きかんしゃトーマスとなかまたち(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『きかんしゃトーマスとなかまたち』とは、1984年から放映されているイギリスの幼児向けテレビシリーズ。舞台は架空の島「ソドー島」。人間のように豊かな表情を持ち、流ちょうな言葉を話す機関車達と、それに関わる人々の日常を描く。独自の世界観と、個性豊かなキャラクター同士が織りなす掛け合いに、年代問わず引き込まれる作品。

『きかんしゃトーマスとなかまたち』の概要

『きかんしゃトーマスとなかまたち』とは、1984年から放映されている幼児向けイギリスのテレビシリーズ。舞台は架空の島「ソドー島」。人間のように豊かな表情を持ち、流ちょうな言葉を話す機関車達と、それに関わる人々の日常を描く。本テレビシリーズは、放映当初、実際の鉄道模型を使った人形劇スタイルを取っており、幼児向けテレビ番組でありながら、緻密な鉄道模型を使ったリアルな描写が話題となった。その後、3DCGアニメーションとなり、2021年からは2DCGアニメーションとなっている。原作者は、イギリスのウィルバート・オードリー牧師。病気で寝たきりの息子クリストファーのため、自作して語り聞かせた機関車の物語が原点となっている。この物語は、1945年に『汽車のえほん』シリーズとして出版され、ベストセラーとなった。なお、シリーズの1巻目『3だいの機関車』には、シリーズの主人公である「トーマス」は登場していない。トーマスの初登場は2巻目である『機関車トーマス』である。その後、『汽車のえほん』シリーズは人気を博し、全26巻の長編シリーズとなった。テレビシリーズは、イギリスで1984年に放送を開始した。日本では、1990年にフジテレビ系の子供番組『ひらけ!ポンキッキ』の中の1コーナーとして放送が開始され、その後、2012年よりNHK Eテレにて放送されている。

『きかんしゃトーマスとなかまたち』のあらすじ・ストーリー

ソドー島にやってきたトーマス

ソドー島にやってきたトーマス

ソドー島に走る鉄道には、エドワードやゴードンなどの大きな機関車たちが働いていた。ある日、島に小さなタンク式蒸気機関車の「トーマス」がやってきた。トーマスは鉄道の重役であるトップハム・ハット卿にナップフォード駅での入れ替え作業を命じられるが、慣れない仕事に失敗を繰り返す。様々な経験を経てトーマスは成長していくが、ある日島で働く機関車のジェームスが貨車に押されて暴走する様子を目撃し、救援に向かうこととなる。苦労しながらも、無事にジェームスを助けるトーマス。トーマスは、勇気と立派な行動で自身に素晴らしい価値があることを示し、仲間として認められることとなった。

生意気で調子に乗りやすいトーマス

トーマスは、生意気で調子に乗りやすい性格で、それが災いして失敗することもしばしば。ある日、トーマスは自分が1番の働き者だと自慢していたところ、疲れて寝ようとしているゴードンを汽笛で起こしてしまった。怒ったゴードンは、仕返しに客車の最後尾にトーマスを連結したまま猛スピードで突っ走ることに。あまりの速さにトーマスはヘトヘトになってしまった。また別の日には、自身が任されている客車の入れ替え作業に飽きたトーマスは、毎日不満ばかり言っていた。聞かされる周りはうんざりしていたが、優しいエドワードは、トーマスを不憫に思い、互いの仕事を入れ替えた。貨車を牽く仕事を任されることとなったトーマスは大ハリキリだが、エドワードの忠告を忘れ、自分勝手な運転に。そんなトーマスに腹を立てた貨車達はトーマスの邪魔をして、仕事は大失敗となった。

素直で人情的なトーマス

シリーズが進むにつれて、次第にトーマスにも素直な一面や人情的な一面が顔を出すようになる。
ある日、トップハム・ハット卿夫人の猫を助けた功績で勲章を受ける消防士を、セレモニー会場まで連れて行く仕事を任されたトーマス。触発されたトーマスは、ヒーローになりたいと願望を露わにし、他の機関車を助けようとするが、なかなかうまくいかない。落ち込んでいたトーマスだったが、泥にはまって動けなくなってしまったバスのバーティーと取り残された子供たちを発見する。バーティーの代わりに子供たちをセレモニーに連れていくことを申し出たトーマスは一生懸命走り、時間ぴったりにセレモニーに到着することができた。子供たちから「私たちのヒーローはトーマスよ」と称賛されたトーマス。ヒーローになれた喜びで胸がいっぱいになったトーマスであった。
またある日には、スプーンレースが開催され、優勝者にはメダルが授与されると聞いたトーマスは、自身もメダルが欲しくなってしまった。そこでバーティーと競争し、優勝する気分を味わおうとするが、途中でトップハム・ハット卿から忘れ物を子供たちに届ける様に頼まれたトーマス。忘れ物とは授与される予定のメダルであった。トーマスは子供たちをがっかりさせてはいけないと、勝負をほっぽり出して、急いでメダルを届けに行った。その甲斐もあり、無事にメダルは子供たちに届けられ、褒美としてトーマスにもメダルが授与された。バーティーは「レースに勝ったのは僕だぞ」とやっかみを言われるが、それでも満足そうなトーマスであった。

なかまから信頼されるトーマス

失敗と成功を繰り返しながら日々成長していくトーマス。そんなトーマスに周りも信頼を置くようになる。
ある日のトーマスは、車体がペンキで汚れてしまい、自慢の「1番」が見えなくなってしまった。それでも、気を取り直しトップハム・ハット卿に依頼された配達に出発するが、失敗続きでどんどん遅れてしまう。急ごうにも困っているなかまを見かけると手を貸さずにいられないトーマス。結果的に時間に遅れてしまった。落ち込むトーマスであったが、助けられたなかまたちやトップハム・ハット卿は「トーマスが1番の理由は車体番号が1番だからではなく、1番頼りになる機関車だから」とトーマスを褒め称える。自信を取り戻すトーマスであった。
また、ある日のトーマスは、トップハム・ハット卿から観光客のためのデッキチェアや風除けを運ぶ仕事を任された。喜ぶトーマスであったが、いじわるなディーゼル機関車のディーゼルが、機関車が行方不明になるという「崖の呪い」の話をする。その話を聞いて怖くなったトーマスが、崖を通れず困っていると、同じくディーゼルに「洞窟の怪物」の話をされて、動けなくなってしまった騙されやすい蒸気機関車のベンがいた。怖がりながらもベンのために勇敢に洞窟に入っていくトーマス。途中で怪物に出くわしたと思ったが、それは洞窟で作業中の作業員が使っていたライトだった。無事に洞窟を抜けたトーマスに、ベンは「君は本当に勇気があるんだねトーマス」とトーマスの勇気を褒め称えた。トーマスは、崖の呪いもディーゼルがトーマスを怖がらせるためについた嘘かもしれないと、改めて勇気を出して崖を通ることにした。自分を信じることの大切さを学び、ますます周りから信頼されるトーマスであった。

世界で活躍するトーマス

トーマスの活躍はソドー島を飛び越え世界に広がる。
ある日のトーマスは、中国でトーマスと同じく車体番号が1番のホンメイとどちらが名実ともに1番の機関車か競争することに。勝負は一進一退の攻防を見せるが、スピードを出し過ぎ、トーマスは脱線してしまった。勝負に負けてしまったと思ったトーマスであったが、ホンメイがゴールをすることなく救助に戻ってくる。勝負を通して友情が芽生えた二人は共に1番の機関車としてますます活躍することとなった。
また、ある日のトーマスは、インドでかつての友達で、面倒見の良い性格の蒸気機関車であるアシマと再会。アシマからゾウについて教えてもらう。ゾウについて空想を膨らませていたトーマスは過って脱輪してしまう。ピンチのトーマスだったが、新しい仲間のラジブとゾウの手助けにより、車輪をはめ直すことができた。インドでもゾウを含めて友達をさらに増やしたトーマスであった。
また、さらにある日のトーマスは、オーストラリアで夏のクリスマスを楽しむことに。サンタさんからカンガルーの人形をプレゼントされた子供が人形を落としてしまい、さらにお母さんカンガルーが人形を自分の子供と間違えて、連れて行ってしまった。お母さんカンガルーを追いかけ回してあっちへこっちへ動き回ったトーマス。最後は無事にお母さんカンガルーから人形を取り戻し、家族の大切さを感じるトーマスであった。トーマスは、様々な地域でなかまを増やし、成長することで、世界中で大活躍する立派な機関車となった。

『きかんしゃトーマスとなかまたち』の登場人物・キャラクター

主要キャラクター

トーマス

CV:戸田恵子→比嘉久美子→田中美海
主人公。車体番号は1番。ボディの色は青。小型のタンク式蒸気機関車。明るい性格で、働き者で頑張り屋。一方、すぐに調子に乗ってしまうところがあり、それが原因での失敗も度々。テレビシリーズの初期は、生意気な一面や思い込みの激しさが目立つ場面が多かったが、シリーズが進むにつれて、素直で頑張り屋な場面が多くなり、周囲から信頼される機関車に成長した。一人称は「僕」、二人称は「君」。ソドー島に来る前は、別の鉄道で働いており、当時のボディは緑色で、車体番号は70番だった。体が小さいことを気にしており、他の機関車からチビと呼ばれたときには憤慨することも。一番の親友は、同じ小型のタンク式蒸気機関車のパーシー。

パーシー

CV:中島千里→神代知衣→越乃奏
車体番号は6番。ボディの色は緑。小型のタンク式蒸気機関車。優しくて頑張り屋な性格だが、怖がり屋でドジな一面も。幼い性格で、小柄のため、仲間からからかわれることが多い。客車・貨車の入れ替えや郵便配達が主な仕事。一人称は「僕」、二人称は「君」。テレビシリーズでは、年少の設定で、その親しみやすいキャラクターから人気が高い。2013年に実施した好きなキャラクターの投票企画では、見事1位に輝いた。主役回も多く、映画でも主役作品が作られている(『きかんしゃトーマス ディーゼル10の逆襲』、『きかんしゃトーマス 勇者とソドー島の怪物』)。トーマスの一番の親友。

ジェームス

machi363
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@machi363

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