シュマリ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『シュマリ』とは、手塚治虫による明治時代初頭の北海道を舞台にした歴史漫画作品。『ビッグコミック』誌上にて、1974年から1976年まで連載された。手塚作品の中でメディアミックスされていないが、ファン人気の高い作品として知られている。骨太の主人公を中心に激動だった明治初期の北海道を描き切った大河ドラマ的作風は、手塚漫画の魅力をさらに広げたとも評されている。主人公の元旗本は、自分から逃げた妻と間男を追って北海道へやって来た。そこでアイヌの人々と文化に魅せられて「シュマリ」と名を変え生きていく。
『シュマリ』の概要
『シュマリ』とは、手塚治虫による漫画作品で、明治時代初頭の北海道を舞台にして描かれた手塚治虫流大河ドラマである。『ビッグコミック』誌上にて、1974年6月号から1976年4月号まで連載された。『シュマリ』のコミックスは『小学館文庫』版全4巻、『講談社手塚治虫漫画全集』版全4巻、『講談社手塚治虫文庫全集』全2巻、『大都社ハードコミックス』版全3巻などが刊行されており、『講談社手塚治虫全集』版が電子書籍で読むことができる。『ビッグコミック』は手塚治虫の青年向け作品の主な掲載媒体として知られており、『シュマリ』の直前には『ばるぼら』、『シュマリ』の連載終了後は『MW(ムウ)』を発表するなど話題作を連発していた。先の2作が実写映画化されているのに対して『シュマリ』はメディアミックスが行われていないが、魅力的なキャラクターたちが織り成す重厚なストーリーはファンの間で評価が高く、同作品を手塚治虫の最高傑作に挙げる人も決して少なくない。また、市井の人物を主人公にしながら明治時代初頭の北海道の開拓使を描き、アイヌの描写もしっかりと行われたことで手塚治虫版大河ドラマの完成度の高さを讃える声も見られる。
明治時代初期の北海道を舞台に、シュマリという名前の元旗本が活躍する。シュマリは和人でありながらあえてアイヌの名前を名乗っている。彼は和人たちによってもの凄いスピードで開拓されていく北海道の現状を憂いており、「北海道はアイヌのもの」というスタンスを崩さない。一貫して体制に抗い続けるシュマリと、彼の周りにいる人々のドラマを展開させながら北海道開拓を描いた漫画である。
『シュマリ』のあらすじ・ストーリー
プロローグ
明治時代初頭、多くの和人たちが北海道に移住したことで同地は激動の時を迎えていた。治安も悪く、多くの野盗たちがのさばっている。ある日、馬に乗った野盗連中が、1人の男を見つけて「金目のものを置いていけ」と迫った。自らを「シュマリ」と名乗ったその男は、「大月祥馬(おおつきしょうま)という男を知らないか?」と逆に野盗たちに尋ねる。そして、知らないとみるや布で隠していた右手を使って鬼神の如き速さで彼らを惨殺した。野盗たちは、アイヌの少女を攫って連れていた。少女イメカノは、シュマリがお尋ね者となったアイヌの村出身である。実はシュマリは大月祥馬を殺害する目的があり、誤って別人を殺してしまい指名手配されていた。元の村へ戻るのを躊躇した彼だったが、イメカノを放っておけず引き返すことにする。その道中でイメカノが狼に襲われて亡くなったのだが、シュマリは約束を果たすために彼女の亡骸を抱いて屯田兵が手ぐすね引いて待つ村へと歩を進めた。
アイヌと軍用金
シュマリは屯田兵に逮捕されそうになったが、村長のクーチンコロの尽力もあり何とか捕まらずに済んだ。そして、彼は余市にて目的の人物大月祥馬を見つける。シュマリが大月祥馬を殺害したい理由は、彼がシュマリの妻お妙(たえ)を連れて駆け落ちしたことにあった。シュマリと大月祥馬は雌雄を決しようとするも、直後に鉄砲水による洪水から畑を守ろうとして大月祥馬が命を落とす。シュマリはお妙に自分の所へ戻るよう話をするも、彼女は旗本だった彼が官軍に所属したことに納得がいかないことと、大月祥馬の遺した畑を守るために申し出を拒否した。失意のうちにお妙のもとを後にしたシュマリは、札幌で逮捕されてしまう。しかしながら、榎本武揚が遺したとされる五稜郭の軍用金の調査をすることを承諾したことで収監を免れた。そして、身体に軍用金のありかが記された地図を掘った刺青の男(いれずみのおとこ)を探し出すと、見事に五稜郭の軍用金およそ3万両を得ることに成功したのである。
太財一族や十兵衛との出会い
軍用金を手に入れたシュマリは、お妙に必要な分の砂金を分け与えると、自らも少しずつ砂金を使って土地と馬を買い牧場を作った。シュマリが軍用金を持っているという噂を聞きつけて、太財(だざい)一族が近づいてくる。特に太財兄弟の次男太財弥七(だざいやしち)は、周到な計画を立て妹の峯(みね)をシュマリに向かわせて色仕掛けで軍用金を乗っ取ろうとした。シュマリは弥七の目論見に感づいているようだったが、太財兄弟の父(だざいきょうだいのちち)が殺害したアイヌ女性の子供ポン・ションを引き取り、峯と3人で共同生活をしていくうち彼女に情が湧き、峯もシュマリを愛するようになっていた。ところが、峯はお妙にそっくりな容姿をしており、自分が元妻の代役にしか過ぎないと思ってしまった峯はシュマリを訴えた。集治監送りになったシュマリは、そこで後に良き仲間となる十兵衛(じゅうべえ)と出会う。十兵衛は、天然理心流の使い手である凄腕の剣豪で、シュマリは彼の正体が元新選組の土方歳三だと確信していた。
シュマリの再出発
シュマリと十兵衛は、太財一族が経営する「太財炭鉱」送りとなった。「外道鉱」と噂の同所は極めて劣悪な環境であり、工夫たちの間でもいざこざが絶えなかった。そのような状況下でシュマリは、太財家の長男弥十(やじゅう)や岩見沢の女郎屋丁字屋(ちょうじや)から命を狙われることとなる。シュマリの生への執念と十兵衛の手助けもあり、局地地震で炭鉱内に閉じ込められるアクシデントも乗り越えて彼らは無事に生還した。シュマリは軍用金の残り全てを弥七へ渡し、自身は峯とポン・ション、そして彼女との間に生まれた息子弥三郎(やさぶろう)とともに新たな土地で牧場を営むこととなる。その側には十兵衛も暮らしていた。平穏な日々が訪れたのも束の間、シュマリが病気の馬みだれ髪(みだれがみ)を引き取ったことで事態が暗転する。
変わりゆく北海道
みだれ髪の存在はシュマリの牧場に軍用金目当ての野盗たちを呼びこむことになり、シュマリと十兵衛が野盗連中と一戦交えた。激闘の中でシュマリは十兵衛とみだれ髪を失ってしまう。月日が流れて50歳になったシュマリは、お妙を呼び戻す決意をした。お妙は華本要(はなもとかなめ)男爵と結婚しており、一見幸せそうだったが西洋文化を強要する夫に戸惑うところも多々見られた。シュマリは妙との生活のために牧場作りに乗り出すが、成長して札幌農学校の学生首麻里善太郎(しゅまりぜんたろう)になったポン・ションから峯をほったらかしにしていることを咎められるなど前途多難である。峯はシュマリの生き甲斐がお妙であることを悟り、自分は夫を支える決心をして弥三郎を連れて彼との同居を再開した。ところが、北海道開拓の勢力争いに華本男爵が巻き込まれたことを受け、お妙が事態を打破するために弥七に身を売ったことを知った華本男爵は、妻を銃殺してしまう。シュマリは人伝にこの件を聞き、華本男爵を殺そうとするが峯がお妙になりすますことで事態は一旦沈静化した。この事件は華本男爵や弥七のみならず、北海道開拓の利権争いへと発展していくのだった。
エピローグ
シュマリはお妙が弥七と肉体関係を持ったことを知り、太財炭鉱へ乗り込んだ。そこで、弥七の話を聞いてお妙の本当の想い人が自分であったことを悟る。折りしも、太財炭鉱では開拓利権争いに絡む工夫たちの暴動が起きようとしていた。暴動は現実のものとなり、必死の抵抗を試みた弥七が殺害されてしまった。シュマリは、自分が北海道開拓の黒幕に一太刀浴びせられないことに忸怩たる思いを抱く。そして、最終的に指名手配犯になり、峯たちの前から姿を消した。善太郎(ポン・ション)は日清戦争に徴兵され、従軍中に中国大陸でシュマリと再会する。シュマリは、「自分の理想の土地を探す」と言い、善太郎には「北海道はお前たちアイヌのものだからそこから離れるな」と諭した。この一連のやり取りを善太郎は手紙にして義母の峯に送った。シュマリが生きていることを知った峯は、「あんた…あんたと私とはこの空でつながっているんだよ…!」と言って大空を眺めている。こうして『シュマリ』の物語は完結したのだった。
『シュマリ』の登場人物・キャラクター
主人公
シュマリ
本作品の主人公。元々は江戸に住む旗本だったが、北海道に移住以降はアイヌ語で「キツネ」を意味する「シュマリ」を名乗るようになり本名は明かされていない。妻のお妙(おたえ)が間男の大月祥馬(おおつきしょうま)と連れ立って逃げたことを受けて、2人を追って北海道へとやって来た。北海道の先住民であるアイヌ人や彼らの文化を愛しており、終始一貫してアイヌの味方の立場を取る。非常に剣の腕が立ち、「出せば人を殺してしまう」という理由で右手を隠していた。元武士らしい豪快さと、他人の気持ちを慮れる繊細さの両面を持ち合わせており、彼の人柄に魅せられた人物も多い。自分の考えと北海道開拓の状況が大きく剥離していくことを嘆きながらも、最後まで体制に反抗した。
シュマリの家族
お妙(おたえ)
Related Articles関連記事
トキワ荘とは?歴史・逸話・トリビア・暮らしていた漫画家・メンバー・どこにあるかを紹介!
トキワ荘(トキワそう)とは、かつて東京都豊島区南長崎三丁目にあった木造2階建アパート。1953年から1962年頃まで、手塚治虫や藤子不二雄などの日本の漫画界の黎明期を支えた超一流の漫画家たちが共同生活を送っていたことで知られる建築物である。1982年に老朽化により解体されるも、「漫画の聖地」として非常に知名度が高い。現在も「トキワ荘マンガミュージアム」や「トキワ荘プロジェクト」の形で漫画界にその名を残している。 本記事では、トキワ荘に関する情報と、ここで暮らしていた漫画家たちについて紹介する。
Read Article
火の鳥(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『火の鳥』とは漫画界の巨匠、手塚治虫の描く漫画作品。その血を飲むと永遠の命が得られる伝説の鳥である「火の鳥」。この伝説の鳥を巡り、古代から未来へ、未来から古代へ。またミクロからマクロへ、マクロからミクロへと想像を絶するスケールで世界が流転する。文明の進化と衰退、科学の罪、生命進化、人間の心と、「火の鳥」を狂言回しに、あらゆる要素を紡ぎ、手塚治虫が読者へ送る「究極の物語」だ。
Read Article
ブッダ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブッダ』とは、漫画家・手塚治虫が手がけた、仏教を生み出した釈迦こと「ブッダ」の物語についての漫画作品である。少年漫画雑誌『希望の友』(潮出版社)にて、1972年〜1982年まで連載された。後のブッダである主人公「ゴータマ・シッダルタ」が苦悩しつつ仏教をどのように悟ったのかを描き出している。実在の人物と手塚治虫自身の創作の人物が入り混じっているも、2000万部を超える売り上げを記録し、非常に評価されている作品である。
Read Article
ブラック・ジャック(BLACK JACK)のネタバレ解説・考察まとめ
『ブラック・ジャック(BLACK JACK)』とは、手塚治虫の代表的な漫画作品の1つで、天才無免許医師が法外な治療費と引き換えに多くの怪我や難病を治療していく人間ドラマ作品。1973年~1983年に『週刊少年チャンピオン』で連載され、連載終了後も読み切り作品が掲載された。さらに、他の漫画家の執筆による作品も数多くあり、医療漫画のパイオニアにして、金字塔と言われる。映画、OVA、実写のTVドラマ、アニメなど、さまざまな形で映像化されてきた。
Read Article
三つ目がとおる(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『三つ目がとおる』とは、手塚治虫による漫画及び、それを原作とするアニメ作品である。無邪気な性格の中学生、写楽保介は古代種族三つ目族最後の生き残り。額の絆創膏を剥がすと第三の目と共に超知能、超能力を操る冷酷な人格が現れ悪魔のプリンスと化す。写楽は世界征服を目論む一方で、時にクラスメイトの和登さんらと共に古代遺跡絡みの陰謀に巻き込まれる。オカルトブームの中、人気を博し第1回講談社漫画賞を受賞。漫画の神と呼ばれた作者の没後初のアニメ化作品でもある。
Read Article
奇子(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『奇子』とは手塚治虫が小学館『ビッグコミック』に1972年1月25日号から1973年6月25日に連載していた漫画作品。戦後史最大の闇とされた下川事件をモデルにした事件を核に、旧家一族の愛憎劇を絡めた物語となっている。第二次世界大戦直後、天外仁朗(じろう)が外地から復員すると、実家には末の妹・奇子(あやこ)が増えていた。実は奇子は仁朗の義姉と彼の父親の不義の子であり、彼女の存在が家族間に緊張を生む。一方仁朗はGHQのスパイに成り下がり、司令部からの命令で様々な汚れ仕事や諜報活動に手を染めていく。
Read Article
アドルフに告ぐ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『アドルフに告ぐ』とは、漫画家・手塚治虫が手がけた第二次世界大戦中のドイツと日本、そして3人のアドルフについての漫画作品である。『週刊文春』にて1983年1月6日〜1985年5月30日まで連載された。ヒットラー、カウフマン、カミル、3人のアドルフの人生が入り混じり、狂言回しの峠草平を中心に物語が進んでいく。1986年度の第10回講談社漫画賞一般部門を受賞し、手塚治虫の作品の中でもトップクラスの名作である。
Read Article
どろろ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『どろろ』とは手塚治虫によって描かれた、戦国時代を舞台に奪われた自身の身体を取り戻すべく48の魔物を追う百鬼丸と、泥棒の少年どろろの旅を描く時代劇漫画である。1967年から1968年までは『週刊少年サンデー』に、1969年には『冒険王』で連載された。父親の野望によって、48の妖怪に身体を奪われた姿で誕生した百鬼丸。医者・寿海に助けられた彼は身体を取り戻すため妖怪退治の旅を続けていたある時、泥棒少年どろろと出会う。手塚オリジナルの妖怪が多数描かれており、カルト的なファンも多い。
Read Article
ジャングル大帝(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『ジャングル大帝』とは、手塚治虫による日本の漫画、及びそれを原作とするアニメ作品である。 壮大な自然を舞台に、主人公のレオを中心とした物語で、その中で動物たちの弱肉強食や人間の欲望、自然の脅威や素晴らしさを知ることができる。学童社の月刊漫画誌「漫画少年」に1950年(昭和25年)11月号から1954年(昭和29年)4月号にかけて連載された。アニメ作品も制作されており、手塚治虫初期の代表作であると共に、現代アニメの基礎となった作品である。
Read Article
七色いんこ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『七色いんこ』とは1981年より手塚治虫が『週刊少年チャンピオン』で連載していた漫画、およびそれを原作とした舞台作品。シェイクスピアなどの海外古典から近代演劇まで、実在の演劇をベースにした1話完結の犯罪活劇。 七色いんこは、代役専門の天才役者。本人そっくりのメーキャップに、時には本人以上の演技力で観客を魅了する一方、劇場内の金持ちから金品を巧みに奪う泥棒でもある。警察から送り込まれた射撃・格闘に秀でた刑事、千里万里子(せんり まりこ)は七色いんこを追ううちに次第に彼に好意を抱くようになる。
Read Article
ばるぼら(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『ばるぼら』とは、手塚治虫によって『ビッグコミック』で連載された、芸術を題材とした大人向けの漫画。「耽美派の天才」と呼ばれる主人公の小説家が、アルコール依存症のフーテン娘バルボラと出会ったことで芸術家としての絶頂を味わい、そして転落するまでを描いている。男女の性愛だけでなく、異常性欲、黒魔術、薬物といったアングラ要素が満載の、いわゆる「黒手塚」と呼ばれる作品のひとつだ。 2020年、稲垣吾郎と二階堂ふみの主演で映画化されたことで話題になった。
Read Article
MW(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『MW(ムウ)』とは、手塚治虫による漫画作品。『ビッグコミック』誌上にて、1976年から1978年まで連載された。2009年には、玉木宏と山田孝之のダブル主演で実写映画版が公開されている。手塚治虫は1970年代の商業青年誌において、「同性愛」と「猟奇殺人」そして「個人VS国」や「善悪とは何か?」というタブー的な要素に取り組んだ。それらの要素が渾然一体となって作り出すドラマが作品の魅力である。南西諸島のとある小島で起きた事件で、人生を大きく狂わされた2人の青年を描いたピカレスクロマン作品である。
Read Article
鉄腕アトム(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『鉄腕アトム』とは、手塚治虫による漫画作品。テレビアニメ版や実写版など様々なメディアミックスが行われていることでも有名であり、手塚治虫の代表作の1つに挙げられている。『鉄腕アトム』の原作漫画は、光文社の月刊漫画雑誌『少年』にて1952年から1968年まで連載された。コミックスは、『講談社手塚治虫全集』全18巻をはじめ様々なバージョンが存在する。人間に似た心を持つ少年型ロボットアトムが、人間とロボットとの関係の狭間で地球の平和のために数々の難事件や敵に挑む姿を描いたSF作品である。
Read Article
ユニコ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『ユニコ』とは手塚治虫がサンリオより出版の『リリカ』で1976年11月から1979年3月まで、小学館より出版の『小学一年生』で1980年5月号から1983年7月号まで連載した児童向けファンタジー漫画である。1981年には『ユニコ』、1983年には『ユニコ 魔法の島へ』のタイトルで映画化した。 一角獣の子どもユニコは、いじわるなビーナスに神の国を追い出され、西風の精に運ばれ様々な時空を旅することとなる。不思議な魔法を使えるユニコは、訪れる先で様々な人々と交流し、彼らに愛と友情を届けていく。
Read Article
上を下へのジレッタ(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『上を下へのジレッタ』とは、手塚治虫がバーチャルリアリティーのような妄想世界「ジレッタ」を巡る騒動を描いたブラックユーモア漫画。才能と野心あふれるプロデューサー門前市郎(もんぜん いちろう)が「空腹の間だけ絶世の美女になる」という特異体質を持つ越後君子(えちご きみこ)と、その恋人の山辺音彦(やまべ おとひこ)を利用して名誉欲を満たそうと七転八倒する物語。 手塚作品の中では知名度は高くないが、2017年には妄想歌謡劇『上を下へのジレッタ』のタイトルで舞台化され、横山裕が主演を務めた。
Read Article
リボンの騎士(手塚治虫)のネタバレ解説・考察まとめ
『リボンの騎士』とは、手塚治虫による少女漫画、およびそれを原作にしたアニメや舞台などのメディアミックス作品。1953年から1956年まで連載された『少女クラブ』版、1963年から1966年まで連載された『なかよし』版、1967年連載の『少女フレンド』版の3種類がある。異世界を舞台に、男女の心を持ってしまった主人公サファイアが、悪人たちと戦う物語がファンタジックに描かれている。少女向けストーリー漫画の先駆け的な存在として知られており、後続作品に多大な影響を与えた。
Read Article
神の手を持つ男 ブラック・ジャックの生い立ちと謎について考察まとめ
手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』。一話完結の作品の中に完璧な人間ドラマを描きだす手塚治虫は間違いなく天才だったといえるでしょう。漫画を読んだことのない人はもちろん、ある人にとってもブラック・ジャックは謎の多い人物です。今回は間黒男がいかにして伝説の無免許医ブラック・ジャックになったのか、ブラック・ジャックとはいったい何者なのか、その本性に迫ります。
Read Article
マガジンの歴代ヒロインまとめ
『少年マガジン』は、日本でもっとも長く続いている週刊の少年漫画誌の1つである。その長い歴史の中で幾多の傑作を生み出し、日本の漫画文化を支えていった。「少年漫画」という縛りがあるため主人公の多くは少年だが、その活躍を支えるヒロインたちもまた物語に欠かせない存在として魅力たっぷりに描かれている。 幼馴染に学生、人外や異世界人と設定も様々なら、その関係性も恋人から友人、ライバルまで多種使用である。ここでは、マガジン作品を彩ったヒロインたちを紹介する。
Read Article
火の鳥の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ
『火の鳥』はあの『鉄腕アトム』を生み出した漫画界の巨匠、手塚治虫による『火の鳥(不死鳥)』を題材とした長編漫画である。日本の漫画文化を代表する作品の一つ。仏教の「六道輪廻」の考え方を軸に「死と再生」を主なテーマとした壮大なストーリーとなっている。 全12編ともなる独立したストーリーの舞台が過去と未来を行き来する独特な構成や、宗教思想と漫画の融合が当時画期的であり、現在でも数々の作品に影響を与え続けている。 この記事では、生命の本質や人間の業を説くような火の鳥の名セリフの数々を紹介する。
Read Article
罪か癒しか?『火の鳥』各編の女性キャラ抜粋
手塚治虫氏未完の大作『火の鳥』。永遠の命、愛、名誉。種々の欲望入り乱れるこの物語を、火の鳥同様に彩る女性陣をまとめました。
Read Article
ぐるなびにて連載のエッセイ漫画【田中圭一のペンと箸-漫画家の好物-】をご存知ですか?
田中圭一先生と言えば、漫画界の巨匠・手塚治虫先生の絵柄で下ネタギャグな作風を確立したパイオニア。その田中先生が現在webサイト「ぐるなび」にて、漫画家ご本人とそのご家族にまつわる“食”にスポットを当てたエッセイ漫画を連載しており、これが大変おもしろい!ですのでこちらでは、田中先生の作品を通して、ご自身も漫画家や他分野で活躍されているご家族も紹介させて頂きます。
Read Article
手塚治虫の嫉妬伝説まとめ!とんでもない暴言の数々を紹介
「漫画の神様」と呼ばれた手塚治虫ですが、実は「嫉妬の鬼」としても有名でした。水木しげるや石ノ森章太郎など、人気漫画家への歯に衣着せぬ物言いにトラブルも絶えなかったそうです。ここでは著名漫画家への嫉妬にまみれた発言を紹介していきます。
Read Article
その姿は遠い過去か、近い未来か…?『火の鳥 未来編』まとめ
手塚治虫作品の代表格として頻繁に語られる作品・『火の鳥』。シリーズごと様々な時代の話があるこの作品の中、"最初にも最後にも置ける"、一風変わった立ち位置に在る未来編についてまとめました。
Read Article
天才音楽家・ベートーヴェンを独自の解釈で描く…!!
言わずと知れた天才音楽家・ベートーヴェン。彼の半生をある男の数奇な運命と絡めて描く、『ルードウィヒ・B』と言う作品について紹介します。
Read Article
宮崎駿とウォルト・ディズニーはどっちが上かアニメファンが大論争!「手塚治虫と比較するべき」という声も【ジブリ】
数々の名作を世に送り出してきた宮崎駿とウォルト・ディズニー。どちらがすごいのか、アニメファンの声をまとめました。両者が偉大過ぎて比べられないといったものや、それぞれを支持する理由を掲載。中には「宮崎駿ではなく、手塚治虫とウォルト・ディズニーを比べるべきだ」といった声も。ファンたちのツイートや、宮崎駿の反応を紹介しています。
Read Article
[このキャラどっかで見たかも!]スターシステムのあるマンガまとめ
マンガを読んでいて、自分の思入れのあるキャラが同じ作者の違う作品に出ていたらテンションあがりますよね。 そこでそんな「スターシステム」が使われている作品をまとめました。
Read Article
【ブラック・ジャック】記念すべき第1話「 医者はどこだ!」のネタバレと感想
「鉄腕アトム」や「火の鳥」「ジャングル大帝」などの名作を世に生み出した手塚治虫先生。そんな彼の作品の中で「医療漫画の傑作」と言われ、現在でも高い支持を集めているのが「ブラック・ジャック」です。今回は2004年に発売された新装版の特徴を踏まえながら、第1巻収録話についてまとめていきます。(※参考画像なし)
Read Article
何でも治せる手腕と心。『ブラック・ジャック』に登場した「人間以外の患者」たち
漫画の神にして医学博士、手塚治虫の遺した医療漫画『ブラック・ジャック』。どんな難病、怪我も手術で治してしまえる手腕を持つ彼のこと、人間以外の動物や、果ては無機物も治療してるんです。
Read Article
ブラック・ジャック名言・名セリフまとめ【それを聞きたかった】
ここでは手塚治虫の傑作漫画の一つ、『ブラック・ジャック』に登場する名言・名セリフを紹介する。ブラック・ジャックの台詞だけでなく、彼の恩師の「人間が生きものの生き死にを自由にしようなんておこがましいとは思わんかね」など、手塚治虫の哲学がうかがえる台詞をまとめている。
Read Article
いつの時代も面白い!テレビアニメ『ブラック・ジャックシリーズ』
どうも。最近話題になっている「ヤング ブラック・ジャック」効果で再びB・Jブームが到来した筆者です。子供の頃に何気なく見ていたストーリーは、今改めて見ると中々に感慨深いものがあったりします。という事で今回は、テレビで連続放送されていたB・J各シリーズを1話無料動画と合わせてご紹介。
Read Article
死生観にドストライクなマンガまとめました
誰の中にもある「死生観」。客観的に見つめている深いマンガをまとめてます
Read Article
完結済の面白い漫画まとめ!寄生獣やAKIRAなど盛りだくさん!【全部名作】
完結しているおすすめの漫画をまとめてます!知らなかった作品や読んだことのない作品があった人はぜひ読んでみてください! 寄生獣やAKIRAなど今でも愛されている名作だらけですので最後までご覧ください!
Read Article
手塚治虫の名作『ブラックジャック』の集大成! 『ブラックジャック大全集』
手塚治虫の名作が最も美しく甦る。 『ブラックジャック』は過去、秋田書店等で何度か単行本化されているが未収録作品がいくつかある。 しかし本書は、過去の単行本化された中で未収録作品が3話と一番少ない。 なお、この3話(「指」・「植物人間」・「快楽の座」)は手塚プロダクションの意向により今後も掲載されることはないため、この『ブラックジャック大全集』が〈完全版〉と言えるだろう。
Read Article
心揺さぶられる!漫画に登場する名言・名セリフまとめ
日常的に何気なく読んでいるマンガのセリフに、ふと心を揺さぶられて思わず涙を流したことがあるという人は多いのではないだろうか。スポーツ・医療・ファンタジーなどマンガには様々なジャンルがあるが、その中には著者の想いが込められた「アツい」名言・名セリフがちりばめられている。本記事では漫画に登場する「名言・名セリフ」を、五十音順にまとめて紹介する。
Read Article
神の手を持つ男、ブラックジャックが進化して戻ってきた!!
10月よりアニメ放送が開始された『ヤングブラック・ジャック』。腕は確かながらも、常識では考えられない高額な手術費を要求するブラックジャックが闇医者になるまでの過程を描いた物語。口調は相変わらずながら若干ピュアさの残る医学生時代のブラックジャックに注目!
Read Article
1話から迫力のある手術シーンが…!【ヤングブラック・ジャック】第1話 まとめ
秋から放送されている新アニメ『ヤングブラック・ジャック』の第1話を簡単にまとめてみました!ネタバレを含みますので、ご覧になる際はご注意を。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『シュマリ』の概要
- 『シュマリ』のあらすじ・ストーリー
- プロローグ
- アイヌと軍用金
- 太財一族や十兵衛との出会い
- シュマリの再出発
- 変わりゆく北海道
- エピローグ
- 『シュマリ』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- シュマリ
- シュマリの家族
- お妙(おたえ)
- 太財峯(だざいみね)
- ポン・ション/首麻里善太郎(しゅまりぜんたろう)
- 弥三郎(やさぶろう)
- みだれ髪(みだれがみ)
- 太財家
- 太財弥七(だざいやしち)
- 太財弥十(だざいやじゅう)
- 太財兄弟の父(だざいきょうだいのちち)
- シュマリの関係者
- 十兵衛(じゅうべえ)
- イメカノ
- クーチンコロ
- 吉兵衛(きちべえ)
- 吉兵衛の息子(きちべえのむすこ)
- お軽(おかる)
- 清兵衛(せいべえ)
- 関口金吾(せきぐちきんご)
- 妙の関係者
- 大月祥馬(おおつきしょうま)
- 華本要(はなもとかなめ)
- その他
- 刺青の男(いれずみのおとこ)
- なつめ
- 丁字屋(ちょうじや)
- 実在の人物
- 島義勇(しまよしたけ)
- 村田(むらた)
- 堀基(ほりもとい)
- 田中平八(たなかへいはち)
- 川田龍吉(かわだりょうきち)
- 『シュマリ』の用語
- アイヌ
- 五稜郭の軍用金(ごりょうかくのぐんようきん)
- 太財一族(だざいいちぞく)
- 『シュマリ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 圧倒的強さを誇るシュマリ
- シュマリ「動くなあ雲が!どうだこの空の広さ…」
- シュマリ「妙おれだ」
- 時代の波に抗い続けたシュマリ
- 『シュマリ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 『シュマリ』と『ゴールデンカムイ』の間に見られる複数の共通点
- アイヌ文化を取り上げた『シュマリ』
- 謎のキャラクター十兵衛
- 『ブラック・ジャック』にゲスト出演したシュマリ