なぜ遊戯王のゲームは「カードのおまけ」と言われるようになったか
遊戯王のゲームには「カードのおまけ」という呼び名があります。 これはかつて発売された遊戯王のゲームがとんでもない出来だったのが原因です。
○全ての元凶『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ4 最強決闘者戦記』
シリーズ最高の250万本の売上を記録。 遊戯王のみならず、キャラゲーという括りで見てもこれほど売れたゲームはありません。
しかし大きく売れた分、被害者も多かったのです。
強引な3バージョン分割発売
まず『使えるカードが各バージョンで違う』というシステムで、それらしい理由も無く強引に3つに分けた形になっています。 これ以前の作品では全てのカードが使用できました。 これが後述のバランス崩壊に繋がっています。
さらにゲームの特典として同梱されていたカード(実物)も3バージョンで違います。 各バージョンに1種類という訳ではなく、数種類の中からランダムに入っていました。
それぞれのバージョンを1本ずつ買っても全ては揃わず、同梱カードをコンプしたければ各バージョンを最低2本ずつ、計6本以上買わなければいけません。
なんともあこぎな商法です。
ゲームバランスの崩壊
バランス調整不足で、特に対戦バランスが悪い。
ゲームとしてほとんど意味の無い3バージョンに分けた事で、使えるカードに制限が生まれました。
バージョンによって強さに差が付きすぎ、ゲームバランスが致命的に崩壊しています。
版権もののキャラゲーとしては驚異的な売上を記録。 国内に限定すればKONAMIの最も売れたゲームです。
しかし売り方もゲーム内容も酷いの一言。 特に売り方があまりに酷すぎたのか、これ以降の作品の売上はダダ下がりでした。
この後に登場した『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ5 エキスパート1』では
OCGルールを完全再現。 システム面の作りこみは甘いものの、続編ではそれも解消。
ようやく白熱したデュエルが楽しめるようになった……誰もがそう思っていました。
○悪夢の再来『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ7 決闘都市伝説』
なぜかルールがOCGでなく『4』のものに戻りました。
売上が低迷した理由を『ゲーム独自のルールを撤廃したから』と判断したからかもしれませんが、OCGルールが再現された以上、いまさら独自ルールに戻られても面白いはずがありません。
KONAMIはいったい何を考えていたのか。
「融合」システムを完全削除!
信じられない事に、融合システムが削除されました。
ご存知の通り、「融合」は原作でも度々登場しては物語を盛り上げた重要な要素です。 ゲーム第1作から搭載されていたシステムが、ここに来てまさかの完全削除。
これにより弱いモンスターは使い道が全く無くなり、ローレベルのような低コストデッキは悲惨なまでに弱体化しました。
通信プレイ不可!
カードゲームとしてはデフォルト搭載されていても良いはずの通信が出来ません。
ゲームバランスも非常に甘い上、独自ルールに戻したのがそもそもの間違いでした。
前作はおろか、『4』にすら劣る。 そんな作品でした。
○破滅的な高難易度『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神』
プレイステーション版デュエルモンスターズ。
対戦・カード交換が復活した他、イベントシーンの演出が強化され、3Dによる迫力のモンスターバトルが楽しめる。
異常なまでの鬼畜難易度
連戦にも関わらずLPが回復しない。
減った分のLPは次のデュエルに持ち越される。仮にMAXである8000よりも多くLPを得ても、次のデュエルでは8000から開始。さらにLPを回復するにはデュエル中に回復用カードを使うか、セーブポイント(自宅)まで戻るしかない。
神のカードが万能過ぎて戦略もクソも無し
敵は前作とは比べ物にならないほど強くなっている。これでLP回復なしではキツいと分かりそうなものだが……。
簡単すぎた前作とは間逆に、CPUが異常に強い上、すべての要素がプレイヤーにとって不利に働く。
なのに、神のカードを出せばほとんどのデュエルで勝てる。 バランスがおかしい。
カードショップがランダムな上、ぼったくり価格
カードは買う事で入手出来るが、その全てが高い。 なのに金が手に入りにくい上、売られるカードもランダムなので欲しいカードが手に入るチャンスが極めて少ない。
もちろんデッキ強化が困難となる。
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