手塚治虫の嫉妬伝説まとめ!とんでもない暴言の数々を紹介
「漫画の神様」と呼ばれた手塚治虫ですが、実は「嫉妬の鬼」としても有名でした。水木しげるや石ノ森章太郎など、人気漫画家への歯に衣着せぬ物言いにトラブルも絶えなかったそうです。ここでは著名漫画家への嫉妬にまみれた発言を紹介していきます。
“嫉妬の神様”でもあった手塚治虫
存命中から“マンガの神様”と言われていた手塚治虫。その一方で新しい才能を眼にする度に愕然とし、激しく嫉妬することもしばしば。
手塚に辛く当たられた漫画家たちは震え上がったそう。なにせ、相手は“神様”。神様から褒められれば天にも昇る気持ちになるが、けなされたらどうか?中には「もう漫画家はあきらめよう」と思ってしまった人もいたそうだ。
水木しげるへの嫉妬
手塚治虫は、水木の『墓場鬼太郎』を初めて見た時に衝撃を受け、自宅の階段から転げ落ちた
という逸話がある。
水木を擁する『ガロ』に対抗して、1966年に『COM』を創刊。1967年には怪奇漫画『バンパイヤ』や『どろろ』といった妖怪ブームを意識した作品をスタートした。
水木が宝塚ファミリーランドで、『ゲゲゲの鬼太郎』のアトラクションを開催していた事に対し、手塚は「私の故郷の宝塚で勝手なマネをするな」と“難癖”と取られても仕方がない発言をしたという。
石ノ森章太郎への嫉妬
出典: www.hayabusa.bz
手塚賞をとった荒木飛呂彦に「東北出身の有名漫画家はいないから是非頑張って」と発言。石ノ森ファンの荒木が「いや石ノ森先生が…」と口に出すと、手塚は「ああその程度だよね」と返したそうだ。
また、石ノ森本人への驚くようなエピソードもある。石ノ森は『仮面ライダー』の原稿を尊敬する手塚治虫に見て貰うために、手塚宅まで行った。
手塚は玄関先で原稿を読んだが、無言でビリビリに破いた。そして「石ノ森君、あんなものはマンガじゃないよ」と発言。それを聞いた石ノ森は呆然として泣きながら自宅に帰り、「自分には漫画の才能は無い」と関係者に引退を告げたのだ。それを聞いた手塚治虫は石ノ森の自宅へ行き、慌てて謝罪。『仮面ライダー』がセリフなしで繰り広げられた事に、嫉妬を覚えたと語った。
大友克洋への嫉妬
手塚は大友の凄まじい画力に嫉妬し、「あなたが描くような絵は僕にも描けるんです」と言ってしまう。
しかしその後「僕はデッサンの基礎をやっていないから、こんな絵を見せられてはたまらない。一も二もなく降参する」と大友の画力をしっかり賞賛したそうだ。
藤子不二雄への嫉妬
藤子不二雄がはじめて手塚治虫に会い、直に手描きの原稿を見せたとき、手塚は「へーまあいいんじゃないの」と薄いリアクションをした。しかし内心では「とんでもない奴が現れた」と落胆。その後しばらく自分の仕事が手につかなかった。
その後、2人のコンビ解消の会場で「これで同等に勝負できる」「2人がかりでは勝てないが1人ずつなら勝てる」「藤子Aは、かなり才能がある漫画家だが、藤子Fは、けたはずれの天才だ」と、知人にもらしたとか。
水島新司への嫉妬
水島新司への嫉妬
手塚は水島に対し、「君はいいよねえ。野球漫画だけ描いてればいいんだから」と発言したのだそう。
劇画に対する嫉妬
60年代から70年代にかけて、『愛と誠』や『野望の王国』といった劇画が大流行した。アシスタントまでもが劇画を夢中になって読んでいるのを目の当たりにした手塚は、ノイローゼに陥るほど悩んだそう。
超濃い絵柄、社会の闇をストレートに描くストーリーなど、これまでの手塚作品にはないものだった。
手塚はスタッフに対し、「梶原一騎の『巨人の星』のどこが面白いんだ、教えてくれ」と詰め寄ったそう。さいとう・たかをの『ゴルゴ13』に対しても批判的だった。
佐々木マキへの嫉妬
「あれは狂ってる」「あの連載をすぐにやめろ、載せるべきではない」などと表明。
大友克洋への嫉妬
大友克洋と初めて会ったときも「君の絵を虫眼鏡で見てみたけどどこもデッサン狂ってないね。でも僕にも描けるよ」と言って呆れさせたのだとか。
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