貞子対伽椰子、日本の二大ホラーその歴史を振り返る。

現在公開されている「貞子対伽椰子」。日本の二大ホラースターとも言われる彼女たちが劇中でどのように対決するのか、これまで日本を震撼させ続けた2つのホラーシリーズを振り返ります。

リングから始まった貞子の物語

貞子の名前とともに、呪いのビデオに日本中が震撼した映画「リング」の公開から18年が経ちました。

1998年に鈴木光司氏の小説「リング」を映画化した本作は、ある1本のビデオを見た人々が次々と奇妙な死を迎えていくという都市伝説が実在し、人々に感染していくという物語です。

リングシリーズは、謎を解きながら進むホラーサスペンスとも言え、その主役となる貞子が生前にどういう人物であり、どんな境遇であったかも「リング 0 バースデイ」で描かれています。ホラー映画でありながらも、どこか切なさのあるホラー映画シリーズと言われていました。

「リング」、そしてその続編となった「らせん」、「リング2」では、そのビデオを見たら1週間以内にダビングして他人に見せなければ貞子に呪い殺されてしまうと、一つのビデオテープが貞子の呪いを媒介するツールとして使われていましたが、その後の「貞子3D」、「貞子3D2」ではインターネット上にアップロードされた動画が媒介となって呪いを広げていきました。

佐伯伽椰子

映画「呪怨」にに登場する佐伯伽椰子。映画では以前佐伯家のだった家に存在し、家へと侵入したもの、関わった人々を次々と呪い殺していきました。その、無慈悲でおぞましく恐ろしい姿は、日本のホラー映画に大きな激震をもたらしました。

もともとはビデオ版でリリースされた「呪怨」ですが、「呪怨2」が公開されるとともに、ジワジワとその怖さが人気に火をつけ、劇場版「呪怨」、「呪怨2」がそれぞれ公開されました。そののちにシリーズが完結するまで続編が4作制作され、またハリウッド版のリメイク作品3作リリースされました。

ハリウッド版のリメイク「THE JUON/呪怨」においても伽椰子の存在はアレンジされることなく健在です。撮影も日本で行われ、舞台を日本として日本の祟りに触れてしまうアメリカ人家族や女性を描かれた作品となっています。さらに続編「呪怨 パンデミック」では、伽椰子の怨念がなぜこれほどまでに強いのか、彼女の出生の秘密が描かれています。幼少期のつらい記憶と無念の気持ちが、死後に彼女を悪魔へと変えてしまったのです。

呪怨と言えば伽椰子と俊雄の登場するシーンに流れる「あ・あ・あ・あ・あ…」という不気味な声。その強烈な登場シーンは背筋がゾッと凍り付き、見るものを震え上がらせました。夫である佐伯剛雄に強烈な暴力を受けた果てに殺された伽椰子と、父親からひどい虐待を受け、最後には伽椰子にあの世へと連れていかれた俊雄。映画「呪怨」シリーズからは、伽椰子の強い無念が伝わってきます。

映画「貞子対伽椰子」

現在公開されている「貞子対伽椰子」。この恐るべき物語の主役となるのは、呪いのビデオを手に取ってしまった山本美月さん演じる女子大生と呪いの家の向かいへと越してきた玉城ティナさん演じる鈴花。鈴花は行方不明になっていた小学生を見かけ、ついに呪いの家へと足を踏み入れてしまう。そうして二人は貞子、伽椰子を衝突させてお互いの呪いから逃げようと試みます。

それぞれが持つこれまでのシリーズと少々設定がアレンジされている本作。これまで一週間だった貞子の呪いは一週間から2日感に短縮され、伽椰子の呪いはさらに凄みを増し、家に入った者を尽く死へと追いやっていきます。これまで以上に強力な力を持った二つの呪い。これらを封じるため、二人の少女と霊媒師が呪いの力を逆手に取り、アッと驚くような計画を企てるのです。

呪いに呪いをぶつけ、相殺させようとした主人公たち。これまでその他のホラーヒロインの追随を許すことのなかった貞子と伽椰子の両者を、本当に対面させることは可能なのでしょうか?

さらにファンの多くがその戦闘シーンについての関心を寄せています。これまで瞬殺で人々をあの世へと誘った伽椰子の力、そして強力な呪いを使って人々を苦しめてきた貞子。一体どちらがこの映画の勝者となるのでしょうか。

これまで全く違う世界にいた貞子と伽椰子。不運に見舞われた二人の主役を襲う日本の二大ホラースターたち。エイリアンVSプレデター以上に日本中から注目されているこの勝負の勝敗はいかに!?その結末はぜひ映画館でご覧ください!

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