幻想水滸伝II(幻水II)のネタバレ解説・考察まとめ

『幻想水滸伝II』は1998年12月17日にコナミから発売されたPlayStation用RPGである。略称は『幻水II』、『幻想水滸伝』シリーズの第2作目。
主人公を含めた合計108人の個性豊かな仲間を集め、ハイランド王国との戦いに臨む物語。サイドストーリーやミニゲームなどのやり込み要素もたくさん用意されている。
キャッチコピーは「その強さがあれば、全てを守れると思った」。このセリフは主要キャラクターの思いであり、袂を分つ根幹にもなっている。

マチルダ騎士団と王国軍の流民狩り

新同盟軍はマチルダ騎士団との同盟を結ぼうと動く。騎士団領に到着した一行は騎士団長ゴルドーと面会するが、ゴルドーは高圧的な態度で主人公らをあしらう。翌日、騎士団領とミューズの国境に流民集めをする王国軍が現れたとの知らせが届くが、ゴルドーは国境の守りを固めるだけで流民を助ける気はなく、流民はミューズへ連行されてしまう。
青騎士団長マイクロトフと主人公はミューズへ。しかしミューズ近くまでやって来た一行の目の前に街から空に向かって現れた巨大な狼の姿が。ルカが何かの儀式を行い、市民や流民を生贄にしていたのだった。
騎士団に戻ったマイクロトフはゴルドーに状況を報告しミューズへの出撃を願い出るが、ゴルドーは許可しない。そしてゴルドーを見限ったマイクロトフと赤騎士団長カミューは騎士を連れ、新同盟軍に合流する。

「皇王」ルカ・ブライトの誕生

用心深いアガレスは毒見したもの以外は一才口にしない。ルカがワインを毒見した後、毒を仕込んだジョウイの血をワインに混ぜアガレスに飲ませるという命懸けの策である。

ハイランド王国の皇都ルルノイエではジョウイとジルの婚約の儀及びジョウイを王国の騎士として認める「騎士の誓い」の儀が行われていた。「騎士の誓い」は忠誠の印として騎士の血をワインに混ぜ、皇王が飲み干しその血を体の一部とする儀式。ジョウイは自身の血に毒を仕込み儀式を利用して、皇王アガレスに毒を飲ませ殺害。解毒剤を飲んでいるものの自らも意識を失ってしまう。
新同盟軍はキバ将軍率いる王国第三軍と再戦し見事勝利を収める。キバと息子で軍師のクラウスに新同盟軍入りを促すが、アガレスに絶対的な忠誠を誓う2人は首を縦に振らない。そこへハイランド王国から新同盟軍宛に書状が届く。そこには「ハイランド王国皇王ルカ・ブライト」と記されており、それを聞いたクラウスはアガレスがルカによって暗殺されたことを悟る。シュウが改めて新同盟軍入りを促すと2人は承諾をするのであった。

トラン共和国とルカの死

新たな勢力を得たい新同盟軍だが見込みのない打ち止め状態であった。そこへトラン共和国大統領の息子シーナが現れ、トラン共和国との同盟を提案。主人公は大統領レパントに会いに首都グレッグミンスターへ向かう。昔から都市同盟とは敵関係にあったトラン共和国。レパントはやや難色を示すが、解放戦争時の解放軍リーダーに主人公の姿を重ね同盟を結ぶことに同意する。
本拠地に王国軍軍師レオンが現れシュウ宛の手紙を託す。今夜ルカによる夜襲があるという。罠の可能性もあるが主人公らは全軍出陣でルカと王国軍に奇襲をかける。傷ついたルカを崖に追い込む新同盟軍。闇の中蛍の光を目印にルカに向かって矢を放ち、ルカは主人公との一騎打ちで最期を迎える。戦いは終わったと思われたが、ハイランド王国ではジョウイとジルの結婚式が行われ、ジョウイが皇王の座についていた。

ジョウイとの会談

ルカを倒しても、本当の平和はやって来ないことを知っていたジョウイは主人公に降伏を促す。

ジョウイから王国と都市同盟の休戦条約を結びたいという提案があり、ミューズの議場へ到着した主人公一行。王国に全面降伏する形で和議を受け入れるよう迫られる。断れば弓を構えた兵士に襲われるピンチにビクトールが助けに現れ、主人公一行はミューズを脱出する。
本拠地にティント北部の灯竜山(とうりゅうさん)の山賊コウユウが助けを求めて現れる。仲間がネクロード率いるゾンビに襲われているため助けて欲しいとのこと。途中で山賊の頭ギジムからゾンビがティントへ向かったと聞かされ、ティントへ向かう。
ティント市長グスタフに会うと、ルカを倒した新同盟軍の力を認め仲間になる。そこへゾンビを率いたネクロードが現れ、ティントを奪うと宣言し消え去ってしまう。またティントにはアナベルの元部下ジェスがおり、彼はアナベルを暗殺したのが主人公だと誤解し、主人公や新同盟軍を信用せず協力をしてくれない様子だった。

ネクロード討伐

ナナミは主人公が戦うことに疑問を抱いていたことを打ち明ける。なぜ子供の主人公がリーダーとして戦わなければならないのか。この戦いとは関係のない遠い所へ逃げようと提案する。(ここでナナミと「逃げる」選択をすると別のストーリーになる)しかし主人公は自分を必要としてくる人がいる限り戦うとナナミに告げるのだった。
主人公たちはカーンと再会。ネクロードの魂を封じることのできる吸血鬼の始祖シエラを仲間にしてネクロードを倒しティントを取り戻す。
ティントと正式な協力を結び、ジェス以下ミューズの兵も加え勢力を強大化した新同盟軍は、ついにグリンヒル解放のため王国軍へ攻撃を仕掛けることに。戦いの前夜、王国軍に加勢しているカラヤクラン族のルシアが主人公の部屋に忍び込んでいた。

戦いの激化

その後シン同盟軍はグリンヒル解放に成功するが、その間に王国軍はマチルダ騎士団を攻め、騎士団長ゴルドーが降伏し王国軍の配下に入っていた。アップルはミューズ解放を進言し、グリンヒルを拠点としミューズ解放の戦いの準備を進める。
グリンヒルでルシアを見かけた主人公が後を追うと、そこにはジョウイが。再び新同盟軍のリーダーを辞めるよう促してくる。主人公には新同盟軍の仲間や民が、ジョウイにも王国軍の部下やジル、ピリカが。お互い捨てられないものができていた。
ミューズから王国軍を退けるも、あまりに簡単に引いたため主人公とビクトールが市内を調べていると、兵士が市庁舎内に化け物がいると逃げ出してくる。中には金色の狼がいた。その正体はハイランド王国ブライト家が継承している「獣の紋章」のしもべ。ルカが市民や流民を生贄にして「獣の紋章」の力を目覚めさせていたのだった。

倒れるナナミ

ジョウイは都市同盟の会議でバラバラだった同盟国家たちを見て、ルカのような強大な力があればそれらを一つにまとめ戦いを終わらせられると考えていた。

新同盟軍と王国軍の戦いは一進一退の攻防が続くが、シュウの策で王国軍が一時撤退。そこで次はマチルダ騎士団のロックアックス城に乗り込み、城の最上階に新同盟軍の旗を掲げる作戦に。王国軍へ寝返ったマチルダの騎士たちの戦意を削ぐための策であった。そして主人公らが城に乗り込んだ直後、シュウの元にはキバ戦死の知らせが。
城内ではジョウイが待っていた。ジョウイは「この地は王国と都市同盟が共存するには狭すぎる、都市同盟の中ですら争いが起きている。争いをなくすためには強大な国家を作り一つにまとめあげるしかない」と主人公に話す。
すると背後に2人を狙うゴルドーの姿が。2人を倒してしまえば全てをマチルダのものにできると考えたゴルドーは兵に矢を打たせ、その矢から2人を庇ったナナミが犠牲に。怒った2人はゴルドーを倒すがナナミの意識は無くなってしまう。(この時の選択でナナミのその後が変わる)
その後ロックアックス城の作戦は成功し、ジョウイの命令で王国軍は撤退。そして本拠地に運び込まれたナナミを処置したホウアンの口からは「すみません…。私の力不足です。」の言葉が。

最後の戦い

シュウはハイランド王国への侵攻を進言。シュウの命がけの策で王国領内へ侵攻し、新同盟軍は皇都ルルノイエに攻め込む。
新同盟軍が目前に迫る中、ジョウイはピリカをジルに託し2人を逃す。ジョウイは死ぬ覚悟をしているようだった。
その頃、主人公一行はレオンと対峙していた。レオンは「ハイランドを倒すための試練だ」と告げ「獣の紋章」を解き放つ。巨大な狼の形をした紋章の化身が主人公一行に襲いかかる。そして紋章の化身を倒し、王座の間に進むもそこにジョウイの姿はなかった。

約束の地

勝利を収めた新同盟軍は新たな国家を建国し、メンバーたちは主人公に新たな国のリーダーとなって欲しいと伝える。しかし主人公はそれを断り、ジョウイの元へと向かう。その場所はかつて2人で再会を約束したあの崖しか考えられない。主人公が崖につくとジョウイが待っていた。(リーダーになるかならないかでストーリーが変わる)
ジョウイはブライト王家の血を完全に絶やす必要があるという。そのために主人公との戦いを求める。拒む主人公だが、やがてジョウイは力尽き始める。ルカの「獣の紋章」の力を抑えるため「黒き刃の紋章」を使っていたジョウイは同時に命を削り続けていたのだった。ジョウイは紋章を一つにするため自身の命を主人公に預けようとすると、紋章が光り輝きジョウイの体が癒されていく。主人公の戦いたくないという強い想いが紋章の力を上回ったのだった。

エピローグ

2人の元へシュウがやってくる。そして実はナナミが生きていることを告げる。ナナミは主人公とジョウイの戦いを見ること、ジョウイと戦う主人公を見ることが辛いため主人公のそばを離れ、全てが終わるまでキャロの家で待つことにしたのだった。
2人はナナミを迎えにキャロの街へ。そして3人で新たな旅へと旅立つのであった。

『幻想水滸伝II』のゲームシステム

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