Fate/stay night（フェイト ステイナイト）のネタバレ解説・考察まとめ

ライダー

CV：浅川悠

慎二と契約を交わす騎乗兵の英霊。長身で女神にも喩えられる妖艶な美貌と、常に装着された目隠しが特徴的な女性。
真名はギリシャ神話に登場する三姉妹の怪物「ゴルゴーン」の末妹・メドゥーサ。怪物として語られている存在だが本来は地母神の一柱であり、目隠しの裏には強力な石化の呪いを見るものすべてにかける黄金の魔眼「キュベレイ」が隠されている。

機動力に優れ、鎖の付いた鉄杭を主な武器として扱ってリーチの長い攻撃と撹乱戦法を得意としており、さらに学校に結界を設置するなど魔術も使うことができる。
その優れた機動力と魔術でセイバーを何度も苦しめたが、最期はセイバーの「約束された勝利の剣（エクスカリバー）」によって葬り去られた。

キャスター・アサシン陣営

葛木宗一郎（くずき そういちろう）

CV：中田和宏

士郎と凛が通う学校・穂群原学園の社会科教師であり、士郎の友人である柳洞一成の実家である柳洞寺に居候している。
寡黙だが実直な人物であり、士郎や凛も含めて生徒たちからの評判は悪くなく、さらに生徒会顧問も務めるほど教師としての能力と素質も非常に高い。

しかしその正体はサーヴァント・キャスターのマスターであり、魔術師ではなく、聖杯戦争に関係のない人間だったが、柳洞寺の前で行き倒れていたキャスターを助け、彼女に頼まれてマスターとなる形で力を貸すことになる。
そして特殊な軌道を描いて相手を翻弄し、奇襲して必殺の一撃を加える「蛇」と呼ばれる暗殺術の使い手であり、キャスターに魔術で拳を強化して能力を高めることにより、英霊とも互角に渡り合えるほどの戦闘能力を発揮する。

バーサーカーが倒された後、キャスターと共に桜を略取して柳洞寺で士郎たちを待ち受け、その柳洞寺に作られたキャスターの神殿で士郎と激しい一騎討ちを繰り広げる。しかし最後は、突如として現れたギルガメッシュの「王の財宝（ゲート・オブ・バビロン）」によってキャスター共々倒されて死亡した。

キャスター

CV：田中敦子

葛木と契約を交わす魔術師の英霊で、フード付きのローブに身を包み、妖艶な雰囲気を漂わせる女性。口調こそ穏やかだがその性格は冷酷非情で、勝利はもちろん自らの目的を果たすためならばどんな手段も選ばない。
基本的な能力こそ劣るが非常に強力な魔術を操ることができ、さらに相手の契約を無効化して、逆に令呪もろとも契約を奪い取るという厄介極まりない能力を持っている。

真名はギリシャ神話の登場人物であり、かつて自分を捨てた夫に復讐するために自分の子をも手にかけた「コルキスの王女」の二つ名で知られる魔女・メディア。かつて自分を召喚した正規のマスターがいたが、反りが合わないことで早くも関係が決裂して殺害してしまっている。
その後、あてもなく冬木市を彷徨い、柳洞寺に行き倒れになって消滅しようとしていたところを葛木に助けられ、彼と契約を交わすことで消滅の危機を免れた。それ以降、葛木に強い好意を寄せるようになり、聖杯戦争に勝利するはもちろん、彼の為ならば自分の全てを捧げることも厭わなくなっている。

柳洞寺を拠点にし、魔術を用いて街の人々から生気を吸い上げて自らの力とするなど暗躍に暗躍を重ね、バーサーカーが倒された後に聖杯を召喚するための生贄として桜を拉致する。その後は神殿で士郎たちと対峙し、セイバーに自分の下僕になれば彼を助けてやってもいいと取引を持ちかけたが、そこへ現れたギルガメッシュの逆鱗に触れ、「王の財宝」による猛攻を受ける。
最期は身を挺して葛木を守り、「王の財宝」に貫かれるが、葛木もギルガメッシュの「王の財宝」をその身に受けており、二人揃って果てることになった。

アサシン

CV：三木眞一郎

キャスターが召喚した暗殺者の英霊で、長い青髪が美しく、整った容貌が特徴的な剣士。何事にも動じないクールで飄々とした性格の持ち主だが、花鳥風月を愛でる雅な一面もある。
身の丈以上もある刀身を持つ刀を主な武器として扱い、セイバーを退けるほどの鋭くも華麗な剣技を披露する。

英霊としての真名は巌流島の決闘で知られる日本史の剣豪・佐々木小次郎だが、その正体は佐々木小次郎を名乗る無名の剣士が英霊となった存在である。
さらに召喚の際の触媒にして柳洞寺の山門を依り代として使われたことで山門を離れることができず、キャスターからは余り当てにされずに最初から捨て駒扱いされており、山門の護りを命じられている。
柳洞寺の山門とキャスターの神殿でセイバーと激しい一騎討ちを繰り広げるが、二度目の神殿での激闘の末にセイバーの渾身の一撃を受けて敗北し、消滅した。

ランサー・ギルガメッシュ陣営

言峰綺礼（ことみね きれい）

CV：中田譲治

冬木市・言峰教会の神父で、第五次聖杯戦争の監督役を務める男性。「Fate/Zero」でいう第四次聖杯戦争の生き残りで、凛の後見人でもある。
表向きは真っ当な監督役を装い、神父として人を導き諭すような言葉と振る舞いをしている。しかしその本心は善よりも悪を好み、万人が美しいと感じるものより醜いものを感じることに喜びと幸福を見出す異常者で、不遜かつ余裕ぶった態度で他人の心の傷を炙り出し、甚振ることを好む。

第四次聖杯戦争では凛の父・時臣とは師弟の関係にあたり共に戦っていたが、聖杯戦争の最中に当時の監督役の父・璃正から保有していた予備令呪と監督役の権利を受け継いだ後、時臣の契約サーヴァントであったギルガメッシュに唆され、時臣を裏切り殺害する。その後は切嗣と死闘を繰り広げるが彼に心臓を撃たれて死亡するも、新たに契約を交わしていたギルガメッシュを通して流れ込んだ聖杯の中身を心臓代わりとする形で蘇生した。

そして本作ではランサーのマスターをだまし討ちすることで令呪を奪い、彼やギルガメッシュの計2体のサーヴァントを使役し、聖杯を手に入れようと暗躍。終盤に衛宮家を襲撃して、聖杯を召喚する真の生贄であるイリヤを誘拐して柳洞寺で召喚の儀式を執り行う。それを阻止するために駆けつけた士郎と激闘の末、かつて時臣を殺害する際に使った宝剣で心臓を貫かれ、自らの因果応報を自嘲しながら死亡した。

ランサー

CV：神奈延年

槍兵の英霊。赤い長槍を携えた美丈夫。高い瞬発力と白兵戦の能力を備えており、セイバーやアーチャーと互角に渡り合うほどの実力を持つ。
口は悪く敵と見なした相手には一切の容赦がなく、己の信念と忠義を重んじる性格で、英霊らしい英霊と言える。「Fate/stay night」と同じように本編の始まりにおいて、「戦いを目撃した一般人は生かしてはならない」という聖杯戦争の掟に則り士郎を殺そうとした。

真名はケルト神話における大英雄で、アイルランドの光の皇子クー・フーリン。死力を尽くした正々堂々の戦いを求めて召喚に応じたが、自身を召喚したマスターは綺礼に騙し討ちされて令呪を奪われ生死不明となっており、現在のマスターは綺礼となっている。
その後、聖杯の真実を知った士郎とセイバーの始末を綺礼に命じられるがこれに反抗し、ふたりを脱出させるためにギルガメッシュに挑みかかるが、「王の財宝」を前に散った。

ギルガメッシュ

CV：関智一

聖杯戦争において本来存在するはずのない8人目のサーヴァントで、黄金の髪と赤い瞳を持つ青年。
一人称は「我（オレ）」で、性格は天上天下唯我独尊を体現したかのように尊大で冷酷非情であり、この世の全ては自分の所有物だと言って憚らない。

古代メソポタミアのギルガメシュ叙事詩など多くの神話において、「人類最古の英雄王」と呼ばれる最上の存在として収められており、「Fate/Zero」における10年前の聖杯戦争ではアーチャーとして召喚され、言峰綺礼と組んで戦った。その最終局面によって聖杯に秘められた中身である呪いの泥を浴びてしまうが、逆にその泥を取り込むことで生まれ変わった。

10年前の聖杯戦争にて自分と並んで召喚されたセイバーに対しては、幾度となく激闘を繰り広げた中で「王である我の物」と豪語するほど一方的な好意を寄せている。
そのため、自分の財宝とセイバーに手を出す者には誰であろうと容赦がなく、初登場時はセイバーに自分の軍門に下れと言い寄ったキャスターに怒りを露わにし、宗一郎ともども討ち滅ぼした。そして次に、セイバーのマスターである士郎に対しても、自分がセイバーを手に入れるのに邪魔な存在と見なし、排除を画策している。
柳洞寺での最終決戦ではセイバーと壮絶な一騎討ちを繰り広げ、一時は追いつめるがセイバーの剣の鞘である「全て遠き理想郷（アヴァロン）」の護りによって形成逆転され、渾身の一撃を受けて敗北。最後まで自分のものにならず反抗したことを憎らしいと言いながらも、「手に入らないからこそ美しい」とセイバーを讃えながら消滅していった。

その他の登場人物