Fate/stay night(フェイト ステイナイト)のネタバレ解説・考察まとめ
『Fate/stay night』とは、TYPE-MOONが開発するビジュアルノベルゲームのアニメ作品で、「聖杯」と呼ばれる万能の力を持った杯を巡り7人の魔術師(マスター)と7騎の英霊(サーヴァント)の物語を描いている。本作はその原作のストーリーのひとつであるセイバーがヒロインにしたルートを脚本にしている。2006年1月から6月まで全24話で放送された。
衛宮士郎(えみや しろう)
CV:杉山紀彰
本作の主人公で、サーヴァント・セイバーのマスター。
10年前、「Fate/Zero」での第四次聖杯戦争にて冬木市で起きた大災害で生き残った一人で、その際に助けてくれた魔術師・衛宮切嗣の養子となる。
そしてサーヴァント同士の戦いを目撃したことで殺されそうになったところを偶然召喚したセイバーに窮地を救われ、以後彼女のマスターとして聖杯戦争に参加することになる。
切嗣に命を救われたことと、大火災で助かったのは自分だけであることが非常に強烈な心象として残ったことで、「正義の味方となってみんなを救い、幸せにする」という理想を盲目的に追及するようになる。
人助けを生き甲斐としており、他人から頼まれたことに対しては基本的に嫌とは言わないため、都合よく利用されることも多い。ちなみに元弓道部員であり、その腕は文字通り百発百中であったという。
得意とするのは物の修理と、家庭料理をはじめとする家事全般で、身長が低いことと童顔であることを気にしている。
セイバー
CV:川澄綾子
本作のヒロインで、士郎と契約を交わす剣兵の英霊。青と銀の甲冑に身を纏った小柄な少女。
「最優のサーヴァント」と謳われるほどサーヴァントの能力は非常に優れているが、マスターである士郎が未熟であるためその能力を思うように発揮できない。
真名はアーサー王伝説に登場するブリテンの騎士王アルトリア・ペンドラゴンで、アーサー王伝説の主人公であるアーサー・ペンドラゴンが実は可憐な少女であったという設定になっている。
実直で生真面目な性格で、騎士として正々堂々とした戦いを重んじるが、一方で負けず嫌いで融通の利かない頑固な一面もある。
アーチャー陣営
遠坂凛(とおさか りん)
CV:植田佳奈
魔術の名門・遠坂家の後継者。サーヴァント・アーチャーのマスター。
士郎とは同級生の関係にあたり、学園では男女問わず人気のある美少女で優等生を演じている。
「アベレージ・ワン」と呼ばれる、地・水・火・風・空の五大元素の魔術の使い手として高い実力を誇るも、詰めが甘く肝心な所でミスをする悪癖があり、本人もそれを自覚している。
また、聖杯戦争に臨む魔術師としての誇りや元来のプライド高さゆえに冷酷非情に徹しようとしているが、実は士郎に負けず劣らずのかなりのお人好しで、アーチャーからは「戦いに向いていない」と指摘されるほど。
聖杯戦争における敵として士郎とセイバーと争うが、慎二とライダーとの戦いを機に一時休戦という形で協力関係を結び、最終的にイリヤ・バーサーカー戦においてアーチャーを失ったのを機に本格的に士郎へ協力していくようになる。
アーチャー
CV:諏訪部順一
凛と契約する弓兵の英霊で、赤い外套に身を纏った青年。
アーチャーのクラスでありながら、陰陽の紋様が施された双剣「干将・莫耶」による白兵戦を好き好み、さらにさまざまな弓や剣などの武器や防具を召喚して扱うという多彩な戦法を展開する能力を持つ。
その正体は本作のアニメ第2期となる「Fate/stay night Unlimited Blade Works」で明らかになるが、未来から召喚されてきた英霊で、真名は「エミヤ」。とある未来の世界において、死ぬ運命にあった多くの人間を救うべく、人間を超える力を求めて英霊となることを選んだ未来の衛宮士郎である。
しかし、人を超える力を得てもなお理想を追い続けてもなおその生涯は報われることなく、自分が助けた相手の裏切りにあって幕を閉じる。さらに人を救う戦いの中で人の命を奪い続けたという事実と、その戦いの中で救うべき人間の醜い面を延々と見せつけられたことに絶望し、自分のかつての生き方を憎むようになる。そのため、そのかつての自分である士郎を敵視していたが、アインツベルン城でのバーサーカーとの戦いにおいては、士郎を助けるために自らに囮になってくれという凛の苦渋の決断にして命令に従い、バーサーカーに挑んで華々しく散った。
バーサーカー陣営
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
CV:門脇舞以
遠坂と並ぶ魔術師の名門・アインツベルンの名を持つ銀色の髪と赤い瞳の少女。サーヴァント・バーサーカーのマスターで、愛称は「イリヤ」。
素直で無邪気、天真爛漫な性格だが一般的な常識や倫理観に欠けており、特に殺人に抵抗がなく、敵として認識した相手は誰であろうと一切の容赦がない。そしてバーサーカーを最強の従者として誇っていると共に、父親のように慕っている様子がある。
その正体は後の「Fate/Zero」で明らかになるが、士郎の養父である切嗣とアイリスフィール・フォン・アインツベルンとの間に生まれた娘で、実年齢は18歳で士郎にとっては非血縁の姉にあたる。そしてアイリスフィールと同じようにアインツベルンが魔術で産み出した「ホムンクルス」と呼ばれる人工生命体であり、アインツベルンから受けた魔術を使った調整の影響で肉体の成長が10歳のままで止まってしまっている。
そして「Zero」の第四次聖杯戦争にて、切嗣がアインツベルンを離反したことから彼に捨てられたと思い込んで憎悪する一方、自分の代わりに父親に育てられ愛情を注がれた士郎に対しても殺意を滲ませた嫉妬を抱き、執着している。
聖杯戦争の中盤で士郎をアインツベルン城へ連れ去り、自分のものになれと迫るが拒絶され、その後は彼と、彼を助けに来たセイバー・凛・アーチャーと交戦。一度はアーチャーを倒し、セイバーと凛を追い詰める。しかし士郎が渾身の力で召喚した、セイバーが生前王になるための儀式を受ける際に引き抜いた選定の剣「勝利するべき黄金の剣(カリバーン)」で逆襲を受け、バーサーカーを倒されてしまう。
その後はバーサーカーの遺言を受けた士郎によって保護されることになり、以前のような殺意じみた感情を捨てて、士郎を「お兄ちゃん」と呼んで慕うようになった。
バーサーカー
CV:西前忠久
イリヤと契約を交わす狂戦士の英霊で、2m半ばを超える漆黒の巨躯と、手にした巨大な岩の剣が特徴的な巨漢。岩の剣を軽々と振り回すほどの圧倒的な膂力に加え、狂戦士の英霊にだけ与えられる「狂化」と呼ばれる特性によって非常に強力な能力を発揮している。
真名はギリシャ神話の登場人物で、十二の難業を成し遂げた逸話を持つ大英雄ヘラクレス。神の祝福によって12回まで殺されても蘇生・強化される肉体を持っており、さらにその凄まじい戦闘能力も加えて、セイバーが「最優のサーヴァント」なら、バーサーカーは「最強のサーヴァント」と評されている。
ちなみに強大な力と引き換えに理性を奪われた、怪物というに等しい狂戦士の英霊でありながらも、マスターであるイリヤに対しては彼女を護ろうとする意志を持っている。そして、士郎がセイバーと共に自分を打ち倒した際、ふたりの人間として戦士としての強さを認めたバーサーカーは初めて人間の言葉を発し、賞賛しながら消滅していった。
ライダー陣営
間桐慎二(まとう しんじ)
CV:神谷浩史
士郎とは中学時代からの付き合いがある同級生。弓道部の副部長。サーヴァント・ライダーのマスター。
一見すると秩序と公平を重んじる優等生であり、女生徒にも優しいので人気があるが、本心はプライドが高くヒステリックなもので他人を三下同然に見下しており、落ち度を指摘されると逆上して暴力的な振る舞いに出るという悪癖がある。
生まれである間桐家は数代前に魔術師の力を失っており、彼自身もマスターとではあるが基本的な能力は皆無であり、先述の性格は魔術師でありながらもそれに見合う力を持ってないことへのコンプレックスからきている。
ライダーに銘じて学校に結界を張らせ、無差別に生徒や教師から生命力を奪おうと画策。さらにその障害となる士郎や凛に対しても容赦なく牙を剥く。しかしセイバーによってサーヴァントであるライダーを倒され、そして自身も逃げ出そうとしたところでイリヤが差し向けたバーサーカーに叩き潰されるという無残で呆気ない最期を遂げた。
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目次 - Contents
- 『Fate/stay night』の概要
- 『Fate/stay night』のあらすじ・ストーリー
- セイバーとの邂逅
- セイバーの正体
- バーサーカーとの死闘
- ギルガメッシュの参戦
- セイバーとデート
- アヴァロン
- 士郎の信念
- 聖杯の破壊
- 夢の続き
- 『Fate/stay night』の登場人物・キャラクター
- セイバー陣営
- 衛宮士郎(えみや しろう)
- セイバー
- アーチャー陣営
- 遠坂凛(とおさか りん)
- アーチャー
- バーサーカー陣営
- イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
- バーサーカー
- ライダー陣営
- 間桐慎二(まとう しんじ)
- ライダー
- キャスター・アサシン陣営
- 葛木宗一郎(くずき そういちろう)
- キャスター
- アサシン
- ランサー・ギルガメッシュ陣営
- 言峰綺礼(ことみね きれい)
- ランサー
- ギルガメッシュ
- その他の登場人物
- 衛宮切嗣(えみや きりつぐ)
- 柳洞一成(りゅうどう いっせい)
- 間桐桜(まとう さくら)
- 藤村大河(ふじむら たいが)
- 『Fate/stay night』の世界観・用語
- 聖杯(せいはい)
- 聖杯戦争(せいはいせんそう)
- マスター
- 令呪(れいじゅ)
- サーヴァント
- 宝具(ほうぐ)
- セイバー:風王結界(インビジブル・エア)
- セイバー:約束された勝利の剣(エクスカリバー)
- セイバー:全て遠き理想郷(アヴァロン)
- アーチャー:無限の剣製(アンリミテッド・ブレイド・ワークス)
- バーサーカー:十二の試練(ゴッド・ハンド)
- ライダー:自己封印・暗黒神殿(ブレーカー・ゴルゴーン)
- ライダー:他者封印・鮮血神殿(ブラッドフォート・アンドロメダ)
- ライダー:騎兵の手綱(ベルレフォーン)
- キャスター:破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)
- アサシン:燕返し(つばめがえし)
- ランサー:刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルグ)
- ギルガメッシュ:王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)
- ギルガメッシュ:天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)
- 『Fate/stay night』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「問おう。貴方が私のマスターか」
- 「倒してしまっても、構わんのだろう?」
- 「よもやただの一撃で、この身を七度も滅ぼすとはな……」
- 「あれは王である、我(オレ)の物だ!」
- 『Fate/stay night』の主題歌
- OP(オープニング)
- タイナカサチ『disillusion』
- タイナカサチ『きらめく涙は星に』
- ED(エンディング)
- 樹海『あなたがいた森』
- 樹海『ヒカリ』
- タイナカサチ『君との明日』