Fate/Zero(フェイト ゼロ)のネタバレ解説・考察まとめ

『Fate/Zero』とはニトロプラスの虚淵玄の伝奇ライトノベル、及びそこから派生したアニメと漫画作品である。
「聖杯」と呼ばれる万能の力を持った杯を巡り、7人の魔術師(マスター)と7騎の英霊(サーヴァント)が戦い、競い合う「聖杯戦争」を描いた物語で、アニメは2011年1月から第1期が全13話、2012年4月から第2期が全12話構成で放送された。

CV:緑川光
属性:秩序・中庸
パラメータ: 筋力B / 耐久C / 敏捷A+ / 魔力D / 幸運E / 宝具B
クラススキル: 対魔力B
パーソナルスキル: 愛の黒子C / 心眼(真)B

ケイネスが召喚した槍兵の英霊。異性を魅了する魔力を持った泣き黒子が特徴的な美丈夫で、名誉ある戦いを重んずる高潔な騎士道精神の持ち主。ウェイバーにライダーの憑代を横取りされたケイネスが急遽手配した代替の憑代を使って召喚された。

真名はケルト神話に登場する、“輝く貌”の異名を持つフィアナ騎士団の二槍使いディルムッド・オディナ。生前、黒子の魔力に囚われた主君フィン・マックールの妻グラニアから向けられた熱愛に折れて主君を裏切り、それにより最期はフィンに見殺しにされた悲運の過去を持っているが、忠義よりも愛を選んだ自分自身の行動に後悔はなく、さらに自分を見殺しにしたフィンへの恨みも持っていない。
そしてフィンと酌み交わした杯も、グラニアと囁きあった睦言もかけがえのない記憶として残っているが、もし二度目の生が与えられるならば、その時は最後まで忠義を貫き通し、騎士としての戦いを全うしたい、という想いから聖杯戦争に参加した。

よって、聖杯には何も望んでおらず、マスターへの忠義を果たすことだけを望み、ケイネスに聖杯を手に入れさせることを目的としている。初戦で出会ったセイバーを好敵手と定め、互いに騎士としての決闘を望んだ。
しかし、ケイネスのことはただ二度目の忠義を果たす相手としてしか見なかったため、ランサー本人もケイネスの本質を理解することができず、その不義の伝承から不信感を一方的に抱かれ、最後まで信頼関係を築くことはできなかった。

ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ

CV:豊口めぐみ

ケイネスの許嫁で、時計塔に名を連ねる魔術師の名家であるソフィアリ家の息女。聖杯戦争においてケイネスに随従する形で参加している。
兄のプラムが家督を相続したため、実家であるソフィアリ家を存続させる彼の意向によって政略結婚のためにケイネスの許嫁となった。

理知的で気高いがわがままな面が目立ち、さらに冷めた性格でケイネスに対しては一片の愛情すら抱いていない。しかし、ランサーと出会い、彼の黒子の魔力を受けたことで心の底からの恋愛感情を抱いてしまい、ケイネスを蹴落としてランサーのマスターとなり、彼の忠誠を得て独占しようと目論むようになる。

バーサーカー陣営

間桐 雁夜(まとう かりや)

CV:新垣樽助

誕生日は3月22日、血液型はAB型。身長173cmで体重55kg。特技は文書作成。
バーサーカーのマスターで、間桐家の当主にして魔術師・臓硯の次男。後の「Fate/stay night」に登場する間桐慎二の叔父にあたる人物。
葵とは幼馴染の関係にあたり、彼女が時臣へ嫁いだ後も親しく交際していた。

間桐家の魔術師としての素質はあったが、父親である臓硯との関係は険悪で、彼が支配する実家と、体内に虫を宿して力を得るのと引き換えに命を削る間桐家の魔術に嫌気が差して11年前に出奔し、フリーのジャーナリストとして世界各地を気ままに旅してきた。
しかし、時臣が桜を間桐家に養子として送り出したことと、臓硯が桜を聖杯戦争の駒に仕立てようとしていることを知り、桜を救い出し、彼女を臓硯に引き渡した時臣への復讐のために間桐の魔術師として聖杯戦争に参加することを決意する。
体内に「刻印虫」と呼ばれる魔力を宿した虫を宿すことで即席の魔術師となったが、その代償として死人のような容貌となり、半身不随になるに加えて食事がまともに取れなくなり、さらに魔術を使うだけで血を吐くほど衰弱してしまう。そして、臓硯から余命も僅かだと宣言されるが、それでも桜を助けるということへの執念のために戦いに臨む。彼の桜を思う気持ちは本物で、アニメが放送されてから多くの人気を集めた。

バーサーカー

第1期、第2期の23話までの姿。漆黒の霧とフルプレートを纏った騎士の姿はファンの多くにインパクトを与えている。

第23話で自身の能力の封印を解除したと共に露わになった、サー・ランスロットとしての素顔。この鬼のような形相は明らかにセイバーへの狂気じみた憎悪を体現している。

CV:置鮎龍太郎
属性:秩序・狂
パラメータ: 筋力A / 耐久A / 敏捷A+ / 魔力C / 幸運B / 宝具A+
クラススキル: 狂化C
パーソナルスキル: 精霊の加護A / 対魔力E / 無窮の武練A+

雁夜が召喚した狂戦士の英霊。傷だらけの黒いフルプレートを纏った騎士。スキル「無窮の武練」により、狂化してなお本来の武芸の冴えを損なっていない規格外の特性を持つ。
真名はアーサー王伝説に登場する円卓の騎士のひとりで、「湖の騎士」の異名を持つサー・ランスロット。円卓の騎士の中でも最強と謳われる実力を持ち、セイバーことアルトリアとも盟友の関係にあたるが、セイバーの妻にして王妃ギネヴィアとも不倫の恋に落ちたことで円卓の騎士を瓦解させ、アルトリアをも破滅に導いてしまう。しかもセイバーには不倫の件を許されており、ランスロットは「ギネヴィアも救えず円卓の騎士を瓦解させた自分は裁かれるべき」と考えるようになる。

聖杯戦争では時臣を憎む雁夜によって、基本的に時臣と契約するサーヴァントのアーチャーを倒すために行動し、二度も激しい戦いを繰り広げている。
しかし、過去への激しい後悔と自分への叱責が裏返しとなる形でセイバーへの憎悪と執着となっており、彼女の姿を認めるとアーチャーも含めた他のサーヴァントとの戦闘中でも雁夜の意思や命令を無視してまっしぐらに襲いかかる。

間桐 臓硯(まとう ぞうけん)

CV:津嘉山正種

間桐家の当主で、雁夜の実父。死人のような異様な風貌を持っているが、虫を使った数々の強力な魔術を操る老人。

本名は「マキリ・ゾォルケン」で、500年前に起きた最初の聖杯戦争から生きてきており、大量の魔力を持った虫を自身の体に組み込むことで生きながらえている。
魔術師としての素質を持っていたために後継ぎとされていた雁夜が家出し、その兄であり自分の長男の鶴野(びゃくや)は素質が劣っており、さらに彼の息子も魔術師の素質を持っていなかったことから、魔術師としての間桐の血統は枯渇してしまったことを悟る。そして、遠坂家との盟約に託け、次代の魔術師を産む装置として桜を養子に迎えた。
本作では自陣営の貧弱さから第四次聖杯戦争は様子見とするつもりだったが、桜を助けるために間桐へと戻ってきた雁夜の懇請で参戦を決める。しかし、あくまで負け戦となることを割り切っており、むしろ間桐を捨てた裏切り者の雁夜が苦しむ様子を見て楽しめるだけで良しとしている。

間桐 桜(まとう さくら)

CV:下屋則子

本名は「遠坂桜」で、遠坂時臣の娘で凛の妹。後の「Fate/stay night」のヒロインのひとり。

遠坂家との盟約に託けた臓硯によって間桐家の養子に迎えられ、日夜拷問にも等しい虫を使った間桐家の魔術の鍛錬を受けて、髪や瞳の色などの容貌が著しく変わっている。さらに臓硯は魔術師として育てる気はなく、聖杯戦争に参加する魔術師という手駒を生み出すための母体としての利用価値しか認めておらず、「アレ」呼ばわりするなど養子というより道具として扱われ続けている。
そして、遠坂家にいた頃は大人しめで内向的だがそれなりに感情はあったが、間桐家に来てからは感情が稀薄な状態となり、人形を思わせる面持ちと雰囲気となっており、自分を助けるために命を削る雁夜の姿を見ても、彼が一体何をしているのかも理解していない。

キャスター陣営

雨生 龍之介(うりゅう りゅうのすけ)

CV:石田彰

キャスターのマスター。人間の生と死について強い興味を持ち、それを追求するための手段として夜の街で殺人を繰り返すシリアルキラーの優男。

思いつく限りの殺しの手段がなくなり、モチベーションが低下してきたことに悩んでいた時、実家の蔵で見つけた「悪魔を呼び出す」という古書の記述通りに儀式を行ったところ、偶発的にキャスターを召喚してしまう。
また、自らの家系である雨生家はかつて和製の魔術師であり、龍之介本人はそのことは全く知らなかったが、キャスターの召喚によって魔術師の血が目覚め、マスターとなることができたと考えられている。

自分が試してきた手段以上の殺し方と、そして殺人に向けた異常なまでの美学を持つキャスターに心酔し、彼を殺人の師として仰いで意気投合する。その後、聖杯戦争に興味を示すことなく、新たに「芸術的な殺害」という目的を見出してキャスターと共に凶行に次ぐ凶行を重ね続けた。そのため、最も凶悪な組み合わせであるにも関わらず、聖杯戦争に参加する7組の中で最もマスターとサーヴァントの結束が固いという皮肉な結果となった。
そして、宗教家でも仏教徒でもないため信仰心はないが「世界の脚本を書いている存在」として神の存在を確信し「神は喜びも悲しみも絶望も等しく愛しているからこそ、礼賛も冒涜も等しく受け止める。そんな世界を延々と作り続けているのだから、この世界は神の愛で満ちている」という独自の哲学を持っており、これには逆にキャスターを敬服させることになった。

キャスター

naya78
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Fate/Zeroのマスター・サーヴァントの解説まとめ

Fate/Zeroのマスター・サーヴァントの解説まとめ

『Fate/Zero』は冬木市で行われた第四次聖杯戦争の模様を描いた作品である。『Fate/stay night』の第五次聖杯戦争に直接つながる物語であり、『Fate/stay night』にも登場するセイバーや言峰綺礼、遠坂凛・間桐桜の父である遠坂時臣の活躍を見ることができる。 ここでは『Fate/Zero』に登場したマスター・サーヴァントをまとめた。

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