空の境界の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめ

『空の境界』とは、奈須きのこによる長編伝奇小説、およびそれを原作とした劇場アニメや漫画作品。事故により2年間昏睡状態であった少女・両儀式と、その周辺の人物を巡る物語である。本作は、著者の奈須きのこ独特の言い回しが特徴となっており、登場人物・キャラクターのセリフにもその特徴がよく表れている。主人公である両儀式にも、「人生のある時期(中二病)にしか許されないポエムだだ漏れテキストだよ」と語られている。

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『空の境界』の概要

『空の境界』とは、奈須きのこによる長編伝奇小説、およびそれを原作とした劇場アニメや漫画作品。事故により2年間昏睡状態であった少女・両儀式(りょうぎ しき)と、その周辺の人物を巡る物語である。
本作は、著者の奈須きのこ独特の言い回しが特徴となっており、登場人物・キャラクターのセリフにもその特徴が表れている。主人公である両儀式にも、「人生のある時期(中二病)にしか許されないポエムだだ漏れテキストだよ」と語られている。

少女たちの飛び降り自殺が相次いだ夏の終わりの物語。彼女たちは、突発的に廃墟と化したビルの屋上から空へと踊る。学校も異なり、互いに交友関係もなく、一切の関係性と自殺の理由も見いだせぬまま不可解な自殺事件として報道されるなか、唯一、その関連を見いだした者がいた。最高位の人形師で魔法使いになれなかった魔術師の蒼崎橙子(あおざき とうこ)である。
この連続自殺事件の捜索に乗り出したのは、万物の生の綻びこと死線を視る力「直死の魔眼」を持つ両儀式。彼女には、この事件に関わらざるを得ない事情があった。

両儀式の名言・名セリフ/名シーン・名場面

「生きているのなら、神様だって殺してみせる」

「生きているのなら、神様だって殺してみせる。」とは、第3章「痛覚残留」で登場した両儀式の名セリフである。作中では、「万物には綻びがある。人間は言うに及ばず、大気にも意志にも、時間にだってだ。始まりがあるのなら終わりがあるのも当然。オレの目はね、モノの死が視えるんだ。お前と同じ特別製でさ。だから―――生きているのなら、神様だって殺してみせる。」と発言している。

「なにもかもを受け入れるのなら傷はつかない。自分に合わない事も。自分が嫌いな事も。自分が認められない事も。反発せずに受け入れてしまえば 傷はつかない。」

「なにもかもを受け入れるのなら傷はつかない。自分に合わない事も。自分が嫌いな事も。自分が認められない事も。反発せずに受け入れてしまえば 傷はつかない。」とは、第四章「伽藍の洞」での両儀式の言葉である。実際の文脈は以下の通り。

「なにもかもを受け入れるのなら傷はつかない。
自分に合わない事も。
自分が嫌いな事も。
自分が認められない事も。
反発せずに受け入れてしまえば
傷はつかない。

なにもかもをはねのけるのなら
傷つくしかない。
自分に合ってる事も。
自分が好きな事も。
自分が認められる事も。
同意せずにはねのけてしまえば
傷つくしかない。

ふたつの心はガランドウ
肯定と否定の両端しかないもの。
その中に、なにもないもの。
その中に、私がいるもの。」

「ここは私の居たかった場所じゃないんだ。早く、帰らなくっちゃ。自分の家、私の帰るべきあの場所へ。でも、不思議なことに。そう思う私が心に描いたものは 両儀の屋敷じゃなくて、黒桐幹也が待つ、なんでもない平凡なアパートだったんだ。」

「ここは私の居たかった場所じゃないんだ。早く、帰らなくっちゃ。自分の家、私の帰るべきあの場所へ。でも、不思議なことに。そう思う私が心に描いたものは 両儀の屋敷じゃなくて、黒桐幹也が待つ、なんでもない平凡なアパートだったんだ。」とは、黒桐幹也への恋愛感情をにじませた両儀式の言葉。

「――私を許せないといったな。確かにその一点だけ私達は似ているよ、白純」

「――私を許せないといったな。確かにその一点だけ私達は似ているよ、白純」とは、式の白純里緒(しらずみ りお)への言葉である。

「私は顔を上げてヤツの死を視る。無くしてしまうのはわかっている きみが信じてくれたものや、きみが好きだといってくれた私を。わかっていても、私はヤツを殺すことにした。」

両儀式のセリフ。原作では以下の通り。

「…私は顔を上げてヤツの死を視る。
無くしてしまうのはわかっている

きみが信じてくれたものや、きみが好きだといってくれた私を。

わかっていても、私はヤツを殺すことにした。

それで今までの自分がみんな消えてしまうとしても、
きっと誰も傍にいてくれなくなるだろうけど。
それでも——それでも私は、おまえを殺したこいつが許せない——」

「―――それは ほんとうに 夢のような 日々の名残。」

「―――それは ほんとうに 夢のような 日々の名残。」とは、第7章「殺人考察(後)」に登場する式の言葉である。

「…そう。全部あいつのせいなんだ。あいつのせいでこうなった。あいつのせいで弱くなった。あいつがいなければこんなわたしじゃなかった。だから、――あいつがいないと、わたしは、生きてさえいけないんだ。」

第7章「殺人考察(後)」での両儀式のセリフ。原作では以下のような文章で登場する。

「…そう。
全部あいつのせいなんだ
あいつのせいでこうなった
あいつがいたから弱くなった
あいつがいなければこんなわたしじゃなかった
だから、――――あいつがいないと、わたしは、生きてさえいけないんだ――――」

「あたりまえように生きて、あたりまえように死ぬのね ああ、それは―――なんて、孤独―――」

出典: pbs.twimg.com

映画『空の境界 未来福音』の来場者特典として配布された、書き下ろし小説、「第_章「終末録音」」での両儀式のセリフ。黒桐幹也との会話の中で登場する言葉である。

「…そろそろ行くわ。
ねぇ、黒桐くん。あなたは本当に何も望まなかった。
白純里緒と対峙した時も、死と隣り合わせだったのに中立を選んだ。
わたしには、それが不思議で仕方なかったの。あなたは今日よりもっと楽しい明日がほしくないの?」(両儀式)

「…ああ、今だって楽しいからね。それで十分だって、思えるんだ」(黒桐幹也)

「あたりまえのように生きて、あたりまえのように死ぬのね」(両儀式)

ああ、それは―

「なんて、孤独――」(両儀式)

「だっておかしいじゃないか。人間が見れるのは外見だけだろ。それを見てくれたおまえはいらなくて、心なんて見えもしないモノを見てくれなきゃイヤだ、なんて普通じゃない。普通じゃないって事は異常ってこと。ほら、おかしい話じゃないか。そいつもさ、心を見てほしかったら紙に書けばよかったのにね。臙条。おまえ、そいつと別れて正解だよ」

「だっておかしいじゃないか。人間が見れるのは外見だけだろ。それを見てくれたおまえはいらなくて、心なんて見えもしないモノを見てくれなきゃイヤだ、なんて普通じゃない。普通じゃないって事は異常ってこと。ほら、おかしい話じゃないか。そいつもさ、心を見てほしかったら紙に書けばよかったのにね。臙条。おまえ、そいつと別れて正解だよ」とは、第五章「矛盾螺旋」での両儀式のセリフ。

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