鋼の錬金術師(ハガレン)のネタバレ解説・考察まとめ
『鋼の錬金術師』とは、2001年から2010年まで荒川弘により『月刊少年ガンガン』で連載された漫画およびそれを原作とするアニメ、ノベライズ、映画、ゲーム作品。舞台は19世紀産業革命期のヨーロッパをモチーフとした錬金術が存在する架空の世界。主人公エドワード・エルリック(エド)は弟アルフォンス(アル)と共に、自身らが犯した禁忌の錬成によって失ったエドの右腕と左足、アルの全身を取り戻すための方法を求め旅に出る。
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『鋼の錬金術師』とは、月間少年ガンガンで2001年~2010年まで連載された荒川弘による漫画作品。少年誌にて掲載された作品だが、老若男女問わずに人気を博し、連載終了後も多くのファンに指示されている。
主人公はエドワード・エルリック(15歳)アメストリス人で小柄な長髪の金髪少年。
国家錬金術師の資格を有し、12歳で資格を得たことから天才と称され、右腕・左足の義肢から”鋼の錬金術師”の通り名を持つ。
弟のアルフォンス・エルリック(14歳)は、兄のエルリックとともに、亡くなった母親を人体錬成により生き返らせようとした代償として、肉体のすべてを心理の扉によって奪われる。
兄のエルリックが、その際右腕を対価として、鎧にアルフォンスの精神を定着させる。
以降アルフォンスは年をとることも眠ることもできない鎧の身体となる。
エルリック兄弟が、元の身体に戻る手段を探しもとめ、国家錬金術師の仕事をしながら旅をする物語となっている。
旅をしていく中で、敵であるホムンクルスに遭遇し、アメストリスの建国の歴史や錬金術の成り立ち、アメストリス軍の闇にも迫っていく。壮大な内容かつ、コメディ要素もありながら、戦争や人の欲や人の命の在り方を考えさせられる内容になっている。
累計発行部数は8000万部。アニメ化・映画化もされ2017年に実写映画化もされたシリーズは2022年に完結。
『鋼の錬金術師』とは、2001年から2010年まで荒川弘により『月刊少年ガンガン』で連載された漫画およびそれを原作とするアニメ、ノベライズ、映画、ゲーム作品。舞台は19世紀産業革命期のヨーロッパをモチーフとした錬金術が存在する架空の世界。主人公エドワード・エルリック(エド)は弟アルフォンス(アル)と共に、自身らが犯した禁忌の錬成によって失ったエドの右腕と左足、アルの全身を取り戻すための方法を求め旅に出る。
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多くのファンを持つ傑作漫画「鋼の錬金術師」の実写映画化が発表。キャスト情報や予告動画など、映画に関する情報を集めました。 制作発表以来、賛否の声が分かれるこの作品。果たして実写化は正解なのか、それとも実写化こそが最大の禁忌だったと知ることになるのであろうか。
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『鋼の錬金術師』とは、荒川弘による漫画作品である。アニメや映画、ゲームなど様々な展開が行われている。 エドワード・エルリックと、その弟であるアルフォンス・エルリックは母親を蘇らせるために禁忌とされている『人体錬成』を行うが、その結果兄弟は身体を失ってしまう。エルリック兄弟は自分たちの体を取り戻すために、超常の力を持つ『賢者の石』を求めて旅に出る。 国に認められた極めて優秀な錬金術師が『国家錬金術師』であり、作中でも重要人物となるものが多い。
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『鋼の錬金術師』とは、荒川弘作の少年漫画、および、それを原作とするアニメなどのメディアミックス作品である。禁忌とされる人体錬成を試みた幼い錬金術師、エドワード・エルリックは、代償として自身の身体の一部と、弟アルフォンスの身体のすべてを奪われる。元の身体に戻るために「賢者の石」を追い求めるエドワードは、その裏に隠された「ホムンクルス」による国家的陰謀に巻き込まれていく。「錬金術」、「錬丹術」は、物質の構成を変えて別のものに作り変える技術であり、個々の術式に応じた「錬成陣」を使って術を発動させる。
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『鋼の錬金術師』とは、荒川弘による漫画、およびそれを原作としたアニメや映画などのメディアミックス作品。母親を亡くしたエルリック兄弟は、錬金術において最大の禁忌とされている「人体錬成」を行ってしまう。それにより、エドワードは右手と左足をなくし、アルフォンスは体をなくして魂だけの存在になった。エルリック兄弟は、体を取り戻すため「賢者の石」を求める。エドワードたちの前に立ちはだかるのは、賢者の石により作られた人造人間がホムンクルスである。彼らはある目的を達成するために、歴史の裏で暗躍している。
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アニメ、漫画の中でも安易な展開を避けたいがために死んでしまうキャラクターは星の数ほどいます。しかしそういう作品はキャラクターを殺すことで逆に安易な展開になってしまうものもあります。 そんな中でも、悲惨だったり、予想だにできない衝撃の死を遂げたキャラクターをまとめました。
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『鋼の錬金術師』は『月刊少年ガンガン』で連載されていた荒川弘が描くファンタジー漫画。兄エドワードと弟アルフォンスのエルリック兄弟が自身の体を取り戻す為、各地の旅をする物語である。出会う仲間や対峙する敵など、魅力あふれるキャラクターたちが個性あるセリフを残している。
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『鋼の錬金術師』とは荒川弘によるダークファンタジー漫画、及びそれを原作としたアニメ・ゲーム・映画などのメディアミックス作品。この記事では『鋼の錬金術師』のアニメ・映画に使用された歴代のオープニング・エンディング主題歌・挿入歌を紹介する。
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ロイ・マスタングとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターで、作中では「焔の錬金術師」の名で知られている。軍に所属しており階級は大佐。主人公の過去を知る数少ないキャラクターの1人であり様々な面で手助けをしている。普段は仕事をサボって女性と長電話したり主人公を揶揄ったりしているが、自身が過去に経験したことをきっかけに強い意志・信念を持ち国のトップの座に就かんとしている。
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キング・ブラッドレイとは『鋼の錬金術師』の登場人物で、アメストリス軍の最高責任者(大総統)である。戦闘能力が非常に高く、数々の戦場で功績を残し、その地位へとのし上がった。しかし、その正体は「お父様」の計画により造られた人造人間(ホムンクルス)であり、ラストやエンヴィーなどの他のホムンクルスたちと共にその計画を進めていた「憤怒のラース」である。正体が明かされてからは、計画の邪魔になる者や、立ちはだかる者たちと対峙しながら、国を動かして計画を進めていく。
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ヴァン・ホーエンハイムとは、荒川弘氏による漫画『鋼の錬金術師』の登場人物の一人であり、主人公エドワードとアルフォンスの父親。 古代文明クセルクセス王国の元奴隷。自身の血から生まれたホムンクルスに知識を与えられ、錬金術師となる。しかし、ホムンクルスの企みで望まぬ不老不死の体とされ、故郷も滅ぼされた。失意から放浪生活を過ごし、リゼンブールで出会ったトリシャという女性と結婚。”家族と共に老いて死にたい”という願いから普通の人間に戻る研究を始めるが、ホムンクルスの企みに気づくと、阻止するため旅に出る。
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イズミ・カーティスとは『鋼の錬金術師』に登場する錬金術師で、エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックに錬金術を教えた師匠。流産の経験があり、エルリック兄弟と同じく人体錬成という禁忌を犯している。錬成陣なしで錬成ができ、格闘技にも長けている。一方、人体錬成の影響で内臓をいくつか損傷しており、本来は屈強な体力の持ち主だが病弱になっている。アニメ1期のホムンクルス・ラースはこの時誕生したとされている。原作およびアニメ2期においては国土錬成陣発動に必要な「人柱」の一人である。
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グリードとは『鋼の錬金術師』に登場するホムンクルスであり、「強欲」の感情をもっている。ホムンクルスの創造主である”お父様”から離れて活動していたが、キング・ブラッドレイことホムンクルスのラースに捕獲され、”お父様”によって一度存在を抹消された。物語の中盤、”お父様”の手により、東の大国シンの皇子リン・ヤオの身体を乗っ取る形で復活。己の求めるものも追いかけつつ、リンと協力しながら”お父様”の野望が叶う「約束の日」に向けて動き出す。
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リン・ヤオとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターで、物語の舞台であるアメストリスの東側にある大国・シンの第12皇子。次期皇帝争いで優位になるべく、臣下のランファン、フーを連れて伝説の賢者の石を求めてアメストリスに入国した。主人公のエルリック兄弟、国家錬金術師のロイ・マスタングらと協力する中、アメストリス国内で暗躍するホムンクルスと遭遇。その内の1体であるグリードに取り込まれるも自我を保ち、利害の一致や相互理解を経て共闘。ホムンクルスの黒幕である「お父様」の野望を阻止するために活躍した。
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アルフォンス・エルリックとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターで、主人公エドワード・エルリックの弟である。 母親を幼少期に亡くしており、母に会いたいという気持ちからエドワードと共に人体錬成を行うも失敗し、体を全て失ってしまう。だがエドワードがもう1度人体錬成魂を行い、魂を鎧に定着させることで一命をとりとめる。 その後は体を取り戻すため賢者の石を求め、エドワードと共に各地を旅している。
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ウィンリィ・ロックベルとは『鋼の錬金術師』のヒロインで、根っからの機械オタクな機械鎧(オートメイル)技師。男勝りの度胸と女性らしい繊細さを併せ持つ少女。主人公エルリック兄弟の幼馴染で、過酷な運命に挑む彼らの支えとなるべく、優秀な技師を目指している。幼い頃に外科医だった両親を戦争で亡くしたことで、残された家族を何よりも大切に想うようになり、兄弟を時には優しく時には叱咤しながら見守っている。物語の裏で暗躍する人造人間達に“エルリック兄弟への人質”として目を付けられ、国家規模の陰謀に巻き込まれていく。
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リザ・ホークアイとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターでロイ・マスタング大佐の腹心の部下である。銃火器の扱いに長けており、拳銃から狙撃ライフル、ショットガンなど様々なものを使いこなしている。また狙撃精度の高さから「鷹の眼」という異名を持っている。時に優しく時に厳しくエルリック兄弟やロイ・マスタングに接し手助けをしている。
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ピナコ・ロックベルとは、『鋼の錬金術師』の登場人物で、主人公エルリック兄弟にとっては親代わりでもあるベテランの機械鎧(オートメイル)技師。 エルリック兄弟の実父であるヴァン・ホーエンハイムとは長い付き合いで、トリシャ・エルリックとの仲を取り持つなど家族同然の交流を重ねる。そのホーエンハイムが旅立った後、病で死去したトリシャの代わりに、自身の孫娘のウィンリィ・ロックベルともどもエルリック兄弟を育て上げる。エルリック兄弟やウィンリィの旅に同行することはなかったが、故郷から彼らを見守り続けた。
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マース・ヒューズとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターで、様々な場面で主人公のエドワード・エルリックやアルフォンス・エルリックを手助けしている。 軍に所属しており階級は中佐。普段は妻や娘を溺愛しており、どこであろうと構わず写真を見せ自慢するほどの愛妻家。作中に登場するロイ・マスタングとは親友であり戦友でもある。また本人はデスクワークを得意としているが、過去にはイシュヴァール殲滅戦という戦争の最前線を戦い、生き抜いている。
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ティム・マルコーとは、荒川弘の漫画『鋼の錬金術師』に登場する賢者の石の研究の第一人者で、生体錬成を得意とする錬金術師。しかし人間の魂を材料とする賢者の石を生成する為の実験はほとんどが人体実験であり、それを重ねる精神的苦痛に耐えかねて軍を脱走、東部の田舎町にて身分を偽り身を隠していた。気弱で受け身な性格で、強く言われると断れない。本来は思いやりのある優しい性格で、穏やかな人物。
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フーとは、『鋼の錬金術師』に登場するリン・ヤオの護衛を務める老武人である。主であるシン国第十二皇子のリンと、孫娘でありフーと同じく護衛であるランファンの3人で、不老不死を求めアメストリスへやって来た。ヤオ家に代々使える家系であり、主であるリンに強い忠誠心を持つ。白髪白髭の老人でありながら俊敏に動き、シン式の特殊な体術を用いる。リンやランファンと同様にホムンクルスの気を読むことができる。「シンの人間は盟約は必ず守る」という発言などから分かるように義理堅い性格である。
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ランファンとは『鋼の錬金術師』に登場するキャラクターで、リン・ヤオの護衛を務める少女である。シン国第十二皇子のリンを主とし、祖父であるフーとの3人で不老不死の法を求めアメストリスへやって来た。黒装束に面という隠密のような出で立ちで、髪型はお団子ヘアー。ヤオ家に代々仕える家系であり、リンに強い忠誠心を持つ。普段は冷静沈着な性格だが、素顔を見られると赤面したり、主が侮辱されると我を忘れるほど激高したりするギャップも併せ持つ。戦闘での特長はシン式の特殊な体術とホムンクルスの気を読む能力である。
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『アルスラーン戦記』とは、田中芳樹による大河ファンタジー小説。荒川弘によってコミカライズされ、それを原作に映画やアニメ、ゲームなどにもなった。テレビアニメは2015年4月から同年9月までの第1期(全25話)と2016年7月から同年8月までの第2期(全8話)までが放送された。荒川版のコミカライズは2013年9月より別冊少年マガジンにて連載中。架空の王国を舞台に戦乱の世界で1人の王太子・アルスラーンの成長と仲間たちとの絆を描いた英雄譚である。
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『銀の匙』とは、荒川弘によって2011年より週刊少年サンデーで連載されている漫画及びそれを原作とするアニメ、実写映画。舞台は北海道の「大蝦夷農業高等学校(エゾノー)」。主人公の八軒勇吾は札幌の私立中学に通っていたが受験に失敗し、学力競争と父から逃れるため恩師の勧めもあり大蝦夷農業高等学校に進学する。農業未経験者の八軒は仲間たちと汗と涙と泥にまみれ、農業の厳しい現実にぶつかりながらも成長していく。
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物語は、エドワードとアルフォンス兄弟が、亡き母を蘇らせるために禁断の錬金術を行った結果、代償として失った体を取り戻すための旅を描いている。
彼らは「賢者の石」を求め、道中の様々な試練に立ち向かっていく。
というファンタジーアクション漫画の王道の設定である本書だが、倫理、友情、犠牲をテーマにした作中に散りばめられる、それぞれのキャラクターの心理描写、葛藤こそ「少年」だけでなく「大人」にすすめたい魅力なのである。
ユーモアに富んだセリフ回しに、次のページが気になり手が止まらないストーリー構成。王道漫画として楽しんでいると、時折顔を出す答えが出せないようなダークな哲学的描写。
主人公兄弟の精神的成長も相まって、現代社会で日々精神をすり減らしている大人がドキリとさせられる、忘れてしまった「あの頃」の輝きを思い出させる本作。
もちろん、1つの「マンガ」として最終話まで衰えることのないストーリー展開、バトル描写の爽快感に、これでもかというぐらいの伏線回収による圧倒的読後感は、エンタメとして自信を持って保証する。
原作を元にしたアニメ、映画といった2次作品も国際的評価を得るほどにクオリティ高いものに仕上がっており、画面の中で動くキャラクターたちもぜひチェックしてみて欲しい。
日々の繰り返しに疲れた「大人」であるあなたにこそ、手にとって欲しい1冊である。
このアニメは錬金術師の兄弟が死んだ母親を生き返らせようと、禁忌である人体錬成を行うことから始まります。禁忌を犯したことで片腕片足を失った兄、身体を失い鎧に魂が繋がれた弟は身体を取り戻すべく、国中を旅して回ります。身体を取り戻す唯一の方法かもしれない賢者の石を手に入れるために、様々な人と出会います。出会う人々もそれぞれが自分の真理を追い求め、悩み、苦しみ日々を生き抜いています。
この作品の見どころはズバリ兄弟の絆です。兄は弟のために全てを背負い、弟は兄を支え続けます。その絆で最後は真理に辿り着き、見事身体を取り戻します。
アニメ全体の内容は迫力ある戦闘シーンや、登場人物の繊細な心理描写に目が行きがちになるかもしれません。しかし、繰り返し見ると、これは兄弟の絆の物語でありそれ以上でも以下でも表現のしようがありません。原作に忠実に制作されており、ハッピーエンドを迎えます。困難な姿が多く描かれているアニメ故に、最終的に幸せが訪れる展開は後味が良く、癖になります。
また、劇場版も合わせて視聴することで、より深く楽しむことができます。ぜひみなさんに見て欲しい作品です!
この作品は錬金術が発展した時代、錬成によってさまざまな物を生成できる便利な世界が舞台となる物語である。
主人公であるエドワード・エルリックと弟のアルフォンス・エルリックは、死んでしまった母親を生き返らせるために禁忌とされている人体錬成に手を出してしまい、エドは片腕と片足を、弟は身体を失ってしまう。
2人は失った身体を取り戻すために賢者の石を求めて旅をするが…。というのが本作品のあらすじである。
この作品の魅力はなんといってもストーリーである。
作中で何度か登場した「イシュヴァール殲滅戦」や、序盤に物語から退場してしまったマース・ヒューズの「軍がヤバい」という言葉。主人公の父であるホーエンハイムがラスボスである「お父様」と同じ見た目である謎など分からないことが多く、想像を巡らせる要素が多いため、読み進める手が止まらなくなりました。
そんな多くの謎に作者はしっかりと解答を用意しています。1度最後まで読んだ後に2度目を読むと、そういうことだったのか!と新たな気付きが生まれ、より一層この作品が好きになりました。
加えてキャラクターも非常に魅力的であり、味方サイドはもちろん、敵サイドのキャラクターも個性があってカッコいいです。まだ未読の方は、まず1巻を買って読んでみてください。そうすれば絶対に全巻読みたくなります!保証します!
誰かを亡くした時「もう一度だけ話せたら」、そう思ったことはないだろうか。
幼い兄弟が亡くなった母に会うため錬金術を独学で学び、禁忌とされる人体錬成を行った。
「何かを得ようとするならそれと同等の代価が必要」。この原理を身をもって知った兄エドワード・エルリックと弟のアルフォンス・エルリック。人体錬成に失敗した兄弟は代価を払い鋼の体を手に入れた。
錬金術の原則は等価交換だが、賢者の石には錬成増幅効果がある。ただ「母に会いたい」という思いから賢者の石を求める旅を始めた兄弟。様々な人と出会いと別れを繰り返し、成長していく中で錬金術の真理に迫ることになる。
兄弟は賢者の石の精製方法、その裏で動く組織の中に行方不明だった実父がいることを知り、絶望していく。旅を通して何を求め何が残るのか最後まで目が離せない展開が続く物語である。
『鋼の錬金術師』は荒川弘の代表作でありダークファンタジーである。この物語は完結しており、全27巻のため2日あれば読み切れる。さすがに全巻を読むのは無理だと思っていても止まらなくなる。
この漫画を読む際に準備するのは、家にこもると決めた土日、簡単に済ませられる食事と水分を2日分。さあエルリック兄弟と一緒に旅に出よう。
みなさん、1度は聞いたことのある作品だと思います。
この作品はざっくり言うと、母親を失った兄弟が「錬金術」という技術を使って母親を錬成しようと試みるも失敗。代償として兄は身体の一部、弟は全ての体を失いました。兄は弟の魂のみを錬成し、兄弟で身体を元に戻すために旅をする中で成長していく話です。
最初から最後まで読者を退屈させる事なく、滞りなく綺麗な話の流れ、ラストも完璧です。また途中で人間の汚い一面や醜い部分を隠す事なく晒します。
身体を元に戻すのに手掛かりにしていた賢者の石には、想像できないほど恐ろしい事実が発覚したり…。伏線もたくさんあり、飽きる事なくストーリーが進みます。
またこの作品のいいところは、最初から最後まで主人公がぶれない、というところです。兄弟の身体を元に戻すために他人を犠牲にしない。口は悪くても常に正義感と倫理観は忘れない。まだ10代とは思えないほど芯がしっかりしているため、本当にかっこいいです。
また弟はとても心優しい紳士、といった感じですが、兄と似た部分があり、兄弟愛、友情、家族愛に溢れる作品です。
また戦闘や恐ろしい場面ばかりでなく、主人公(兄)とヒロインとの恋の発展も見どころです。ぜひ見てみてください!
漫画「鋼の錬金術師」は荒川弘によって描かれた漫画である。略して「ハガレン」と呼ばれることが多い。舞台は錬金術が存在する架空の世界。主人公はエドワード・エルリックという国家錬金術師の少年である。物語は、エドワードと弟のアルフォンスが国中を旅をしながら各地で起こるトラブルを解決するという形で始まるが、そこに至るまでの経緯が幼い兄弟にはあまりに厳しく残酷である。2人は母親を亡くした悲しみから禁忌とされている人体錬成に手を出してしまうのだ。人体錬成は失敗し、エドワードは右腕と左足を、アルフォンスは身体をすべて失ってしまう。失った身体を取り戻すために2人は旅をしていくのだが、旅の中で2人は様々な経験をしていくこととなる。
多くの人に出会い、悲しく辛い別れを経験し、煮えたぎるほどの怒りにかられることもある。読者は、まるでエドワードになったかのように、彼の気持ちに共感できるだろう。一緒になって笑ったり怒ったり悔しがったりするだろう。ほかの登場人物にも、それぞれ悲しく辛い過去がある。作中には過去の内戦も描かれていて、戦争の悲しさや虚しさ、人の命の価値についても考えさせられるのだ。命というものに正面から向き合っている作品だと感じる。
この作品は、その人気の高さからゲーム、アニメ、実写映画化されているが、やはり原作である漫画は必読である。全27巻と短くはない作品だが、1巻から最終巻まで絵のタッチがほとんど変わらず描き続けられていることもストレスなく読める一因となるだろう。
『鋼の錬金術師』は自信をもっておすすめできるコミックスです。
母親を蘇らせようとしましたが失敗し、代償として失われた身体を取り戻す物語です。本作品は「ダークファンタジー」として分類されるようですが、暗すぎず、でも読み応えのある作品に感じます。
まず「豊富で魅力的な登場人物」が目を引きます。『鋼の錬金術師』は登場人物が非常に多いのですが、それぞれが個性的です。
凄惨な過去を引きずっていたり、ストーリーの途中で亡くなってしまったり、はたまた信じていたのに実は敵だったキャラもいたりします。しかし、それぞれの生きざまのようなものを感じられ、読むものを飽きさせません。悪者が倒されていくというシナリオは少年漫画によくある展開ですが、味方キャラが死んでしまう描写もあります。そのような容赦のない描写がキャラクターの魅力と儚さを際立たせていると思います。
さらに気になるのが「錬金術というシステム」です。『鋼の錬金術師』の世界における錬金術とは、すでにある物質を変化させる技術です。例えば、義手を武器に変化させたり、空気中の酸素濃度を調整して発火させたりと用途を様々です。その錬金術がバトルや日常に取り入れられており、ほかの漫画ではなかなか見られない設定だと感じます。
また「国家錬金術師」という国に認められた錬金術師がいるのですが、それぞれが得意とする錬金術が異なるため、キャラによって闘い方が違うところも読んでいて楽しい点です。
『鋼の錬金術師』は漫画好きにはハマる作品になっていると思います。ぜひ読んでみてください。
『鋼の錬金術師』は、アニメ化もされた荒川弘による日本のマンガ作品。錬金術という架空の科学を軸に、兄弟の絆、戦争の悲惨さ、政治の腐敗など深いテーマを扱っています。
亡き母を錬金術で蘇らせようとした結果、重い代償を払った主人公のエドワードとアルフォンスの兄弟。その後、失ったものを取り戻すための旅が始まります。
物語は、複雑ながらも巧妙に織り交ぜられたプロット、魅力的なキャラクター、そして哲学的な問いかけが特徴。アクションシーンは迫力があり、感情的なシーンでは深い共感を呼びます。また、錬金術という独特の世界観が、この物語を他にはない特別なものにしています。
エドワードとアルフォンスの旅は、ただの冒険譚に留まらず、彼らが出会う人々、直面する社会的、倫理的な問題が深く掘り下げられています。彼らの成長と変化は読者にも大きな影響を与え、物語に没入させていくのです。また、サブキャラクターたちもそれぞれに背景があり、物語全体の豊かさを増しています。
この作品のもう1つの魅力は、その世界観の緻密さ。錬金術のルールや国家の政治体制など、細部にわたって考え抜かれた設定が、リアリティを生み出しています。また、作品全体を通じて繰り広げられる「等価交換」の法則は、単なるファンタジーの要素に留まらず、人生の哲学をも示唆しています。
何度目かの再読。本当に最高な作品。
長々と続けるわけでもなく、きれいにまとめて感動のエンディングにしたのは本当に天才的だと思います。
もともとアニメから入りましたがやっぱり原作が最高に面白い。
はじめはエドが自己中でアルが苦労人のように感じていましたが、ストーリーが進むにつれてエドの弟思いな場面が増えとても感動するシーンが多かったです。
人間の狡さや醜さがちゃんと描かれているのできれいごとばかりの作品でなく生々しさがありとても魅力的でした。
ギャグセンスもあり、面白いシーン、感動シーンとWで面白い作品となっています。
一番好きなシーンはヒューズの葬儀の後、マスタングが涙を雨と誤魔化すシーン。これには何度も泣きました。
親しみのあるキャラが亡くなることの多い作品で毎回感動し涙が止まらないです。
最後のホーエンハイムが妻の墓の前で亡くなるシーンは誰もが涙するんじゃないと思うくらい、感動と笑いのある大作だと思います。
この作品は漫画、アニメと楽しむことができる作品になっているとは思います。私もアニメから見始めましたが今はアニメも漫画もどちらも大好きな作品となっています。
しかし実写版映画だけは個人的にはあまり好きではありませんでした。
だいぶ世界観が違ったような気がします。
『鋼の錬金術師』は荒川弘氏による漫画で、『月刊少年ガンガン』で2001年8月号から2010年7月号まで連載されました。アニメや実写映画も作られており、息の長い人気作と言えるでしょう。錬金術を使うことができる世界が舞台で、主人公の兄弟2人、エドワードとアルフォンスは、人体練成という錬金術師最大の禁忌を犯し、エドワードは右手と左足を、アルフォンスは体そのものを失ってしまいます。彼等が失った体を取り戻そうと旅を続ける中で、国の重大な秘密を知り、いろいろな事情で集まった仲間たちと一緒に敵を倒すために戦うのです。
話の根底を支えるのは「一は全、全は一」という考え方。登場人物たちが容赦なく死んでいく作品も多い中、命の尊さ、そして命のつながりを改めて認識できる作品と言えるでしょう。何せ、主要な登場人物の一人、ロイ・マスタング大佐が部下たちに放つ言葉は「死ぬな」なのですから。
また、重要な役割を果たす「賢者の石」は、人間の魂から作られたものですが、エドやアルは魂だけの存在になってしまった賢者の石に対しても、人として扱おうとします。人の、そして命の尊厳を強く訴えかけていると言えます。もちろん、きれい事では済まされない、非情な論理で話が進むところもあり、そこの部分は、むしろストーリーのリアリティーさを増しています。最後は大団円とはなるのですが、決して手放しのハッピーエンドではないので、とても余韻のある作品です。
西洋風の架空の軍事国家「アメストリス」を舞台に、主人公の国家錬金術師エドワード・エルリックと鎧の弟アルフォンス・エルリックが、自らの失った身体を取り戻すために旅を続けるというファンタジー設定のストーリーです。
最初はエルリック兄弟たちが錬金術で身体を取り戻すために必要となる「賢者の石」の情報を求めて旅を続けていく展開ですが、やがて「賢者の石」の秘密が明かされ、軍事国家「アメストリス」の成立や軍部の思惑など大掛かりな物語へと展開していきます。
この漫画の魅力は、緻密な伏線や飽きさせない怒涛の展開が続くストーリーです。
ひとつひとつのエピソードもオリジナリティある展開で楽しむことができますが、第1話の序盤のエピソードからすでに最終章でのストーリー展開へつながる伏線ともなっており、何度でも読み返したくなる緻密な構成となっております。
その一方で臨場感のあるアクションや、錬金術という不思議なファンタジー設定によって常にダイナミックな展開が楽しめるので、何回読んでも飽きない作品です。
また、エドワードと同様に国家錬金術師の資格を持つロイ・マスタング大佐をはじめとした軍部の人間たちや、エルリック兄弟の旅を阻む人造人間(ホムンクルス)、エルリック兄弟同様「賢者の石」を求めて他国よりやってきたリン・ヤオなど個性豊かなキャラクター達のそれぞれのエピソードも楽しむことができます。
ダークファンタジーやアクションが好きな皆様にはぜひぜひおすすめの作品です。
1度読み始めるとどんどん読み進めたくなります!
「大好きだった亡き母を生き返えらせたい…」という純粋な願いから犯してしまった罪、その代償、命の重さ、何かを得ようとするならそれと同等の代価が必要になる‘’等価交換‘’の法則など、「鋼の錬金術」の世界観に一気に引き込まれます。
バトルシーンも派手で迫力があったり息を呑む緊迫したシーンがあったりと、見ていて全然飽きません!
個性的なキャラクター達も無駄がなく魅力的です。
たくさん惹かれるキャラクターがいますが、特に主人公エドは男女関係なく惚れ込んでしまうでしょう…!
エドのぶっきらぼうだけど本当は優しいところ、自分より弟を優先するところ、知識も戦闘力も最初からレベル100の最強の主人公かと思いきや、悲しみ苦悩する姿もあり人間味が溢れるところ、そこに立ち向かう強さも最高にカッコいいです!!
物語が進むにつれて国や軍が関わってきて壮大なスケールになっていきますが、それがどのように錬金術に絡んでいくか、先が分からない展開と、伏線がひとつひとつ明らかになっていくのはかなり爽快で、読み終えた時のスッキリ感が半端じゃないです。
最終話まで読み終えた時には、もっとエド達と錬金術の世界を見たかったという思いになりますが、これが1番良い綺麗なラストだった、これ以上はないだろうと思う作品です。
※ネタバレの内容をかなり含みますので、物語の内容を知らない方は、アニメや漫画を見てからこちらを読んで頂く事をおすすめします。
『鋼の錬金術師』のアニメを視聴した感想は、錬金術の“等価交換”の理論が私たちの日常にも当てはまるので、話の内容が理解、納得しやすいなと感じました。
“等価交換”とは、何かを得るためには、同等の対価が必要という理論です。
例えば錬金術では、ラジオが壊れた時、同じ大きさのラジオしか作れないという事です(リオールでのエピソード)。私たちの日常でも、努力をした量だけ結果が出るという事が、“等価交換”に似ていると思いました。
例えばアルバイトで働いた分だけ時給が貰える。勉強した量によって、資格試験や学科試験の結果が得られるという事です。
また、旧作版のアニメでは、”等価交換”について、努力しても結果が得られない事があるという表現がありました。私たちの現実も、努力しても結果が得られない事があります。
例えば、音楽技術を上げてもバンドとしてメジャーデビュー出来ない。面接で働きたい企業に不採用になる。勉強しても司法試験で不合格になる等です。(分かりやすく極端な例にしました)
私たちの日常では、”等価交換”の様に努力が報われる事もあれば、努力しても結果が得られない事があります。
だからこそ人生に深みが出てくると思いますし、その事を”等価交換”の理論を用いて表現した『鋼の錬金術師』は旧作・新作ともに非常に面白いと思いました。
死者を蘇らせる事は出来ないという事も、現実味があり、深い話であると思いました。旧作版で出てきたスロウス(ジュリエット・ダグラス)は、エルリック兄弟が人体錬成を行い、失敗した物から生まれたホムンクルスです。
私たちの日常にも感じられる”等価交換”の法則を軸にストーリーが考えられており、深く考えさせられる作品で、非常におすすめです。
女性作家ということで、恋愛色が強いのかな〜って先入観を持っていましたが、恋愛色はアクセントで少しあるくらいでした。
物語の内容としては、主人公の兄弟が、過去の過ちで失ったものを取り戻す旅をする中で、色々な人と出会い、感動と挫折を味わいながら成長していく物語です。
主人公たちは「俺Tueee」でも「最強」でもなく、才能はあるけれど常に苦戦を強いられているイメージです。
しかしながら、戦闘シーンは魅力に溢れており、疾走感、爽快感、ハラハラ感が上手く合わさっているため、何度読んでも楽しむことが出来ます。
ストーリーに関して、主人公たちはよくある子供っぽい甘い考えを持っている訳ではないので、大人が読んでもイライラする事は無く、大人でも考えさせられるような深い内容になっています。
特に、登場する大人キャラたちの魅力が強く、序盤から終盤まで、終始大人キャラたちがカッコいいと感じること間違い無しだと思います。
登場人物の中には死んでしまうキャラもいますが、敵も味方もあっさり退場という感じが一切なく、最後まで繋がっているところが感動的です。
伏線も当初から張り巡らされており、間伸びした感じは全くなく、作者は天才かと思うくらい綺麗にまとまって話が完結しています。
読む前は長いと感じるかもしれませんが、読み始めたら最後まで一気に読んでしまうこと間違いなしの傑作なので、未読の方は一度は読むことをオススメします!!
ウィンリィは優秀な機械整備士で、主人公のエドワードとその弟のアルフォンスの幼なじみでした。
ウィンリィは実は8歳の頃に医者である両親をイシュバールの内乱で亡くしています。
つまり、その時は犯人が誰なのかわからないけれど、殺されたという報告が来ていたのです。
それ以来は父方の祖母のピナコが孫のウィンリィを育ててきました。
後になって、エドワードとアルフォンスは、ウィンリイの両親は「傷の男」と呼ばれるスカーに殺されたことを知るのですが、ウィンリィの反応を想像して怖がり、隠しておくのでした。
ですが、エドワードとスカーが話をしている時にウィンリィは聞いてしまうのです。
「ロックベル夫妻を知っているか?」
「テメーを助けて、テメーが殺した夫婦を知っているか?」
そこを通りかかったウィンリィは、初めて自分の実の両親を殺したのは、目の前にいるスカーだと知りました。
ウィンリィは泣きながら、座り込みました。
「父さんと母さんが殺された? 助けた人に?何で父さんと母さんが殺されなきゃいけなかったの?殺されなきゃいけなかったこと、何もしてないよね?」
「返してよ! 父さんと母さんを返して!」
次の瞬間、ウィンリィは涙を流しながら銃をスカーに向けました。
エドワードやアルフォンスの「銃をおろせ」「撃っちゃだめだ」も聞こえていません。
「撃てるなら邪魔だ、立ち去れ!」
スカーがウィンリィを攻撃しようとしましたが、エドワードが守りました。
「おまえの手は人を殺す手じゃない。人を生かす手だ」
そうやってエドワードはウィンリィを説得しました。とても感動できるエピソードです。
こんにちは。今回は、漫画家の荒川弘先生原作の漫画『鋼の錬金術師』が読んでみたくなる!
そんな漫画レビューを書いていきたいと思います。
アニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』完結から、アプリゲーム『鋼の錬金術師 MOBILE』リリースまで、筆者はかれこれ10年以上ずっと、この作品の虜です。
今回はそんな私による所謂“布教”を、この記事の中で行わせて下さい。
もちろん、私と同じように既に『ハガレン』のファンだ、なんて方も大歓迎です。
熱量をもってご紹介するので、きっと頷きながら共感して、そしてきっと作品を読み返したくなるはず。
前置きが長くなりましたが、早速具体的なレビューに行ってみましょう。
魅力その1 “無駄のない構成”
原作の荒川先生は、漫画を制作する際にまずネーム(漫画のコマ割りや、キャラクターの配置などを大まかに決める作業)からではなく、アニメ制作のように絵コンテ(映像作品を制作する際に、キャラクターなどの配置や動き、カメラの位置などを絵にかいたもの)の制作から始めるんだとか。
それによって、必要な要素が取捨選択されたものが、最終的に作品として昇華されています。
個人的にこれが「ハガレン」最大の魅力のひとつであるとも思うのですが、このおかげでとにかく「わかりやすい」。
ダークで複雑な世界観だけど、全部スッと頭に入ってくる。
言語や文化の垣根を越えて人気な理由が、このあたりにあるのではないでしょうか。
魅力その2 “かっこよすぎる主人公像”
「ハガレン」の主人公、エドワード・エルリックの主人公像も魅力の一つです。
物語のはじめ、エドワードはある出来事をきっかけに右手と左足、そして弟のアルフォンスは肉体すべてをある場所に「持っていかれ」てしまいます。
それを取り戻すための旅路の中で、兄弟は多くの人々で出会い、助力を受けたり、時には戦闘に発展したり。
その中で、何度か「元の体に戻る」ための直接的な提案を投げかけられることも。
しかし主人公エドワードは尽くこれらを拒否。「自分たちの行ったことは自分たちの力で決着をつける」のだ、というスタンスで旅を続行します。
ただエドワードはその中にも、「でもありがとう」なんて感謝の言葉を忘れません。
これは最終巻の荒川先生のコメントとして書かれていたものなのですが、「ハガレンの登場人物のセリフには極力“挨拶”の言葉を入れるように意識した」のだそうです。
そんな荒川先生の誠実な人間性が、エドワードの言動に反映されているのでしょうね。
人の善意にきちんと感謝して、自分が納得いく道を探し続ける姿がとにかくかっこいい。
そのまっすぐな姿勢は国籍や性別、年齢の壁を越えて人々を魅了しています。
魅力その3 “これ以上ないほど綺麗に「完結」する”
巷には星の数ほどのコンテンツがありますね。
漫画、アニメ、映画に小説…人気が出るとシリーズ化したり、はたまた蛇足では?とも思えるような続編の制作が行われて、原作ファンが「そうじゃない!」なんて嘆く…そんな構図もよく見かけます。
そんな中でも『ハガレン』は、この上無く綺麗に、完膚なき「完結」に辿り着いた作品の一つであると、筆者は考えます。
作品内の伏線や謎、登場する全てのキャラクターの葛藤、etc…『ハガレン』において、その全てが「完璧に描写され切る」のです。
これも、『ハガレン』の特徴、あるいは人気の理由のひとつだと筆者は考えます。
もう、とにかく気持ちがいい。この作品を読み切った時の、物語を追い終えた時のあの爽快感を、少なくとも筆者は、他の作品で味わうことが出来ていません。
勉強不足ももちろんあるのでしょうが、それでも本当に、『ハガレン』の完結の仕方は他の作品に追随を許さない完璧さがあります。
どうかこのレビューを読んで下さった貴方が、そんな素敵な完結を見届けて下さることを、筆者は切に願ってみます。
長くなってしまいました。これでも伝えたいことを出来る限り削ってみたのですが、いけませんね。
正直、『ハガレン』の魅力をひとつの記事の中で紹介しきるのは本当に難しい。
それでも、今回私のまとめた魅力3選、
1.無駄のない構成
2.かっこよすぎる主人公像
3.完膚なきまでに綺麗な「完結」
この3つを、どうか貴方の目で確かめてほしい。切にそう思います。
面白い漫画を探している、感動したい、現実は退屈で、久しぶりになにか胸や目頭が熱くなる体験がしたい。
そんな方に全力でおすすめしたい漫画が、荒川弘先生の『鋼の錬金術師』です。
ここまでお付き合い頂き、誠にありがとうございました。
この作品は鮮やかな伏線回収やシリアスとギャグのバランスも評価されていますが、なんといっても生々しいまでの人間味が魅力です。
まだあどけない少年たちは「命とは、人間とは」というような重い課題を目の前に容赦なく突きつけられ、成長せざるを得ない状況でしぶとくひたむきに成長していきます。
その伝え方が丁寧で思わずのめり込んでしまいました。
「大切なものを守る」
「心の強さ」
「優しさ」
という頻出ワードをもう一歩踏み込んで、「それってつまりどういうこと?」まで深掘りしていくような作品で、読者も知らぬ間に一緒に掘ってしまっています。
主人公の兄弟を取り巻く錬金術師達も一本筋の通った気持ちいい大人が多く、実力はありながらも人間として未熟な兄弟を諭し、導きます。
反抗して素直に落ち込んで受け入れていく兄弟達は良くも悪くも少年らしくて愛らしくもあります。
こう書くとかなり深くて重い作品なのかと思うかもしれませんが、構成がうまいので重苦しくならずに読めます。大丈夫です。
初めて読んだ時は主人公達を応援する立場でしたが、大人になってから読むと周りの大人達の行動の意味を理解することができて共感が止まりません。
是非何度も読み返して頂きたいです。
見始めて最初に思うであろうことは、「そっちが兄なのか!」
鋼の錬金術師というタイトルから想像すると全身鎧姿のほうが兄のように感じますが、実は全く逆。身長が低く、片手片足が義手義足のエドワード・エルリックが兄。身長が高く、全身鎧のアルフォンス・エルリックが弟。2人の錬金術師の兄弟が主人公の物語。
アニメはパート1〜5まであり、それぞれのパートが12話ほどあり、全65話。65話と聞くと見る気が起きにくいですが、見始めると一変。ストーリーに引き込まれ、気づいたら2、3話と何話も続けて見てしまいます。
鋼の錬金術師の面白いところは、共闘する戦いがメインのところ。バトルアニメによくある主人公が修行をして強くなるというような描写はあまりありません。登場してくる敵に圧勝するどころか大敗してしまうシーンも多々あります。その分、周りの仲間やかつての敵と力を合わせて強敵と戦っていきます。主人公が強すぎず、弱い部分をさらけ出すからこそのバトルの面白さがあります。
序盤からド派手な伏線があり、後半を見るのが不安になる部分がありますが、その伏線は後半に向けて徐々に回収されていくので、最後まで飽きずに見ることができるので安心です。なぜこの2人の兄弟は変わった姿をしているのか?鋼の錬金術師というタイトルが表すものとは?単純にストーリーを楽しむだけでなく、人について深く考えさせられるアニメです。
錬金術師としての禁忌を犯し、鋼の身体となってしまったエルリック兄弟。元の身体を取り戻すため国家錬金術師となった兄エドワードと鎧の身体のアルフォンスは、なんでも錬成できるという「賢者の石」を探して旅に出るが、その賢者の石は大量の人間の命を使って作られたものだった。
身体を取り戻す唯一の希望だった「賢者の石」が一気に絶望へと変わり、さらにはその裏に潜む陰謀が兄弟の前に立ちふさがる。賢者の石で作られた人ならざる者「ホムンクルス」と国の未来を守る者たちの闘いが全64話にわたって描かれています。
散りばめられた伏線の回収、個性的なキャラ、物語の終着点、どれも素晴らしい作品です。敵であるホムンクルスにも個性があり、どこか嫌いになれないカッコ良さすら感じられます。
辛いシーンもありますが、それも物語やエドワード兄弟の強さには欠かせないものであり、無駄な死が一切ありません。暗い雰囲気漂う物語ですが、時にコミカルで笑いもあるのでずっと見ていても飽きません。
最後にはそれぞれが目標を達成し終えた後のことも描かれていて、「あの人はどうなったの?」がない最終回となっています。2人が身体を取り戻す方法も最後にしか分からないというのもこの作品を最後まで楽しめる魅力の一つです。
皆さん、一度は「鋼の錬金術師」というタイトルの漫画・アニメを聞いたことがあるのではないでしょうか?
「鋼の錬金術師」に興味はあるけれどどんな内容なんだろう?名作といわれているけれど読んだ人はどのようにかんじているのだろう?など読みたい・見たいと思いながら一歩踏み出せない人ではないでしょうか?
そんなあなたに私が超おすすめする「鋼の錬金術師」の良いところを余すことなくお伝えしていきます。
主人公のエドワードエルリック(以下エド)は弟、アルフォンスエルリック(以下アル)と協力し病気で亡くなった母親を生き返らせる為、人体錬成を試みます。しかし、人体錬成は錬金術師にとって禁忌。蘇った母親は人ではありませんでした。
母親を二度失う体験をした最中、人体錬成の代償として兄エドは左脚を、弟アルは全身を持っていかれます。その渦中で全身を持っていかれた弟アルの為、エドは自身の右腕と引き換えに鎧に弟の魂を定着させます。
錬金術師の基本原則は「等価交換」。何かの犠牲無しに何も得ることは出来ない。無くなった左脚と右腕、体全体を取り戻す旅へ少年二人は旅に出ます。果たして二人は元の体を取り戻すことができるのでしょうか?また錬金術の真理に辿り着くことは出来るのでしょうか?
こんな感じのお話です。笑いあり、涙あり、得られるものの多い人生のバイブルになり得る最高の作品ですよ。
私自身、正直絵が好みでは無く敬遠しておりましたが、実際に漫画を読んでみるとどハマりしました。是非手に取ってみてください。1巻から最終巻まで引き込まれっぱなしですよ!!
正直アニメの制作当時のクオリティではこの世界観を表現できていないように感じます。よって脳内補完できる漫画がおすすめです。アニメの良さはなんといってもOP・EDの楽曲!!センス良すぎるでしょ!と言わざるを得ない豪華ラインナップ!!
アニメを見るときはOP・EDは飛ばさずに見てくださいね。
ウィンリイ・ロックベルとは、エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックの幼馴染となる女性です。彼女は、エルリック兄弟と同じ町に住んでいて、エドとは同い年でアルトとは、一歳差であり二人にとっても家族のような存在となっています。
オートメイルの技師として自宅で働いており、作品の中ではエドの腕と足を点検、整備することが多くあります。見た目はとても美人なのですが、オートメイルをエドが壊すと、オートメイル好きのウィンリイが怒りだし、スパナやパイプ椅子などを持ってエドに襲い掛かってくるという少し強い一面もあります。これには理由があり、エドがオートメイルを壊した時にしか故郷に戻ってこないことから、エドが戻ってくると整備道具を投げつけたりします。
しかし、整備の際に一度エドの腕のネジを一本締め忘れていたこともあり、少し天然なところもあります。仕事に関しては、とても真面目で熱心に取り組んでいるため思わずキュンとしてしまいます。
そんな少し野生的な印象を与えてしまうウィンリイですが、礼儀正しい一面もありエルリック兄弟の他に、軍人にも偏見の目を持たずに分け隔てなく接してくれます。裏表がない明るい女性であるため、いろんな人から絶大な信頼を得ているキャラクターです。実際にこのような女性がいたら、思わず好きになってしまいますね。
エドワード・エルリックとは、この作品の主人公である男性です。右腕と左足がオートメイルになっており、この失われた身体をもとに取り戻すために使用する「賢者の石」を探すために弟のアルフォンス・エルリックと旅に出ることになりました。
エドは、国家錬金術師の資格を最年少で取得しており、錬金術を使う時は掌を合わせるだけで使うことができます。一般的な錬金術師は錬金術のマークを描かなければ錬金術を使うことができないため、とても優秀な人だということがわかりますね。
性格は、人の意見に流されない性格です。そしてとても正義感が強く錬金術があればどんなこともすべて解決することができると考えています。少し強引な部分もありますが、仲間思いな一面もあるためそのギャップに多くのファンから支持されています。
小柄な体型なこともあり、「チビ」や「小さい」という単語を聞くことで怒り出してしまうという可愛らしいエピソードもあります。身長に関しては触れない方がいい人なのだということがわかります。
小柄な体型ながらも、身体能力は非常に高く素早い動きをとることができます。敵と戦う時にはこの素早さと錬金術を活かしながら戦うため、迫力あるシーンがとても多く見応えがあります。
私がおすすめするのは鋼の錬金術師のアニメの第1期で、2003年から2004年まで地上波で放映されていました。また、続編として「劇場版鋼の錬金術師シャンバラを征く者」があります。
「鋼の錬金術師」は、アニメ化、実写化もされた「銀の匙 Silver Spoon」の作者荒川弘の初連載作品です。
科学技術として錬金術が発展している世界で、主人公のエドワード・エルリックとその弟のアルフォンスは錬金術び禁忌とされている錬成を行ってしまいます。その禁忌の錬成とは死んでしまった人間を生き返らせるという人体錬成のこと、二人の願いは母親を生き返らせ、もう一度笑いかけてほしいというものでした。
この錬成の代償としてエドワードは右腕と左足、アルフォンスは全身を失いますが錬成は失敗。
「死んだ人間は生き返らせられない。でも、生きているなら取り戻せるはず…」
たった2人の兄弟は、失った肉体を取り戻すため旅を始めるというのがあらすじです。
当時連載中だった本編にアニメが追いついたため、途中からアニメオリジナル展開になりますが、このオリジナル展開が素晴らしいです。
ハッピーエンドとは言えませんが、重厚なBGMに繊細な映像、声優さんの演技が相まって、緻密に作り上げられたダークファンタジーになっています。
深く考察しながら物語を楽しみたい方におすすめです。
兄弟愛と戦争や人間を錬金術で作り出す禁忌の人体錬成を絡めて、生命について考えさせられるような作品。ぜひ一度見てください。
強気で直情型な兄エドワード・エルリック、弱気で控え目な性格(でも訳あって体はデカい鎧すがた)の弟アルフォンス・エルリックの二人が、賢者の石を探す旅の中、様々な出会いや経験を通じて成長していく姿を描いたファンタジー作品。
本作ハガレンの魅力は、なんと言っても出てくるキャラクターがみんな個性的で魅力的!という点です。主人公2人の幼馴染のウィンリイ・ロックベル、ロイ・マスタング大佐をはじめとするアメストリス軍の仲間たち、旅の途中でエルリック兄弟の前に立ちはだかるスカーという男やホムンクルスの面々など敵キャラも含めて、どれも個性的なキャラクターばかりです。
各キャラクターがそれぞれの背景を持っており、様々な事情を抱えながら自身の目的のために行動していきます。それらが交差しながら群像劇のように物語が展開していくという、ストーリーの重厚さも圧巻です。
さらに戦闘シーンも魅力的!
主人公2人も持っている「錬金術」という特殊能力を駆使した戦闘シーンが描かれ、少年の心をくすぶるような様々な能力を持った者同士の戦闘が繰り広げられます。しかし、特殊能力を持っていても肉体は生身の人間(一部例外はいますが…)。そのため戦闘シーンの中にもリアリティを感じられる部分があり、つい引き込まれて読んでしまいます。