現実味がある「錬金術」の世界観にとても惹かれます。
「錬金術」という名前自体は聞いたことのある人もいるかと思います。他物質から金を錬成することを指します。この「鋼の錬金術師」では、人間の定義や等価交換の概念を題材としていて、得るということは失うこと、逆もしかりということをとても実感した作品です。内容はやや難しめですが王道のダークファンタジーとなっているため、それ系統の物語がお好きな方は楽しめると思います。また、兄弟の絆、国家、SF要素のある個性など入り込む要素は満載で、私も展開に夢中になったりしました。
さて、「鋼の錬金術師」についてなのですが、舞台は欧州の産業革命期(富裕層と貧困層の格差が大きい時期)としており、田舎育ちの兄エドワード・エルリック(エド)とその弟アルフォンス・エルリック(アル)が、禁忌である「人を作る」ということを行い、その代償として体の一部を「真理」に持っていかれてしまう。その代償を取り戻す旅に出るファンタジー物語となっています。その中で国の実態を目の当たりにするエルリック兄弟、その国の野望を暴きそこにある真実を解明するべく、血を流し仲間とともに進んで行く姿にとても感動しました。
物語の詳細は実際に読んでいただきたいと思います。