キャスター/ジル・ド・レェ(Fateシリーズ)の徹底解説・考察まとめ
キャスター(ジル・ド・レェ)は『Fateシリーズ』に登場する魔術師のサーヴァントの1人。『Fate/Zero』では快楽殺人者の雨生龍之介が戯れに行った儀式殺人により召喚される。その後セイバーのサーヴァントのことをジャンヌ・ダルクだと思い込み、彼女を追い求めるようになる。
真名はジル・ド・レェ。15世紀にフランスのブルターニュ地方ナントに生まれた貴族で、英仏百年戦争ではジャンヌ・ダルクと共に活躍する。第四次聖杯戦争で召喚されたのは、ジャンヌ・ダルクを失い悪鬼に堕ちた後の彼である。
キャスター(ジル・ド・レェ)の概要
キャスター(ジル・ド・レェ)は『Fateシリーズ』に登場する魔術師のサーヴァントの1人。サーヴァントは願いを叶える大釜・聖杯の助けを得たマスターによって召喚・使役される「英霊」であり、キャスターは魔術師のクラスを指す。『Fate/Zero』で起きた第四次聖杯戦争では快楽殺人者である雨生龍之介(うりゅうりゅうのすけ)が戯れに行った儀式殺人が契機となり召喚される。触媒のない召喚であったため、マスターと同じく殺人に耽溺する精神の持ち主としてこのキャスターが召喚された。
真名は英仏百年戦争のフランス軍の元帥、ジル・ド・レェ。15世紀にフランスのブルターニュ地方ナントに生まれた貴族にして軍人である。童話『青髭』のモデルとなった人物としても知られる。かつては深い信仰心の持ち主で、聖女ジャンヌ・ダルクと共に戦い「英雄」として讃えられた人物であったが、そのジャンヌ・ダルクが異端として処刑されたことで深い絶望を味わい、悪鬼に堕ちて小児殺害の悪行にふけるようになってしまう。第四次聖杯戦争に召喚されたのはこの頃の彼である。聖杯戦争においてはセイバーをジャンヌ・ダルクと誤認し、彼女を執拗に追い求めるようになる。
キャスター(ジル・ド・レェ)のプロフィール・人物像
身長:196cm
体重:70kg
属性:混沌・悪
パラメータ: 筋力D / 耐久E / 敏捷D / 魔力C / 幸運E / 宝具A+
スキル:精神汚染A / 芸術審美E- / 陣地作成B / 道具作成 -
CV:鶴岡聡
キャスターは幾重にも重ねたローブと貴金属に身を包んだ人物で、飛び出したような大きな目が特徴的である。素の性格はそれなりに紳士的だが、残忍で狡猾。また慎重さに欠けている。人の話を聞かず、特にジャンヌ・ダルクが関わると見境がなくなる。激昂すると異様に早口になり、口調も乱暴になる。殺人鬼としてはその怨嗟や苦痛、慟哭の全てを余すところなく味わい尽くさなければならないというポリシーを持っている。
芸術を愛する心を持ち合わせており、スキル「芸術審美」により芸術面における逸話を持つ宝具なら低確率で真名を看破できる。
素の戦闘能力は高くないが、宝具による召喚術を得意とする。ほぼ無限に召喚が可能なヒトデに似た海魔による物量作戦が強力で、対人宝具しか持たない相手への効果は絶大である。一応、海魔の触手などを部分的に召喚して鞭のように振り回すことで接近戦もできる。
キャスターとして召喚されてはいるものの、魔術師ではないため魔術の秘匿には全く無頓着。一方でかつて元帥として活躍した彼らしく、戦術眼に長ける一面も見せる。
キャスター(ジル・ド・レェ)の宝具・必殺技
螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)
ランク:A+
種別:対軍宝具
レンジ:1~10
最大捕捉:100人
由来:フランソワ・プレラーティーがイタリア語に訳したルルイエ異本
キャスターは魔術師ではないが、この宝具により魔術を行使を可能としている。魔導書自体が魔力炉を内蔵しており、所有者の技量に関係なく大魔術・儀礼呪法を代行し、具え持つ属性に従って深海系の水魔の召喚を行うことができる。
海魔1体の戦闘力は高くないものの、それを数十体召喚が可能で、さらに倒された海魔自体を媒体に新たな海魔を召喚することもできる。これにより物量による飽和攻撃が可能となっている。
大海魔
制御を度外視することで、クトゥルフの神を模した100メートル以上ある巨大な大海魔を召喚できる。キャスターはこの怪物と融合する。この大海魔は戦闘機を捕獲するほどの俊敏な触手と体の半分を吹き飛ばされても即座に復元できる再生能力を持っており、ライダーの宝具「王の軍勢」すら圧倒する力を有する。
キャスター(ジル・ド・レェ)の来歴・活躍
堕ちた英雄
15世紀にフランスのブルターニュ地方ナントに生まれたキャスターは百年戦争において、聖女ジャンヌ・ダルクと共にオルレアンを奪回するなどの活躍を見せて「英雄」と讃えられた。軍人として最高の栄誉である元帥の称号を与えられたが、彼にとってはジャンヌ・ダルクこそがすべてだった。しかしそのジャンヌ・ダルクは異端として処刑されてしまう。キャスターは深い絶望を味わい、神を見失った。
それから悪鬼に堕ちた彼は戦後になると悪政を敷き、領民を虐殺するなどの残虐な行為に手を染めるようになる。これは彼にとって、悪徳を罰する筈の神が存在しない事を証明する手段でもあった。彼の所業は8年にも及んで看過され続けた。
1440年についに彼の凶行が明るみとなり逮捕され、教会と国王によって裁かれた。しかし彼が処刑されたのは金策のために領土を敵国に売り渡す可能性を危惧され、彼の富と領地を没収する為の口実でしかなかった。
『Fate/Zero』
第四次聖杯戦争では快楽殺人者の雨生龍之介が戯れに行った儀式殺人により召喚される。彼は人殺しを趣味と言ってはばからず、すでに40人以上の子供たちを殺害している殺人鬼であり、キャスターは彼の異常な精神に共鳴することに。
キャスターはセイバーとランサーの戦いを覗き見て、セイバーがジャンヌ・ダルクだと考えた。実際にはセイバーの真名はアルトリア・ペンドラゴン、つまりアーサー王なのだが、彼女をジャンヌ・ダルクだと誤認した結果、キャスターは「ジャンヌ・ダルクの復活」という願いがすでに成就されたと思い、聖杯そっちのけで彼女を追い求めるようになる。
セイバーをジャンヌ・ダルクだと疑わないキャスターは彼女に会い、偏執的な愛を捧げようとするが、当然セイバーに心当たりなどなく拒絶される。しかしそれすらもキャスターはセイバーが記憶を改ざんされていると思い込み、更なる狂気を加速させて多くの子どもたちを誘拐していく。
流石にキャスターの凶行を看過できなくなった聖杯戦争監督役の聖堂教会は、他のマスターたちにキャスターの討伐を要請する。その結果、多くのサーヴァントがキャスターの前に立ちはだかることとなった。キャスターはセイバーとランサーのサーヴァントにより、宝具が破壊され撤退を余儀なくされてしまう。
後がなくなったキャスターはこの世に狂乱の渦を巻き起こそうと己のすべてを賭けて大海魔を召喚する。この大海魔は100メートルを超える大型の怪物で、セイバーやランサー、ライダー、アーチャーの攻撃すらもものともしなかった。しかしライダーの固有結界に翻弄され、最期はセイバーの宝具「約束された勝利の剣」によって消滅する。消える直前、キャスターはどのような悲惨な末路を迎えようとも、ジャンヌと共に得た光が確かに存在していたことを思い出した。
Fate/Zero(フェイト ゼロ)のネタバレ解説・考察まとめ - RENOTE [リノート]
renote.net
『Fate/Zero』とはニトロプラスの虚淵玄の伝奇ライトノベル、及びそこから派生したアニメと漫画作品である。
「聖杯」と呼ばれる万能の力を持った杯を巡り、7人の魔術師(マスター)と7騎の英霊(サーヴァント)が戦い、競い合う「聖杯戦争」を描いた物語で、アニメは2011年1月から第1期が全13話、2012年4月から第2期が全12話構成で放送された。
キャスター(ジル・ド・レェ)の関連人物・キャラクター
雨生龍之介(うりゅうりゅうのすけ)
キャスターのマスター。2人は美学・哲学・芸術面で共感しているが、奈須きのこ曰く「全然かみ合っていない」とのことで、召喚直後に龍之介を殺す事もあり得たという。
セイバー(アルトリア・ペンドラゴン)
第四次聖杯戦争で戦う敵。キャスターは彼女のことをジャンヌ・ダルクだと思い込むが、実際はアルトリア・ペンドラゴン(アーサー王)である。
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目次 - Contents
- キャスター(ジル・ド・レェ)の概要
- キャスター(ジル・ド・レェ)のプロフィール・人物像
- キャスター(ジル・ド・レェ)の宝具・必殺技
- 螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)
- 大海魔
- キャスター(ジル・ド・レェ)の来歴・活躍
- 堕ちた英雄
- 『Fate/Zero』
- キャスター(ジル・ド・レェ)の関連人物・キャラクター
- 雨生龍之介(うりゅうりゅうのすけ)
- セイバー(アルトリア・ペンドラゴン)
- ルーラー(ジャンヌ・ダルク)
- キャスター(ジル・ド・レェ)の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「恐怖というものには鮮度があります」
- 「結末が恥辱と憎悪に染められどんなに貶められたとしても、あの日の記憶は、過ぎし日の栄光だけは、私の胸の内に刻まれていた」
- キャスター(ジル・ド・レェ)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 本来は元帥にまでなった騎士