NANA(ナナ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『NANA』とは矢沢あいによる音楽と恋愛を描いた長編漫画で、実写映画化、アニメ化もされた人気作だ。最初は2話のみの読み切りとして描かれていたが、「連載して欲しい」という要望が多数あったため連載がスタートした作品。1999年から『Cookie』にて連載、2009年8月号から作者急病のため休載している。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナのふたりを中心に、喜びや悲しみ、挫折と成功を繰り返す「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる作品である。

『NANA』の概要

『NANA』とは矢沢あいによる音楽と恋愛を描いた長編漫画。実写映画化、アニメ化もされた人気作。1999年から『Cookie』にて連載、2009年8月号から作者急病のため休載している。2002年、第48回小学館漫画賞受賞。その人気からフランス語、ドイツ語、イタリア語、タイ語、中国語(台湾、香港)、韓国語(韓国)、英語でも漫画が発行されており、世界各国で読まれている作品となっている。また、アニメは世界21カ国で放送され、海外で日本のアニメが人気となる火付け役となった作品のひとつとなっている。

当初は2話のみの読み切りということが決まっていた作品であったが、「連載をして欲しい」という声が多く、夢を追って東京に向かう大崎ナナ(おおさきなな)と恋人と同居するために上京する小松奈々(こまつなな)の2人が出会うという形で連載することになった。そのため、3話までこの2人が出会っていない。
物語は1999年からスタートしているが、作中に登場するモノローグは数年先の奈々やナナの言葉として綴られている。
東京にいる彼氏と同居するため上京する奈々、ミュージシャンとして成功するため上京するナナ。出身地は異なるが同い年の2人の女の子は雪で遅延している新幹線の中で出会う。新幹線が動き出し東京駅に着くまでの数時間を楽しく過ごした2人であったが、東京駅に着いた途端別れてしまう。行きずりの出会いで今後出会うことはないと思っていたナナと奈々であったが、偶然同じマンションを内見しているときに再会し、意気投合した結果同居を始める。恋愛に生きる奈々と音楽に生きるナナのふたりを中心に、喜びや悲しみ、挫折と成功を繰り返す「夢の実現」と「現実の厳しさ」を感じさせる作品となっている。

また漫画には、矢沢あいの描く繊細で美しい絵と共に、心に残るモノローグや名言・名セリフが書かれている。
恋愛に関する名言はもちろん、夢に対する思いや、仲間への絆が感じられる名セリフや名シーンは、ファンの心に深く刻まれている。
1999年に連載がスタートした漫画だが、名言が書かれているシーンの画像を、SNSやブログなどで紹介する人も多い。

奈々の恋人だった遠藤章司(えんどうしょうじ)の心を揺り動かした川村幸子(かわむらさちこ)の「わざとだよ」や、後に奈々と結婚する一ノ瀬巧(いちのせたくみ)の「おれは確かに浮気者だけど 本気で好きなのは奈々だけだよ」など、作中には恋愛の達人たちの名言も満載だ。

また、『NANA』は英語版の漫画も刊行されている。作中に登場する名言が英語でどう表現されているのか気になる人、『NANA』を教材に英語を学ぶ人も少なくないようだ。ネットを検索するとナナの「Lufe is full of ups and downs(人生は七転び八起きだ)」のように、名言の英語訳がヒットする。また、アレックス藤岡の著作『英語で名セリフ!ドラマ、アニメの決めセリフ、英語にすると何て言う?』にも、『NANA』の名言の英語訳が掲載されている。

大崎ナナの名言・名セリフ/名シーン・名場面

「あたしもナナってゆーんだナナちゃん」

ナナと奈々が初めて出会った時のセリフが、「それともうひとつ、あたしもナナってゆーんだナナちゃん」である。大雪の影響で停まってしまった新幹線の中で、様々な話に花を咲かせるうちに、2人は年齢や名前が同じことに気付いた。東京駅についた2人は連絡先も交換せずに別れるが、後に再会し、同居することになる。
ちなみに「へえ、あんたもナナっていうんだ」というセリフが作中で登場すると思われているのだが、実は漫画・アニメ、映画のどれにもこのセリフは使用されていない。

「ねえレン。もしあたしが死んだら、一緒に死んでくれる?」

本作の主人公の一人である大崎ナナ。東京に上京する前に恋人のレンの首に南京錠を掛けた際にナナが言ったセリフ。レンがトラネスというバンドでデビューして以来疎遠となってしまった2人であったが、レンの首にはいつでもナナが掛けた南京錠がつけられており、離れていてもつながっている2人の様子がよくわかるアイテムとなっている。

「やるからには一つ条件がある。約束できないなら今のうち辞退して。レンを越えてね、シン。」

ブラストのベーシストを探していたナナ。新しいベーシストとしてシンがバンドに入りたいとナナの元を訪ねてくる。彼のベースの腕を確かめるために演奏をしてもらった後、尊敬しているギタリストの名前をナナが訊ねると「レン」と答える。その答えを聞いて、ナナはシンにバンドメンバーとして加入してもらう決断をする。そして、シンがバンドに入るにあたってナナが出した条件というのが上記セリフ。

「なんであたしの大事なもんはみんなトラネスに取られちゃうのかな」

ブラストのベーシストであったナナの彼氏のレンが、トラネスとしてデビューしてしまう。また、親友であり同居人であった奈々がいつのまにかトラネスのギタリストであるタクミと付き合っていた。夜中奈々に会いに来たタクミの姿を偶然見つけてしまったナナはショックを受けて家を飛び出す。そして、ヤスの家を訪れやりきれない思いを吐き出す。

「ケンカするほど仲がいいなんてよく言うけど ケンカなんて結局エゴのぶつけ合いだし 本音をさらけ出したところで人は分かり合えるものでもない。傷つかずに生きて行く事は たぶん不可能だけど 周りを傷つけずに生きて行く努力はしなければと思った。なんだか無性にそう思った」

コミック10巻の巻頭に載せられている言葉。『NANA』はモノローグが登場することが多いのだが、このモノローグは未来の奈々やナナが語っているもので、本編とのかかわりはまだ不明である。しかし、このモノローグは『NANA』の名言としてあげられることが多いほと有名なものが多い。

「携帯電話なんか持つんじゃなかった。無断外泊を続けているのはこっちなのにメール1本くれないハチがますます勝手な女に思えて苛立った。ただの通信手段の機械に人の絆の強さを試されたくなんかないのに」

同居していたナナと奈々であったが、奈々が妊娠したことにより2人の生活リズムは崩れそれによって喧嘩が増え友情にひびが入ってしまう。ついには家出してしまったナナであったが、それ以降ナナは奈々からメールが入らないか何度もケータイを確認する。しかし一向に奈々からの連絡は来ない。余計に苛立ったナナがケータイに振り回される自分自身のことを思った言葉だ。

「あたしはあんたに出会うまで人間なんて大っ嫌いだったけど、誰一人信用なんか出来なかったけど、 あんたに出会って初めて世の中捨てたもんじゃねえって思ったんだ!」

高校時代の同級生であるナナとノブ。高校時代、ナナはクラスの中で浮いた存在であった。いつも一人ぼっちでいたナナにノブが大量のCDを貸す。それがきっかけでナナとノブはブラストというバンドを組むこととなる。
大人になり、奈々とノブは付き合うこととなった。しかし、奈々はタクミと関係を持ち妊娠してしまう。そして、結婚することになった奈々とタクミ。その事実を知らされ奈々にとって自分はどれだけ頼りない存在だったのかと考え落ち込むノブ。そんなノブにナナがぶつけた励ましの言葉。高校時代ノブにナナが救われたことがよくわかる言葉である。

「ハチ公見てなよ。あんたの望みは絶対叶えてやるから」

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