめ、友情を確かめあう。
『リリカ』版とは全く異なる世界観でドタバタコメディーとなっており、ユニコの魔法で解決する展開がお約束となっている。

『ユニコ』の登場人物・キャラクター

9jcrab1025
9jcrab1025
@9jcrab1025

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アドルフに告ぐ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『アドルフに告ぐ』とは、漫画家・手塚治虫が手がけた第二次世界大戦中のドイツと日本、そして3人のアドルフについての漫画作品である。『週刊文春』にて1983年1月6日〜1985年5月30日まで連載された。ヒットラー、カウフマン、カミル、3人のアドルフの人生が入り混じり、狂言回しの峠草平を中心に物語が進んでいく。1986年度の第10回講談社漫画賞一般部門を受賞し、手塚治虫の作品の中でもトップクラスの名作である。

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ジャングル大帝(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ジャングル大帝(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ジャングル大帝』とは、手塚治虫による日本の漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。 壮大な自然を舞台に、主人公のレオを中心とした物語で、その中で動物たちの弱肉強食や人間の欲望、自然の脅威や素晴らしさを知ることができる。学童社の月刊漫画誌「漫画少年」に1950年(昭和25年)11月号から1954年(昭和29年)4月号にかけて連載された。アニメ作品も制作されており、手塚治虫初期の代表作であると共に、現代アニメの基礎となった作品である。

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どろろ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

どろろ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『どろろ』とは手塚治虫によって描かれた、戦国時代を舞台に奪われた自身の身体を取り戻すべく48の魔物を追う百鬼丸と、泥棒の少年どろろの旅を描く時代劇漫画である。1967年から1968年までは『週刊少年サンデー』に、1969年には『冒険王』で連載された。父親の野望によって、48の妖怪に身体を奪われた姿で誕生した百鬼丸。医者・寿海に助けられた彼は身体を取り戻すため妖怪退治の旅を続けていたある時、泥棒少年どろろと出会う。手塚オリジナルの妖怪が多数描かれており、カルト的なファンも多い。

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七色いんこ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

七色いんこ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『七色いんこ』とは1981年より手塚治虫が『週刊少年チャンピオン』で連載していた漫画、およびそれを原作とした舞台作品。シェイクスピアなどの海外古典から近代演劇まで、実在の演劇をベースにした1話完結の犯罪活劇。 七色いんこは、代役専門の天才役者。本人そっくりのメーキャップに、時には本人以上の演技力で観客を魅了する一方、劇場内の金持ちから金品を巧みに奪う泥棒でもある。警察から送り込まれた射撃・格闘に秀でた刑事、千里万里子(せんり まりこ)は七色いんこを追ううちに次第に彼に好意を抱くようになる。

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ばるぼら(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ばるぼら(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ばるぼら』とは、手塚治虫によって『ビッグコミック』で連載された、芸術を題材とした大人向けの漫画。「耽美派の天才」と呼ばれる主人公の小説家が、アルコール依存症のフーテン娘バルボラと出会ったことで芸術家としての絶頂を味わい、そして転落するまでを描いている。男女の性愛だけでなく、異常性欲、黒魔術、薬物といったアングラ要素が満載の、いわゆる「黒手塚」と呼ばれる作品のひとつだ。 2020年、稲垣吾郎と二階堂ふみの主演で映画化されたことで話題になった。

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上を下へのジレッタ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

上を下へのジレッタ(手塚治虫)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『上を下へのジレッタ』とは、手塚治虫がバーチャルリアリティーのような妄想世界「ジレッタ」を巡る騒動を描いたブラックユーモア漫画。才能と野心あふれるプロデューサー門前市郎(もんぜん いちろう)が「空腹の間だけ絶世の美女になる」という特異体質を持つ越後君子(えちご きみこ)と、その恋人の山辺音彦(やまべ おとひこ)を利用して名誉欲を満たそうと七転八倒する物語。 手塚作品の中では知名度は高くないが、2017年には妄想歌謡劇『上を下へのジレッタ』のタイトルで舞台化され、横山裕が主演を務めた。

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神の手を持つ男 ブラック・ジャックの生い立ちと謎について考察まとめ

神の手を持つ男 ブラック・ジャックの生い立ちと謎について考察まとめ

手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』。一話完結の作品の中に完璧な人間ドラマを描きだす手塚治虫は間違いなく天才だったといえるでしょう。漫画を読んだことのない人はもちろん、ある人にとってもブラック・ジャックは謎の多い人物です。今回は間黒男がいかにして伝説の無免許医ブラック・ジャックになったのか、ブラック・ジャックとはいったい何者なのか、その本性に迫ります。

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火の鳥の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

火の鳥の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『火の鳥』はあの『鉄腕アトム』を生み出した漫画界の巨匠、手塚治虫による『火の鳥(不死鳥)』を題材とした長編漫画である。日本の漫画文化を代表する作品の一つ。仏教の「六道輪廻」の考え方を軸に「死と再生」を主なテーマとした壮大なストーリーとなっている。 全12編ともなる独立したストーリーの舞台が過去と未来を行き来する独特な構成や、宗教思想と漫画の融合が当時画期的であり、現在でも数々の作品に影響を与え続けている。 この記事では、生命の本質や人間の業を説くような火の鳥の名セリフの数々を紹介する。

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ぐるなびにて連載のエッセイ漫画【田中圭一のペンと箸-漫画家の好物-】をご存知ですか?

ぐるなびにて連載のエッセイ漫画【田中圭一のペンと箸-漫画家の好物-】をご存知ですか?

田中圭一先生と言えば、漫画界の巨匠・手塚治虫先生の絵柄で下ネタギャグな作風を確立したパイオニア。その田中先生が現在webサイト「ぐるなび」にて、漫画家ご本人とそのご家族にまつわる“食”にスポットを当てたエッセイ漫画を連載しており、これが大変おもしろい!ですのでこちらでは、田中先生の作品を通して、ご自身も漫画家や他分野で活躍されているご家族も紹介させて頂きます。

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宮崎駿とウォルト・ディズニーはどっちが上かアニメファンが大論争!「手塚治虫と比較するべき」という声も【ジブリ】

宮崎駿とウォルト・ディズニーはどっちが上かアニメファンが大論争!「手塚治虫と比較するべき」という声も【ジブリ】

数々の名作を世に送り出してきた宮崎駿とウォルト・ディズニー。どちらがすごいのか、アニメファンの声をまとめました。両者が偉大過ぎて比べられないといったものや、それぞれを支持する理由を掲載。中には「宮崎駿ではなく、手塚治虫とウォルト・ディズニーを比べるべきだ」といった声も。ファンたちのツイートや、宮崎駿の反応を紹介しています。

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松本零士が保管していた「手塚治虫の初期未発表原稿」!天才性漂う全9枚!

松本零士が保管していた「手塚治虫の初期未発表原稿」!天才性漂う全9枚!

日本を代表する漫画家、手塚治虫がデビューから3年後に書き下ろした漫画『メトロポリス』などの未発表の原稿が新たに見つかり、公開されることになりました。原稿を見つけ保管していたのは、これまた有名な漫画家の松本零士。手塚の天才性がうかがえるすごい原稿についてまとめました。

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【ブラック・ジャック】記念すべき第1話「 医者はどこだ!」のネタバレと感想

【ブラック・ジャック】記念すべき第1話「 医者はどこだ!」のネタバレと感想

「鉄腕アトム」や「火の鳥」「ジャングル大帝」などの名作を世に生み出した手塚治虫先生。そんな彼の作品の中で「医療漫画の傑作」と言われ、現在でも高い支持を集めているのが「ブラック・ジャック」です。今回は2004年に発売された新装版の特徴を踏まえながら、第1巻収録話についてまとめていきます。(※参考画像なし)

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ブラック・ジャック名言・名セリフまとめ【それを聞きたかった】

ブラック・ジャック名言・名セリフまとめ【それを聞きたかった】

ここでは手塚治虫の傑作漫画の一つ、『ブラック・ジャック』に登場する名言・名セリフを紹介する。ブラック・ジャックの台詞だけでなく、彼の恩師の「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」など、手塚治虫の哲学がうかがえる台詞をまとめている。

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いつの時代も面白い!テレビアニメ『ブラック・ジャックシリーズ』

いつの時代も面白い!テレビアニメ『ブラック・ジャックシリーズ』

どうも。最近話題になっている「ヤング ブラック・ジャック」効果で再びB・Jブームが到来した筆者です。子供の頃に何気なく見ていたストーリーは、今改めて見ると中々に感慨深いものがあったりします。という事で今回は、テレビで連続放送されていたB・J各シリーズを1話無料動画と合わせてご紹介。

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手塚治虫の名作『ブラックジャック』の集大成! 『ブラックジャック大全集』

手塚治虫の名作『ブラックジャック』の集大成! 『ブラックジャック大全集』

手塚治虫の名作が最も美しく甦る。 『ブラックジャック』は過去、秋田書店等で何度か単行本化されているが未収録作品がいくつかある。 しかし本書は、過去の単行本化された中で未収録作品が3話と一番少ない。 なお、この3話(「指」・「植物人間」・「快楽の座」)は手塚プロダクションの意向により今後も掲載されることはないため、この『ブラックジャック大全集』が〈完全版〉と言えるだろう。

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心揺さぶられる!漫画に登場する名言・名セリフまとめ

心揺さぶられる!漫画に登場する名言・名セリフまとめ

日常的に何気なく読んでいるマンガのセリフに、ふと心を揺さぶられて思わず涙を流したことがあるという人は多いのではないだろうか。スポーツ・医療・ファンタジーなどマンガには様々なジャンルがあるが、その中には著者の想いが込められた「アツい」名言・名セリフがちりばめられている。本記事では漫画に登場する「名言・名セリフ」を、五十音順にまとめて紹介する。

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「火の鳥」ビギナーは何編から読むのが正しい?漫画マニアたちの大激論を紹介!【手塚治虫】

「火の鳥」ビギナーは何編から読むのが正しい?漫画マニアたちの大激論を紹介!【手塚治虫】

漫画の神様とされる手塚治虫が、ライフワークとして描き続けた『火の鳥』。人間の愚かさと命の儚さを容赦なく描いた傑作で、いくつかのほぼまったく関連性のない長編エピソードによって構成されている。どのエピソードを読んでもおもしろいが、「では初めて読む人はどのエピソードを読むべきか」でたびたび激論が繰り広げられる。ここでは、漫画マニアたちの白熱の議論を紹介する。

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